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SANTANA 多角的徹底試聴 [アメリカン・ロック]

今日は午前中からおよそ6時間ばかり、先日発売された紙ジャケを中心に、サンタナの初期4枚のアルバムを取っ替え引っ換えしながら、アナログ盤や過去にリリースされたCDと聴き比べてみた。

ぼくはサンタナに関してはUSオリジナル盤を持っていないので変則的な比較試聴になったのだが、これはもう悦楽の時間でしたね。
紙ジャケのリリースがGWでよかった~~^^

1stSANTANA』はUKオリジナル盤と
2nd 『天の守護神 ABRAXAS』は国内SQ盤と
3rd』は98年のリマスターCD
4th 『キャラヴァンサライ CARAVANSERAI』は95年のSBMシリーズ紙ジャケと
それぞれ聴き比べてみた。

そうして『天の守護神 ABRAXAS』にかんしては今まで気づかなかった重大な事実を発見した(←かなり大げさです。あまり期待しないでね^^)

ではまず1969年リリースの1stアルバム 『SANTANA』である。

   

オリジナルのUK盤については2月14日の記事にも書いているのでそちらも参照していただけるとさいわいです。

UK盤のスリーヴはコーティングのないペラジャケで、裏がモノクロの写真になっている。
紙ジャケのほうはUSオリジナルの復刻なのでA式の厚紙で、裏の写真はカラーだ。

   

レーベルはアナログがUKコロンビアのオレンジ・レーベル、紙ジャケは2 Eyes360°SOUND だ。
紙ジャケにはインナーとしてカンパニー・スリーヴが復刻されている。

音のほうはどうだろう。
CDは低域ががっちりしていて、まずデイヴ・ブラウンのベースが耳を捉える。
ティンバレスやコンガといったパーカッション群は鮮烈で、グレッグ・ローリーのオルガンもじつに美しい。
サンタナのギターは思ったより硬質に響くが、エモーショナルで官能的な美質は損なわれていない。

ところがオリジナル盤はCDよりもさらにリアリティーが感じられるのだ。
まず中域に厚みがあって音全体が立体的だ。
ヴォーカルは中央に小さく定位し、そこに艶やかで華やかなギターと力強く扇情的なオルガンが左右から咆哮を浴びせる。
ベースも重みがあって力強いし、ドラムスとラテン・パーカッションが叩き出すビートが、喧騒のなかにも何か胸騒ぎを感じさせるような躍動を形作ってゆく。
畏るべしUKコロンビアというところだ。

つづいて2nd、問題?の『ABRAXAS』である。

   

紙ジャケはコーティングのないA式のゲイトフォールドで、USオリジナルを復刻している。
細密に書き込まれたアブドゥル・マティ(マイルズの『ビッチズ・ブルー』やジャッキー・マクリーンの『デイモンズ・ダンス』でおなじみ)のイラストもよく再現できている。
ただぼくの持っている国内盤は銀紙のような光沢のある紙質のものにプリントされているので、色の深みがかなり違って見える。
残念ながら紙ジャケは鮮やかすぎるのだ。

US初盤に貼られていたというTIME誌のステッカーやオリジナル・インナーのほかに、US盤や国内初期盤にもついていたポスターなども復刻されているので付属品がにぎやかだ。

   

さて、今回CDと比較してみて初めてわかったのだが、ぼくが持っている国内SQ-4盤(カタログ・ナンバー SOPN 44004)は、なんと通常のCDとミックスが異なるのだ。
4ch.用のミックスだから違うのはあたりまえなのだが、2ch.で聴くときには同じ音像が広がると思っていた)

たとえば「ブラック・マジック・ウーマン~ジプシー・クィーン」を聴いてみると、まずLPはフェイド・インしないのにびっくりする。
1曲めの「風は歌い、野獣は叫ぶ」が終わると曲間の無音の部分があって、最初のオルガンのイントロ(♪レ~ミ~/レ~ミ~/♪の繰り返し)の1音めからきちんと鳴る。
しかも左ch.~中央~右ch.~中央と移動するのだ。
すぐにもうひとつのオルガンが左ch.から鳴り始め、ギターは右ch.にやや小さめにミックスされている。
さらにびっくりしたのはギターが印象的なテーマを弾き始めると左ch.でクラベスがラテン・リズムを刻むのだ。

