ジョージィ・フェイム 『フェイム・アット・ラスト』ほか [紙ジャケ]
昨年の11月にユニヴァーサル・ミュージックからリリースされたジョージィ・フェイムの初期の紙ジャケが再発された。
わずか3か月をおいての再発。
よっぽど売れたのだろう。
あるいはよっぽどプレス数が少なくて地方まで回らなかったのか。
何しろぼくの周りではまったく見当たらなかった。
リリース直後に天神のタワレコに行ったが、影も形もない。
同じ天神のベスト電器ソフトタウンでも見つからなかった。
あせってほかのいくつかのCDショップも回ってみたし、広島や倉敷でも探したのだが、「幻の」紙ジャケになってしまっていた^^
帯によると「世界初CD化」である。
つまり今までは商品価値が低いと思われていた作品群だ。
それがこんなに売れるとはメーカーも予想してなかったのだろう。
今回の再発でめでたく手に入れることができた^^
めでたし、めでたしである。
ぼくは彼のことをまったく知らなかった。
『レココレ』の特集ではじめて知識を得、V.J.さんを初めとする何人かのブロガーの方のコメントや記事を読んで興味を持った。
今回最初期の2枚を買ってみたが、うわさに違わずなかなかよい。
どちらかというと小粋なジャズっぽいヴォーカルとファンキーなオルガンという感じだが、絡んでくるサックスもいい雰囲気だし、60年代中ごろの「スウィンギン・ロンドン」を象徴するようなアーティストなのだろう。
さて紙ジャケである。
表がヴィニール・コーティングされたE式のシングル・スリーヴで、裏は3方折り返しのフリップ・バックという、当時の英EMI系の典型的なスリーヴをうまく再現している。
(スリーヴを形成している紙の質感やヴィニール・コーティングの美しさもばっちりだ)
(1st と2nd で違うmonoロゴの大きさもきちんと再現されている)
(スパインのタイトルのフォントもオリジナルどおりだ)
しかし版権がポリドール~ユニヴァーサルに移っているため、左上にあるはずのUKコロンビアのロゴ・マークがすっぽりと抜けているのはやはり淋しい。
バック・スリーヴも版権が絡んでくる下部の表記になるとすっかり省略されている。
ちなみに同じ64年に同じ英EMI系のパーロフォンからアルバムをリリースしているホリーズの紙ジャケと比べてみよう。
こちらの紙ジャケは2003年なので、フリップ・バックの再現性など今ほどよくはないが、東芝EMIからのリリースということで、版権にかかわるクレジットもほぼ再現されている。
(残されたのがLONG PLAY 33 1/3 R.P.Mだけじゃあね。デザイン的にもスカスカだ)
ついでなので、ジョージィ・フェイムと同じUKコロンビア・レーベルを紙ジャケ化した、2005年東芝EMIのジェフ・ベックを見てみよう。
この作品は68年リリースのステレオ盤なので、表記のフォームは異なっているし、コロンビアのロゴも省略されているが、細かいクレジットはなんとか残されている。
フリップ・バックの再現性は03年よりかなりよくなっていて、今回の紙ジャケとよく似ている。
そしてレーベル。
(左はジェフ・ベック。ブルー・コロンビアを再現できずになんとかごまかしている)
それにしても味気がない…。
もう少しなんとか工夫できなかったのだろうか(笑。
遼さんこんばんわ。
ジョージー・フェイム、私もつい最近まで名前を知っている程度だったんですが、ビル・ワイマンのリズム・キングスに参加しているDVDを見て興味を持ちました。で、おととしロンドンのライブハウスでモーズ・アリソンを見たとき、何と飛び入りで登場!、オルガンは弾きませんでしたが2曲ほど歌ってくれました。今でもすんごくかっこいいです。私もこれ買い損ねてたので今度はしっかりゲットしようと思いますです。
by nowatts (2007-02-14 00:25)
そういえばnowattsさんのロンドン話、ほとんど聞いてませんね~。
チャンスがあったらいろいろと聞かせてください^^
>おととしロンドンのライブハウスでモーズ・アリソンを見たとき、何と飛び入りで登場!
