中山康樹 『ビートルズの謎』 [雑誌・書籍・コミック]
昨年の11月に講談社現代新書の1冊として出された『ビートルズの謎』をお正月休みに読んだ。
著者は『マイルスを聴け!』でもおなじみの中山康樹。
ちなみに同じ講談社現代新書には『これがビートルズだ』という著書もあるし、『Capitol Box』がリリースされたときには、やはりジャズ評論家として有名な小川隆夫と『ビートルズ アメリカ盤のすべて』という本も出している。
さて本書は、第1章「レイモンド・ジョーンズは実在したか」、第8章「ビートルズ解散劇の舞台裏」など全部で8つの章から成っていて、初心者にはなんのことやら分からないと思うけれど、ちょっとビートルズに興味のある人なら、「へえ~」と思わずページをめくってしまいそうな構成になっている。
考古学ならぬ"考現学"ということばが流行ったのは20年ぐらい前だったと思うけれど、ビートルズなんかはいろいろな伝説が付随していて、さしずめ考現学の格好の題材になるのかもしれない。
ぼくはレイモンド・ジョーンズが実在しようがすまいが、どうでもいいのだけれど(ちなみにブライアン・エプスタインの店に「ビートルズのレコードありますか?」と訪ねてきた、あの若者です)、第4章「"ブッチャー・カヴァー"回収騒動の真相」とか、第6章「『ホワイト・アルバム』限定番号は世紀のペテンだった!?」などという、以前から興味のあるタイトルがあるし、第5章「『リヴォルヴァー』はどうして"回転式連発銃"なのか」などという、今までなんの疑問も感じずに信じ込んでいた話に、「そういえばそうだよね」などと新たに考えさせられる章題もあったりしたのだ。
(雑誌『nowhere』第11号の『ホワイト・アルバム』特集にはジョンに送られた0000001のジャケット写真が載せられている。
しかし、これはスリーヴの体裁からもAというプリフィクスからもUS 盤であることがわかる。
UK 盤№0000001はいったいどこに?)
3時間もあれば読んでしまえるような、軽快な筆遣いで書かれた軽い読み物なのだが、いちばん驚いたのが第8章「ビートルズ解散劇の舞台裏」に出てくる、次のようなエピソード。
『アビイ・ロード』のレコーディングが行われていた1969年の8月のある日(推定)、「ポールが涙をためながらスタジオを抜け出し、怒ったジョンがポールの自宅の塀をよじ登り、大声で叫」んだ(同書252ページ)というのだ。
これが単なる噂話じゃないのは、なんとそのときのようすを捉えた写真まで残っているのだ。
いや~、ビートルズの解散というか、ポールの脱退による事実上の分裂のまえに、こんな事件が起こっていたんですね~。
ぼくはまったく知らなかった。
ということで、興味関心のおありの方にはオススメです^^
P.S.
謎ではありませんが、最近掲示板のほうでビートルズのレコードに関する質問がけっこうきたりします。
ぼくに答えられない質問が多いので、ビートルマニアの方々もしよろしければ掲示板のほうも覗いてみてくださいませ^^
関連記事:『ビートルズ アメリカ盤のすべて』
『REVOLVER』のこと
著者は『マイルスを聴け!』でもおなじみの中山康樹。
ちなみに同じ講談社現代新書には『これがビートルズだ』という著書もあるし、『Capitol Box』がリリースされたときには、やはりジャズ評論家として有名な小川隆夫と『ビートルズ アメリカ盤のすべて』という本も出している。
さて本書は、第1章「レイモンド・ジョーンズは実在したか」、第8章「ビートルズ解散劇の舞台裏」など全部で8つの章から成っていて、初心者にはなんのことやら分からないと思うけれど、ちょっとビートルズに興味のある人なら、「へえ~」と思わずページをめくってしまいそうな構成になっている。
考古学ならぬ"考現学"ということばが流行ったのは20年ぐらい前だったと思うけれど、ビートルズなんかはいろいろな伝説が付随していて、さしずめ考現学の格好の題材になるのかもしれない。
ぼくはレイモンド・ジョーンズが実在しようがすまいが、どうでもいいのだけれど(ちなみにブライアン・エプスタインの店に「ビートルズのレコードありますか?」と訪ねてきた、あの若者です)、第4章「"ブッチャー・カヴァー"回収騒動の真相」とか、第6章「『ホワイト・アルバム』限定番号は世紀のペテンだった!?」などという、以前から興味のあるタイトルがあるし、第5章「『リヴォルヴァー』はどうして"回転式連発銃"なのか」などという、今までなんの疑問も感じずに信じ込んでいた話に、「そういえばそうだよね」などと新たに考えさせられる章題もあったりしたのだ。
(雑誌『nowhere』第11号の『ホワイト・アルバム』特集にはジョンに送られた0000001のジャケット写真が載せられている。
しかし、これはスリーヴの体裁からもAというプリフィクスからもUS 盤であることがわかる。
UK 盤№0000001はいったいどこに?)
