今どきの高校生は『LOVE』をどう聴いたか――part2 [新春特別企画]
ではきのうのつづきです。
遼:つぎは「Lucy in the Sky with Diamonds」。
悠:どうしてかわかんないけど、むかしからよく知ってるね、この曲。
ジョンの曲?
遼:うん、そうだよ。
悠:むずかしいねー。「I Am the Walrus」とおんなじ匂いがする。
サビの変わりようがおもしろいね。
遼:サビだけエイト・ビートでロックっぽいよね。
AメロやBメロはどう聴いてもロックじゃない(笑。
つぎは「Good Night」のオケを挟んでリンゴの「Octpus's Garden」。
悠:この「Good Night」のオケは好き。コントラバスがいい。
遼:この曲はジョンが作曲してリンゴが歌ってるの。
悠:へえ。 ぼく、「Octpus's Garden」聴くときはちょっと巻き戻してこのオケから聴くことが多いよ(笑。
遼:「Octpus's Garden」は現役時代たった2曲しかないリンゴのオリジナルのなかの1曲だよ。
悠:そうなの? 明るくて初期に通じるイメージがあるね。
遼:え、この曲? ジョージのギターなんかすごく難しいことやってると思うけど。
悠:ビートルズの曲ってどんどん複雑になっていくけど、この曲はシンプルで素直にいい曲だなーって胸に入ってくるの。
遼:なるほどね。つづいては「Sun King」のギターが経過句的に使われて「Lady Madonna」だね。
悠:このサックスから入ってくるところがかっこいいよね。この曲はむかしから好き。
遼:ベース・ランを勉強したこともあったよね。
とちゅうから「Hey Bulldog」が入ってくるけど、このギターはどこから持ってきたのかな?
そして「Here Comes the Sun」だ。
悠:穏やかな曲だよね。タイトルにぴったり。ジョージの声はいいよね~。いちばん好きかも。
ポールの声は張り上げたときがかっこいいけど、ジョンの声はクセがありすぎだよ(笑。
遼:ジョンは自分の声が嫌いだったから、フェイザーとかかけて電気的にいじってることが多いよね。
最後におんなじジョージの「The Inner Light」がちょこっと使われて、「Come Together」だ。
悠:ライヴとかでやったらメチャかっこよさそうだよね。ミック・ジャガーに歌わせてみたい。
遼:へえー、なるほどね~。
この曲を初めて聴いたときはびっくりしたなあ。当時ぼくはストーンズ派だったんだけど、この曲を聴いて、やっぱりロックの世界をリードするのはビートルズなんだって、あらためて思ったね。
悠:え、お父さんストーンズ派だったの?
遼:そう。
悠:へえ、なんだか意外だなあ。
遼:つぎは『ホワイト・アルバム』でポールが作ったつなぎの曲を挟んで「Revolution」だね。
悠:いいね~。生で聴いてみたかったなあ。
遼:このころはもうビートルズはライヴをやってないから、だれも生で聴いてないよね。
さて、「Back in the USSR」だ。
悠:いかにもポールっぽい曲だよね。「Drive My Car」とちょっと雰囲気が似てる。
ぼくは曲はポールの曲のほうが好きだなあ。
ところで「USSR」ってどこ?
遼:ソ連。
悠:へえ~。
遼:そうか、ソ連を知らないのか
悠:ソ連は知ってるけどUSSRを知らないんだよ!(笑
遼:つぎは「While My Guitar Gently Weeps」。
これはオリジナル聴いたことあったっけ?
悠:さあ、わかんない。
遼:ちょっと掛けてみよう。
悠:え!、ここで流れを切るの?
遼:いいからいいから(笑。
(『ホワイト・アルバム』のオリジナルを掛ける)
どう? このリード・ギターはクラプトンだよ。
悠:そうなの?
うーん、ぼくは『LOVE』のヴァージョンのほうが好き。
遼:えーー、そうかあ?
悠:オリジナルよりこっちの方がジョージの声が生っぽく聞こえてくるから好き。
悲しげだけど、ジョンの悲しい曲とはちょっと違う感じだよね。
遼:へえ、どんなふうに違う?
