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ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズのアルバム [紙ジャケ]

ユニバーサル・ミュージックからジョン・メイオールとブルーズブレイカーズのアルバムが紙ジャケでリリースされた。
今回は旧譜も合わせて4タイトルをご紹介しよう。

   

まずは2nd アルバム『ブルーズブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン』(1966)。

   

いうまでもなくクラプトンの名前を全英中に知らしめたホワイト・ブルーズの名盤だ。
M-1All Your Love」、M-2Hideaway」を初めとして名曲名演が詰まっている。
このアルバムがリリースされた後、ロンドンのあちこちで「Clapton is GOD」という落書が見られたという伝説は有名だ。

この紙ジャケは2001年にリリースされたものだが、その後も何度かアンコール・プレスされているのでおなじみだろう。
ぼくは2001年12月のクラプトンの来日公演のときに福岡のコンサート会場で記念として購入した。

いまとなってはごくふつうの紙ジャケだが、ぼくにとってはとても感慨深いものだった。
なぜなら国内盤は長いあいだLONDON レーベル、CD 化されてからはDERAM レーベルで、(おそらく)初めてオリジナルのDECCA レーベルで復刻されたからだ。

   
   (ちなみにこちらがキング・レコードからリリースされた国内初盤)

紙ジャケはE 式のシングル・スリーヴでフロントだけがヴィニール・コーティングされている。

   

オリジナルのモノラル・ミックスとステレオ・ミックス全24曲を収めるが、レーベルはステレオの青いオープンDECCA をイメージしたものになっている。
8年も前のシリーズなのでまだオリジナルのカタログ・ナンバーもないし、コーティングの折り返し(後述)もない。

   
   (当時のロンドンの少年たちはこの写真をまねてみんな袖のボタンを外したというピーター・バラカン
    の話も興味深かった^^)

以下は今回のシリーズ。
定価2,800円で、Sony の紙ジャケと比べるとおよそ1,000円も高めだが、話題のSHM-CDSuper High Material CD)による紙ジャケだ。

最初はピーター・グリーンが在籍した3rd アルバム『ハード・ロード』(1967)(邦題『ジョン・メイオールとピーター・グリーン/ブルースの世界』)だ。

   

長いあいだ国内盤は廃盤だったので待望の復刻だ。
しかもボーナス・トラックを14曲も収める。

M-8Dust My Blues」やM-13Someday After While」などブルーズの名曲とメイオールのオリジナルが収録されているが、いちばんの聴きものはフレディ・キングのM-4The Stumble」とピーターのオリジナルM-11The Super-Natural」という2曲のインストゥルメンタルだろう。
The Stumble」は『ウィズ・エリック・クラプトン』の名演「Hideaway」を意識した演奏だ。
ピーター・グリーンのブルーズ・ギターはもちろんすばらしいが、クラプトンと比べるといわゆる「華」がない。
ブルーズ・ギターに華なんか要らない、と思われるかもしれないが、ロンドンっ子を夢中にさせたカリスマ性はやはりクラプトンだけに備わったものだったのだ。
いっぽう「The Super-Natural」のほうはサンタナがカヴァーしたマックの「ブラック・マジック・ウーマン」の原曲ともいえるもので、ディストーションの効いたロング・トーンやフィードバックの美しいまさに名曲・名演。
ボートラはシングル盤やEP盤の音源、BBCセッション等を収め、満足度が高い。

紙ジャケはこちらもE 式のシングル・スリーヴでフロントだけがヴィニール・コーティングされている。

   
   (オリジナルどおりのカタログ・ナンバーとstereo 表記)

   
   (細かいことだがコーティングのヴィニールが折り返されている点もオリジナルどおりだ)

レーベルはやはり青のオープン・デッカ。
16ページの英文カラー・ブックレットと日本語解説書がついている。

   

さっそく音を聴いてみようと思ったら、なんとCD-16SE が不調でTOC を読みに行かない!
なんてこった…。

仕方がないのでDVD プレイヤーで試聴してみた。

   

ぼくがいままで聴いてきたのは1987年リリースのUS LONDON レーベル。
DVD プレイヤーで聴いてもはっきり分かるほど音が違う。
新盤のほうが解像感があり低域もしっかり出ている。
これが2006年のデジタル・リマスターのせいなのかSHM-CD のせいなのかわからないが、これがCD のマテリアルの違いからくるものなのだったら2,800円は高くないと思う。

3枚めは若きミック・テイラーをリード・ギターに迎えた4th アルバム『革命』(1967)。

   

ストーンズ時代のミック・テイラーはキースに遠慮して(というよりアンサンブル重視なのだろうが)派手なギターソロを弾かなかったが、ここではバリバリ弾きまくっている。
テイラーのギターを聴きたければやはりこのアルバムだろう。

2007年のデジタル・リマスターでボーナス・トラックを10曲収録している。

紙ジャケはこちらもE 式のシングル・スリーヴでフロントだけがヴィニール・コーティングされたもの。
やはり16ページの英文カラー・ブックレットと日本語解説書がついている。

