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THE WHO フーの国内盤復刻紙ジャケ [ブリティッシュ・ロック]

残念なことにというべきか、幸いにというべきか、ぼくは国内盤LPにはほとんど興味がない。
あるとすればビートルズの国内盤ぐらいで、ストーンズもZEPPもリアル・タイムで買ったもの以外はあまり興味がない。

ザ・フーの1st『マイ・ジェネレイション』の国内盤、いわゆるガールズ・ジャケについてはTETSU+PC2さんに紹介していただいた「ジス・ボーイ」(かんだ米穀店)のサイトで超レアであることは知っていた。
(でも帯つきなんて残ってるんでしょうか? ま、残ってるから復刻できるんでしょうけど^^;)

このガールズ・ジャケが一般的になったのは、『マイ・ジェネ』のデラックス・エディションが紙ジャケになったときにディスク・ユニオンが幻のデフ・ジャケとして特典につけてからだろう。

   

今回の紙ジャケは初のモノラル・ミックスということで興味があった。
「でも国内盤を復刻するんだったら帯も初版のものをつけなくちゃ意味ないよな~」
「どうせならユニオンで予約しとくんだった…」なんて考えながらタワレコを覗いてみてびっくり。
なんと復刻帯つきではないか!
国内メイカーもここまできましたか~。

   
   (ザ・フゥーという日本語表記は当時デッカの版権を持っていたテイチク独特のものだ)

今回は3rdアルバム『恋のマジックアイ』の国内盤復刻紙ジャケ(こちらも初モノラル・ミックス)と併せて買ってみた。

   

紙ジャケはE式のヴィニール・コーティング・スリーヴで、いわゆるペラジャケと呼ばれるもの。

   

60年代の国内盤はほとんどがコーティングされたE式で、70年代にノン・コーティングのA式に移行していった。
これはおそらくコストの問題と関係があるだろう。
(蛇足ながら補足しておくと、薄紙に直接印刷して組み立てるE式と、印刷された薄い紙を厚紙に貼り付けるA式という区別は、コーティングのあるなしとは関係ないが、当時の国内盤はE式はほとんどがコーティング、A式はほとんどがノン・コーティングだった。)

スリーヴの裏は上下に折り返しのあるいわゆるフリップ・バックで、日本語の解説が印刷されている。

   

ビートルズの国内盤から推測すると、紙ジャケで復刻されている折り返しは、オリジナルより幅が広いような気がするけれど、強度の問題でやむを得ないのかもしれない。

レーベルは1stがデッカ、3rdはポリドールになっているが、1stのほうには大きく「STEREO PHONIC」と書かれている。

   

『恋のマジックアイ』にはインサートの歌詞カードもミニチュアで復刻されている。

   

ここまでくると広告つきのインナーバッグ(カンパニー・スリーヴとかアド・インナーとか呼ばれるもの)が復刻されていないのが残念だ。

音質について『マイ・ジェネレイション』のインプレッションを述べておく。
ありきたりな表現になってしまうが、Stereo盤(デラックス・エディション盤)がクリアに広がるのに対して、Mono盤は塊になって飛び出してくるという印象。
音圧も今回のほうがややアップしており迫力の点では勝っているように聞こえる。
ただ、US盤特有のざらっとした粗さもやはり目立つ。
一長一短というところだろう。

今回はUS所有のモノラル音源を24bitでリマスタリングしたそうだが、ジョンのベース・ラインなども一瞬別ものに聞こえてしまうので、聴くほうの楽しみが広がったと考えればいいと思う。

それにしても、ジャケットに限っていえば、UKブランズウィック、USデッカ、国内盤デッカの3種類、音源が2種類紙ジャケでそろうのだからいい時代になったものだ^^

(なお、2004年にリリースされた『マイ・ジェネレイション』デラックス・エディション版の紙ジャケについてはこちらの記事をご覧ください。)


 