3時間もあれば読んでしまえるような、軽快な筆遣いで書かれた軽い読み物なのだが、いちばん驚いたのが第8章「ビートルズ解散劇の舞台裏」に出てくる、次のようなエピソード。
『アビイ・ロード』のレコーディングが行われていた1969年の8月のある日(推定)、「ポールが涙をためながらスタジオを抜け出し、怒ったジョンがポールの自宅の塀をよじ登り、大声で叫」んだ(同書252ページ)というのだ。
これが単なる噂話じゃないのは、なんとそのときのようすを捉えた写真まで残っているのだ。
いや~、ビートルズの解散というか、ポールの脱退による事実上の分裂のまえに、こんな事件が起こっていたんですね~。
ぼくはまったく知らなかった。
ということで、興味関心のおありの方にはオススメです^^
P.S.
謎ではありませんが、最近掲示板のほうでビートルズのレコードに関する質問がけっこうきたりします。
ぼくに答えられない質問が多いので、ビートルマニアの方々もしよろしければ掲示板のほうも覗いてみてくださいませ^^
関連記事:『ビートルズ アメリカ盤のすべて』
『REVOLVER』のこと
タグ:ビートルズ
なるほど、面白そうな本ですね。
今になって分かった新事実がたくさんあるようですね。
あとは例によって中山氏のたくましい想像力で書かれているのでしょうか?(笑)
今度買って読んでみます。
掲示板にカキコさせてもらいましたけど、ホントにナゾな方がいらっしゃるようですね^^;
by MASA (2009-01-07 19:44)
MASAさん、こんばんは。
そうなんですよ。
やっぱり世界中のビートルマニアってすごいなあと思います。
>掲示板にカキコさせてもらいました
どうもありがとうございます!
今後ともよろしくお願いいたします^^
by parlophone (2009-01-08 00:49)
うわっ~何かおもしろそうな本ですね。
ビートルズは評論家によって色んな説が上げられていてどれが真実か?分からないところもありますがこれがかえってミステリアスでいいですよね~
この本も色々と真実なのか?どーなのか?迷わしてくれそうな本ですね。
楽しそう!!
私も読もうかなぁ・・・
by tetsupc2 (2009-01-08 01:16)
遼さん、こんにちは。
今日買って来ましたよん。
お昼にシタールのとこまで読みました。
裏の裏を読むような辻褄合わせが面白いです!
あぁ〜早くlet it beあたりまで読みたい〜!
by PETTY (2009-01-08 15:46)
遼さん、こんばんは。
僕も昨年、発売されてすぐに購入し、あっという間に読んでしまいました。
>第1章「レイモンド・ジョーンズは実在したか」
レイモンド・ジョーンズについてここまで書かれたものは初めて読みました。
因みに、僕は今までレイモンド・ジョーンズの話は作り話だと思っていました。
まあ、ここに書かれていることが本当に真実かどうかはわかりませんが。
遼さんが書かれているように「"ブッチャー・カヴァー"回収騒動の真相」とか、「『ホワイト・アルバム』限定番号は世紀のペテンだった!?」、『リヴォルヴァー』など面白く読みましたが、僕は意外と「映画レット・イット・ビーを巡る謎と推測」が気に入ってます。
>UK 盤№0000001はいったいどこに?
