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今どきの高校生は『LOVE』をどう聴いたか [新春特別企画]

 

   あけおめ^^ーーーーー!!

 

 

ほぼ一週間のご無沙汰でした。
2008年、今年も当サイトMUSIC & MOVIES ならびにブログDAYS OF MUSIC & MOVIES をよろしくお願いいたします^^

   

さて、今年一発目のネタはタイトルどおり「今どきの高校生は『LOVE』をどう聴いたのか?」というテーマでいきたい。
なんのことはない、うちの息子(高校3年生――仮の名前を悠としておきます。もちろん、ユウはリョウの上という意味^^)がビートルズの『LOVE』をどう聴いたか、というリポートである。
ごくごく個人的な意見なので、とても普遍性を持つとは思えないけれど、まあお正月企画ということで読み流してくださいませ。

遼:明けましておめでとうございます。
悠:おめでとうございます。
遼:忙しいとこゴメンね。
  え~、きょうは上に書いたような趣旨でよろしくお願いします。
悠:略すか、そこ(笑)。
  ま、ぼくの意見なんかで役に立つかどうかわかんないけど、よろしくお願いしま~す。
遼:さっそくだけど、ちょっと悠の音楽的背景を紹介しておきたいんだけど。
悠:はいはい。
遼:まず子どものころはピアノを習ってたよね。
悠:うん、6歳のときから小学校6年までね。
遼:中学校では1年だけテナー・サックスを吹いて、高校では3年間バリトン・サックスだよね。
悠:はい。
遼:やっぱりふだんは吹奏楽関係のCD とか聴いてるの?
悠:うん、最近はサックス四重奏とかを聴いてる。
遼:あ、このまえ買ったよね。何てったっけ?
悠:トルヴェール・クァルテット。

   

遼:あ、そうそう(笑)。それはアルトとテナーと?
悠:ソプラノとバリトン。
遼:なるほど。
  そういえば熱帯JAZZ楽団なんかも聴いてたね。
  吹奏楽以外だとどんなの聴いてるっけ?
悠:洋楽だと、やっぱオアシスだね。オアシスは別格。
遼:ああ、クリスマスに上げたよね、DVD
悠:あっざーす(笑。

   

遼:そのほかは?
悠:あとはビートルズ、ザ・フレイ、フォール・アウト・ボーイ、それからアヴリルとかマルーン5とか…。あとU2 だね。
遼:待って、ザ・フレイ?
悠:うん、THE FRAY。アメリカのローカルのラジオ局で注目を浴びて全米チャートにも上った。
遼:へえ~。
悠:それと最近はポールも(笑。
遼:あ、このまえのDVD でファンになった?

   

悠:そう。あの「レディ・マドンナ」のピアノはやばいよ(笑)。(註・Disc-3の『ロック・ショウ』のヴィデオ)
遼:邦楽では?
悠:邦楽はそのときどきで聴くのが違うなあ。でもミスチルは別格。
遼:あ、そうだよね。
  じゃあ、悠のビートルズ体験っていうのを聞かせてよ。
悠:えーー? お父さんのクルマのなかとかでよく聴いてた(笑。
遼:これがビートルズかぁって最初に意識して聴いたのは?
悠:それは『1』ね。
遼:えー?『1』なの? あれ、いくつのときだっけ?
悠:小学校5年かな?
遼:あーそう。ぼくが最初にビートルズ聴いたのも小学校の5年生ぐらいだなあ。
悠:わあ、うらやましい。
遼:うらやましい?
悠:うらやましいよ(笑)。ぼくもリアル・タイムに聴きたかった。
遼:へえ、そうなの?
  じゃあ、『LOVE』を聴いていきましょう。
  まず最初は「Because」。
悠:この曲はこのアルバムで初めて聴いたんだけど、『アビイ・ロード』よりこっちのほうが好き。
遼:えー!いきなり爆弾発言だなあ(笑)。 どうして?
悠:鳥の囀りなんかが入ってオリジナルより明るい感じがするんだよ。これ聴いてアカペラの曲だと思ってたんで、オリジナルを聴いたらシンセが入ってて、それがなんか暗い感じに聞えた。
遼:へえ、暗いかなあ。
悠:うん、そう聞こえた。
遼:ふ~ん、わかんないもんだ(笑。
  つぎは「A Day in the Life」の最後のピアノの一音の逆回し…。
悠:逆回しでもちゃんと音楽として聞こえるのがすごいよね。

