『ロックン・ロール・サーカス』

ローリング・ストーンズの1968年のTV ショウ『ロックン・ロール・サーカス』は映像作品としても有名だが、今回DVD が廉価盤で再リリースされたのでご紹介しよう。

　　　

1996年にはじめてソフト化されたときにレーザー・ディスクで買ったものの、DVD では持っていなかった。
なにしろ輸入盤にくらべて国内盤の価格があまりにも高かったからだ。
それが今回2,940円、しかもAmazon なら26%off プラス1%のポイント・サーヴィスで、2,148円で買えてしまうのだ。
もし、あ、まだ買ってねえや…という方がいらっしゃったらぜひ！

パッケージは薄いデジパックで、見開きのカラー・リーフレットと日本語の曲目シートが入ってるだけという簡素なもの。

　　　

そのかわりDVD のほうにはボーナス映像のほかに、ミック、キース、ビル、マリアンヌ・フェイスフル、監督のマイケル・リンゼイ・ホッグなど11人のオーディオ・コメンタリーと日本語字幕がついている豪華仕様だ。

内容はファンならおなじみのものだが、いちおう駆け足で紹介しておこう。
（ただしいわゆるサーカスの見世物のシーンは省略します、あしからず）

まず最初はジェスロ・タル。

　　　

一本足でフルートを吹くイアン・アンダースンはデビュー当時から話題になったものだが、ここではギタリストに注目だ。
うつむきがちに黙々とギターを弾くのはこのあとブラック・サバスでブレイクするトニー・アイオミ。

つづいてザ・フーの登場で、スタジオはすでに興奮状態となる。

　　　

キース・ムーンがここでも最初の一撃から渾身のドラミングを見せる。
このフーのステージに圧倒されたミックがTV 放映を許さなかったという噂もありえるかも、と思わせる。

3番手はタジ・マハール。

　　　

思えば動くジェシ・エド・デイヴィスをはじめて見たのは、この作品だった。

　　　

ソウルフルなマハールのヴォーカルもなかなかいい。

つづいてのステージは当時ミックの恋人だった（っけ？）マリアンヌ・フェイスフル。
いつ見ても可憐です＾＾

　　　

さあ次は、96年にレーザー・ディスクを買ったときにいちばんのお目当てだったジョンのバンドだ。
ジョンのヴォーカルとギター、クラプトンのリード・ギター、キース・リチャーズのベース、ミッチ・ミッチェルのドラムスという夢のようなバンド。
曲は『ホワイト・アルバム』から「ヤー・ブルーズ」だ。

　　　

しかしバンド名がダーティ・マックとはね…。
もう大人なんだからさ、いい加減こんな悪ふざけみたいな名前をバンドにつけるの、やめようね。

つぎはヨーコのステージ。
ダーティ・マックをバックに例のパフォーマンスだが、ここはスキップさせていただきます(笑。

そしていよいよ大トリ、ストーンズの出番だ。
演奏する曲は
「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」、「無情の世界」、「悪魔を憐れむ歌」など6曲。
当時の新譜『ベガーズ・バンケット』の曲が中心だ。

　　　

「悪魔を憐れむ歌」ではキースのリードも聴けるし、なんといっても「ノー・エクスペクテーションズ」でスライドを弾くブライアンの姿は涙なしには見れないものだ。

　　　
　　　（ギターは3ピック・アップのファイヤー・バードだ）

ピアノを弾くニッキー・ホプキンスの姿もこのヴィデオではじめて見たなあ。

　　　

そして映画『パフォーマンス』に出た直後で髪を黒く染めたミックはあっという間に観客を自分の世界に引き込んでしまう。

　　　

いやあ、すばらしいです。

ボーナス映像ではピート・タウンゼントのインタヴューが貴重だ。

　　　

収録は午前4時までに及び、ブライアンはスタジオの隅でずっと泣いていて、クスリで顔色も黄色く変色していたキースはそれを見て見ぬふり、そしてミックのカリスマ的な魅力には圧倒された…などと当時の思い出を語ってくれる。

それから「ヤー・ブルーズ」のテイク2が4画面分割で見れるのも思わぬプレゼントだった。

　　　

