プロコル・ハルムのアルバム [紙ジャケ]
60年代に深夜放送を聞いて育ったぼくらの世代にとって、プロコル・ハルムといえば「青い影」。
多くの人にはそれ以上でもそれ以下でもないだろう(…ずいぶん失礼なものいいだけれど^^;)
だいいち曲名を単に「青い影」とはいわない。
必ず「プロコル・ハルムの」を枕詞みたいにつけて「プロコル・ハルムの青い影」という(笑。
それぐらい切り離しがたく結びついているわけだ。
ヴォーカリストでソング・ライターでピアニストでもあるゲイリー・ブルッカーのことは知っている。
でも、それ以外は知らない。
そんなぼくがアルバム『グランド・ホテル』を聴いてみようという気になったのは、『ストレンジ・デイズ』を読んで興味を持ったからだ。
とりあえず今回は1st アルバム『青い影』と7th アルバム『グランド・ホテル』をご紹介しよう。
1st アルバムが英国でリリースされたのは1967年。
REGAL ZONOPHONE というレーベルから出たオリジナル盤には契約の関係からか「青い影」は収められなかった。
現行のCD は1曲目に「青い影」が入っているし、アルバムのタイトルも「Procol Harum A Whiter Shade of Pale」になっているが、これは再発盤の仕様だろう。
さらに4曲のボーナス・トラックも収められている。
紙ジャケはヴィニール・コーティングされたE 式のシングル・スリーヴ。
オリジナルは手書き風の白抜き文字で『PROCOL HARUM』というタイトルが書かれていた。
インナーもついているがこちらもCube Records という再発のものになっている。
『グランド・ホテル』は1973年にChrysalis レーベルからリリースされた第7作。
上にも書いたように『ストレンジ・デイズ』5月号で
ポール・マッカートニーがロッケストラの構想を考えたとき、あたまのなかにあったのは『グランド・ホテル』の音で、そのためクリス・トーマスにプロデュースを願い出た…
というようなことを和久井光司が書いていたので聴いてみたくなった。
『ホワイト・アルバム』でジョージ・マーティンのアシスタントを務めたクリスは4作目からプロコル・ハルムのプロデューサーも務めていたのだ。
1stと比べるとキーボードがマシュー・フィッシャーからクリス・コッピングに、ギターがロビン・トロワーからミック・グラバムに替わっているが、クラシカルな趣きのなかでストリングスが重厚なリズム・セクションと絡み合うというちょっと変わった魅力的なアルバムになっている。
ゲイリーのソウルフルなヴォーカルとミックのヘヴィなギターもたくみなバランスがとられていて、ポールが『グランド・ホテル』の音を好んでいたというのも納得できる話だ。
紙ジャケはヴィニール・コーティングされた厚紙A 式のゲイトフォールド・スリーヴ。
シュリンクを破ってないので内側をお見せできないのが残念だ(←じゃあ破けよ、ちゃんと…)。
バンド名の入った白いインナーがついているが、レーベルはこちらもChrysalis を再現しておらず、それふうになっている。
「Welcome to the Grand Hotel」と表紙に書かれたモノクロのブックレットがついていて、イラストと歌詞が描かれている。
プロコル・ハルムの音楽にはキース・リードの詞がとても重要な役割を果たしているそうで、ブックレットも大切なアルバムの構成要素だったのだろう。
多くの人にはそれ以上でもそれ以下でもないだろう(…ずいぶん失礼なものいいだけれど^^;)
だいいち曲名を単に「青い影」とはいわない。
必ず「プロコル・ハルムの」を枕詞みたいにつけて「プロコル・ハルムの青い影」という(笑。
それぐらい切り離しがたく結びついているわけだ。
ヴォーカリストでソング・ライターでピアニストでもあるゲイリー・ブルッカーのことは知っている。
でも、それ以外は知らない。
そんなぼくがアルバム『グランド・ホテル』を聴いてみようという気になったのは、『ストレンジ・デイズ』を読んで興味を持ったからだ。
とりあえず今回は1st アルバム『青い影』と7th アルバム『グランド・ホテル』をご紹介しよう。
1st アルバムが英国でリリースされたのは1967年。
REGAL ZONOPHONE というレーベルから出たオリジナル盤には契約の関係からか「青い影」は収められなかった。
現行のCD は1曲目に「青い影」が入っているし、アルバムのタイトルも「Procol Harum A Whiter Shade of Pale」になっているが、これは再発盤の仕様だろう。
さらに4曲のボーナス・トラックも収められている。
紙ジャケはヴィニール・コーティングされたE 式のシングル・スリーヴ。
オリジナルは手書き風の白抜き文字で『PROCOL HARUM』というタイトルが書かれていた。
インナーもついているがこちらもCube Records という再発のものになっている。
『グランド・ホテル』は1973年にChrysalis レーベルからリリースされた第7作。
上にも書いたように『ストレンジ・デイズ』5月号で
ポール・マッカートニーがロッケストラの構想を考えたとき、あたまのなかにあったのは『グランド・ホテル』の音で、そのためクリス・トーマスにプロデュースを願い出た…