悠:ジョンの曲は切ない感じで、ジョージの曲は透明な悲しさのようなものを感じる。
遼:なるほどね~。
おっ、つぎは「A Day in the Life」だ。
悠:このジョンの声は好きだな。いい声してるなって思う。
遼:ぼくは『サージェント』のなかでこの曲がいちばん好きだね。
悠:ぼくもこの曲は好き。『サージェント』聴くまえからこの曲は知ってたよ。
リンゴのドラムもうまいねー。
遼:ここからポールの曲だよね。
悠:うん。すごいね。
ビートルズっていろんな音が重なり合ってそれが音楽の豊かさになってるよね。聴くたびに違う音が聞こえてくるもの。
この最後の「バーン」っていうピアノも好き(笑。
遼:つぎは「Hey Jude」。
悠:最初のころ、ビートルズってこういうバラードみたいな曲ばっかりだと思ってた。
最初のビートルズのイメージがこの曲だね。小学校の音楽の教科書にも載ってたし。
遼:そうかあ。そういうのってぼくにはすごくおもしろい話だね。
(バックの演奏がストップしてコーラスだけになるところで)
悠:ビートルズってこういうコーラスで入ってくる伴奏が多いよね。
遼:そして「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)」につながる。
悠:この「ワン・ツー・スリー・フォッ」っていうカウントもかっこいい。
遼:悠はやっぱりポールが好きだね。
悠:うん。この曲はギターのオブリがかっこいいよね。
遼:そして最後は「All You Need Is Love」だ。
悠:ぼくはこのアルバムではこの曲がいちばん好き。
遼:ああ、そうなんだ。
悠:曲自体も好きだし、『ラヴ・アクチュアリー』で結婚式の場面でかかってたということもある。
遼:ああ、あの場面は感動だよね。
悠:最後に「In the Mood」なんかが入ってくるのもすごい。あと、サックスがかっこいいよ。ぼくもこういうサックスを吹きたい。
遼:ストリングスもいいね。
悠:ストリングスもいいし、ギターもいい。
途中で叫び声が入ってくるとこなんか、全部オアシスがパクってるし。
遼:この曲ははじめて衛星放送を使ってTV で世界同時中継をしたときにビートルズがアビー・ロード・スタジオで演奏した曲なのよ。
悠:へえ。
遼:だからぼくなんか朝すごい早起きしてTV を見た(笑。
悠:いいな~(笑。
遼:そしたらスタジオにはミックやキースもいて、いっしょにコーラスやってるからびっくりした。
悠:へえー。
遼:最後はまた「Good Night」。
悠:うん、やっぱりいいね。
遼:悠はこのアルバム好きなの?
悠:うん、どうして?
遼:いや、なんでもない(笑。
ということで、およそ90分、実際にアルバムを聴きながらの試聴だった。
個人的にびっくりしたのは、とちゅうで『ホワイト・アルバム』を掛けようとしたとき、悠が「ここで流れを切るか~」といって反対したことだ(笑。
かれにとってはこれもコンセプト・アルバムみたいな感じになってるのだろう。
遼さん!
あけましておめでとうございます~
今年も未熟な私をどうぞ宜しくお願い致します。
「LOVE]ですか、しかも息子さまと一緒に鑑賞!いいですね。
仲がいいのですね。。。羨ましい
息子さんと共通の話題があることは素晴らしいことですね。
しかもビートルズ!やはりカブトムシは世代を超えたスーパーグループですね。でも息子さんも幸せですね、遼さんみたいな方がお父さんで!
私もパパぁ~と呼ばせてくださ~い!(ゲッ)
おっと新年そうそう危ないですね。なにはともあれ今年も一年宜しくお願い致します。
by tetsupc2 (2008-01-06 11:32)
tetsupc2さん、明けましておめでとうございます。
昨年もいろいろとお世話になりありがとうございました。
>息子さんと共通の話題があることは素晴らしいことですね
いつの間にか関係がギクシャクしてしまうことも多いようですが、ウチはなんとか親子の会話が保たれてます^^;
>やはりカブトムシは世代を超えたスーパーグループですね
たしかにそうですよね。
強制したことは一度もないのに好きになってましたからね。
>私もパパぁ~と呼ばせてくださ~い!(ゲッ)
どうぞ~(爆。
こんなぼくですが、こちらこそ今年もよろしくお願いいたします^^
by parlophone (2008-01-06 22:45)
親子で音楽の話ができる。
それも自分が聴き続けてきた音楽の。
羨ましいかぎりです^^。
僕の娘は2歳半。
まだ無理だろうけど、将来そんな風に話せたらななんて考えちゃいました。
今はまだ、「お母さんといっしょ」がお気に入りですが^^;
そのうち・・・
どっから攻めようかな(笑)
やっぱ、初期のビートルズかな^^。
家でも車でもいっぱい音楽を聞かせてあげようっと♪
by DEBDYLAN (2008-01-07 23:52)
DEBさん、こちらにもnice!&comment ありがとうございます。
>僕の娘は2歳半。
>まだ無理だろうけど、将来そんな風に話せたらななんて考えちゃいました
ですよね~。
うちの娘はいま小6ですが、クリスマス・プレゼントにコブクロの新譜『5296』を買ってあげたら、ジャケットを見て「ビートルズみたいだね」って。
(あ、こいつちゃんと知ってるんだ)と内心ガッツ・ポーズでした^^
mini meちゃんもきっと音楽好きでお父さんといっしょの音楽聴いてる娘さんになりますよ、きっと♪
by parlophone (2008-01-09 00:14)