ブラック・キャット・ボーンズのアルバム [紙ジャケ]
きょうは英国のブルーズ・ロック・バンド、ブラック・キャット・ボーンズが遺したゆいいつのオリジナル・アルバム『有刺鉄線サンドウィッチ』をご紹介しよう。
ぼくがこのグループのことを知ったのはその名もズバリ黒猫骸さんのサイトだった。
そこで紹介されていた強烈なジャケットと「有刺鉄線サンドウィッチ」というあり得ないタイトル!に興味を惹かれたのだった。
ちょっと調べてみると、ブラック・キャット・ボーンズというバンドはのちにフリーを結成するポール・コゾフとサイモン・カークが在籍していたことがあり、オリジナル・アルバムでギターを弾いているロッド・プライスはのちにフォガット(FOGHAT――フォグハット)を結成する、ということで伝説のバンドだったらしい。
きょうご紹介するCD は一昨年の12月にユニバーサル・ミュージックからリリースされた紙ジャケだが、以前もどこかで書いたように、福岡ではその姿さえ見かけなかった。
オリジナルのアナログ盤は超レアだそうだが、紙ジャケも福岡では発売当初からレア盤だったわけだ。
それを昨年、懇意にしていただいているブログマスターの方から特別に譲っていただいてきょうご紹介できることになった。
『有刺鉄線サンドウィッチ』は1970年にDECCA nova レーベルからリリースされていて、当時のメンバーはブライアン・ショート(vo)、ロッド・プライス(lead g)、デレク・ブルックス(rhythm g)、ステュ・ブルックス(b)、フィル・ルノワー(ds)という5人組。
9曲の収録曲のうちオリジナルが4曲、5曲がカヴァーだ。
そのうち3曲がニーナ・シモンがレコーディングした曲というところにこのグループの特異な点があると思う。
オープニングの「Chauffeur」はミディアム・スローのブルーズ・ロック。
ヴォーカルのショートはフリーのポール・ロジャーズに似たハスキーな声で魅力的だし、プライスのギターもオーヴァードライヴされたハードな味わいのあるものだが、間奏でアップ・テンポになるところなどジョン・メイオールとクラプトンがカヴァーした「All Your Love」によく似たアレンジで損をしているように思う。
どれも渋くてヘヴィなブルーズ・ロックといった趣きだが、異彩を放っているのがニーナ・シモンのM-7「Four Women」だ。
ビリー・ホリデイの「奇妙な果実」にも通じる世界観をもった内省的で重いブルーズを黒猫の骨たちは淡々とプレイして凄みがある。
ゆいいつ軽快なロックン・ロールっぽいM-5「Coming Back」はとちゅうでギターもベースもドラムスもフェイド・アウトしてピアノだけが残るというアレンジだが、残念ながら効果的とはいえず、デモ・テープかなにかのように聞えてしまう。
アルバムのラストを飾る「Good Lookin' Woman」はプライスのオリジナルでヴォーカルも彼自身が取る。
7分を超える演奏で間奏とエンディングの長いギター・ソロを堪能できる。
紙ジャケはヴィニール・コーティングされたE 式のシングル・スリーヴ。
ジャケットにはちゃんとDECCA nova のロゴが載っているのに、CD のレーベル面がDERAM nova になっているのは不思議だ。
バック・スリーヴにはちゃんとコーティングの折り返しもある。
ステレオとモノラルを判別するいわゆるデッカ穴は残念ながら印刷されたもので、インナースリーヴもついていない。
音質は低域がやや弱い気もするけれど、2006年の24bit リマスターが使われていてふだん聴くぶんには不満はないと思う。
超貴重なオリジナル盤の画像は黒猫骸さんのサイトでぜひご覧ください。
ぼくがこのグループのことを知ったのはその名もズバリ黒猫骸さんのサイトだった。
そこで紹介されていた強烈なジャケットと「有刺鉄線サンドウィッチ」というあり得ないタイトル!に興味を惹かれたのだった。