   

遼:そして「A Hard Day's Night」のイントロの一撃から「The End」のリンゴのドラム・ソロ、そして「Get Back」のイントロのバックに3人のギター・ソロのリレー…。
悠:繋げ方がうまいよね~。完成度が高い。
遼:つぎは「Glass Onion」だね。
悠:知らない。
遼:これは『ホワイト・アルバム』に入ってる曲だね。
  そして「Eleanor Rigby」。
悠:チェロがかっこいいね。
遼:この曲は『イエロー・サブマリン』のレーザー・ディスクでよく聴いてたよね。
悠:子どものころは嫌いだったな。
遼:あ、そうなの。
悠:絵が嫌いだった。泣いてる人の顔とか出てくるじゃない。
  今は好きだよ、独特の雰囲気があって。
  ポールにしか書けない曲だよね。
遼:「Julia」のアコギのスリー・フィンガーがあって「I Am the Walrus」につながってく。
悠:お父さんがいちばん好きな曲(笑。
遼:そうそう。
悠:ぼくも好きだよ。おもしろい。
  ジョンってよくこんなふざけた歌い方ができるよね。
  酔ってるのかクスリでイッちゃってるのかわかんないけど。
遼:リアル・ステレオ・ヴァージョンになってギターの音なんかもよく聞こえるようになったなあ(笑。
悠:つぎは「I Want to Hold Your Hand」だね。
  これは『1』に入ってたから昔からよく知ってる。
遼:これがぼくが初めて聴いたビートルズの曲。
悠:へえ。初期の曲は勢いがあっていいよね。
遼:間髪を入れず「Drive My Car」だね。 どうこんな曲は。
悠:これは大好き。スーパーボウルのライヴ(註・やっぱりポールのDVD)もいいね。
遼:ギター・ソロは「Taxman」で、途中から「What You're Doing」という同じポールの曲につながって、さらにジョンの「the Words」に流れてゆく。
悠:ぜんぜん分かんない(笑。
遼:つぎは「Gnik Nus」。
悠:これは文句なしにすごいね。
  まさかまるまる逆回転にしてるとは思わなかった。
遼:ジョンが生きてたら喜びそうだよね(笑。
  そして「Something」。どう?
悠:あまり聴いたことないなあ。だれの曲?
遼:ジョージ。
  ぼくはこのPV が大好きなんだよなあ。
  まだクラプトンのところに走る前のパティがほんとに綺麗なんだ。今度PV 見せてあげるよ。
悠:わかった、わかった(笑)。
  でもこのリード・ギター、かっこいいね。これもジョージ?
遼:うん、多分(笑。
  えー、つぎは「Blue Jay Way」のイントロから「Norwhere Man」の引用があって「Being for the Benefit of Mr.Kite !」。
悠:この曲は『サージェント』だよね。
  やっぱり独特の世界観があって好き。
  絶対ビートルズにしか演れない曲っていう感じがする。
遼:途中で「I Want You (She's So Heavy)」の間奏が入ってくる。 
悠:かっこいいよね~。この2拍3連のリズムもいいし。
遼:そして「Help!」。
悠:これは昔から聴いてる。
遼:あ、そうだっけ? ぼくあんまりこのアルバム聴かないけどなあ。
悠:『なんでも鑑定団』のテーマだから。
遼:あ、そうかー!
  なるほどねー、そういう捉え方かあ(笑。
  そして「Blackbird」のイントロから「Yesterday」だね。
悠:「Blackbird」はよくお父さんがギターで弾いてたよね。
遼:わはは。「Yesterday」も一時期はよく弾いたよ。
悠:「Blackbird」がまるで「Yesterday」の前奏のように聞こえるところがすごいよね。
遼:ぼくもこの2曲がつながるとは思わなかったなあ。
悠:「Blackbird」はオリジナルのキイを下げてるでしょ。
遼:あ、そうなの?
  そうか、G からF だもんね。
悠:何かで読んだ気がする。
  バックの弦楽四重奏も好きだなあ。曲の美しさを引き立ててるよね。
遼:ジョージ・マーティンはすごいね。
  つぎは「Strawberryfields Forever」。
  これのオリジナル聴いたことある?
悠:いや~、どうかなあ、わかんない。『1』には入ってないよね?
遼:あ、そうか。1位になってないもんね。
悠:「♪Strawberryfields」から「♪Nothing is real」と行くときに半音下がるところがジョン独特だよね。
遼:あ、そうなの?
悠:うん、曲が暗くなる感じがするんだけど、そういうのを敢えてやるところがジョンらしい感じかな。
遼:このあとは音のアラベスクだね。
  「Hello Goodbye」、「Piggies」、「Penny Lane」なんかのパッセージが怒涛のように押し寄せてくるね。
悠:よくわかんないけど、すごい(笑。
遼:そして「Tomorrow Never Knows」のイントロからジョージの「Within You Without You」。
悠:何から?
遼:「Tomorrow Never Knows」のイントロから。
  あ、ミスチルの曲名はここからパクってるわけね(笑。
悠:あ、そうなんだ~。へえ。
遼:どう、こういう曲。
悠:インドの楽器が入ってていかにもジョージって感じだけど、ビートルズが歌うこういう感じの曲ってキライじゃないよ。
遼:えー、まだまだつづきますが長くなりそうなので、つづきはまた次回ということで、きょうはこのへんで(笑。


