ディクシー・チックス 『トップ・オヴ・ザ・ワールド・ツアー』~祝 グラミー賞主要3部門独占!! [Blu-ray & DVDコレクション]
ご存知のようにディクシー・チックスのアルバム『Taking the Long Way』とシングル「Not Ready to Make Nice」が第49回グラミー賞の最優秀アルバム賞、最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞の主要3部門などあわせて5部門を受賞した。
それで久しぶりに2003年の「トップ・オヴ・ザ・ワールド・ツアー」のDVDを観てみた。
ディクシー・チックスは、マーティ・マグワイア(フィドル、ヴィオラ、エレクトリック・マンドリン、ヴォーカル)とエミリー・ロビンスン(バンジョー、ドブロ、ギター、ヴォーカル)の姉妹にリード・シンガーのナタリー・メインズ(ヴォーカル、ギター、ベース)からなる女性3人組のカントリー・ポップ・グループだが、みなさんよくご存知のとおり2003年3月、ナタリーがブッシュ大統領のイラク侵攻を批判する発言をして、全米中が大騒ぎになった。
ナタリーとジョージ・ブッシュの出身地であるテキサスを中心にカントリー専門のラジオ局では一斉にチックスの楽曲のボイコットが起こったり、CDの不買運動や抗議行動、それに対してブルース・スプリングスティーンがチックスを擁護する声明を出したりした。
このDVDは、その直後の全米ツアーのようすをシュートしたものだが、この映像を見る限り、観客は大興奮のなかでライヴを楽しんでいる。
(リーダーは姉のマーティ)
(妹のエミリーはバンジョーやギターに実力を発揮する)
(パワフルで魅力的なヴォーカルを聴かせるナタリーは95年に参加)
コンサートはドメスティック・ヴァイオレンスに苦しむ女性が夫を殺して姿を消すという「Goodbye Earl」から始まる(ま、DVDがセットリストどおりに収録されていればの話だけど…笑)。
この1曲めから観客は総立ち。
そして女性のファンが多いのにびっくりする。
カントリー・チャートで№1になった「There's Your Trouble」、「Cowboy Take Me Away」、「Wide Open Spaces」などのヒット・シングル、当時の最新アルバム『HOME』からフリートウッド・マックのカヴァーで全米7位になった「Landslide」、チックスを文字通りトップ・グループに押し上げた全米№1ヒット「Long Time Gone」(2003年グラミー賞 最優秀カントリー・ヴォーカル演奏賞)などが次々に演奏されるけれど、どの曲でも3人の演奏力(歌唱力)はみごとに証明されている。
そしてカントリーではよく、速いテンポでそれぞれの楽器の巧さを自慢しあうような曲が演奏されるが、「White Trush Wedding」とそれにつづく「Lil' Jack Slade」(同じく2003年 最優秀カントリー楽器演奏賞)では、マーティのフィドルとエミリーのバンジョーの腕もばっちり披露されている^^
ぼくのお気に入りはカントリー・ロック・フレイヴァーたっぷりの「Hello Mr. Heartache」と、内省的なバラード「a Home」だ。
(エミリーのドブロ・ギターもじつに味わい深い)
ところで今回レコード・オヴ・ジ・イヤー、ソング・オヴ・ジ・イヤーを受賞した「Not Ready to Make Nice」は日本語に訳せば「まだまだいい子にはなれないわ」。
この調子でガンガンに突っ走ってほしい^^
こんばんは。
恥ずかしながら、僕はディクシー・チックス聴いたことがないんです。
レコード屋で見かけ、カントリー畑なのに(だから?)全米でヒットしている事は何となく知ってましたが・・・。
こんなにビッグ・ネームとは・・・
この記事を読んで聴きたく(実はDVDを観たく)なってしまいました。
グラム・パーソンズやエミルー・ハリス、それに俗に「カントリー・ロック」とよばれている音楽は好きなんで、音は僕にしっくりくると思ってます。(どうです?)
お薦めは何でしょう? 教えてください、遼さん。
by DEBDYLAN (2007-02-22 00:06)
DEBDYLANさん、こんばんは~。
nice!とコメント、ありがとうございます。
>グラム・パーソンズやエミルー・ハリス、それに俗に「カントリー・ロック」とよばれている
>音楽は好き
ならばバッチリだと思います。
ぼくはバーズやニッティ・グリティからカントリー・ロックに入った人間ですが、ばっちり嵌ってしまいました。
グラミー賞を受賞したアルバムはまだ聴いていないのですが、このDVDは選曲的にもほぼBESTだと思うのでお薦めです。
たぶん2400円ぐらいで買えるんじゃないかと思います。
by parlophone (2007-02-22 00:35)