ライナーを読むと若いころはずいぶんモーズ・アリソンに憧れてたらしいですから、彼にとっての永遠のアイドルなんでしょうね。
それにしてもかっこいい人は歳を取ってもかっこいい。
うらやましいですね~^^;
by parlophone (2007-02-14 01:15)
ジョージー・フェイム、昨年東京でも店頭でほとんど見ませんでしたねぇ。ジェスロ・タルが最初に出たときもそうでしたけど、海外に相当流れたのかもしれません。
フェイムはベスト盤しか持ってませんでしたけど、この2枚は欲しかったですね。今回はいつまで残ってますかね。欲しいです(笑)。
by 路傍の石 (2007-02-14 02:06)
遼さんどうもです!
私も、前回チェック漏れ?でジョージー・フェイムを買いそびれました。
それこそ広島の各SHOP、WEBを当りましたが全くきれいに無し・・・
挙句の果てヤフオクでは14000円という異常というか、常識を超えているというか金額が付く始末でした。(この金額でも買う方はどうなんでしょう・・・)
で年末にユニバの再発リストがHMVのHPに出た時は今のうちとばかりに予約入れてようやく私も手に入れました・・・
でも、私はDU特典付や今回のような入手しにくいタイトルを大量に買ってヤフオクなどで高額で売る?それをまた買う!のような事はあまり関心しません。純粋に音楽を楽しむ者から見ればそれによって欲しいタイトルが入手しない等本当におかしいと思うのですが・・・皆さんはどうでしょうか?
だから今回のようにユニバ等、メーカーさんが積極的に売れ行きが良いタイトルは積極的に再発して訳の分からない高額プレ金額になるのを防いで欲しいと思います・・・あ~熱くなってしまった!
by TETSU+ PC2 (2007-02-14 13:43)
>昨年東京でも店頭でほとんど見ませんでしたねぇ
>海外に相当流れたのかもしれません
そっちですか!
首都圏でも見かけなかったんなら、天神でも広島、倉敷でもムリですね。
PS3やWiiのように買い占めてトラックで運び去る外国人グループが…
いないか^^;
そうするとやっぱりユニヴァの再発はエライ!
路傍さんもぜひ紙ジャケで堪能してください^^
by parlophone (2007-02-14 21:54)
TETSUさん、どうもです。
14,000円?
ありえね~~!
>入手しにくいタイトルを大量に買ってヤフオクなどで高額で売る?
>純粋に音楽を楽しむ者から見ればそれによって欲しいタイトルが入手できない
う~ん、それが常態化していけば困った問題ですね。
今回はたまたまそうなったというのなら安心ですが…。
それにしても今回のジョージィ・フェイム、そうやって売り抜けた人って、すごい嗅覚の持ち主ですね~。
>売れ行きが良いタイトルは積極的に再発
ですね。
今や紙ジャケは完全なブームです。
プラケでは売れないような作品でも紙ジャケなら売れる(紙ジャケなら買う?…笑)
メーカーはじゃんじゃん紙ジャケ化&再発して業績を伸ばしてほしいと思います^^
by parlophone (2007-02-14 22:00)
遼さん、こんばんは!
ワタシは幸いジョージィ・フェイム紙ジャケは発売日にショップ店頭で見かけたので普通に買えましたが、その時はまさかアッという間に無くなるなんて思いもしませんでしたよ。
今回のように割と早いサイクルで再プレスしてくれるようになったのは、メーカーも売れるものはドンドン売るということなんでしょうかね。
1月に出たばかりのポリスも速攻で無くなりましたが、4月には再プレスするみたいですし、もう初回限定という謳い文句はイラナイ気もします。
ワタシは別にプレ値がどうこうというのにはどうでもイイのですが、確かに速攻でショップ在庫が無くなってオークションに出回ったりする状況が健全だとは思えないですね。
最近ではユニオン特典付きも同様で、人気タイトルは早めに予約しないと確保できなくなってますし・・・。
まあ単に紙ジャケをハヤリとしか捉えてない輩は、自然に別の儲ける対象ができればソッチに流れていっちゃうのでしょうが。
あ、当ブログのジョージィ・フェイムの記事をTBさせて頂きました。
by lonehawk (2007-02-15 00:12)
遼さん、こんばんは。
私も買いそびれた一人です(笑)。
店頭で一度も見たことないです(SMEから出した方は見かけましたが、欲しいのはコッチ)。
再発って何かの雑誌で見た気がして、エッって思っていたのですがやっぱり再発だったんですね。今回こそゲットします。ボヤボヤしてるとまた売れちゃいますかね?