あわててCDを聴いてみるが、こちらにはクラベスの音はまったく聞こえない。

いやあ、72年にこのアルバムを買ってから34年間聴きつづけてきたと思っていたら、じつは最近はすっかりCDのほうに馴染んでいたんですね。

ついでなのでそれぞれの楽器の定位を表にしてみた。
まったく違うミックスである。

M-2 SQ LP paperS. CD
organ A L~C~R~C Left
organ B Left Left
guitar Right Center
vocal Center Center
bass Left Center
drums R→L R→C
clabes Left -
cowbell Center Right
timbales Center Right
conga Right? Left
bongo Left? Right
guitar solo R~C~L~C Center
voice L~R Center

(註:コンガより高い音が反対のチャンネルから聞こえるので表にはボンゴと記載しているが、ひょっとしたらコンガが複数録音されているのかもしれない。)

「ブラック・マジック・ウーマン」から「ジプシー・クイーン」に繋がっていく部分ではオルガンも左右のチャンネルを移動するようになり、ギターは最後のフィードバックまで右に左に忙しく移動する。
好みもあるかも知れないが、この音を聴いたあとでCDを聴くと、なんだかすごくおとなしくて拍子抜けしてしまうほどだ(笑)。

3曲めの「Oye Como Va ぼくのリズムを聞いてくれ」も、CDではイントロ始まってすぐに右ch.で聞こえる「ブルルル~~、サボ~レ!」みたいな掛け声がLPではほとんど聞こえない。
また左ch.のギロがLPではかなり大きめにミックスされている。

オルガン・ソロの直前の最弱音部で、LPではオルガンの音が逆相のようにスピーカーいっぱいに広がり、さらにそこに楽器のノイズのようなカラカラ~という音がかなり大きめに入っている。
またLPでは左ch.のオルガン・ソロのあいだ、右ch.でエコーのかかったリズム・ギターが大きめにミックスされているが、このギターがじつにファンキーなカッティングを聞かせてくれる。

4曲めの「ネシャブールのできごと」はこのアルバムのなかでぼくがいちばん好きな曲だが、いったんテンポが遅くなってボレロのリズムになっていき、またテンポ・ダウンする中間~終曲部で、アルベルト・ジアンキントのピアノが左右のスピーカーのあいだに広がりをもってミックスされ、この曲の美しさを際立たせている。

個人的にはこのSQ盤のミックスのほうが好みだ。

3rdアルバム『SANTANA Ⅲ』は『ABRAXAS』の翌年1971年のリリースである。

   

表や裏はもちろん、スパイン(背表紙)にさえタイトルもアーティスト名もクレジットがなく、
宇宙の誕生から現在までを見通すかのような幻想的なジャケットだ。

   

紙ジャケはA式のゲイトフォールドで、内側にはメンバーの写真が載っている。
なぜかこのCDだけインナーがついていない。

音質は98年のリマスターCDと比べてみた。
じつは今回のリマスタリング、かぶせ帯にははっきりと2006年デジタル・リマスターと書いてあるのに、ライナーには98年のリマスター時のクレジットしか載せられていない。

どの程度の違いがあるか比べてみたのだが、たとえばタワー・オヴ・パワーのリズム・セクションを導入した「Everybody's Everything」などを聴くと、バリトン・サックスのゴリゴリした音などはさらにリアリティーをもってしっかり鳴っているように聞こえた。

最後は1972年の4thアルバム 『CARAVANSERAI』である。
今回は95年のSBMシリーズ紙ジャケと比較してみる。

   

ゲイトフォールド、ノン・コーティングのスリーヴは、前回はA式だったが今回はE式。
比べてみるとこんなに紙厚が違う。

   

内側も前回はふつうの見開きだが、今回はテクスチャー仕様になっている。

   

前回のブログで、このSBMシリーズは音がイマイチだったと書いたが、この『キャラバンサライ』に限っていうと、なかなかいい感じだ。
すでにリリースから11年経っているのに、音そのものは古びた感じがしないし、デジタルっぽい感触もない。

比較してみると新しい紙ジャケは広域が伸びたせいでノイズが少し目立つように思う。
たとえば冒頭の「Eternal Caravan of Reincarnation」の虫の音の背後の暗騒音(ひょっとしたらテープ・ヒス?)なども今回の紙ジャケのほうが大きく聞こえる。

ギターの高音もやや耳につくが、中音域は落ち着いた表情を見せ、ベースの音も芯があって硬く重い。
コンガの重心が下がって聞こえ、ウインドチャイムなどは背後で鳴っている音にもリアリティが感じられるようだ。

それにしても「Song of the Wind」のすばらしいこと!
ジェイムズ・ミンゴ・ルイスのコンガとマイク・シュリーヴの熱いポリリズムに乗って、ギブソンを縦横に弾きまくるカルロスには、ミス・トーンなんか関係ない!(笑)
その音楽はまるで濁流のようにぼくを飲み込み、押し流し、見知らぬ高みにまで押し上げて、ふと気づくとあっという間に6分が終わっている。