というようなことを和久井光司が書いていたので聴いてみたくなった。
『ホワイト・アルバム』でジョージ・マーティンのアシスタントを務めたクリスは4作目からプロコル・ハルムのプロデューサーも務めていたのだ。
1stと比べるとキーボードがマシュー・フィッシャーからクリス・コッピングに、ギターがロビン・トロワーからミック・グラバムに替わっているが、クラシカルな趣きのなかでストリングスが重厚なリズム・セクションと絡み合うというちょっと変わった魅力的なアルバムになっている。
ゲイリーのソウルフルなヴォーカルとミックのヘヴィなギターもたくみなバランスがとられていて、ポールが『グランド・ホテル』の音を好んでいたというのも納得できる話だ。
紙ジャケはヴィニール・コーティングされた厚紙A 式のゲイトフォールド・スリーヴ。
シュリンクを破ってないので内側をお見せできないのが残念だ(←じゃあ破けよ、ちゃんと…)。
バンド名の入った白いインナーがついているが、レーベルはこちらもChrysalis を再現しておらず、それふうになっている。
「Welcome to the Grand Hotel」と表紙に書かれたモノクロのブックレットがついていて、イラストと歌詞が描かれている。
プロコル・ハルムの音楽にはキース・リードの詞がとても重要な役割を果たしているそうで、ブックレットも大切なアルバムの構成要素だったのだろう。
2008-04-05 00:43
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コメント(10)
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プロコル・ハルム、大好きです。
日本盤オリジナルで最初の2枚を持っています。
(日本独自ジャケのやつです。デザインは数段劣りますが・・・)
ファースト・アルバムはザ・バンドのビッグ・ピンクに呼応するような
名作だと思っています。あちらが砂埃ならこちらは濃霧って感じ?
無駄な曲が皆無という奇跡の一枚。
後にポロポロとステレオ音源が出てきていますが、死ぬまでに
True Stereoでアルバム全部聴きたいです。
Grand Hotelは彼等が世間からは忘れられかけていた頃の
アルバムですが、最終回代打サヨナラヒットってとこでしょうか。
初めて聴いた時はFiresの女性スキャット(名前は失念しましたが
Swingle Singersのあの女性です)にノックアウトされました。
このアルバムの特筆すべき点は、ロックバンドとオーケストラが
音的に一体化しているところです。まるで同時に一発録りしたか
のようです。(実際はしていないと思いますが・・・)
ホテルのボールルーム(舞踏場)で演奏しているかのような
臨場感を再現したかったのであろうと思われます。
ハルムは再結成してから出ているDVDも良いです。
Live At The Union Chapelは特にお薦めします。
G. Brookerの声が衰えていないのは驚愕です。
by MORE (2008-04-05 07:29)
このアルバム、こないだのミュージックマガジンの「消えた名盤100」にも入ってましたよね。
発売当時から評価が高かったし、音楽雑誌に大きな宣伝広告が出ていたのを覚えてます。
この紙ジャケも欲しかったのですが、いかんせん予算が(苦笑)。
by MASA (2008-04-05 15:03)
MOREさん、こんばんは~。
>日本盤オリジナルで最初の2枚を持っています
おお、さすが筋金入りですね!
2nd は聴いたことがないんですが、こちらもよさそうですね。
去年紙ジャケが出たときに買っとけばよかった…。
>後にポロポロとステレオ音源が出てきていますが、死ぬまでに
>True Stereoでアルバム全部聴きたいです
ほよ~。
ということはTrue Stereo音源があるってことでしょうか。
あればいいですねー。
1st を聴いてて残念なのは、ピアノもオルガンもギターもドラムスもきちんと鳴ってるのに、ベースがあんまり聞こえないことです。
リアル・ステレオだったらそのあたり改善されるかなあ。
>初めて聴いた時はFiresの女性スキャット(名前は失念しましたが
>Swingle Singersのあの女性です)にノックアウトされました
「Fires」は名曲ですね~。
幻想的で神秘的で女性のスキャットがとても重要ですよね。
なんとかルグランでしたね…(←ちゃんと調べろ~^^)
>ハルムは再結成してから出ているDVDも良いです
>Live At The Union Chapelは特にお薦めします
ありがとうございます。
ぜひDVD 見てみます!
ゲイリーはクラプトンとよく一緒に活動してるので(たしか『コンサート・フォー・ジョージ』にも出てましたよね)、最近のヴォーカルもなんどか聴いたことがありますが、たしかに相変わらずいい声してますよね。
うらやましい!
by parlophone (2008-04-05 23:32)
MASAさん、こんばんは~。
>ミュージックマガジンの「消えた名盤100」にも入ってましたよね
ああ!そうでした!