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ouichi

遼さん、明けましておめでとうございます。
お待ちしていました。
悠くんとの対話、微笑ましく拝見しました。
なんだか映像が浮かんできます。
高校生と言っても音楽のバックボーンがしっかりしているので
そのへんにいる連中とは違いますね。
『Blackbird』のキイとは気付きませんもん(笑)
オリジナルアルバムよりこっちが良いと思うのかなぁ?今の子は・・・。
僕は音が豊富過ぎて疲れてしまうんですよね。
オリジナルアルバムが頭にこびりついているからだと思うけど。
続き楽しみにしています。
by ouichi (2008-01-04 22:06) 

parlophone

ouichiさん、さっそくどうもです。

>高校生と言っても音楽のバックボーンがしっかりしているので
>そのへんにいる連中とは違いますね

どうでしょう?
本人は平凡なコメントになっちゃったと申し訳ながってましたが…(笑。

ぼくは10年ぐらい前に毎週高校生ぐらいの子どもたちにビートルズを聞かせる講座のようなものをもっていたことがあるんですが、当時の子どもたちもビートルズは好きでしたね~^^
by parlophone (2008-01-04 23:22) 

pinkisland

遼さん、おめでとうございます。

おおー、そー来ましたか。息子さんと音楽談義、いいですね。やっぱり、ピアノをやっていると、音楽の基礎がわかるのでうらやましいです。うちの息子もピアノをやっていますが、ときどきドキッとするようなことを言います。

LOVEはBEATLESのコラージュとして聴くと、結構イイですよね。
by pinkisland (2008-01-05 06:25) 

bob

遼さん、あけましておめでとうございます。

世代が違っても感じ方が同じだったり、やはり違いがあったり、
ありきたりな感想ですが、興味深く読ませていただきました。

大まかな括りになってしまいますが、
世代が違っても感じ方に大きな相違はないのかな。
と感じました。

ただ、自分が高校生をすごくいい時代に過ごせたんだな。
最近は痛切に感じる時がありますね。
60年代から70年代にかけて聴いていた音楽が、今も輝きを失っていないなんて、
当時は想像も出来ないことでした。
by bob (2008-01-05 13:44) 

路傍の石

遼さん、新年おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

とても興味深い対談ですねぇ。その前に家族がいてご子息をお持ちの遼さんが羨ましかったりしますが(笑)。

自分と歳の隔たりのある若い世代と音楽の話をしていると新しい発見があって面白いですよね。拙の会社では、拙よりも二世代年下の男子とときどき音楽談義をしていますけど、彼らの感じ方って、古い知識を持って長年音楽を聴いてきた人間の先入観がないから、なるほど~と唸らされるような感想を言いますよね。そこがまた面白い。

悠くんの「Because」のシンセが暗い感じに聞こえた、なんていうのは、言われてみてまったくその通りだなと。あの時代はテクノロジーの先端を行く楽器は何でも新鮮に聞こえたもんだけど、時代が経てば風化してしまうことを言い当てているようにも感じました。

悠くんはサックスをやっているくらいだから、さすがいい耳してるなと感じさせられますね。対談の続きが楽しみです。
by 路傍の石 (2008-01-05 17:29) 

MASA

高校生の思春期の男の子ともなると父親をウザったがるものですが、お二人の間に音楽があることでとても理想的な親子関係を築いておられて、路傍さん同様、家庭を持たない私なんかは羨ましく思います。