ABRAXAS』と 『CARAVANSERAI
ぼくにとってはこの2枚がサンタナのベストである。

さていろいろ書いたが、今回の紙ジャケシリーズ、音も含めてぼくの採点は95点かな。
1stUKオリジナル盤が予想以上にいい音だったので-5点になってしまったが、あいかわらずソニー・ミュージックの紙ジャケは作りも丁寧だし、なにより作品群に対する愛情が感じられてすばらしいと思う。

 なおこの記事、もう少し画像を増やして「紙ジャケCDの誘惑」にも記載したいと思います。
 


タグ:サンタナ
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コメント 26

tamachi

こんばんわ、比較試聴、大変お疲れ様です。
なかなか圧巻で面白かったです。
サンタナというと、フィルモア最後のコンサートで演奏する
「ブラックマジックウーマン」しか印象にないのですが
唯一「キャラバン・サライ」USのSQ盤を所有しているので、
聴き返してみたいと思います^^ 紙ジャケも買ってみようかな。
by tamachi (2006-05-05 22:06) 

parlophone

tamachiさん、さっそくのコメントありがとうございます。

おお、「キャラバン・サライ」USのSQ盤をお持ちなんですか。
これもきっとすばらしい音なんでしょうね。
SACDでマルチ・チャンネル化なんてされちゃったら、スゴイでしょうね~。
ああ、恐ろしい^^;

ぜひ紙ジャケと聴き比べてみてください。
きっと新しい発見がありますよ!
by parlophone (2006-05-05 22:28) 

TETSU_PC2

遼さん毎度様です。
【CARAVANSERAI】いいですね~前回お伝えしたようにサンタナは正直あまり聴いておりませんでしたのでどうかなぁ・・・?なんて思っていましたがかなりはまっちゃいました!(笑)。実は私はサンタナでは【ブラックマジックウーマン】くらいしか印象にありませんでしたしかも!【ブラックマジックウーマン】ここ広島では車の中古屋さんのCMに使われていて何か中古車屋さんのテーマ曲みたいで・・・でもこれは聴き込んでいくとその良さが分かるようなアルバムですね・・・
あまりはまったので【SANTANA Ⅲ】もしくは【Welcome】も買うかなぁ・・・なんて思っています。
どうですかね??しかし、今回の紙ジャケなんでアルバムによってA式とE式なんですかね・・・USオリジナルがそうだったからかなぁ・・・?でもUS盤なら全てA式だと思うのですが・・・
by TETSU_PC2 (2006-05-05 23:43) 

parlophone

TETSU+PC2さん、お疲れさまです。

『CARAVANSERAI』、気に入ってもらえてよかったですよ。
下にも書きましたが、『ウェルカム』はJAZZにシフトしたサンタナにあまり面白みを感じませんでした。
でもアルバム自体の出来はそれほど悪くなかったかも知れません。

『Ⅲ』は『Ⅰ』『Ⅱ』が気に入ったのだったら、これも強くオススメです。
ちょっと歌謡曲も入ってますけどね(笑。

>でもUS盤なら全てA式だと思うのですが・・・

US盤でもS&Gの『明日にかける橋』とかイーグルスの『呪われた夜』とかE式のジャケはたくさんありますよ~^^
by parlophone (2006-05-06 00:44) 

Kenny

どうも、ご無沙汰してます。
サンタナのことは正直あまり知らないので、非常に参考になりました。
以前、親戚のおっちゃんが持ってた4chステレオのLPでサンタナは何枚か聴きましたが、その時気に入ったのが今回購入(予定)している【Abraxas】、【Caravanserai】、そして【Lotus】の3枚なんですよ。
いやぁ、音も凄くいいし紙ジャケの丁寧な作り...改めて素晴らしい仕事をされてますよね、ソニーさん。【Lotus】が非常に楽しみになってきました!

