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スライ&ザ・ファミリー・ストーン [紙ジャケ]

今回は久しぶりに紙ジャケの話題です(笑)。
(05/06 記事を一部加筆し、カラー・ブックレットの画像など5枚を追加しました)

スライ&ザ・ファミリー・ストーンを初めて知ったのは、70年に『ウッドストック』のドキュメンタリー映画を見たときだった。
あのころウッドストック・フェスの大成功はいろいろなメディアで報道されていたから、映画を見る前の晩は期待でほんとうに眠れないほどだったし、お目当てのクロスビー・スティルズ・ナッシュ&ヤングはもちろん、アルヴィン・リーのテン・イヤーズ・アフターやザ・フー、それからサンタナといったバンドのステージは、評判どおりのすごいライヴだった。
そして、スライだ。
当時ファンク系のブラック・ミュージックにはまったく興味がなくて、ほんとうに初めて見聞きするバンドだったが、やはりすさまじいステージと聴衆の熱狂は圧倒的だった。

   

今回ぼくが購入したのは69年の『スタンド!』と71年の『暴動』というスライの代表作で、5月2日にSony Musicから発売されたもの。
USではデジ・パック仕様の限定盤(シリアル・ナンバー入り!)としてリリースされたもので、2007年の最新デジタル・リマスターに、それぞれ数曲のボーナス・トラックが追加されている。
『スタンド!』は先日の記事でも取り上げた『レココレ』60年代ベスト100で28位に選出されていたが、『暴動』も今月発売の70年代ベスト100でおそらく上位に入るだろう。

紙ジャケはそれぞれ12ページのカラー・ブックレットとミニチュア・インナー・スリーヴ、日本語解説と英文ライナー訳、歌詞対訳がついている。

   

Sony Musicのサイト「HIGH-HOPES」のブログを読むと、オリジナルUS盤のインナーは白の丸窓開きのシンプルなものだったようだが、今回は60年代のカンパニー・スリーヴなどを復刻しているという。

『スタンド!』はコーティングのないE式のゲイトフォールド・スリーヴで、内側から出し入れする形式がそのまま復刻されている。

   

全曲スライのオリジナルだが、クレジットでは本名のSylvester Stewartになっているので一番下に逆向きで「Sylvester Stewart is Sly Stone.」と書いてあるのが可愛い(笑)。

   

カラー・ブックレットにはリマスター関係のクレジットや、まだ仲がよかった?ころのメンバーの写真などが載せられている。

   

   

『暴動』は衝撃的なアルバム・タイトル・トラックのタイム表示が0'04"になっている。
そして日本語のクレジットではこの曲がモノラルと特記されているところにもこだわりを感じた。

この作品もゲイトフォールド・スリーヴだが、こちらはコーティングのない厚紙のA式で作られている。

   
   (レーベルはイエローのEPICレーベルで、『スタンド!』とは別の種類のカンパニー・スリーヴが復刻されている)
なお、pink islandさんのブログを読むと、US盤には歌詞の印刷されたインサートがついていたらしいが、それは付属していない。

   
   (ゲイトフォールドの内側)

実際にはほとんどスライひとりでレコーディングされたトラックが多いようだが、スリーヴの内側にはステージと熱狂する聴衆の写真が載せられているし、ブックレットにはオリジナル・メンバー全員の写真も載っている。

   

左ページ、妹のロージー・ストーン(key,vo)、右ページ後列左から、弟のフレディー・ストーン(g,vo)、グレッグ・エリコ(ds)、いとこのラリー・グラハム(b,vo)、ジェリー・マルティーニ(sax)、前列左、元カノのシンシア・ロビンスン(tp)、そしてスライ(vo,harc,g,b,key)。

   
   (カスタム・ペイントの施されたレス・ポール・スタンダードを持つスライ)

スパインは紙ジャケの品番になっているのに、フロント・スリーヴではオリジナルのカタログ・ナンバーになっている、というこだわりもおもしろい^^

   

なお、一足先にこの紙ジャケ・シリーズを紹介されているlonehawkさんのブログによると、『グレイテスト・ヒッツ』も必携だそうだ。
う~ん、予算の都合で買わなかったけれど、気になるなあ~(笑)。