タグ:ザ・フー
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TETSU+ PC2

こんばんは~
おおぉぉぉぉぉぉ~
お買いになりましてね!マイジェネ(ガールズ・ジャケ)
私も即効予約して買いました・・・
ジスボーイでも帯無しでも50K以上はするメガレア盤でいつもジスボーイで眺めているだけでした。
以前あった帯付は確か?350Kだったか??していました。
すんげぃ・・・欲しいけどとてもとてもだった事覚えています。
ジスボーイの店長さんもどこで見つけてくるんでしょうね。
結構コンディションは良かったと思います。
まぁ・・・現実に戻って今回の紙ジャケは作りはまずまずかなぁ・・・
と思います。音の方はオリジナル・モノマスター使用との事ですがこれに関しては本物のアナログの方が数段良いと思います。(アナログはお店で聴いただけですが・・・)
今回はマイジェネと恋のマジック・アイは音的には不満です・・・
たぶんコレクション・アイテムで実際に聴くのはデラックス・エディションの方だと思います。(恋のマジック・アイは出ていないですが・・・)
その後の【Magic Bus】、【Direct Hits】は持っていないのでわかりませんが
【Meaty Beaty Big And Bouncy】はUKオリジを持っているので今度の休みにでも聴き比べ?してみたいと思います。
最近はやたらとユニバは事WHOに関しては積極的ですね。
それと今月もお給料出たばかり(・・・というか本日が給料日なのに)すでにお小遣いはぴーぴーですね。
まだまだ・・・欲しいタイトルが山ほどリリースされるというのに~あーあ!?
by TETSU+ PC2 (2007-07-25 23:10) 

parlophone

TETSU+ PC2さん、どうもです。

>ジスボーイでも帯無しでも50K以上はするメガレア盤
>以前あった帯付は確か?350Kだったか??

すごいですね~。
ぼくは中学生のころ毎週日曜日にはAMラジオを聴いていましたが
テイチクの番組は人気グループが少なくて人気がありませんでしたね。
よくかかっていたのはフーと「ストップ・ザ・ミュージック」(グループ名失念)ぐらいで、あとはかける曲がなくてラムゼイ・ルイスの「ジ・イン・クラウド」なんかもかかっている番組でした。

そのころザ・フーのLPがこんな値段で取引されるようになるなんてだれが考えたでしょう(笑。

>今回の紙ジャケは作りはまずまずかなぁ・・・
>マイジェネと恋のマジック・アイは音的には不満です・・・

そうなんですか。
ぼくはUS盤らしさはよく出ていて、まずまずと思ったんですけどね~^^;

>【Meaty Beaty Big And Bouncy】はUKオリジを持っているので今度の休みにでも
>聴き比べ?してみたいと思います

おお、いいですね~。
うらやましいですぅ^^
by parlophone (2007-07-26 00:07) 

うぅ~ん・・大変にお勉強させて頂きました!
国内盤LPの帯の細部やスリーヴまで再現してあるとなれば、
最早手に入れようもない貴重盤LPの代わりに欲しくなるのは頷けます。

やっぱり遼さんのブログを読んでると、財布の紐は緩みそうです・・・
(何度も同じことを書くようですが、中身は入ってません;苦笑)
by (2007-07-26 00:48) 

parlophone

あるじさん、おはようございます!
nice!&commentありがとうございました。

最初はLPを模した紙のスリーヴに入っているというだけでうれしかったものですが、だんだんマニアックになってきて、最近はこういうものも出てきました。

新譜はDLが主流でパッケージ・ソフトはなかなか売れないけれど、再発ものはとりあえず紙ジャケならばそこそこ行く、というのが現状ではないでしょうか。

海外でも日本製紙ジャケは評判で、けっこう高値で取引されているものもあるようです。
困ったもんだ^^;
by parlophone (2007-07-26 08:36) 

lonehawk

遼さん、こんばんは!
コメント&TBありがとうございました。
今回はお互い無事にTBができたようでよかったです(笑)。

『マイ・ジェネレイション』と『恋のマジック・アイ』の日本盤紙ジャケは、以前にDU特典で再現されていましたが、やはり実際に音源が付いて商品化されるとファンとしては嬉しいものです。
しかもどちらもMONOでのリリースと、音源マニアのツボも押さえていますし。
このところユニバは某掲示板でも散々叩かれまくってていますが、このように丁寧な仕事を続けていけば徐々に信用も取り戻せるんじゃないかと、今回のブツを手にして思いました。
あとは価格だけをソニー並に勉強してくれればイイのですが(笑)。
by lonehawk (2007-07-26 22:31) 