何年か前、日本人(横浜辺りの専門店?)が600万円くらいで落札した記事をみたような記憶があるのですが...、記憶違いかも。
by JPGR (2009-01-08 20:48)
遼さん、こんばんは。今年もよろしくお願いします。
掲示板の件ですが、あまりに腹が立ったので書き込みさせてもらいました。
ホワイトのNo1ですが、イギリス人のビートルズコレクターから、ジョンが持っていて、タクシーの中に置き忘れたままでそのまま行方不明になっていると聞きました。
でも、このナンバリングって、本当にダブりなしなんですかね。イギリス人のやることだから、結構ダブりがあるのでは?と推測しています。
by yogijun (2009-01-08 21:03)
間違えていたらすみません、、、
確かWHITE ALBUM 英国盤のナンバー1は日本のTRACKS JAPANのオーナーがサザビーズで20数年前に当時の価格で500万円だったか位で落札したのではなかったでしょうか・・・間違いだったらゴメンなさい。
by tetsupc2 (2009-01-08 22:14)
tetsupc2さん、どうもです。
>色んな説が上げられていて…かえってミステリアスでいいですよね~
ですよね~。
おそらく60年代初期にはポピュラー・ミュージックそのものがまだ文化とは認められていなくて、だれも正確に記録に残そうなんていう意識さえなかったと思うんですよね。
所詮は流行歌として消えていくものと思ってた。。
それがいまや第一流の芸術・文化、さらにはお金を生み出す巨大な産業にまでなったわけですから、真実を知りたいファンの心理と経済の仕組みがうまく噛み合って…(笑。
ぜひご一読ください^^
by parlophone (2009-01-09 00:32)
PETTYさん、こんばんは!
>今日買って来ましたよん
さっそくお買い上げありがとうございます(←ちがうかっ!)
>裏の裏を読むような辻褄合わせが面白いです!
ですよね。
二転三転する伝説の真相は…的な?
MASAさんもおっしゃってましたが、中山的推理がうまくはまってるところはじつにおもしろいと思います。
>あぁ〜早くlet it beあたりまで読みたい〜!
もう読んじゃいました?
たしかに気になるところですよね^^
by parlophone (2009-01-09 00:36)
JPGRさん、こんばんは!
>僕も昨年、発売されてすぐに購入し、あっという間に読んでしまいました
ぼくは新聞広告では見たものの、なかなか書店で見つけられずに、けっきょく買ったのは年末でした。
>僕は今までレイモンド・ジョーンズの話は作り話だと思っていました
ぼくもそう思ってました!
だれかが言ったブライアン・エプスタイン一流の作り話だという説をそのまま信じてました。
まあ、真実はいまだに藪のなかというところでしょうけれど(笑。
>僕は意外と「映画レット・イット・ビーを巡る謎と推測」が気に入ってます
このあたりはそれほど新事実という感じはしなかったんですが、いろんな人がいろんなところで書いてきたことが、コンパクトにまとめられていてすごくありがたい記事になってましたよね。
>何年か前、日本人(横浜辺りの専門店?)が600万円くらいで落札した
>TRACKS JAPANのオーナーがサザビーズで20数年前に当時の価格で500万円だったか位で
>落札したのではなかったでしょうか・・・
tetsupc2さん、こちらにもどうもです。
奇しくもお二人が同じようなことをお書きなので、そういう話題が当時あったんでしょうね。
(ぼくはまったく知らなかったのですが)
中山康樹は以前から複数存在説を言ってますが、ぼくもそんな気がしています。
それを考えると、00000001のナンバーのついたホワイト・アルバムの少なくとも1枚は日本に存在しているということなんでしょうね。
あ~、写真でいいから見てみたいなあ(笑。
by parlophone (2009-01-09 00:48)
yogijunさん、こんばんは!
今年もよろしくお願いいたします。
>あまりに腹が立ったので書き込みさせてもらいました
ありがとうございます。
ぼくは鈍感なもんで、まったく腹が立ったりはしなかったんですが、詳しくないのに、どんどん質問されるのでちょっと困ってたんです。
>ジョンが持っていて、タクシーの中に置き忘れたままでそのまま
>行方不明になっている
ああ!
たしかにそんな話も聞いたことがありますね~。
>でも、このナンバリングって、本当にダブりなしなんですかね
上にも書きましたが、中山康樹は以前から複数存在説で、そういわれてみれば確かに簡単に作れるわけですから、ぼくもそんな気がしています。
当時のプレス工場は今のように厳重に管理されてたわけではないでしょうからね~。
by parlophone (2009-01-09 00:54)
遼さん、こんばんは。
まだ購入できていません...。
中山さんの文章は芸能チックで面白いですよね。
楽曲批評のバッサリ感がたまりません。
もちろん個人的意見として受け止めていますが...。
批判も受けそうですが、どんどん読めてしまいますよね。
来週は通勤中に読むことになると思います。
by ouichi (2009-01-12 03:23)
遼さん、こんばんは~^^。
この本、今日図書館で借りてきました(笑)
音楽のコーナーを何気なく眺めてて、
「あれっ? コレ遼さんが記事にしてた本だ!! ラッキーw」
てな感じで^^。
夕食前に読破しました。
こういった贔屓のミュージシャンのネタ本は大好物でして(笑)
推理の部分も多いんでしょうが楽しく読ませてもらいました。
ロックの黎明期ならではの混沌とした状況。
そんな時代に起きていた水面下での出来事。
とっても興味深いです。
音楽以外のスキャンダラスな部分を抜きにして、
ココまでエピソードの尽きないTHE BEATLES。
その影響力の大きさをあらためて実感しました。
(STONESみたいにスキャンダラスな裏幕も大好物ですがw)
ところで。
『THE BEATLES(ホワイト・アルバム)』が紙ジャケCD化された暁には、
シリアル・ナンバーはどうなるんでしょーか?
