『ベスト・オヴ・マディ・ウォーターズ』 [紙ジャケ]
チェス・レコードの創立60周年を記念してユニヴァーサル・ミュージックから40枚のアルバムが紙ジャケで出ている。
今回はそのなかから『ベスト・オヴ・マディ・ウォーターズ』をご紹介しよう。
ほんとうは『リアル・フォーク・ブルーズ』『モア・リアル~』あたりもほしかったのだが、とにかく現在は緊縮財政の真っ最中、とにかく1枚買うのがやっとだった…(涙。
1950年のエレキ・ギター1本による弾き語り「ローリン・ストーン」や、ジミー・ロジャーズのギター、リトル・ウォーターのアンプリファイド・ハープ、オーティス・スパンのピアノ、ウィリー・ディクスンのベース、エルギン・エヴァンズのドラムスという、目の眩むような豪華なメンツによる「フーチー・クーチー・マン」など全12曲に、ボーナス・トラック8曲を追加収録している。
ぼくがいちばん好きなのは、アーネスト・"ビッグ"・クロフォード(b)とのデュオで録音された、マディとしては最初期のヒット・シングルになる「アイ・キャント・ビー・サティスファイド」(1948)だ。
たんなるリズム楽器の役割を逸脱して縦横に跳ね回るクロフォードのベースに、マディもテンションも否応なしに高まる。
これと「フィール・ライク・ゴーイング・ホーム」のカップリングなんだから、そりゃヒットするわなあ(笑。
ぼくは1994年に国内初CD 化としてリリースされたプラケCD をもっていて、そのときのボートラは「ローリン・ストーン」と「フーチー・クーチー・マン」の別テイク2曲だったのでそれにさらに6曲が追加された形なのだが、困ったことに新たなボートラのクレジットがまったくないのだ。
最後の「GOT MY MOJO WORKIN'(Part 2)」はライヴ録音で、歓声や演奏とヴォーカルがふわーっと広がる録音なのだが、これがリアル・ステレオだとするとおそらく1958年以降の収録だと思うのだが…。
クリームのカヴァーで有名な「ローリン・アンド・タンブリン」や、ストーンズも『ディッセンバーズ・チルドレン』でカヴァーした「Look What You've Done」なども新たに収録されている。
紙ジャケは光沢のない厚紙のシングル・スリーヴ。
94年のプラケのジャケットはトリミングされていて、おそらく輝度が高められている。
トリミングのために切れていた「HIGH・FIDELITY」の文字が復活しているし、なによりジャケット・デザイナー(カメラマン?)の名前がきちんと再現されているのがうれしい。
再現性を高めたためにこういうところもきちんと明記されるのが紙ジャケの素晴らしさでもあると思う。
私も昔買った輸入盤でこのアルバム持ってますが、やっぱり紙ジャケいいですねえ。ボートラもたくさん入ってるのかー、しばらく聴いてないし、ちょっと欲しくなって来ました^^。
by MASA (2007-10-17 22:48)
MASAさん、どうもです。
じつは音自体は94年盤と比べてもそれほどよくなってない(というより94年盤がじつにしっかりした音な)ので、紙ジャケとボートラだけが魅力なんですが、とにかく名曲・名演なので、やっぱりここは買い替え?ですかね^^
by parlophone (2007-10-17 23:37)
遼さん、こんばんは。
何はなくともこの1枚は外せませんよね。
94年盤の後に今回の紙ジャケットCDと同内容のプラケース盤が発売だれましてそれを購入した私ですが、思い切って買い替えてしまいました。
ほかにも名盤が山盛りですので、めぼしいものは紙ジャケット仕様で揃えてしまおうと。散財ですね、こりゃ。
旧ブログからトラックバックさせていただきますね。
(引っ越しのご挨拶に伺いませんで大変失礼いたしました)
by chitlin (2007-10-18 01:34)
こんにちは
チェスから40枚ですか、紙ジャケがどんどん浸透しているのですね。
このジャンル、自分は情報不足故ついて行けなくなっているのが現状ですが、初回限定仕様と、やや高めの価格設定はあまり変わらないようですね。
個人的にはBUDDY GUY/I WAS WALKIN'~がチョット気になります。
ブルースものでは以前、ROBERT JOHNSONの2枚を買いましたが、手放してしまいました(T_T)
by bob (2007-10-18 11:18)
chitlinさん、どうもです!
そうかあ~、chitlinさんのブログ引越ししたんですよね!
こちらこそご挨拶にも伺わず失礼しました!
>ほかにも名盤が山盛りですので、めぼしいものは紙ジャケット仕様で揃えてしまおうと
すげえ!
豪勢ですね~。
ぼくも欲しいんですが、なかなか手が出ません…(涙。
あとで新・旧ブログのほうにも伺わせていただきます^^
by parlophone (2007-10-18 20:27)
bobさん、どうもです。
>紙ジャケがどんどん浸透しているのですね
いま再発盤は、とりあえず紙ジャケで出せばある程度数がはけるという状態だと思います。
若い人たちはネット配信が中心で、パッケージ・ソフトはある程度年配の人たちがターゲットになってますからね。
>初回限定仕様と、やや高めの価格設定はあまり変わらないようですね
スリーヴの制作はほとんど1社だと思いますので、通常よりパッケージ代はかかるんじゃないでしょうか。
>個人的にはBUDDY GUY/I WAS WALKIN'~がチョット気になります
ぼくは聴いたことがありませんが、これも名盤のようですね!
>ROBERT JOHNSON
ぼくもいちおう持ってますが、あまり熱心なファンというわけではありません^^;
ブルーズはやっぱり奥が深いみたいですね~。
by parlophone (2007-10-18 20:36)
僕は、コレ、前回の紙ジャケ化の時に購入しました。
オリジナル・フォーマットでは大学時代からの愛聴盤です。
かれこれ20数年・・・。
この紙ジャケCDは一家に一枚の至宝だと勝手に思ってます(^^♪
チェスの紙ジャケCDは、欲しい作品が目白押しです。
LP、CDで持ってるモノが多いんですが買い直したい。
末永く店頭に売れ残ってる事を祈ります(^^ゞ
以前、僕もこのアルバムの記事を書きました。
拙文ですが、トラバさせていただきます(^^)v
by DEBDYLAN (2007-10-18 23:11)
DEBDYLANさん、nice!&commentどうもです。
>オリジナル・フォーマットでは大学時代からの愛聴盤です。
>かれこれ20数年・・・
おお、すごいですね~。
ギター2、3本あると、よくブルーズ進行でジャムッたりするじゃないですか
(ま、ぼくのばあいそんなかっこいいもんじゃないですけど^^;)
なのに、なぜか聴くのはホワイト・ブルーズばっかりで、ロバート・ジョンスン、マディ、B.B.~と聴いたのは、15年ぐらい前からです。
アーゴ、カデットのジャズのアナログは昔何枚か持ってたんですが、チェスのアナログは1枚もありませんね。
チェスの紙ジャケ、やっぱり欲しいなあ~。
あとで遊びに伺いま~す^^
by parlophone (2007-10-18 23:28)