   
   (右下のグリーンのチラシはSHM-CD のリーフレットだ)

最後は1977年になってとつぜんリリースされた『プライマル・ソロズ』。

   

オリジナル・アナログ盤ではA 面にクラプトン在籍時、B 面にテイラー在籍時のライヴを収めていた。
こちらは残念ながらボーナス・トラックは収められていない。
2007年24bit マスター採用、と帯には書いてある。

音質はあまりいいとはいえないが、なんといってもレス・ポールとマーシャルのコンボ・アンプを組み合わせた"あの音"が聴けるのだから、ファンなら必携だろう。

紙ジャケは厚紙A 式のシングル・スリーヴでヴィニール・コーティングはない。

   

CD のレーベルもUS LONDON をイメージしたものになっている。


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lonehawk

遼さん、こんばんは!
当ブログにコメント&TBありがとうございました。
コチラからもTBさせて頂きますね。

ウチのブログで今回の紙ジャケに文句タラタラでしたが、店頭で現物を手にしたり、遼さんの記事を拝見していると欲しくなりました(苦笑)。
値段の設定はともかくとして、ジャケの作りも良さそうですし、さらにSHM-CDの効果があるようでしたら、どれかを買ってみて現行リマスター盤と比較するのもイイかもしれません。
(実行するかはまだ未定ですが)

そして何よりも『プライマル・ソロズ』のUS盤ジャケにビックリされられました。
やっぱりコレだけでも買ってみようかなぁ、という気にさせられます。。。
by lonehawk (2008-02-21 01:00) 

parlophone

lonehawkさん、コメント&トラバありがとうございました。
今回はなんとかトラバできたみたいでうれしいです。

>遼さんの記事を拝見していると欲しくなりました(苦笑)

価格が高めなのがちょっとシャクですが、とりあえずSHM-CDということで買ってみるのにはいいかもしれません。
でもlonehawkさんがお持ちの現行盤とくらべてどうなのかなあ。

いちおうSHM-CDの第1回発売作品は8,000枚のバック・オーダーということで、けっこう評判もいいようですね。
ユニバとしてはしてやったり、という感じではないでしょうか。

>何よりも『プライマル・ソロズ』のUS盤ジャケにビックリされられました

ぼくも初めて見ました。
けっこう「……なんで?」系のジャケだと思いますが(笑。
by parlophone (2008-02-21 23:21) 

pinkisland

遼さん、こんにちは。関東では昨日春一番が吹きました。一転周りが黄色くなる位砂埃がひどくなりまして、雨も降ってくるはでめちゃくちゃでした。

クラプトンとのCDは最初輸入盤のモノステレオ収録のを買いました。その後紙ジャケが2,500円以上の価格で出ましたが、当然買っていません。2,134円だったら買っていたかもしれませんが・・

最近一部の紙ジャケが値上がり傾向にありますね。もうちょっとそこんとこ考えてほしいです。
by pinkisland (2008-02-24 07:19) 

tetsupc2

遼さんこんばんは!
私もJohn Mayall & The Bluesbreakersの紙ジャケ買いました。
John Mayall は初めてのCDだったので今回の目玉のひとつでもあるSHM-CDの効果がいまいち分かりづらかったのですがでも比較なくてもいい音であることは分かりました(私の好きずきですが)今回は特に【Crusade 革命】でのミックテイラーのギターにやられました。。。
カッコよすぎです!ミックってこんなにギター上手かったんですね。今SHM-CDのリリースがラッシュみたいですけど今後はユニバから出るCDは全てSHM-CDになるのでしょうかね。とりあえずCREAMの3タイトルのSHM-CDは欲しいと思っておりますが先立つものが・・・でも英国アナログオリジナル盤と比べてみたい気もします。
by tetsupc2 (2008-02-24 19:46) 

parlophone

pinkislandさん、どうもです。

九州も2~3日前に春一番を思わせる突風が吹いて、暖かな日がつづきましたが、きょうは雪でしたTT

>その後紙ジャケが2,500円以上の価格で出ましたが、当然買っていません
>2,134円だったら買っていたかもしれませんが・・

そう、2,548円でしたね。
Sony の1,890円がすっかり身についてしまって、2,500円を超えると高いという感じがしますね~。

2,800円はSHM-CDなのでまだ我慢できますが…^^;
by parlophone (2008-02-24 21:25) 

parlophone

tetsupc2さん、コメント&トラバありがとうございます。

>特に【Crusade 革命】でのミックテイラーのギターにやられました。。。

ストーンズのころはなかなかロング・ソロをとりませんでしたからね。
『イッツ・オンリー・ロックン・ロール』の「Time Waits for No One」はいいソロでしたが…。

>今後はユニバから出るCDは全てSHM-CDになるのでしょうかね

売れればそうなるでしょうが売れなければもとに戻ると思いますよ。
いまプラケは1,500円とか1,800円の廉価盤が売れ線ですからね^^
by parlophone (2008-02-24 21:35) 

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