レッド・ツェッペリン 『狂熱のライヴ TWO DISC SPECIAL EDITINO』 [Blu-ray & DVDコレクション]
さて、映像版『狂熱のライヴ』である。
帯には麗々しく「セットリスト全15曲収録!(本編11曲+映像特典4曲)」とある。
映画本編はそのままに、コンサートからカットされていた4曲(「丘のむこうに」「Celebration Day」「ミスティ・マウンテン・ホップ」「The Ocean」)がDisc 2に追加収録されているのだ。
そのうち「丘のむこうに」と「Celebration Day」は完全未発表である。
いやあ、うれしいですね~♪
ぼくは1977年の劇場公開時に映画館で見て、そのあとレーザー・ディスク、初回のDVD と所有してきた。
きょうは初回DVD(以下旧盤)と今回の新盤DVD を比較してみよう。
まずパッケージ。
旧盤は以前出ていたレーザー・ディスクやヴィデオ・カセットとはまったく違うデザインだが、ぼくはけっこう好きだった。
今回は全米公開時のポスターで使用されたイラストを使った、やや幼い感じのデザインになった。
う~ん、ビミョー(笑。
なお、旧盤には「IN CONCERT AND BEYOND」というサブ・タイトルらしきものがついていた。
メニュー画面を見ると、旧盤はやはりちょっと古さを感じるデザインだ。
新盤は可もなく不可もなしといったところか。
さて、映画冒頭の「ファンタジックな」部分は飛ばして(笑)、さっそっくコンサートの場面を見てみよう。
「うん、さすがに鮮明になってるぞ」などと思いながら見ていると、「あれれ、ペイジのレス・ポール、こんなに赤みが残っていたっけ?」と気になってくる。
ジミー・ペイジの通称「ナンバー・ワン」と呼ばれているレス・ポールは1958年のモデルで、チェリー・サンバーストの赤い塗装が経年変化によって退色して、ブラウン・サンバーストのようになっている。
あわてて旧盤を見てみると、そうそうこれこれ!
これがペイジのレス・ポールの色だ。
新盤は鮮明になったのはいいが色のりもこってりした感じになって、ギターの色が鮮やかになりすぎている。
背景の照明を比較しても新盤はずいぶん明るくなっているのがわかる。
(こちらは新盤)
(こちらが旧盤)
プラントのアップで比較してみると新盤のほうが肌の色と照明の色を描き分けているのがわかるが、ディテールの再現は旧盤のほうが優れているように見える。
(新盤。鼻から頬、手の甲にかけて黄色い照明が当たっているのがわかる)
(旧盤。髪の毛のディテールがよく出ている)
音は圧倒的に新盤のほうがいい。
前回の記事でM-1の「ロックン・ロール」のヴォーカルが差し替えられていると書いたが、DVD も同じだ。
声の太さがまったく違う。
旧盤は線が細くてやや苦しそうに聞こえるのだ。
ただ、くり返し聴いて比較してみると、テイク違いではなくてミックス違いのような気もする。
このあたりはもう少し検証が必要だ。
M-2「ブラック・ドッグ」になるとメロディの崩し方が違うので明らかにヴォーカルが差し替えられているのがわかる。
いずれにしても旧盤ももっておく必要がありそうだ。
Disc 2 の特典映像は1973年のタンパ公演のニュース映像や、映画『狂熱のライヴ』が完成したときのロバート・プラントのインタヴュー、ニューヨークで現金やパスポートが盗まれたときのピーター・グラントのインタヴューなど、貴重なTV映像も含まれている。
もちろんハイライトは「丘のむこうに」、「Celebration Day」[ラフカット]という2曲の映像だ。
「丘のむこうに」は個人的に大好きな作品なので、こうやって全盛時の映像が見られるのはうれしい。
(本編でも取り入れられていた、ギミック映像の場面が時代を感じさせる)
細かな編集がされているので、映像と音がきちんとシンクロしている部分とそうではない部分がある。
(音と映像が完全にシンクロしていて、たしかに「Celebration Day」を演奏しているときの映像だ)
(こちらはリズムと観客の手拍子がまったく合っていないので別の曲の映像である^^;)
それはともかく、こうして1973年のマディソン・スクエア・ガーデンのライヴがほぼ完全な形で楽しめるのだから、いい時代になったもんだ。
2枚組3,980円という値段だが、ワーナー・ホーム・ヴィデオは廉価化が進んでいるので、おそらく1年もしないうちに2,980円ぐらいになるだろう。
マニアでない人はそれを待って買ってもいいと思うけれど、Amazon なら26%off で2,945円なので、今すぐ買っても損はありませんぞ!
