マイク・ブルームフィールドのアルバム [紙ジャケ]
昨年の暮れにSony Music からマイク・ブルームフィールドの紙ジャケがリリースされた。
ブルームフィールドといえば、ポール・バタフィールド・ブルーズ・バンドやディランとの「ライク・ア・ローリング・ストーン」セッションで有名だが、レス・ポールを抱えたホワイト・ブルーズ・ギタリストという点で、ぼくのなかではイギリスのピーター・グリーンと並ぶ大きな存在だ。
今回はバタフィールド・ブルーズ・バンドを脱退したあとUS コロンビアに吹き込んだ8枚のアルバムがリリースされたわけだが、きょうはそのなかから3タイトルをご紹介しよう。
まず最初は68年のエレクトリック・フラッグの『ア・ロング・タイム・カミン』だ。
エレクトリック・フラッグは前述のバタフィールド・ブルーズ・バンド脱退後にブルームフィールドが結成したバンドで、メンバーはニック・グレイヴナイツ(vo)、バリー・ゴールドバーグ(key)、ハーヴェイ・ブルックス(b)、バディ・マイルズ(ds)らにホーンを加えた8人編成。
アルバムのライナーにブルームフィールド自身が
エレクトリック・フラッグはアメリカン・ミュージック・バンドだ。…必ずしもアメリカ直送じゃなくていい。空気のなかに漂っていて、ラジオやストリートから聞こえてくる、そういう音楽だと思う。
(新井 崇嗣:訳)
と書いているように、ブルーズやR&B はもちろん、さまざまな音楽の要素が詰まったアルバムだ。
1曲め、ゼップでも有名なハウリン・ウルフの「Killing Floor」からじつにファンキーな名演で、ブルームフィールドのギターも絶好調だ。
ジャニスの「生きながらブルーズに葬られ」の作者としても有名なグレイヴナイツのヴォーカルも悪くない。
なんと1998年のデジタル・リマスターなのだが、とても40年も前の録音、20年前のマスターとは思えない瑞々しい音を聴かせてくれる。
紙ジャケは今回ご紹介する3タイトルはいずれも光沢のない厚紙A 式のシングル・スリーヴ。
このジャケット、ぼくは初めて見たけれど、とても美しいジャケットだ(ジャケ買いしてもいいくらい^^)。
バック・スリーヴの写真のなかではふてぶてしい顔つきのバディ・マイルズがなかなかいい感じだ(笑。
レーベルは2Eyes をイメージしたもので、例によってSONY MUSIC のロゴがでかでかと入っている。
プレーンなホワイト・インナーが付属している。
つづいてご紹介する『永遠のフィルモア・ウェスト』('69)は、68年のアル・クーパーとのスーパー・ライヴ『フィルモアの奇蹟』の続編ともいうべきもの。
なんと世界初CD 化だそうだ。
(こちらもブルームフィールドのレスポールを抱えた姿がじつにかっこいい)
メンバーはグレイヴナイツ(vo)、マーク・ナフタリン(p)、ボブ・ジョーンズ(ds)らに加え、特別ゲストとしてタジ・マハール(vo,harc)とジェシ・エド・デイヴィス(g)が1曲だけ参加している。
あのジェシがサイド・ギターとして淡々とほとんどリズムだけ弾いているのは、贅沢というかなんとももったいない話だ。
こちらもホーン・セクションが入って、1曲めから切れのいいシャッフルが聞ける。
当然2008年のデジタル・リマスターで、ライヴながら音も悪くない。
バック・スリーヴのフィルモア・ウェストの写真もいまとなっては貴重なものだ。
インナーは広告の載せられたものがミニチュアで復刻されている。
最後は68年の有名な『スーパー・セッション』。
Sony Music のサイトHIGH-HOPES のアルバム紹介に
デジタルリマスターに加えボーナストラック4曲…(中略)が収録されグレードアップされました
と書いてあったので買って帰ったら、家にある2003年の紙ジャケにもちゃんとボートラが入ってた…^^;
いんちきやなあ~~~。
それはともかく、ぼくがブルームフィールドのギターを初めて聴いたのは、このアルバムの「Albert's Shuffle」だった。
いやあ、この1曲でもう惚れちゃいましたね。
前回とはレーベルも変わっているし、アド・インナーが新たにつけられた。
(こっちは前回のインナーとレーベル)
さらに前回はなかったブックレットも今回はちゃんとついた。
これで定価は逆に100円下がってるんだから、えらいよね^^
(左がオリジナルの日本語訳を載せたブックレット、右は歌詞と対訳の載ったもの)
わずかだが、貴重な写真も載せられている。
紙ジャケじたいのできも5年のあいだに進化している。
まず、バック・スリーヴ。
右下にあったCD にかんするクレジットがすべてなくなっている。
スパインもおそらくオリジナルどおりに復刻されたのだろう。