ちょっと調べてみると、ブラック・キャット・ボーンズというバンドはのちにフリーを結成するポール・コゾフとサイモン・カークが在籍していたことがあり、オリジナル・アルバムでギターを弾いているロッド・プライスはのちにフォガット(FOGHAT――フォグハット)を結成する、ということで伝説のバンドだったらしい。
きょうご紹介するCD は一昨年の12月にユニバーサル・ミュージックからリリースされた紙ジャケだが、以前もどこかで書いたように、福岡ではその姿さえ見かけなかった。
オリジナルのアナログ盤は超レアだそうだが、紙ジャケも福岡では発売当初からレア盤だったわけだ。
それを昨年、懇意にしていただいているブログマスターの方から特別に譲っていただいてきょうご紹介できることになった。
『有刺鉄線サンドウィッチ』は1970年にDECCA nova レーベルからリリースされていて、当時のメンバーはブライアン・ショート(vo)、ロッド・プライス(lead g)、デレク・ブルックス(rhythm g)、ステュ・ブルックス(b)、フィル・ルノワー(ds)という5人組。
9曲の収録曲のうちオリジナルが4曲、5曲がカヴァーだ。
そのうち3曲がニーナ・シモンがレコーディングした曲というところにこのグループの特異な点があると思う。
オープニングの「Chauffeur」はミディアム・スローのブルーズ・ロック。
ヴォーカルのショートはフリーのポール・ロジャーズに似たハスキーな声で魅力的だし、プライスのギターもオーヴァードライヴされたハードな味わいのあるものだが、間奏でアップ・テンポになるところなどジョン・メイオールとクラプトンがカヴァーした「All Your Love」によく似たアレンジで損をしているように思う。
どれも渋くてヘヴィなブルーズ・ロックといった趣きだが、異彩を放っているのがニーナ・シモンのM-7「Four Women」だ。
ビリー・ホリデイの「奇妙な果実」にも通じる世界観をもった内省的で重いブルーズを黒猫の骨たちは淡々とプレイして凄みがある。
ゆいいつ軽快なロックン・ロールっぽいM-5「Coming Back」はとちゅうでギターもベースもドラムスもフェイド・アウトしてピアノだけが残るというアレンジだが、残念ながら効果的とはいえず、デモ・テープかなにかのように聞えてしまう。
アルバムのラストを飾る「Good Lookin' Woman」はプライスのオリジナルでヴォーカルも彼自身が取る。
7分を超える演奏で間奏とエンディングの長いギター・ソロを堪能できる。
紙ジャケはヴィニール・コーティングされたE 式のシングル・スリーヴ。
ジャケットにはちゃんとDECCA nova のロゴが載っているのに、CD のレーベル面がDERAM nova になっているのは不思議だ。
バック・スリーヴにはちゃんとコーティングの折り返しもある。
ステレオとモノラルを判別するいわゆるデッカ穴は残念ながら印刷されたもので、インナースリーヴもついていない。
音質は低域がやや弱い気もするけれど、2006年の24bit リマスターが使われていてふだん聴くぶんには不満はないと思う。
超貴重なオリジナル盤の画像は黒猫骸さんのサイトでぜひご覧ください。
こんにちは遼さん!
今お昼休みで職場のPCからです。。。
『ブラック・キャット・ボーンズ』いいですね・・・
実は私は以前からこのバンドは知っていました。とにかくどこまでも渋く・カッコ良くガレージ的なところが大好きでよく聴いていました。ちょうどこのころフリーにもぞっこんでしたので違和感なくのめり込みました・・・(笑)フリーとは少し違うけど・・・
私がはじめて聴いたのは日本では最初のCDで当時はプラケCDでエディソン音源シリーズでしたこのシリーズはレアなプログレ中心の音源ばかりのこれまたコアなファンが買うCDでした・・・それを買って聴いたのがはじめでした・・・当時衝撃だったのを覚えています!