遼さん、こんにちは。
自分のブログでも書いたのですが、画質はそんなに変ってないように感じます。今回そこを期待したのですが、ソースがどうしようもない状態と予測されます。
音は旧DVDと比べるとやっぱり良いですね。今回のDVDは未発表曲が入っているというので、従来通りの曲順を期待したのですが、やっぱり本編は変っていませんでした。
ヴォーカルが差し替えられているかもしれないのですか?
よくわからないデザインの、前のDVDは売らないでおきます。
by pink island (2007-11-24 08:05)
遼さん、お久しぶりです。
私も、これは買いました。DTS5.1chとDISC2の特典映像が魅力ですよね。
私は、旧版との比較はしてないんですが(持ってますけどね 笑)、画質が向上したって印象は確かになかったですねぇ。
それから、どこにも書いてないけど、ポスターがおまけでついてきましたね。
まあ、ジャケットと同じ絵のポスターなんで、別にいらないって言えばいらないですが(笑)
by Refugee (2007-11-24 09:33)
pink islandさん、どうもです。
>画質はそんなに変ってないように感じます。
>今回そこを期待したのですが、ソースがどうしようもない状態と予測されます
もともとワーナー・ヴィデオの画質は古いものでもそう悪くはないので、こんなものかな、とも思いますが、どう見てもディテールが失われているのは残念です TT
>やっぱり本編は変っていませんでした
映画のほうはディレクターズ・カットでもないかぎり、本編の編集はむりなんでしょうね。
MSG の完全版を期待しましょう!
by parlophone (2007-11-24 19:59)
Refugeeさん、ほんとうにお久しぶりです。
MAX ROACH の訃報以来ですよね。
>DTS5.1chとDISC2の特典映像が魅力ですよね
ですよね。
欧米ではHD DVD とBlue-rayでもリリースされるようです。
うちはまだ見れる環境にありませんが、DVD の画質はすでに地デジより劣っているわけですから、新しいフォーマットの製品も期待したいですね。
>ポスターがおまけでついてきましたね
えーー!?
Amazon ではついてませんでしたね…。
全米公開時のポスターのレプリカでしょうか。
by parlophone (2007-11-24 20:03)
遼さん、どうもです。
> 全米公開時のポスターのレプリカでしょうか。
えっと、今回のDVDのジャケと同じデザインのポスターなんで、もしかしたら、CDショップとかにはってもらう販促用ポスターかもしれませんね。
いっしょにあったんで、間違えて送ってきちゃっただけかもしれません。
私はHMVのオンラインで買いましたが・・・
by Refugee (2007-11-25 19:36)
こんばんは
Amazonで2,945円ですか、随分と安いんですね!
以前、旧盤は持っていたのですが、「セットリスト全15曲収録」に惹かれます。
旧盤は既に手元にないので、コレは見逃せませんね。
新盤のパッケージ、ちょっと萎えますねぇ~(笑)。
by bob (2007-11-25 20:28)
Refugeeさん、どうもです。
>今回のDVDのジャケと同じデザインのポスター
『レココレ』12月号のカラー・ページに載ってるんですが、全米公開時のポスターは今回のパッケージと同じイラストが使われてるんですよね。
あまり欲しくなるようなポスターではありませんが、ここはひとつ縁起モンということで持っといてもいいかもしれませんね(笑。
by parlophone (2007-11-25 23:36)
bobさん、どうもです。
>2,945円ですか、随分と安いんですね!