(上が2008年版)
ブルームフィールドといえば、ポール・バタフィールド・ブルーズ・バンドやディランとの「ライク・ア・ローリング・ストーン」セッションで有名だが、レス・ポールを抱えたホワイト・ブルーズ・ギタリストという点で、ぼくのなかではイギリスのピーター・グリーンと並ぶ大きな存在だ。
今回はバタフィールド・ブルーズ・バンドを脱退したあとUS コロンビアに吹き込んだ8枚のアルバムがリリースされたわけだが、きょうはそのなかから3タイトルをご紹介しよう。
まず最初は68年のエレクトリック・フラッグの『ア・ロング・タイム・カミン』だ。
エレクトリック・フラッグは前述のバタフィールド・ブルーズ・バンド脱退後にブルームフィールドが結成したバンドで、メンバーはニック・グレイヴナイツ(vo)、バリー・ゴールドバーグ(key)、ハーヴェイ・ブルックス(b)、バディ・マイルズ(ds)らにホーンを加えた8人編成。
アルバムのライナーにブルームフィールド自身が
エレクトリック・フラッグはアメリカン・ミュージック・バンドだ。…必ずしもアメリカ直送じゃなくていい。空気のなかに漂っていて、ラジオやストリートから聞こえてくる、そういう音楽だと思う。
(新井 崇嗣:訳)
と書いているように、ブルーズやR&B はもちろん、さまざまな音楽の要素が詰まったアルバムだ。
1曲め、ゼップでも有名なハウリン・ウルフの「Killing Floor」からじつにファンキーな名演で、ブルームフィールドのギターも絶好調だ。
ジャニスの「生きながらブルーズに葬られ」の作者としても有名なグレイヴナイツのヴォーカルも悪くない。
なんと1998年のデジタル・リマスターなのだが、とても40年も前の録音、20年前のマスターとは思えない瑞々しい音を聴かせてくれる。
紙ジャケは今回ご紹介する3タイトルはいずれも光沢のない厚紙A 式のシングル・スリーヴ。
このジャケット、ぼくは初めて見たけれど、とても美しいジャケットだ(ジャケ買いしてもいいくらい^^)。
バック・スリーヴの写真のなかではふてぶてしい顔つきのバディ・マイルズがなかなかいい感じだ(笑。
レーベルは2Eyes をイメージしたもので、例によってSONY MUSIC のロゴがでかでかと入っている。
プレーンなホワイト・インナーが付属している。
つづいてご紹介する『永遠のフィルモア・ウェスト』('69)は、68年のアル・クーパーとのスーパー・ライヴ『フィルモアの奇蹟』の続編ともいうべきもの。
なんと世界初CD 化だそうだ。
(こちらもブルームフィールドのレスポールを抱えた姿がじつにかっこいい)
メンバーはグレイヴナイツ(vo)、マーク・ナフタリン(p)、ボブ・ジョーンズ(ds)らに加え、特別ゲストとしてタジ・マハール(vo,harc)とジェシ・エド・デイヴィス(g)が1曲だけ参加している。
あのジェシがサイド・ギターとして淡々とほとんどリズムだけ弾いているのは、贅沢というかなんとももったいない話だ。
こちらもホーン・セクションが入って、1曲めから切れのいいシャッフルが聞ける。
当然2008年のデジタル・リマスターで、ライヴながら音も悪くない。
バック・スリーヴのフィルモア・ウェストの写真もいまとなっては貴重なものだ。
インナーは広告の載せられたものがミニチュアで復刻されている。
最後は68年の有名な『スーパー・セッション』。
Sony Music のサイトHIGH-HOPES のアルバム紹介に
デジタルリマスターに加えボーナストラック4曲…(中略)が収録されグレードアップされました
と書いてあったので買って帰ったら、家にある2003年の紙ジャケにもちゃんとボートラが入ってた…^^;
いんちきやなあ~~~。
それはともかく、ぼくがブルームフィールドのギターを初めて聴いたのは、このアルバムの「Albert's Shuffle」だった。
いやあ、この1曲でもう惚れちゃいましたね。
前回とはレーベルも変わっているし、アド・インナーが新たにつけられた。
(こっちは前回のインナーとレーベル)
さらに前回はなかったブックレットも今回はちゃんとついた。
これで定価は逆に100円下がってるんだから、えらいよね^^
(左がオリジナルの日本語訳を載せたブックレット、右は歌詞と対訳の載ったもの)
わずかだが、貴重な写真も載せられている。
紙ジャケじたいのできも5年のあいだに進化している。
まず、バック・スリーヴ。
右下にあったCD にかんするクレジットがすべてなくなっている。
スパインもおそらくオリジナルどおりに復刻されたのだろう。
(上が2008年版)
こんにちは
『永遠のフィルモア・ウェスト』は初CD化だったんですね。