その後、アナログでは国内盤は一度しかリリースされなかったのですがコレを入手してこれもよく聴きました、これ英国オリジは高価でSTEREO盤は比較的よく見るのですMONO盤は超レアでとても手が出ないくらいです。いつかは聴きたい物です。以前私もブログにカキコしていますのでトラバさせて頂きますね。。。それでは。
by tetsupc2 (2008-04-17 12:46)
遼さん、こんばんは。
私は当時のFMレコパル誌に掲載されていたレコード会社の広告を見た時の強烈な印象が今でも忘れられません。
広告は白黒写真でしたが、ウルトラマンに出てくる怪獣(ギャンゴという名だったかな?)によく似ていた事もあって、その怪獣のちょっとユーモラスな印象とともに、なおさら記憶に残っています。
今までジャズの25センチLPだとばかり思っていたのですが、ほかの広告と記憶がごっちゃになっていたみたいです。
でも、30年以上前に見た広告ですが、タイトルもジャケットも今でもハッキリと覚えているですから本当に強烈な一発、いや、1枚ですね。
曲は聴いたことはありませんが、遼さんのこの記事を見て死ぬまで私の記憶から消えない1枚となってしまいそうです(笑)
by てらだ (2008-04-17 23:39)
tetsupc2さん、nice!&commentありがとうございます。
そうですか、以前からご存知だったんですね~。
ぼくは3年ぐらい前に黒猫骸さんのサイトで知って、紙ジャケが発売されると知ったときは狂喜したんですが、残念ながら手に入れることができませんでした。
>アナログでは国内盤は一度しかリリースされなかった
そのときの邦題が「有刺鉄線サンドウィッチ」だったらしいですね。
そのまんまとはいえ、やはり強烈なタイトルですね!!
ぼくはロッド・プライスのギターは初めて聴きましたが、なかなかいいじゃないですか^^
ブライアン・ショートのヴォーカルはちょっとポール・ロジャースに似すぎで?なところもありますが、悪くないですよね~。
あとでtetsupc2さんのブログにもコメントしに伺います^^
by parlophone (2008-04-18 00:47)
てらださん、こんばんは!
>私は当時のFMレコパル誌に掲載されていたレコード会社の広告を見た時の
>強烈な印象が今でも忘れられません
>広告は白黒写真でしたが、ウルトラマンに出てくる怪獣(ギャンゴという名だったかな?)
>によく似ていた事もあって、その怪獣のちょっとユーモラスな印象とともに、
>なおさら記憶に残っています
へえ!そうなんですか。
国内盤がいつごろリリースされたのか知りませんが、おそらくそのころはもう大学生でウルトラマンには興味がなかったのでしょうね^^
FM誌もぼくがよく読んでいたのは『FM fan』だったので、広告を見なかった可能性もありますね。
それにしてもてらださんの脳裏にいまだに強烈な印象を残すジャケットと広告だったのですから、バンドとしてもレコード会社としても大成功でしょう。
ぼくもこんなジャケットとタイトルじゃなければ買ってないかもしれません(爆。
てらださんももし機会があったらぜひ聴いてみてください。
とくにM-7「Four Women」は音楽性もかなり高いと思います。
by parlophone (2008-04-18 00:54)
念願叶ったということで良かったですね〜。
オリジナルのアナログ盤なんて無理ですから、こういうジャケット・デザインならば、是非とも紙ジャケットCDで持っていたいですものね!
最近、Freeですら聴く機会を逸していますのでどんな印象だったかすっかり抜けているんです。
これを機に何とか60年代モノにも浸ってみたいです。
by chitlin (2008-04-20 01:03)
>念願叶ったということで良かったですね~
>こういうジャケット・デザインならば、是非とも紙ジャケットCDで持っていたいですものね!
そうなんですよ~。
こういうものの紙ジャケってほんとありがたいなと思います。
フリーに比べるとちょっと地味で、やっぱり伝説のバンド、という以上ではない印象なんですが、ちょっともったいないですね。
chitlinさんもぜひ60年代モノ、浸ってください^^
by parlophone (2008-04-20 21:06)