なーんてコト考えてしまいました^^。
by DEBDYLAN (2009-01-12 22:11)
ouichiさん、こんばんは~。
nice!&comment ありがとうございます
>中山さんの文章は芸能チックで面白いですよね
ですね~。
ぼくがかれの文章を読んでて感じるのは、ベテランのピッチャーのように緩急自在な、話術の間(ま)ですね。
あの呼吸はマネしたくてもできないです(笑。
>楽曲批評のバッサリ感がたまりません
上の関連記事の『REVOLVER』のところで書きましたが、ちょっとひどいと感じる部分もあるんですけどね(笑。
ただ、読者におもねらないで自分の言いたいことをズバズバ言う姿勢には好感が持てます。
ぜひ感想を聞かせてくださいね^^
by parlophone (2009-01-12 22:49)
DEBDYLANさん、こんばんは~。
nice!&comment ありがとうございました。
>今日図書館で借りてきました(笑)
おお、それはほんとにラッキーですね!
そういえば最近図書館行ってないなあ~。
>音楽以外のスキャンダラスな部分を抜きにして、
>ココまでエピソードの尽きないTHE BEATLES
ほんとですよね。
とにかく雑誌でもいまだに多くの特集が組まれて読まれてるし、遺された音楽も確実に新しい世代のこころを掴んでますよね。
先日クリスマスのコンピレーションを聴いていた奈乃子が、ポールの「ワンダフル・クリスマスタイム」を「え~、ビートルズじゃないの?」ってびっくりしてたんですが、さすが我が娘(笑。
ポールの曲にビートルズの匂いを感じるんですね。
>『THE BEATLES(ホワイト・アルバム)』が紙ジャケCD化された暁には、
>シリアル・ナンバーはどうなるんでしょーか?
はい、ホワイト・アルバムはすでに1997年に30周年記念盤として紙ジャケ化されてます。
そのときは正真正銘の全世界共通限定ナンバー、つまり同じ番号は世界に1枚しかないというナンバーでした。
ちなみにぼくのは26,000番台という平凡なものです^^;
その後出張先のCD ショップで7,000番台のものを見つけたのですが、お金がなくて買えず…(涙。
買っときゃよかった…。
by parlophone (2009-01-12 23:27)
parloさんこんにちは。
うわ!これは私も絶対買おう。
なんか、字体や字の大きさや、難しい漢字が比較的少ないなど、最近のこうるさいビートルズマニアの若者でも入りやすいように読みやすくしたんでしょうかね。
(ポッと出のコドモちゃんのくせに、急に細かいことに色々言及したりしてるものをたまに見ますが、滑稽ですよね~)
今日の帰りに買うぞ~!
またビートルズで久しぶりに記事書いてみたくなりました。
by milk_tea (2009-01-23 13:12)
milkちゃん、こんばんは~。
>字体や字の大きさや、難しい漢字が比較的少ないなど、最近のこうるさい
>ビートルズマニアの若者でも入りやすいように読みやすくしたんでしょうかね
この本はほんと肩の凝らない軽い読み物、という感じで読みやすかったですね。
でも「こうるさいビートルズマニアの若者」なんていうのがいるんですね。
ぼくのまわりにはあんまり見かけないなあ。
ところで新書自体がいまは売れない時代なんじゃないでしょうかね。
この数年に話題になった新書(たとえば『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』とか『国家の品格』とか…読んでないので正確なタイトルはわかりませんが)もみんな中年以上の読者にそこそこ売れた程度なんじゃないかっていう気がします。
ぼくも昔は岩波新書なんかよく買ってましたが、いまは買っても音楽関係のものだけですね(笑。
milkちゃん、最近なんか新書読みました?