parlophone

lonehawkさん、コメント&トラバありがとうございます!
やっとエキブロもトラバできるようになりました(笑。

>やはり実際に音源が付いて商品化されるとファンとしては嬉しいものです

そうですね。
首都圏にお住まいの方ならDUの特典って、まあそんなに珍しくもないでしょうけれど、地方に住むものとしては、やっぱり発売日には手に入れたいので、遅くても特典付きか、早くて特典なしか、悩むところですね。
あと郵送だとトラブルも皆無ではないし(ぼくも3、4回痛い目に遭ってます^^;)

>ユニバは某掲示板でも散々叩かれまくっていますが

ぼくにはあれはよくわかんないですね~(笑。
慈善事業ではないので、売れるものしか出さないのは企業としては当然だと思うんです。
特に今のようにパッケージ・ソフトが売れない時代にあっては、いくら現場でやる気のある人がいても、上司から「売れるのか?」と聞かれて「絶対大丈夫です!」ってどれくらいの人が断言できるのでしょう。
1回失敗したら、もう企画が通らなくなりますよね~。

紙ジャケだってとりあえず今は売れるから出すのであって、売れなくなったら出しませんよね。
BOXを買った人はBOXでもいいから買ったわけで、それがばら売りになったからといって怒るのはどうなんでしょう。
BOXがある程度売れたからバラ売りに踏み切れたんだ、これでまた新しい企画の紙ジャケが出てくる…と思えばいいのに。

なんか趣味の世界のことなのに実利ばっかり言い立てるのはどんなものなのかなあ。

とりあえず、今回のザ・フーの紙ジャケはフロントの人の一生懸命さが伝わってきてよかったです^^
by parlophone (2007-07-27 00:20) 

DEBDYLAN

こんばんは。

『マイ・ジェネレイション』は、僕もデラックス・エディションの紙ジャケ仕様を持ってます。
でも、このガールズ・ジャケは、欲しいな。
ジャケ買いしたい、1枚です。

モノの音、遼さんのインプレッション通り、音が塊になって耳に届いてくるのを実感したいな。
オーディオ的には・・・なんでしょうけど、音楽を含めた空気(雰囲気?)という点では、モノの方がリリース当初の作者の最初の狙い通りなんでしょうか?

週末は、家族でタワレコが入っているSCに出かける予定です。
かなり危険・・・(苦笑)。
by DEBDYLAN (2007-07-27 21:45) 

parlophone

DEBDYLANさん、いつもnice!&commentありがとうございます。

>でも、このガールズ・ジャケは、欲しいな。ジャケ買いしたい、1枚です。

ですよね~。
それにプラス、USオリジナル・モノ・ミックスですから、満足度はかなり高いのではないでしょうか。

>モノの方がリリース当初の作者の最初の狙い通りなんでしょうか?

だと思いますね。
1965年という年代からすると、シングルはラジオ放送、LPはモノラルのカートリッジという時代だと思います^^

>かなり危険・・・(苦笑)

う~ん、もし危険な行為に走ってしまったらゴメンナサイです^^;
by parlophone (2007-07-28 02:32) 

tetsupc2

遼さん 、皆さんこんばんはです。
また、懲りずにブログを立ち上げました・・・
マメに更新は出来ないですが、ボチボチ時間の空いた時に
更新していこうかなぁ・・・と思います。
内容も以前よりもプログレが多くなるかもしれませんが
変わらず英国ロックメインでたまに米国ロックなども交えて
話題づくりをしていきたいと思います。
どうぞご指導何卒宜しくお願い致します。
by tetsupc2 (2007-07-28 19:47) 

parlophone

お、TETSUさん、HNが新しくなりましたね。
そうですか~。
新規開店おめでとうございます!
あとでさっそっく遊びに行きますね~^^
by parlophone (2007-07-28 23:44) 

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