『ライトニング・イン・ア・ボトル』 [Blu-ray & DVDコレクション]
以前からこのサイトにお見えの皆さんはご存知だと思うが、ぼくにはMikityという、兄に似合わず気のきいた妹がいる(すみません、身内褒めで…笑)。
お盆に倉敷に帰ったとき彼女が2枚のDVD-Rをくれた。
いずれもWOWOWから録画したもので、1枚はストーンズの埼玉アリーナ公演を記録したもの、もう1枚がブルーズの映画『ライトニング・イン・ア・ボトル』だ。
ストーンズについてはコメントを差し控えさせてもらうとして(笑)、今日は『ライトニング・イン・ア・ボトル』について書く。
劇場公開当時は話題になったが、福岡は単館上映(か、ほぼそれに近い形)だったので残念ながら見逃していた映画だ。
ご覧になった方も多いと思うがお付き合いください。
2003年にアメリカではブルーズの誕生100周年を記念したさまざまなイヴェントが行われた。
映画監督のマーティン・スコセッシがエグゼクティヴ・プロデューサーになった『ブルーズ・ムーヴィー・プロジェクト』もそのひとつで、この映画はラジオ・シティ・ミュージック・ホールに6,000人の観客を集めて行われたライヴのドキュメンタリー・ムーヴィーだ。
音楽監督にスティーヴ・ジョーダン、監督は『キング・アーサー』のアントワン・フークア。
最初にスコセッシ自身が現れて舞台挨拶を行い、つづいてアンジェリーク・キジョーのじつにプリミティヴで素晴らしい歌唱からライヴが始まる。
(スコセッシのブルーズにかんする造詣は半端ではない。)
以下個人的に印象に残ったシーンをかいつまんでご紹介しよう。
まず、ナタリー・コール。
デビューしたころはナット・キング・コールのお嬢さんということで、歌唱力は抜群だったがやはり親の七光り的な評価もつきまとっていた。
久しぶりに見た彼女は堂々たるブルーズ・シンガー(というか、ブルーズも歌えるシンガー)になっていた。
ジョン・フォガティはクリーデンスのころからレパートリーにしていたレッド・ベリーの「Midnight Special」を歌う。
愛器はおなじみのギブソン・レスポール・カスタムだ。
クラレンス・ゲイトマウス・ブラウンはオリジナルのインストゥルメンタル「Okie Dokie Stomp」を演奏する。
おそらく革製のカヴァーをつけたギブソン・ファイアーバードが渋い。
そしてボニー・レイットの登場だ。
相変わらず気迫のこもったスライドをぶちかましてくれる。
曲はエルモア・ジェイムズの「Coming Home」。
さらにスティーヴン・タイラーとジョー・ペリーの登場で場内は興奮の坩堝と化す。
ストーンズも初期のレパートリーにしていたスリム・ハーポの「I'm a King Bee」をブルーズ・ハープをからめながら披露する。
(うっすらとトラ目の見えるレスポール・スタンダードのかっこいいこと!!)
ニューヨーク・ドールズのデイヴィッド・ヨハンセンはヒューバート・サムリンのギターをバックにハウリング・ウルフの「Killing Floor」(ゼッペリンのパクリでも有名ですね)を熱唱する。
そしてクライマックスはソロモン・バークからバディ・ガイ、B.B.キングという流れだ。
ますソロモン・バーグがKKK(クー・クラックス・クラン)の前で歌わされたというオリジナル「Down in the Valley」を披露する。
そしてマディ・ウォーターズの影響下から出発し、ジミ・ヘンドリクスにも大きな影響を与えたバディ・ガイはジミの「Red House」だ。
(弦も切れよとばかりのチョーキングはゲイリー・ムーアも真っ青?)
トリは、やはりこの人、B.B.。
愛器ルシール(これって以前からラメできらきら光ってましたっけ?)を存分に鳴らしながら「Sweet Sixteen」を歌うB.B.はさすがに年老いたが、まだまだじゅうぶん現役だ。
ここに挙げた以外にも多くのミュージシャンが登場するし、サン・ハウスやハウリン・ウルフ、マディ・ウォーターズなどの伝説の巨人の映像がアーカイヴとして流されるのも感慨深い。
なお市販のDVDには、特典映像としてオールマン・ブラザーズ・バンドなどの演奏も加えられているようだ。
遼さん
ブルースって、つい最近まで敬遠してたので、よくわからないのですが、最近になって、ようやく、なかなか良いんでないの?と思うようになりました。
CANDIDレーベルを集めてる関係でひっかかったもんなんで、思いっきりコテコテなんですけどね。
この映画もちょっと観てみたいですね。レンタルショップにあるかしらん?