>またビートルズで久しぶりに記事書いてみたくなりました
ぜひ書いてください、楽しみです~^^
by parlophone (2009-01-25 01:20)
これ引っ張り出してすみません。遼さん。m__m
私は、結構、この方の文章は疲れましたね。どうも場面展開が芝居がかってて馴染めなかったのと、推理が、どうも論理的でないというか、「こう考えるのが自然」的な、著者の感覚で自然な方に流れていってるネタが多かったように感じます。
が、しかし、ネタの提供本としては面白いと思いましたね。
こんな風に呑気に推理して、本になっちゃうんだから、そういう意味で凄い。
で、ネタ提供として。笑。
巷間言われている、LET IT BEのDVD発売についての噂について、私も推理してみようと思います。
今、本当のことのように言われているのは、Nakedの時に、本当は発売する予定だったけど、結局、ジョージの反対で出なかった。反対理由はポールとジョージの喧嘩シーン。
こんな感じで言われてますよね。
私は、結構、これは眉唾物の都市伝説の類いだと思ってます。
まず、反対理由ですが、あまりにくだらないというか、そんなもの今更隠してもどうにもならないだろうし、
THE BEATLES ANTHOLOGYに置いて、その件についてジョージ自身が語ってるし、そのシーンもちゃんと差し込まれている。
THE BEATLES ANTHOLOGYでちょい見せはOKだけど、LET IT BE本編では見せたくないなって中途半端過ぎるし、本当に見せたくないなら、そもそもTHE BEATLES ANTHOLOGYでOKも出す必要ないです。
なので、巷間言われているような理由は、全くの噂と断じて置きます。w
その上で、この発売に積極的に見えるのはマイケル・リンゼイ・ホッグとポールだと思いますが、特にマイケル・リンゼイ・ホッグは2011年頃の報道ではノリノリに見える。
で、ここでLET IT BEの映画というのが、そもそも何なのかってことを考えれば、「映画の著作物」であって、本編の著作権者が色々存在するってことです。
制作者、監督、撮影、美術等々。
結論として、音楽著作権のことではなく、映画の著作物としての著作権に対する著作権料の配分が折り合いがつかないんじゃないかと思います。
マイケル・リンゼイ・ホッグとしては、爆発的に売れるであろうLET IT BEのDVDやBlu-rayは、1日でも早く出したい。しかも、自分は監督であって、映画の作者と言ってもいい。
ビートルズファンはビートルズの作品として見てるだろうけど、マイケル・リンゼイ・ホッグにとっては、自分こそが作者だと思っていても不思議はないです。なんたって監督ですから。
そこで、Apple Corpsにとっては法外な著作権料を要求していて、ポールは呑んだけど、ジョージは呑まなかった。
ビジネス集団としてのビートルズも全員一致が原則でしょうからね。
ポールとしては、2020年がLET IT BEに関してはビジネスチャンスと踏んで、まあ、ジョージもしくは遺族がそういうなら、それまでに折り合いがつけばいいや的な。
それと2020年は、著作権後進国では、LET IT BEの映画の著作物としての保護期間が切れる年でもあるので、それまでに出しておきたいという思いもあるでしょう。
ということで、私の推理は、非常にビジネスライクな問題で、発売されないのではないかという推理です。w
喧嘩シーン説では、ANTHOLOGYが説明つきません。書籍版にもジョージ自身がその部分を語ってるところが収録されてますしね。
サウンドが納得いかない説でも、ANTHOLOGYが説明つきませんし、そもそも、最初にGet Backの発売を止めたのはビートルズではなくアラン・クレインだったということですからね。
ということで、お邪魔しました。m__m
by Nadja (2014-08-01 21:33)
Nadjaさん、こんにちは。
どうもレスが遅くなってしまい申し訳ありません。
最近まったく自分のブログさえ覗く暇がなくて、すみません。
さて、『LET IT BE』のソフト化ですが、Nadjaさんの推理を「なるほど!」と思いながら興味深く読ませていただきました。
たしかに映画のばあいは権利関係が複雑に絡み合って、そこをクリアするのが大変ですものね。
ポールもリンゴも2008年にはDVDになるんじゃないかとか、2012年には…とか言ってましたが、あくまでも出演したミュージシャンとしての発言であって、どこまで信憑性があったのかというのは、2014年の現在までリリースされていないという事実が証明してますよね。
ただやはりいちばんソフト化を嫌がっていたのはジョージでしょうから、かれが亡くなった現在、権利をもったいろんな人が、これを売りたいと思ってることは間違いないでしょうし、それをファンも望んでいるんだから、はやくソフト化してほしいですよね~。
by parlophone (2014-08-24 13:37)