サンデイズド・ミュージック - Days of analogue music 6 [手に入れたレコード]
リイシューを中心とした高音質アナログ盤のレーベルをご紹介するシリーズの第2回(ちなみに第1回はディスク・ユニオンのBLUE NOTEプレミアム復刻シリーズ)、今回はニューヨークのコックサッキーに本社のあるSundazed Music inc.(サンデイズド・ミュージック)をご紹介しよう。
ライノでテープ・リサーチの仕事をしていたボブ・アーウィン(Bob Irwin)がサンデイズド・ミュージックを設立したのは1989年。
(もともとはミュージシャンだったという彼がギターをもったりCDの山に囲まれている写真をサンデイズドのHPで見ることができるが、ちょっとジョン・フォガティに似たいい男だ。)
やがてSony/BMGレコードのLegacy部門のリイシューを任せられるようになり、現在は本社内にレストレーションとマスタリングのスタジオを備えて、AristaやVerveレーベルとも提携し、ヴェルヴェッツやジミの7インチ・シングルなどの復刻も行っている。
ぼくが最初に手に入れたサンデイズドのレコードは『明日にかける橋』。
オリジナルは800万枚も売れたそうだから、中古でもゴロゴロしているが、もう聴かないからいいや、みたいな感じで手放されたレコードは、ジャケットもディスクもくたびれて傷んだものが多い。
ぼくがもっているオリジナル盤も見た目はまあまあだが、A面の1曲め、「明日にかける橋」のピアノのイントロから周期的なノイズが入るのにはがっかりだった。
2009年に出たサンデイズドのリイシューは重量盤でこそないものの、非常に丁寧な仕事で好感がもてた。
リイシュー専門のレーベルのなかにはジャケットの復刻にはあまり力を入れていないところも多いが、サンデイズドはジャケットの質感もオリジナルにとても近い。
オリジナル・ジャケットにタイトルもアーティスト名もない『ブックエンド』では、ジャケットを覆うヴィニール・カヴァーに金文字のシールが貼ってある。
ヴァイナルはQuality Record Pressings社製で、ノイズも極少だ。
レーベルもオリジナルによく似せてある。
上の画像がオリジナルで、
こちらがリイシュー盤だ。
B-1の「ボクサー」で聴き比べてみると、オリジナルはちょっと高域にシフトした感じで、ヴォーカルのサ行が強調され、右チャンネルで鳴りつづけるバスドラもやや軽い。
リイシュー盤のほうが、低域も安定して楽器の音などもすっと立ち現れる。
もっともぼくのもっているオリジナル盤はかなりレイト・プレスのようだから、初期のオリジナルだったらもっと鮮烈な音がするのかもしれないが…。
ディランの『追憶のハイウェイ61』は2001年リリースのモノラル盤。
サンデイズドのアナログ盤にはステッカーの貼ってあるものが多い。
最新のリイシュー盤に比べるとさすがにちょっと古いのだろう。
けれど、ポール・グリフィンの弾く少し調子の外れたようなホンキートンキー調のピアノや、隙間を縫って空間を満たしてゆくアル・クーパーのオルガン、ちょっとやくざなマイク・ブルームフィールドのギターなどの喧騒のなかから、1965年のボブの声が聞こえてくる。
おかしな表現かもしれないが、24歳のボブの声帯が震えて歌が響いてくる感じがするのだ。
この感じはSACDでは味わえない(笑。
ジャケットも、とくにボブの着ているシャツの色合いはかなりオリジナルに近いような気がする。
価格もリイシュー・レーベルのなかでは安価なほうだ(2000円台で購入できる)し、限定盤でもないので、手軽に高品質なアナログ盤を手に入れることができる優良レーベルだと思う。
ライノでテープ・リサーチの仕事をしていたボブ・アーウィン(Bob Irwin)がサンデイズド・ミュージックを設立したのは1989年。
(もともとはミュージシャンだったという彼がギターをもったりCDの山に囲まれている写真をサンデイズドのHPで見ることができるが、ちょっとジョン・フォガティに似たいい男だ。)
やがてSony/BMGレコードのLegacy部門のリイシューを任せられるようになり、現在は本社内にレストレーションとマスタリングのスタジオを備えて、AristaやVerveレーベルとも提携し、ヴェルヴェッツやジミの7インチ・シングルなどの復刻も行っている。
ぼくが最初に手に入れたサンデイズドのレコードは『明日にかける橋』。
オリジナルは800万枚も売れたそうだから、中古でもゴロゴロしているが、もう聴かないからいいや、みたいな感じで手放されたレコードは、ジャケットもディスクもくたびれて傷んだものが多い。