意外な気もしますが、確かに目立たない作品でしたから、納得もします(笑)。
当時『ア・ロング・タイム・カミン』を除く2枚はリアルタイムで買いました。
『スーパー・セッション』でブルームフィールド人気に火がついていましたからね。
>ぼくがブルームフィールドのギターを初めて聴いたのは、このアルバムの「Albert's Shuffle」だった。
かなりインパクトありましたね、僕もこれでヤラレました♪
それにしても『永遠のフィルモア・ウェスト』のバック・スリーヴが懐かしいなぁ。
それと『ア・ロング・タイム・カミン』のセクシーな女性も…(笑)。
by bob (2009-01-12 11:18)
>このジャケット、ぼくは初めて見たけれど、とても美しいジャケットだ(ジャケ買いしてもいいくらい^^)。
その昔、当にジャケ買いしたZamoraです。
遼さん、こんばんは。
リアルタイムではなかったですが、70年代に気に入って買いました。北海道出身の友人とこれを聞きながら「いいのは、ジャケだけじゃないね。(笑)」なんて話したのを思い出しましたよ。
私にとってこのアルバムは「スルメアルバム」でした。聞くたびにだんだん良くなりました。遼さんがそう感じるかどうかは判りませんが、ぜひ何度も聞いて下さい。
時々ありますよね、最初の印象より何度目かの印象の方が格段に良くなるやつって。
by Zamora (2009-01-12 20:42)
bobさん、こんばんは~。
>当時『ア・ロング・タイム・カミン』を除く2枚はリアルタイムで買いました
おお、そうですか~。
ぼくは『永遠のフィルモア』とか『フィルモアの奇蹟』とか、ジャケットを見て「かっこええなあ~」と思いながら買えませんでしたねー(笑。
>かなりインパクトありましたね、僕もこれでヤラレました♪
ああ、うれしいなあ。
単なるブルーズ・ギターじゃなくて、もっと懐の広いところがブルームフィールドのギターにはありますよね。
>それにしても『永遠のフィルモア・ウェスト』のバック・スリーヴが懐かしいなぁ
ほんと、いまとなっては貴重な写真ですよね。
リアルタイムで行ってみたかったなあ(笑。
by parlophone (2009-01-12 23:03)
Zamoraさん、こんばんは~。
今年もよろしくお願いします^^
>その昔、当にジャケ買いしたZamoraです
おお! さすがですね~。
ぼくは『エレクトリック・フラッグ』というバンド名は知ってましたがジャケットを見た記憶はありませんでしたね。
たぶんバディ・マイルスが在籍していたバンドとして知ったんじゃないかと思います。
ブルームフィールドが作ったなんて知らなかったですね、当時は。
>「いいのは、ジャケだけじゃないね(笑)」
>聞くたびにだんだん良くなりました
買ってからまだ3回ぐらいしか聴いてませんが、すでに「スルメ」の予感はしますよ(笑。
さすがアメリカン・ミュージック・バンドを標榜してただけのことはありますね^^。
by parlophone (2009-01-12 23:10)
新年明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。
僕もこの3枚に加えて『フィルモアの奇蹟』を買いました。^^
後はマイルスの『カインド・オブ・ブルー』の2枚組CDも。
遼さんが去年買ったBOXの、CD2枚組簡易盤です。
by 遮断機さん (2009-01-14 02:12)
遮断機さん、明けましておめでとうございます。
こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします。
>この3枚に加えて『フィルモアの奇蹟』
『フィルモアの奇蹟』はもちろん、マストですよね。
ぼくは前回の紙ジャケを持ってるので買いませんでしたが。
(つまりボートラがないので勘違いしなかった…笑)
>遼さんが去年買ったBOXの、CD2枚組簡易盤
へえ、そんなものが出てるんですか。
遮断機さんもすっかり『カインド・オブ・ブルー』の虜ですね^^
うれしいです。
by parlophone (2009-01-14 21:14)
遼さんこんばんは!
私もマイク・ブルームフィールド大好きなので紙ジャケ買いました。
私は遼さんと同じ3タイトルに【フィルモアの奇蹟】を加えた4タイトルにしました。【フィルモアの奇蹟】は外せませんでした、、、(^_^)v
遼さんと同じで以外に音がいいのに驚きました。
ソニーさんはいつもながらいい仕事してますね!
by tetsupc2 (2009-01-16 00:19)
tetsupc2さん、こんばんはー。
tetsuさんは『フィルモアの奇蹟』の03年版紙ジャケはお持ちですか?