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lonehawk

遼さん、こんばんは!
当ブログを文中リンクして頂き、誠に恐縮です。
今回コチラからは普通にTB出来て良かったですよ(笑)。

今回は『スタンド!』と『暴動』に人気が集中しているようですが、アルバム主導で語られることが多いようなので、ウチではこの2作を結ぶシングル曲「サンキュー」が収録された『グレイテスト・ヒッツ』の存在も意外と忘れられがちだと思いプッシュしてみました。
機会を見て、是非聴いてみて下さいね。
by lonehawk (2007-05-06 00:35) 

MASA

SLYはベスト盤しか持っていないので(「ANTHOLOGY」というアナログの2枚組です)、この2枚は是非この機会に買おうと思っています。「Stand!」はタイトル・チューンを筆頭に「Everyday People」「I Want To Take You Higher」など名曲が入ってますよね。「暴動」は何と言っても「Family Affair」ですねー。あの不思議なグルーヴ感がたまりません。アナログだとけっこうモコモコした音なんですが、やっぱり改善されてるんでしょうかね。
SLYはプリンスのルーツのひとつでもありますが、いろいろパクってるところがあって、ニンマリしてしまいます^^。
by MASA (2007-05-06 00:57) 

parlophone

lonehawkさん、無事トラバができてよかったです。
ちょっと安心しました。
こちらからはふつうの方法で(アドレスを登録する方法で)もう一度トラックバックを試してみたいと思います。
「サンキュー」という大ヒット曲を含むシングル3曲が『グレイテスト・ヒッツ』にしか収録されていないということは知りませんでした。

やっぱムリしてでも買うかなあ~^^;
by parlophone (2007-05-06 01:29) 

parlophone

MASAさん、どうもです。
ぼくもスライのことはあまり詳しくなくて、CDの解説を読んだり、lonehawkさんのブログを読んだりして勉強してるところです^^;
初代ベーシストのラリー・グレアムがチョッパー・ベースを創始したなんてことも、今回初めて知りました。

音は最新デジタル・リマスターでずいぶんよくなっていると思いますよ。
少なくともぼくはまったく不満を感じません。

>SLYはプリンスのルーツのひとつ

そうなんですってね!
ライナーにも
「ポスト・スライの決定的な存在となるのが、あの分類不能の天才プリンスだった」とか書いてありました。

今さらながらスライの影響力の大きさを実感した紙ジャケリリースでした…^^
by parlophone (2007-05-06 01:40) 

DEBDYLAN

おはようございます。
そうだ、コレ発売されたんですね。
GW中につきすっかり忘れてました(汗)。
なんか皆さん盛り上がっているようで、まだ店頭にあるかな・・・?
『STAND!』は絶対欲しい1枚です。
他のアルバムは、お財布と相談して・・・(苦笑)。

今日、外出する用事があるので、タワレコでも覗いてみます。

それにしても、SONYは今回もいい仕事をしてくれたみたいですね!!
by DEBDYLAN (2007-05-06 09:23) 

deacon_blue

☆ 『暴動』のタイトル曲が最高です。この「怒り」が足許から心臓に達した時には,本当に背筋が凍りつきました。
by deacon_blue (2007-05-06 15:41) 

parlophone

DEBDYLANさん、nice! &コメントありがとうございました。

>『STAND!』は絶対欲しい1枚です。
>他のアルバムは、お財布と相談して・・・(苦笑)

ぼくは今回2枚だけでしたが、lonehawkさんがおっしゃっているようにシングル盤「サンキュー」は必携のようです。
それで『ジ・エッセンシャル~』という2枚組のベストを買おうかな…とも思っています。
全35曲入りで2,625円、初回限定で豪華ブックレットがつくそうです。
『スタンド!』と『暴動』で15曲を占めてるので、純粋に新しく聴けるのは20曲ですが…(笑。
by parlophone (2007-05-06 19:33) 

parlophone

deacon_blueさん、nice! &コメントありがとうございました。

>この「怒り」が足許から心臓に達した時には,本当に背筋が凍りつきました

ぼくはリアル・タイムには聴いてないので、このタイトル曲の重さはそれほどピンと来たわけではありませんが、衝撃的であることは確かですね!
個人的には「ファミリー・アフェア」が大好きで、できれば10分超ぐらいのエクステンド・ミックスかなんかあれば最高なんですけど…(笑。
by parlophone (2007-05-06 19:36) 