ぼくは思うんですが、ハリウッド映画とかはライヴのDVDなどと違って、DVDの売り上げとか世界的な規模で回収できるんで、ある程度安くできると思うんですよね。
ですから2枚組3,000円弱でもじゅうぶんペイできる。
どこかの『ヘルプ!』とかいう映画のDVDが2枚組5,800円、コレクターズ・エディション19,800円とかいうのはファンをバカにしてると思います(爆。
by parlophone (2007-11-25 23:44)
遼さん
>『レココレ』12月号のカラー・ページに載ってるんですが、全米公開時のポスターは今回のパッケージと同じイラストが使われてるんですよね。
最近レココレも買ってないので、今日見てみました。
で、HMVが送ってきたポスターのディティールを確認してみたら、下部の記述に、
SOUNDTRACK ALBUM AVAILABLE ON SWANSONG RECORDS AND TAPES
とあったので、遼さんのおっしゃるとおり、全米公開時のポスターのレプリカなんでしょうね。
って、そんなものわざわざ作って、おまけでつけるなら、「初回限定、豪華ポスター付!」とか宣伝しそうなもんだと思うんですが・・・・
by Refugee (2007-11-26 18:49)
Refugeeさん、どうもです。
>下部の記述に、
>SOUNDTRACK ALBUM AVAILABLE ON…
>とあったので
おお、やっぱりそうですか!
>「初回限定、豪華ポスター付!」とか宣伝しそうなもんだと思うんですが
たしかにそうですよね~。
うーん、不思議なHMV^^
by parlophone (2007-11-26 22:11)
コンサート完全盤(ライブ映像のみ)だったら絶対買うのになぁ。
まぁ、あくまで映画+ボーナス映像ですよね。
そういう作品ですから、仕方ないですね。
前の記事でコメントさせていただいたように劇場でこの映画観た時、僕は途中で寝てしまったんです(苦笑)
イメージ映像の部分で。
それ以来、この映画苦手でして・・・
でも、今回のリリースをきっかけに観てみようかなとも、想ってます^^
by DEBDYLAN (2007-12-01 14:06)
DEBさん、引き続きどうもです^^
>劇場でこの映画観た時、僕は途中で寝てしまったんです(苦笑)
>イメージ映像の部分で
よ~くわかります^^
ぼくも最初に見たときは意味がわかりませんでした。
80年ごろだったと思いますが、当時世界的に有名で人気のあった弦楽四重奏団のライヴを見に行ったことがあります。
ちゃんとレコード買って予習もばっちりだったんですが、不覚にも途中でちょっと寝てしまい、いっしょに行った友人から笑われてしまいました。
15,000円も出して素晴らしい音楽を聴きながらうとうとする。
最高の贅沢かもしれませんね~(爆。
DEBさん、世界最高のライヴ・バンドの映画を見ながら寝てしまう。
それもまたいいじゃないですか(笑。
by parlophone (2007-12-01 15:50)
遼さんこんにちは・・・
こちらはだいぶ寒くなってきましたよ~
遼さんのところはいかがですか?私の方は仕事が多忙になってきてその分体調もイマイチで毎日体が重いです・・・(別の原因かなぁ?)とりあえず
私もゼップのだいぶ遅れましたが【永遠の詩(狂熱のライヴ)】CDとDVDをアップしましたので、遊びに来てください・・・♪
by tetsupc2 (2007-12-02 14:01)
tetsuさん、お疲れさまです。
九州もやっと寒くなってきましたが、ぼくは風邪も曳かずまあまあです^^
tetsuさんもお体気をつけてくださいね。
トラバとコメント、ありがとうございました。
あとで遊びに行きますね~♪
by parlophone (2007-12-03 01:04)