ぼくはこのタイトルは買いなおさなかったんですが、新しいマスターを使っているので、音がどうなのかちょっと気になります。
お持ちだったら、ぜひ感想を聞かせてくださいね^^
by parlophone (2009-01-17 23:24)
遼さんどうもです。
私は【フィルモアの奇蹟】は輸入盤持っておりますがちょっと音が古臭い感はありましたが、今回の紙ジャケは05年デジタルリマスターと少し古いマスターにも関わらず私はいい音だと思います。
当時としては良質なリマスターだったのだと思います。ただ私は今はBlu-spec CDの【フィルモアの奇蹟】が気になりますね。今回の紙ジャケがこれだけ良ければBlu-spec CDはもっと期待してしまいます。私のブログでThe Byrdsの【Mr Tambourine Man】を取り上げましたのですがこれが紙ジャケCDと同じマスターを使用しているのですが音がかなり向上しているので3500円という金額は少し張りますが期待出来そうですよ!今からだとこのBlu-spec CDの方もおススメです。
by tetsupc2 (2009-01-18 01:13)
遼さんこんばんは!
【フィルモアの奇蹟】をブログにアップしましたので宜しければご覧下さ~いトラバさせて頂きました。(^o^)v
by tetsupc2 (2009-01-18 18:26)
遼さん、こんばんは♪
>ブルームフィールドといえば、ポール・バタフィールド・ブルーズ・バンドや
>ディランとの「ライク・ア・ローリング・ストーン」セッションで有名
僕にとってブルームフィールドっていうと、
やっぱ「ライク・ア・ローリング・ストーン」の
あの鋭いオブリガートが頭に浮かんじゃうんです^^。
ディラン作品での参加セッションか
ポール・バタフィールド・ブルーズ・バンドの1stしか聴いたことないです^^;
そんなわけで、
『スーパー・セッション』は何故か未だに未聴なんです。
アルバムの存在はもちろん以前から知ってるんですが。
そろそろ聴いてみましょうか(苦笑)
『ア・ロング・タイム・カミン』
ハイ、コレはジャケ買いしちゃいますね^^。
いいなぁ、このジャケットw
by DEBDYLAN (2009-01-18 22:49)
tetsupc2さん、こんばんは~。
>輸入盤持っておりますがちょっと音が古臭い感はありました
そうですか。
03年の紙ジャケはデジタル・リマスタリングと書いてあるだけで、いつのマスターかはわかりませんでした。
でも、そんなに古臭い感じはなかったと記憶しています。
>Blu-spec CD
う~む、いろんなのが出てきますね(笑。
個人的にはSony にはSACD でがんばってほしいんですけどね。
いつも書いてるんですけど、EMI UK に働きかけて、ビートルズの諸作をSACD で出せばイッパツでSACD は普及すると思うんだけどなあ(笑。
ブログのほう、あとでお邪魔します^^
by parlophone (2009-01-18 23:36)
DEBDYLANさん、こんばんは!
>『ア・ロング・タイム・カミン』ハイ、コレはジャケ買いしちゃいますね^^
こんな美しいジャケットなのに今まで知りませんでした。
もったいな~い(笑。
でも中味もオススメですよ~。
>僕にとってブルームフィールドっていうと、
>やっぱ「ライク・ア・ローリング・ストーン」の
>あの鋭いオブリガートが頭に浮かんじゃうんです^^。
DEBDYLANさんならやっぱりそうでしょうね。
でもポール・バタフィールド・ブルーズ・バンドの1stがお好きなんだったら、『スーパー・セッション』や『永遠のフィルモア・ウェスト』は気に入ると思います。
『フィルモアの奇蹟』は長いので(CD でも2枚組)飽きちゃう人もいるかもしれませんが…(笑。
by parlophone (2009-01-18 23:56)
Super Sessionは当時即行でUS盤を買いました。
スティルスとブルームフィールドのバトルがあると思ったら・・・
(この辺のいきさつは有名な話になりましたが)
ところで、このアルバムのベースが凄く好きだったんですが、なんとこのHarvey BrooksはマイルズのBitches Brewでもベース弾いてるんですよねー。
なあるほど、と思ったのでした。
ブルームフィールド、もっと評価されても良いですよね。
by MORE (2009-01-19 08:50)
MOREさん、こんばんはー。
>スティルスとブルームフィールドのバトルがあると思ったら・・・
もし実現していたら、きっとスリリングなトラックになっていたでしょうね~。
>Harvey BrooksはマイルズのBitches Brewでもベース弾いてる
音楽的にジミやスライに接近していたマイルズは、積極的にロック・ミュージシャンを起用していきますよね。
『ビッチズ・ブルー』のセッションにはミッチ・ミッチェルなんかもいたらしいですね。
>ブルームフィールド、もっと評価されても良いですよね
ですよね~。
やっぱり精神的な弱さが最後までブルームフィールドから正当に評価させる機会を奪ったような気がしてとても残念です…。
by parlophone (2009-01-20 01:00)