スルドいところを突いて来る悠くんの感想も興味深かったです。
by MASA (2008-01-05 18:05) 

氷春友

おっと、なんかこれ雑誌の対談みたいじゃないですか、カッコいいですね。

う~、そういえば
このアルバム去年は1回しか聴きませんでした(それも最後まで聴いてない(^^;)。

『Because』のコメントを読んでいてふと思ったのですが
Johnは『Because』について、
クラシックみたいなアレンジが気に入らないって言ってましたよね。
個人的にはあの曲は『OH MY LOVE』みたいな感じにしたかったのではないかと思ってますが。
by 氷春友 (2008-01-05 20:57) 

parlophone

pinkislandさん、どうもです。

>うちの息子もピアノをやっていますが、ときどきドキッとするようなことを言います

そうですか。
将来が楽しみですね~(笑。
うちの子は中学へ上がるときに辞めてしまいましたが、ほんとうならつづけてほしかったですね。
今でも気が向いたときに弾いてますが、やっぱり父親としてはちょっぴり残念です。
by parlophone (2008-01-05 23:00) 

parlophone

bobさん、どうもです。

>世代が違っても感じ方が同じだったり、やはり違いがあったり

音楽は世界を結ぶなんていいますが、世代間のギャップも軽々と越えていきますよね。

>60年代から70年代にかけて聴いていた音楽が、今も輝きを失っていないなんて

これはほんとうにそうですよね。
ビートルズをリアル・タイムに聴いてきたというとみんなからうらやましがられますが、自分でもすごくいい時代だったなと思います。
でも当時は、ぜんぜんそんなことはわからなかった。
ウッドストックなんかでも今から考えれば奇跡みたいな出来事ですよね。
by parlophone (2008-01-05 23:17) 

parlophone

路傍さん、どうもです。

>家族がいてご子息をお持ちの遼さんが羨ましかったりしますが

ええっと、うちにご子息なんていたかな?
おーい、ご子息ー!
……。
やっぱりうちにはご子息ってのはいないみたいで(爆。

>彼らの感じ方って、…先入観がないから、なるほど~と唸らされるような感想を言いますよね

ぼくらにとっては意外なとこを衝いてきますよね(笑。
いつも『レココレ』と『ストレンジ・デイズ』を貸してくれる同僚のMさんはぼくにはとても大切な音楽仲間です。

>悠くんの「Because」のシンセが暗い感じに聞こえた、なんていうのは、
>言われてみてまったくその通りだなと

そうなんですか。
ぼくはそういわれてもまだぴんと来ないんですが(笑。

>時代が経てば風化してしまうことを言い当てている

たしかに『アビイ・ロード』の音楽ってけっして古くはならないと思うけど、ゆいいつあのシンセだけは時代のなかで風化していってるような気がします。
路傍さんがおっしゃってるのはもっと抽象的な意味でしょうけれど。
by parlophone (2008-01-05 23:29) 

parlophone

MASAさん、どうもです。

>お二人の間に音楽があることでとても理想的な親子関係を築いておられて

う~ん、ぼくらの親子関係も文字にすると美しいなあ(笑。
たしかに音楽では趣味の似てるところもあって、話をしてるとけっこう楽しいんですよ。
むこうはどう思ってるかわかんないけど^^。

>スルドいところを突いて来る悠くんの感想も興味深かったです

ときどきおもしろいこと言いますよね(笑。
by parlophone (2008-01-05 23:32) 

parlophone

氷さん、どうもです。

>なんかこれ雑誌の対談みたいじゃないですか、カッコいいですね

え、そうですか?
ありがとうございます^^

>あの曲は『OH MY LOVE』みたいな感じにしたかったのではないかと思ってますが

あ~、以前他のとこにも書きましたが「OH MY LOVE」、大好きなんですよね~。
なるほど、それは興味深いですね~。
by parlophone (2008-01-05 23:35) 

DEBDYLAN

今さらですが^^;

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします^^。

楽しく読ませていただきました。
てなわけで、続きは次の記事に書かせていただきます^^。
by DEBDYLAN (2008-01-07 23:17) 

parlophone

DEBDYLANさん、いつもnice!&comment ありがとうございます。
明けましておめでとうございます。
こちらこそ今年もよろしくお願いいたします^^
by parlophone (2008-01-09 00:08) 

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