ジョージ・フェイムはこの時期のベスト盤をCDでもっています。
小洒落た感じと選曲のセンスがカッコイイなと思っております。
by DEBDYLAN (2007-02-15 00:13)
lonehawkさん、こんばんは~。
じつはこの記事をUPしたあと、たしかlonehawkさんの記事にあったよな~と思って探したのですが、うまく見つかりませんでした。
トラバありがとうございました、おかげでlonehawkさんの記事を再見することができました^^
こちらからもあとでトラバさせていただきます。
>発売日にショップ店頭で見かけた
天神のタワレコで発売日当日に見当たらない、というのはまずないのですが、このシリーズと『有刺鉄線サンドウィッチ』だけはまったく見つけられませんでした…(汗。
>最近ではユニオン特典付きも同様
ユニオンは一ショップとしてはほんとうによく頑張ってますよね。
ぼくは帯つき国内盤ならまだしも、UK(US)オリジナル盤に国内初盤帯というのがイマイチピンと来ないので別にいいのですが、ふつうの紙ジャケにプレミアがつくのは何とかしてほしいですね…。
by parlophone (2007-02-15 00:36)
DEBDYLANさん、コメントとnice! ありがとうございました。
ぼくもSony Musicの分はごくふつうに見かけたのですが、ユニヴァのは見ることすら叶いませんでした^^;
>小洒落た感じと選曲のセンス
ですね。
ジャズ・ヴォーカルとして捉えると平凡なのですが、ロックとして考えると逸材というべきでしょうね。
by parlophone (2007-02-15 00:41)
こんばんは!
先の連休中にやっと聞きましたよ、このデビュー・ライヴ盤!
熱気があって素晴らしい内容ですね。単純に楽しむことが出来ました。
それにしても、遼さんの場合は写真画像を上手く使ってらして記事に説得力がありますね!
ご苦労がおありでしょうけれど、これからも頑張ってくださいませ。
by chitlin (2007-02-15 23:53)
chitlinさん、いつも暖かい励ましのお言葉、ありがとうございます。
>写真画像を上手く使ってらして記事に説得力がありますね!
ぼくが「BEATLESのアナログ盤」というコーナーをメイン・コンテンツにしてサイトを始めたころは、でっかい画像をたくさん置いた音楽サイトってまだ少なかったんですよ。
ダイアル・アップのナロー・バンドからブロードバンドに切り替わろうかという時期でしたが、「HPの作り方」みたいな本にはまだ、「画像は重いと表示に時間がかかるので30kB以下にしましょう」みたいなことが書いてありました。
そんなときに50~60kぐらいの画像を20枚も30枚も載せたコンテンツを作ってたんですから、閲覧するほうとしてはすごく見にくいサイトだったんじゃないかと思います。
そのころからの習性でついつい画像をたくさん載せようとするので、更新にも時間がかかってしまうんですね。
ところでジョージィ、ほんとに「熱気があって素晴らしい内容ですね」!
64年ごろのロンドン、行けるものならほんとうに行ってみたいです^^
by parlophone (2007-02-16 00:20)
遼さん、久しぶりです。
僕はユニバ編、ソニー編、すべて買いました・・・。
ソニー編では、ライヴ盤と、アラン・プライス(アニマルズ)がプロデュース、共演したのが面白いですよ。
ユニバ編は、どれも良いですね。
そうそう、以前遼さんが取り上げていた、エリック・ドルフィーの「ファイヴ・スポット」でのライヴ聴きました。
すごいですね。
by 青のような空(T_T) (2007-02-16 23:39)
青のような空(T_T)さん、こんばんは~。
>ソニー編では、ライヴ盤と、アラン・プライス(アニマルズ)がプロデュース、共演したのが
>面白いですよ
お奨めありがとうございます。
ところで、ぼくは記憶力は割といいほうだと思うのですが、ほんとうに申し訳ないことに青のような空(T_T)さんのことを覚えておりません。
すみません…(汗。
何の記事でお話させていただいたのか、よければご紹介ください。
>エリック・ドルフィーの「ファイヴ・スポット」でのライヴ
ドルフィーはほんとうにすごいと思います。
コルトレーンと並んで、命を削りながらプレイしていたような気がしてなりません。
今後ともよろしくお願いいたします。m(_ _)m
by parlophone (2007-02-17 00:30)
遼さんが知らないのも無理からぬことです。
だって僕は幻燈遮断機さんだった人ですから~。
すいません。謝るのはコッチでした。
マイルスも「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」「ソーサラー」「ESP」と買いましたが、遼さんなりのお薦めがあれば教えてくれると嬉しいです。
by 青のような空(T_T) (2007-02-17 08:58)
おお、やっぱり幻ちゃんでしたか^^
なんとなくそんな口調だったので、予想していたのですがぴったり!