ぼくがもっているオリジナル盤も見た目はまあまあだが、A面の1曲め、「明日にかける橋」のピアノのイントロから周期的なノイズが入るのにはがっかりだった。
2009年に出たサンデイズドのリイシューは重量盤でこそないものの、非常に丁寧な仕事で好感がもてた。
リイシュー専門のレーベルのなかにはジャケットの復刻にはあまり力を入れていないところも多いが、サンデイズドはジャケットの質感もオリジナルにとても近い。
オリジナル・ジャケットにタイトルもアーティスト名もない『ブックエンド』では、ジャケットを覆うヴィニール・カヴァーに金文字のシールが貼ってある。
ヴァイナルはQuality Record Pressings社製で、ノイズも極少だ。
レーベルもオリジナルによく似せてある。
上の画像がオリジナルで、
こちらがリイシュー盤だ。
B-1の「ボクサー」で聴き比べてみると、オリジナルはちょっと高域にシフトした感じで、ヴォーカルのサ行が強調され、右チャンネルで鳴りつづけるバスドラもやや軽い。
リイシュー盤のほうが、低域も安定して楽器の音などもすっと立ち現れる。
もっともぼくのもっているオリジナル盤はかなりレイト・プレスのようだから、初期のオリジナルだったらもっと鮮烈な音がするのかもしれないが…。
ディランの『追憶のハイウェイ61』は2001年リリースのモノラル盤。
サンデイズドのアナログ盤にはステッカーの貼ってあるものが多い。
最新のリイシュー盤に比べるとさすがにちょっと古いのだろう。
けれど、ポール・グリフィンの弾く少し調子の外れたようなホンキートンキー調のピアノや、隙間を縫って空間を満たしてゆくアル・クーパーのオルガン、ちょっとやくざなマイク・ブルームフィールドのギターなどの喧騒のなかから、1965年のボブの声が聞こえてくる。
おかしな表現かもしれないが、24歳のボブの声帯が震えて歌が響いてくる感じがするのだ。
この感じはSACDでは味わえない(笑。
ジャケットも、とくにボブの着ているシャツの色合いはかなりオリジナルに近いような気がする。
価格もリイシュー・レーベルのなかでは安価なほうだ(2000円台で購入できる)し、限定盤でもないので、手軽に高品質なアナログ盤を手に入れることができる優良レーベルだと思う。
S&Gはビートルズとともに兄がたくさんのレコードを持ってました
それゆえにS&Gやサイモンのソロは今でも愛聴してます
今はボーナス曲入りのCDがありますが、明日に架ける橋だけはどうもレコードでないとしっくりこない
最近ジャズにも凝ってますが、LP起しのCD(miles davisのkind of blue)のようにノイズがあった方が情感沸いてくるくらいです
表紙にwhoの作品が出てますが、Live at Leedsの初期盤6曲入りノイズ入りCDもあります
そうそう、昔は日本独自のS&G編集盤もありました
ギフトパックシリーズの赤盤なんかは何回聞いて磨り減ったことかhttp://eil.com/shop/moreinfo.asp?catalogid=358396
S&GのCDでしっくり来るのはグレーテストヒッツくらいですね
ディランは持ってませんが、一回聞いてみよう
by やまちゃん (2014-05-19 07:14)
アナログを再開してまもなく昔のアルバムの復刻版があるのを知ってサンタナのセカンドを買いました。それがサンデイズドで勿論はじめて見たレーベルです。音質はちょっと期待はずれでしたが(オリジナル盤の音は知らないのですが)あのジャケットだけでもCDより価値があると思いました。
追憶のハイウェイ61のリマスターCDを聴いたとき、綺麗過ぎて最近の録音のように聞こえる違和感があったのですが。この二行のようにも思えます。
>おかしな表現かもしれないが、24歳のボブの声帯が震えて歌が響いてくる感じがするのだ。この感じはSACDでは味わえない(笑。
by syozo (2014-05-19 20:32)
サンデイズドからのアナログ盤というと、ワタシはBEGINの「MILLENNIUM」くらいしか持っていません。もっとあるように思いましたが、勘違いでした(笑)。
考えてみたら、60年代や70年代のロック・クラシックの再発アナログ盤はそれほど買っていません。
ディランは2000年頃にSIMPLY VINYLから出たファーストとセカンドを持ってますよ。あんまり聴いてないけど^^;。
「追憶のハイウェイ61」は自分のブログでも昨年取り上げましたが、ワタシのは2010年のMUSIC ON VINYLからのリリースのものです。