タグ：ローリング・ストーンズ ザ・フー ジョン・レノン エリック・クラプトン ジェシ・エド・デイヴィス マリアンヌ・フェイスフル

コメント 9

妖気漂うミック、素敵ですね。
リアルタイムではないですが、こいつらなんかやらかしそうって
感じが伝わってきます。チャーリー髪長っ！
やっぱりヨーコはスキップなわけですね、仕方ない。
僕もそうするだろう。
ストーンズを堪能したくなってきましたよ～。
by ouichi (2007-12-18 00:42) 

お、ようやく購入されましたね！

以前私が自分のHPで取り上げた時にも書きましたが、このDVDには隠し映像もあるので是非ご覧下さい。

その出し方；
1．メイン・メニューで"SET UP"にカーソルを合わせ、そのまま右の矢印キーを押す。→画面下のロゴ・マークが選ばれたところで
決定キーを押す。→ジョンの声で"You read my file"と聞こえた後でDVDの制作クレジットが表示されます。

2．メイン・メニューから"SIDE SHOWS"に進み、ここのメニュー画面で画面下の"MAIN"にカーソルを合わせ、ここで左の矢印キーを押す。
→画面下の模様が選ばれたら、選択キーを押す。→ここで何だか奇妙な、虎と戯れる女性に続き、ミックも登場する映像が出て来ます。
by MASA (2007-12-18 11:49) 

追伸；
ダン・フォーゲルバーグが前立腺ガンで亡くなったそうですよ。
合掌。
by MASA (2007-12-18 18:34) 

ouichiさん、どうもです。

>妖気漂うミック

いやあ、まさにそのとおり！
こんな眼で見つめられてよってこられたら、女の子はイチコロでしょう。

>ストーンズを堪能したくなってきましたよ～

このDVD はザ・フー、ダーティ・マック（ああ、バンド名書くだけでいやな気分になっちゃう…笑）、ストーンズ、どれをとってもスゴイです。
値段も安いしお買い得ですよん＾＾
by parlophone (2007-12-18 23:07) 

MASAさん、どうもです。

>以前私が自分のHPで取り上げた

ああ、そうでしたね。
思い出しました＾＾
あとでMASAさんのサイト、もう一度訪ねていきます。

>このDVDには隠し映像もある

ありがとうございます。
さっそくあとで試してみます＾＾
ところでこういう隠しコマンドってどうやって見つけるんですか？
たしか『スター・ウォーズ』のDVDにもありましたよね～。

>ダン・フォーゲルバーグが前立腺ガンで亡くなったそうですよ

そうなんですよ。
ぼくもさっきネットで見てがっくりきました。
ご冥福をお祈りします。
by parlophone (2007-12-18 23:11) 

隠しコマンドは「DVDでーた」みたいな雑誌に詳しく書いてあったりする場合もありますし、こんなサイトもあります。

http://www.fantasium.com/eggs.phtml?PHPSESSID=1ec0781bf4cbe0077b7867bf4c14a133

ただ、これは輸入盤のものなので、国内盤には収録されていない場合もあります。
by MASA (2007-12-18 23:26) 

>「DVDでーた」みたいな雑誌に詳しく書いてあったりする場合もありますし、
>こんなサイトもあります

なるほど～。
そういう雑誌やサイトがあるんですね～。
『ナショナル・トレジャー』かなんかで謎を解いていくと隠し画面に到達するゲームみたいなものがあったと思うんですが、こういうコマンドはどうやって見つけるんだろうと不思議でした＾＾

サイトのほうもなかなかマニアックですね！
ありがとうございました＾＾
by parlophone (2007-12-19 22:17) 

＞もし、あ、まだ買ってねえや…という方がいらっしゃったらぜひ！

あっ、それ僕のことだ＾＾；

友達が持ってて、結構いつでも観れるってなると、思わず購入を控えちゃいます（苦笑）
安くなったんですね、考えよっと＾＾

この作品に漂ういかがわしげな空気？（笑）
大好きです(^^)v
by DEBDYLAN (2007-12-30 09:20) 

DEBDYLANさん、nice!&comment ありがとうございます。

>この作品に漂ういかがわしげな空気？（笑）

いや、たしかにおっしゃるとおりです。
子どものころ、国内のサーカスを見に行きましたが、やっぱりなんとなくいかがわしい？空気がありました。
そういう雰囲気が見事に画面から流れてきます。

2,000円ちょいなのでいまが買いかも＾＾
by parlophone (2007-12-30 17:03)