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AMERICAのアルバム [紙ジャケ]

Warner Music から AMERICA アメリカの初期のアルバム8タイトルが紙ジャケで出た。
きょうはそのうちの3作品をご紹介しよう。

アメリカの1stシングル「名前のない馬」が英米、そして日本でも大ヒットしたのは1972年、ちょうどニール・ヤングの「孤独の旅路」と同時期だ。
わが国ではクロスビー・スティルズ・ナッシュ&ヤングが大人気だったころで、アメリカのサウンドは彼らの多大な影響下にあったから、二番煎じと見られることも少なくなかった。

   

現在の目で振り返ってみると、共通するのはアコースティック・ギターを中心にしたアンサンブルと美しいコーラスぐらいで、クロスビー・スティルズ・ナッシュ&ヤングとは別の、さわやかなフォーク・ロック・バンドととらえたほうがいいように思う。

天才的なソング・ライティング能力とすばらしいギター・テクニック、ブルーズやフォークを基調にラテン風味も持ち合わせたスティーヴン・スティルズ、幻想的でサイケデリックな曲想に独特の才能を発揮するデイヴィッド・クロスビー、ロマンティックでメロディアスな曲が得意なグレアム・ナッシュという3人が、精密なアレンジメントと複雑で高度なハーモニー、そしてハード・ドライヴィングな演奏で展開していったバンドは、ニール・ヤングというまったくタイプの違う唯一無二の天才を迎えることによって、とんでもないスーパー・グループに成長していった。
逆にいえばクロスビー・スティルズ・ナッシュ&ヤングがあまりにも偉大な存在で、それと比較するとどうしても地味で小粒に映るということだろう。

長門芳郎の解説を読むと、アメリカは現在も活発に活動していてライヴDVDなどもリリースされているらしいから、そういう比較をしないところで、最新の音源や映像も見てみたいものだ。

今回の紙ジャケは2007年の最新リマスターを使用してUS盤オリジナル・ジャケットを復刻している。

1stアルバム『AMERICA(邦題 名前のない馬)』はコーティングのない厚紙、A式のシングル・ジャケ。
レーベルは「WARNER BROS. RECORDS」という文字とロゴ・マークの入ったオリーブ・グリーンのもの。
ミニチュアのアド・インナーがついている。

   
   (ワーナーの帯は、例によって巻帯とかぶせ帯が複合した手間のかかったものだ)

2ndアルバム『ホームカミング』はコーティングのないE式のスリーヴで、単なるゲイトフォールドではなく3つ折のジャケットだ。

   

内側はこんな感じ。

   

こちらもオリーヴグリーンのレーベルにミニチュア・インナー・バッグが付属している。

4thアルバム『ホリデイ』はやはりコーティングのないシングル・スリーヴでE式になっている。
AMERICA」という新しいロゴの印刷されたシールがスリーヴの上に貼られた凝った作りだ。
レーベルは1973年以降使用されたバーバンク・ストリート。
こちらにも「AMERICA」のロゴが印刷されている。
ミニチュア・インナーはメンバーの写真や歌詞が印刷されたカスタム・スリーヴだ。

   

1stを96年リリースのプラケCDと比較視聴してみたが、あまり大きな差異は感じなかった。
やや高域がきつめで、もう少しアナログ・ライクなマスタリングがよかったかな(←たんなる我が儘^^;)

もしゆとりがあったら大安洋行さんオススメの『ハーバー』も欲しいところだ。


 


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コメント 4

hamakaze_ataru

雨は大丈夫でしょうか?
熊本がヒドいようですね。
去年もこんなこと言ってましたね。

アメリカのオフィシャルサイト見るとバリバリの現役が伝わります。

ホームカミング!!
やってくれましたねぇ〜。3つ折!!うれしい。
遼さんがおっしゃるようにアメリカってアナログに近いマスターの方が合っていると思います。特に「ホーム・カミング」なら
1や3はアナログな感じが好きです。1のイントロ聞くだけで、10代に気持ちに戻ってしまいます。アメリカって国が遠い憧れだった時代を思い出します。
ハーバーはインナースリーブが完全に再現されているといいんですけど。(アロハシャツオンパレード)

20代の頃、ジェリー・バックレー真似て、縁なしのティアドロップのメガネしてました(笑)
by hamakaze_ataru (2007-07-11 20:13) 

parlophone

>雨は大丈夫でしょうか?

大安さん、いつもnice!とコメント、そして温かいお言葉ありがとうございます。
おかげさまでいま雨は小康状態です。
ただ台風4号が近づいているので土日はすごく怖いです…。

>1のイントロ聞くだけで、10代に気持ちに戻ってしまいます

そうなんですよね。
10代のころ聴いた音楽というのは身体に染み付いていて、いろんなときに湧き上がってくる。
ばあいによっては始末の悪いこともありますが(笑)、音楽のもつ素晴らしさですよね!

>ハーバーはインナースリーブが完全に再現されているといいんですけど

Warner Musicですから、おそらくきちんと復刻されていると思います。

>20代の頃、ジェリー・バックレー真似て、縁なしのティアドロップのメガネしてました

おお、それはぜひ見てみたい^^
そのころの写真、ブログで公開しません?^^
by parlophone (2007-07-11 22:36) 

DEBDYLAN

遼さん、こんばんは。

AMERICAはですね、1枚も持ってません・・・(汗)。
有名な数曲を知ってるくらいです。

紙ジャケCD、内容はさて置き(知らないので)、ジャケットだけで判断しちゃうと、『HOMECOMING』がかなり気になります。

ワーナーの紙ジャケCD、相変らず丁寧な仕上げみたいですね。
これで価格がSONY並みだったら、もっと嬉しいんですが(笑)。
来月のRY COODERも期待しちゃいます。


台風が接近してますね・・・。
そちらは、風雨、激しいですか?
この週末、何事もない事を願ってます。
その後、こっちにも来るみたいです、台風・・・。
by DEBDYLAN (2007-07-12 23:17) 

parlophone

DEBDYLANさん、nice! & comment ありがとうございます。

きょうは夕方まで雨は降らず、一時は日差しが射すこともありましたが、夜は雷雨です。
台風4号は土日あたりに福岡に上陸するかも知れません…^^;
ちょっと心配です。
DEBDYLANさんもぜひぜひお気をつけください。

Warnerの紙ジャケは安心してられますね。
ジェイムズ・テイラーもリトル・フィートもばっちりでした。
バッファロー・スプリングフィールドが悔やまれます…TT

『HOMECOMING』は内容も悪くないのでオススメですよ!
by parlophone (2007-07-12 23:43) 

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