もうすっかり忘れてました(爆
>発売当時から評価が高かったし、音楽雑誌に大きな宣伝広告が出ていたのを覚えてます
あら~、そうでしたか。
まったく記憶にありません^^;
>いかんせん予算が
ぼくも宇多田とaiko の新譜がほしいんですが、まだ買えてません。
aiko は初回限定盤もうないかもしれないなあ…。
by parlophone (2008-04-05 23:35)
Procol Harum は、オルガンの Mathew Fisher 在籍時の初期3作がお薦めです。
parlophoneさんは、ユーミンがお好きなようなので、尚更です。
今回お買いになられたファーストの日本語ライナーにも、荒井由実に関するエピソードが書かれていますが、それ以前に音を聴くと、初期のプロコルが、荒井由実に大きな影響を与えていた事が、伝わってきます。
『ひこうき雲』のコード進行などはモロですが、一番影響を感じるのは、『航海日誌』という曲です。
プロコルの3作目『A Salty Dog』は、船出のシ−ンから始まり、航海日誌を付けるシーンで終わる、船乗り達の物語を描いた、コンセプト・アルバムで、おそらく、この雰囲気をイメージして作ったのではないでしょうか?
ちなみに、元YMOの高橋幸宏氏も、『A Salty Dog』をフェイバリット・アルバムに挙げていました。
もしご興味があれば、トライしてみてはいかがでしょうか〜?
by ミー (2008-04-05 23:53)
>初期のプロコルが、荒井由実に大きな影響を与えていた事
「翳りゆく部屋」は「青い影」へのオマージュですよね。
実は私が荒井由美に関心を持つきっかけになったのは彼女が「青い影」をフェイヴァリット・ソングにしているということを耳にしたからなのでした。
>Procol Harum は、オルガンの Mathew Fisher 在籍時の初期3作がお薦めです。
この時期が良い理由の一つにマシューのハモンドが良いのはもちろんですが、彼がヴォーカルをとる曲が入っていて、これが結構スパイスとなっているのですよ。
彼は脱退後ソロ・アルバムを出していて、最初の2枚はなかなかの佳作です。
初期三作とGrand Hotelはブリット・ロックがお好きな方にはマストですね。(断言)
それからブルッカーのソロ・アルバムでWithin Our Houseというライヴ盤があるのですが、これは隠れた名盤です。
教会で合唱隊とオーケストラをバックに録音されたものでしてもちろん最後に「青い影」を歌います。
by MORE (2008-04-06 08:30)
クリストーマスは、やっぱり素晴らしいプロデューサーですね。ピストルズといいプリテンダーズといい、挙げたらきりがないですが・・
差し出がましいですが、自分のブログにグランドホテルの内ジャケ写真を載せておきました。よろしかったらご覧下さいませ。
by pinkisland (2008-04-06 17:59)
ミーさん、はじめましてでしょうか。
管理人の遼(parlophone)と申します。
よろしくお願いいたします。
>Procol Harum は、オルガンの Mathew Fisher 在籍時の初期3作がお薦めです
>音を聴くと、初期のプロコルが、荒井由実に大きな影響を与えていた事が、
>伝わってきます
「翳りゆく部屋」が「青い影」のトリビュート・ソングみたいになっているのはよく知っていますが、そうですか。
たしかに大貫憲章のライナーにはユーミンのエピソードが載ってましたね。
ぼくはじっさいにアルバムを聴いてみて、プロコルというのは想像していたよりもずっとハードなグルーヴとクラシックだけではない、さまざまな音楽の要素をもったグループだったのだと認識を新たにした思いです。
そこにはあまり共通性のようなものを感じなかったのですが、やはり初期の3枚を聞いてみなくちゃいけないようですね(笑。
>一番影響を感じるのは、『航海日誌』という曲です
『A Salty Dog』はあの有名なジャケットはよく知ってるのですが、聴いたことがないので楽しみになってきました^^
by parlophone (2008-04-06 22:20)
MOREさん、こんばんはー。
>私が荒井由美に関心を持つきっかけになったのは彼女が「青い影」を
>フェイヴァリット・ソングにしているということを耳にしたからなのでした
おお、そうだったんですか。
当時の彼女にはやはり才能がありましたよね。
「翳りゆく部屋」もそうですが、こんな曲を書きたいと思うとちゃんと書くことができたのですから…。
>彼がヴォーカルをとる曲が入っていて、これが結構スパイスとなっているのですよ
なるほど、そういう意味合いもあるのですね。
もう残ってないだろうけれど、紙ジャケちょっと探してみましょう^^
by parlophone (2008-04-06 22:22)
pinkislandさん、こんばんは!
>ピストルズといいプリテンダーズといい、挙げたらきりがないですが・・
ですよね~。
たしかフロイドの『狂気』にもプロデュースに関係しているようなことを読んだ記憶があります。
>差し出がましいですが、自分のブログにグランドホテルの内ジャケ写真を
>載せておきました
おお、ありがとうございます!
さっそくあとで伺いますね^^
by parlophone (2008-04-06 22:27)