DEBDYLAN

遼さん、再びお邪魔します。

今日、買って来ましたよ。
タワレコのポイント使って(笑)。
店側も売れると読んだのか、SOULのコーナー、ROCKのコーナー、それに平積み!!と大量に在庫積んでました。

実は『STAND!』と、↑のコメントに出ていた『THE ESSENTIAL』買っちゃいました(笑)。
シングル曲の「THANK YOU」と「HOT FUN IN THE SUMMERTIME」、「EVERYBNODY IS A STAR」。この3曲はどうしても聴きたくて。

遼さんが仰っている通りお買い得だと思います。

今度、ネタにしようかと(笑)。
by DEBDYLAN (2007-05-06 20:54) 

parlophone

あ~~!『エッセンシャル』買っちゃいましたか!
いいですね~。
ぼくとしては「初回限定豪華ブックレット」がすごく気になります。

もしよかったら、ぜひDEBDYLANさんのブログで紹介してください。
それを見て『エッセンシャル』にするか紙ジャケ『グレーテスト・ヒッツ』にするか、決めようかな(笑。
by parlophone (2007-05-06 21:27) 

MASA

「Thank You」は全米NO.1ヒットの名曲なのでベスト盤の購入オススメします!ラリー・グレアムがチョッパーをやった最初の曲とも言われていますね。

DEBDYLANさんのおかげで思い出しましたが、「HOT FUN IN THE SUMMERTIME」ってビーチ・ボーイズがカヴァーしてます^^。
これもなかなかいい曲ですね。
by MASA (2007-05-06 23:35) 

parlophone

やっぱりオリジナル未収録の3枚のシングル盤
「Thank You (Falletinme Be Mice Elf Agin)」
「Hot Fun In The Summertime」
「Everybody Is A Star」
は外せませんよね~。

>「HOT FUN IN THE SUMMERTIME」ってビーチ・ボーイズがカヴァーしてます^^

おー、そうなんですか!
それは聞いてみたいです^^
by parlophone (2007-05-07 00:06) 

MORE

>「HOT FUN IN THE SUMMERTIME」ってビーチ・ボーイズがカヴァーしてます^^

そのままカヴァーしてみました、って感じです・・・
聴かなくっても後悔はしません。(苦笑)
(CDシングルまで持ってる私が言うのですから本当です←爆)

Thank Youは今聴いても全然古さを感じません。ズバリ名曲です。
マイルズもスライには影響を受けてますからね。
「影響」というのは言い過ぎかもしれませんが、マイルズのイレクトリック・
ファンク・ジャズってスライの目指していた方向と接点があると思います。
マイルズは口に出さなくとも他のアーティストの音楽をこっそり聴いていた
のではないかと勘ぐっています。
パープル殿下はスライの申し子みたいなもんですからね。
というかジミヘンとスライの間に生まれた子供?????(爆)
by MORE (2007-05-07 09:35) 

parlophone

>聴かなくっても後悔はしません。(苦笑)

わはは、断言してますね。
まあ、話のタネとしても一度聴いてみたいですね。
スライとビーチ・ボーイズってなかなか結びつかないですから(笑。

>マイルズのイレクトリック・ファンク・ジャズってスライの目指していた方向と
>接点があると思います

これはぼくもそう思いますね。
そういう意味ではジャズの先鋭的な部分でマイルズが占めていた位置を、ポピュラー・ミュージックの世界ではスライが占めていたということですね。
マイルズが意識的にそうであったことは間違いありませんが、スライがどれくらい意識的であったか、何にも知らないぼくはすごく興味があります(笑。

>パープル殿下はスライの申し子みたいなもんですからね
というかジミヘンとスライの間に生まれた子供?????(爆)

いや~、これはよくわかります^^
納得です!
by parlophone (2007-05-07 21:04) 

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