マイルズはコルトレーンの参加した『マイルストーン』、『カインド・オヴ・ブルー』、『サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム』はもちろん、ライヴの『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』と『フォア・アンド・モア』、そして『マイルズ・スマイルズ』あたりはお薦めです。
『マイルズ・スマイルズ』は「JAZZの愛聴盤」にも載せていますので、お暇があったら見てみてくださいね^^
by parlophone (2007-02-17 12:29)
遼さん、マイルスのお薦め5W、ありがとうございます。^^
買えるかぎり、買ってみます。
>おお、やっぱり幻ちゃんでしたか^^
バレてましたか。やっぱり、遼さんには敵わないなぁ。
わけあって、HNを変えてます。
でも、ここでは「幻ちゃん」と呼んでくれると嬉しいです。^^
by 青のような空(T_T) (2007-02-17 15:10)
遼さん、こんにちは。
また、おじゃまします。幻燈さんもお元気そうで何よりですね。
今更ではありますがトラックバックさせてくださいませ。
連休中にはほかにも未聴盤だったものをようやく堪能することが出来、溜飲を下げましたです。(汗)
by chitlin (2007-02-17 15:20)
幻ちゃん、『カインド・オヴ・ブルー』はどんなことがあっても買ってください。
ぼくの無人島レコです^^
これからもコメントお待ちしてます。
よろしくね~~
by parlophone (2007-02-17 22:15)
chitlinさん、コメント&トラバありがとうござました。
>連休中にはほかにも未聴盤だったものをようやく堪能することが出来、
>溜飲を下げましたです。(汗)
ぼくはけっきょく2枚しか買ってませんが、幻ちゃんお薦めの作品は聴いてみたいですね。
こちらからもトラバさせていただきますね~。
by parlophone (2007-02-17 22:17)
更新されるごとに見てはいるんですが~。
二重投稿の一方、消してくれたんですね。^^
>幻ちゃんお薦めの作品は聴いてみたいですね
嬉しいお言葉ですが、遼さんの買った二枚がジョージィ・フェイムのライヴ面とスタジオ面の真骨頂であり、絶頂期なので、あんまり拘らないで~。
遼さんすぐムチャするから。(ウェデェイング・アルバムとか買っちゃうし)
マイルスの「カインド・オブ・ブルー」は絶対に聴きます!
遼さんの無人島アルバムなんて、内容は「スイングジャーナルなんとか賞」よりも確実に良いと保障されているようなアルバムですからね!
chitlinさんもお元気そうで。ご無沙汰してます。^^
by 青のような空(T_T) (2007-02-17 22:56)
>更新されるごとに見てはいるんですが~
ありがとうございます。
>二枚がジョージィ・フェイムのライヴ面とスタジオ面の真骨頂であり、絶頂期
あ、そうなんだ~。
ちょっぴり安心したかも^^
>遼さんすぐムチャするから。(ウェデェイング・アルバムとか買っちゃうし)
えへへ、すみません。
>遼さんの無人島アルバムなんて、内容は「スイングジャーナルなんとか賞」よりも確実に
>良いと保障されているようなアルバムですからね!
いえいえ、ぼくもジャズの聴きはじめは『スイングジャーナル』のお世話になったものです。
でも『カインド・オヴ・ブルー』はすべてのジャズ・アルバムの頂点の1枚であることは断言できます^^
by parlophone (2007-02-18 01:12)