こちらは180g重量盤でレコード番号までオリジナルと同じで再現度はサンデイズドよりもいいかも知れません。
こちらとサンデイズド盤とでは音質がどのように違うのかがちょっと気になりますね。
by MASA (2014-05-19 23:28)
何を勘違いしたのか、上のコメント、アルバムタイトルとアーティスト名が逆になってました(笑)
失礼いたしました (^_^;)
by MASA (2014-05-20 20:37)
やまちゃんさん、こんにちは~。
レスが遅くなって申し訳ありません。
>S&Gはビートルズとともに兄がたくさんのレコードを持ってました
そうですかぁ。
じゃあぼくはどちらかというとお兄さん世代のほうに近いのかな。
>CDがありますが、明日に架ける橋だけはどうもレコードでないとしっくりこない
そういう作品が必ずこのころのアーティストにはあるような気がします。
ぼくも『明日に架ける橋』とか『アビイ・ロード』、サンタナの『Abraxas 天の守護神』とかキャロキンの『つづれおり』、JTの『マッド・スライド・スリム』、『ワン・マン・ドッグ』、ニールの『ハーヴェスト』…キリがありませんが、ついついレコードで聴いてしまいますね。
>LP起しのCD(miles davisのkind of blue)のようにノイズがあった方が情感沸いてくるくらいです
なるほど~。
ぼくはあまりもってませんが、たしかテディ・ウィルソンの古いアルバム、レスター・ヤングとビリー・ホリデイの競演を集めたCD…なんかは盤起こしだったような気がしますね。
CDなのにスクラッチ・ノイズがするとドキッとしますが…(笑。
>ギフトパックシリーズの赤盤なんかは何回聞いて磨り減ったことか
ぼくはその前年か前々年の白いギフトパックシリーズを繰り返し聴きましたね~。
赤盤と違うのは「アメリカ」が入ってないところです。
それは残念だったけど、当時CBS Sonyにいた牧範之さんの解説は何度も何度も読み返しましたね。
この解説が大事で今でももってるようなもんです(笑。
ディランのLP、はまるとスゴイですよ~。ぜひ(笑。
by parlophone (2014-05-21 17:49)
syozoさん、こんにちはー。
>サンタナのセカンド…音質はちょっと期待はずれでしたが
そうでしたか。
ネットでもサンデイズドのLPは賛否あるものがあるようですね。
ぼくは『Abraxas 天の守護神』はミュージック・オン・ヴァイナルから出たリイシューももっていますが、どうしても聴いてしまうのは当時CBS Sonyから出た国内盤です。
これがSQ-4で、オリジナルとはミックスが違うんですよね。
以前サンタナの紙ジャケの記事でも書いたと思うんですが、アルベルト・ジアンキントのピアノがとてもよくてSQ-4の国内盤は手放せません(笑。
>あのジャケットだけでもCDより価値がある
ミュージック・オン・ヴァイナルを買って初めて分かったんですけど、国内盤ジャケは修正されてますね。
知らなかったわあ~(笑。
>綺麗過ぎて最近の録音のように聞こえる違和感があったのですが
ん~、なるほど。
そういうことかもしれませんね。
CDで聴く『追憶の~』のディランの声って、ちょっと若すぎて深みがないような気もするんですよね…。
by parlophone (2014-05-21 18:01)
MASAさん、どうもです。
>考えてみたら、60年代や70年代のロック・クラシックの再発アナログ盤はそれほど買っていません
あまり買いませんよね。
どうしてもオリジナルのほうに目が行っちゃって。
ぼくもリイシュー盤のほとんどはJAZZです。
>ディランは2000年頃にSIMPLY VINYLから出たファーストとセカンドを持ってますよ
おー、UKのレーベルですね。
ぼくは1枚ももっていませんが…。
>2010年のMUSIC ON VINYLからのリリースのもの
MUSIC ON VINYLはぼくも10枚くらいはもってると思うんですが、最近はモノラル盤を積極的にリリースしてますよね。
ただ、ぼくのもってるものはどれもジャケの再現性がよくないです。
とくに写真はオリジナルよりかなりボケた感じがして…。
音はどうなんでしょう。
リリース年から判断するとMUSIC ON VINYLのほうがいいんじゃないかっていう気はしますね。
>アルバムタイトルとアーティスト名が逆になってました(笑)
ほんとだ。おっしゃるまで気がつきませんでした(笑。
by parlophone (2014-05-21 18:10)