by Refugee (2006-09-04 00:53)
Refugeeさん、どうもです。
おー、そうですか。
日本の「雨のブルース」とか「別れのブルース」とか(あったっけ?そんな歌)はただ単に「悲しい歌」程度の意味しかないと思いますが、アメリカのブルーズには陽気な歌もあるし、やはり虐げられた黒人の万感の思いが込められた歌として、胸を打つものがありますよね。
さてDVDですが、うちの近くのTSUTAYAには置いてありました^^
by parlophone (2006-09-04 01:28)
遼さん、こんにちは。Refugeeさん、おひさしぶり!
ボニー姐さんのところだけ、某サイトで見ました。
やっぱカッコイイなぁ〜。
姐さんのストラト、ほぼ剥き身になってしまいましたね。
中指スライドはボニー姐さん独特の弾き方ですもんね。
こういう映像みると、ギターとアンプの相性って学ぶこと多いですよね。
ブラックパネルのツインリバーブにベースマン・・・・
お宝の山ですね。
ジョー・ペリーもバーストコレクターですもんね。
レスポールってどうしてこんなに魅力的なんでしょう・・・・
しかしバディ・ガイの超チョーキング凄すぎますね。
by hamakaze_ataru (2006-09-04 11:24)
遼さん、皆さん、こんばんは~。
今日の「世界まる見え」でポール・マッカートニーが出てましたね。
イタズラされても愛嬌を崩さず、ユーモアで返すポールに改めて好感が持てました。
映画とは関係ない話でスイマセン。
やっぱ、ビートルズ関係のネタなら遼さんとこかな~と。
悪乗りしてしまいました。^^
by 幻燈遮断機 (2006-09-04 21:01)
ミキティさん、アニキのためにまた粋なことをやって下さいましたねっ(^ω^)
見たいなあこの映画。私もブルーズは少なからず好きなので興味津々の作品です。機会があれば是非観てみます。
ちなみにストーンズの方も気になるなあ(笑)。そちらもレビューお願いしま〜す(笑)。
by MASA (2006-09-04 22:03)
大安さん、どうもです。
>姐さんのストラト、ほぼ剥き身になってしまいましたね
もうまったくの剥き身ですね(笑。
個人的にはロリー・ギャラガーやスティーヴィ・レイのような塗装が少し残ってるほうがかっこいいと思うんですが、キレイに剥いじゃったんでしょうかねえ。
>ギターとアンプの相性って学ぶこと多いですよね
ですね~。
でも基本的にクリーン・トーンの美しいフェンダー・アンプは間違いないと思いますね。
1台はほしいなあ…。
>ジョー・ペリーもバーストコレクターですもんね
そうだったんですか!
リック・ニールセンやスラッシュあたりは知ってましたが、ジョー・ペリー、お前もか(笑。
by parlophone (2006-09-04 23:02)
幻ちゃん、どもどもです(笑。
>今日の「世界まる見え」でポール・マッカートニーが出てましたね
へえ!知らなかったなあ。
離婚 + その後のゴタゴタで不機嫌になったりしてなかったですか?
さすがポールだなあ…。
>やっぱ、ビートルズ関係のネタなら遼さんとこかな~と
ありがとうございます!
今後ともよろしくご贔屓に^^
by parlophone (2006-09-04 23:12)
MASAさん、どうもです。
>アニキのためにまた粋なことを
アニキに似ずできた妹です^^
記事にはしなかったアーティストもなかなかすごい顔ぶれで、それぞれ熱演を披露してくれます。
ぜひご覧になってください!
>ストーンズの方も気になるなあ(笑)
>そちらもレビューお願いしま〜す(笑)
う~ん、勇気が要るなあ(笑。
by parlophone (2006-09-04 23:12)
遼さん、こんばんは~。
この映画は結局DVDを買わずにwowowで録画しました・・・、けどまだ観ていませんでした(苦笑)。
早いとこ観なきゃ、と思いながら随分と経ってるので今度こそ観ます。
それと、ワタシもストーンズのライヴの感想が気になりますね(笑)。
何となく厳しめな意見なのかなー、と密かに予想してますけど。
by lonehawk (2006-09-08 00:43)
lonehawkさん、こんばんは~。
>ワタシもストーンズのライヴの感想が気になりますね(笑)
>何となく厳しめな意見なのかなー、と密かに予想してますけど
かなり厳しめです(爆。
V.J.さんあたりからすごく怒られるんじゃないかと(笑。
by parlophone (2006-09-08 01:53)