こちらからもトラバさせて頂きますね。
by Kenny (2006-05-07 00:36) 

路傍の石

サンタナの紙ジャケ欲しいです。ジャニス・ジョップリンと同様にこれまでに聴きたくとも長年買い逃している大物バンドのひとつです。『キャラバンサライ』と『ロータスの伝説』だけは何としても購入したいと・・・ところがクリムゾンのコレクターズBOX Vol.10とロバート・フリップの紙ジャケがバッティングしており、ブリティッシュ命の拙はまたも大いに悩んでしまうのです。。。
by 路傍の石 (2006-05-07 00:43) 

parlophone

Kennyさん、どうもです。
参考になってよかったですよ。

>以前、親戚のおっちゃんが持ってた4chステレオのLP

わはは、ぼくもその親戚のおっちゃんみたいなもんですね^^

Sonyの紙ジャケはほんとうにスリーヴも音もいうことありませんね。
『ロータス』もブログを読むとすごいことになってるみたいで、もう期待が否応にも高まりますね!!
by parlophone (2006-05-07 01:16) 

parlophone

>ジャニス・ジョップリンと同様にこれまでに聴きたくとも長年買い逃している大物バンドのひとつ

ええっ!路傍さんともあろうお方が…(絶句)

>『キャラバンサライ』と『ロータスの伝説』だけは何としても購入したいと

ハイ、SACDを2、3枚我慢して、ぜひ買ってください^^

>クリムゾンのコレクターズBOX Vol.10とロバート・フリップの紙ジャケがバッティングしており

いやあ、ぼくが熱烈なファンでなくてよかったとつくづく思うのが、クリムゾンとデッドですね~。
この2つのバンドの音源といったらもう…(絶句)
ご愁傷さまです^^;
by parlophone (2006-05-07 01:21) 

白熊店長

 おおっ、流石にSantana!盛り上がっていますねえ。
とりあえずプログレッシヴな”Caravansarei”だけを引き取ってきました。多分、このままだと全買い・・・・・・しそうです。(δоδ)
他のブログでも盛り上がるのは確実(?)なので、僕のところでは違うものを取り上げるつもりです。それも捻ってですが・・・・・・(笑)
いやあ、相変わらず素晴らしい出来ですね。予想以上の完成度、良心的な価格設定なので自分的には満足です。
他社は微妙に値上がりしていますものね。音質も大幅にUPしたかは判りませんが、我が家のヘボ再生環境では充分です。
5.1chのヘッドフォンでDSP再生してみると結構面白かったので、もう心は『蓮』に向かっています。(爆)
by 白熊店長 (2006-05-08 14:51) 

parlophone

店長、おばんです^^

>多分、このままだと全買い・・・・・・しそうです。

おお、ついにいきますか~~。
いってらっしゃ~い^^

>5.1chのヘッドフォンでDSP再生してみると結構面白かったので、
>もう心は『蓮』に向かっています。(爆)

おお、これはおもしろそうですね。
うちは2ch専門なので、マルチにあこがれます(笑。
by parlophone (2006-05-09 01:43) 

ねこだむ

皆さん こんちには、ねこだむといいます。
初めてここに来ました。
自分もサンタナ毎日聞いてます。 全部持ってます。中でもⅢが一番好きですね。
レガシーの方を買いましたね。 キャラヴァンサライのあのサウンドは神がかり的な感じですね。 今はソロアルバムの「THE SWING OF DELIGHT」を聞いています。そろでは、これがベストですね。自分は98年のと紙ジャケと2つ持ってるんですが、どちらともDSDリマスターなんだけど、どちらのほうが、音がいいんでしょうか?
by ねこだむ (2006-05-26 18:18) 

parlophone

ねこだむさん、はじめまして。
ようこそいらっしゃいました。

>中でもⅢが一番好きですね。
>レガシーの方を買いましたね。

レガシー・エディションよさそうですよね。
今はちょっと余裕がないので買えませんが…。
来月はなんといっても『ロータス』ですからね!

>98年のと紙ジャケと…どちらのほうが、音がいいんでしょうか?

おお、そういえば比べていませんね。
今度時間を取って聴き比べてみます!
by parlophone (2006-05-27 01:16) 

ねこだむ

ねこだむです。
新しい聴き方を見つけました。
遼さん、「VIVA SANTANA」は持ってますか?
2枚組みのライブベスト盤なんですけど。
そのDISC1の6曲めに「BALLIN'」って曲があるんですよ。
それを「ABRAXAS」の「SAMBA PA’TI」の前にいれて聴いてみてください。
これがまたタイトルとうまくマッチしてるんですよ。
これが出たの15年以上前のものなんで、音はショボイんですが・・・。
by ねこだむ (2006-06-10 12:40) 

parlophone

あ~、『VIVA SANTANA』は持ってないです。
ねこだむさんは研究熱心で、つねに新しい聴き方にTRYされてますね。

『Very Best of~』のVol.1とVol.2は持っているのですが、ライヴ・ベストっていうのがあるとは知りませんでした。

今度レンタルショップを覗いてみて、あったらさっそく試してみます^^
by parlophone (2006-06-10 16:32) 

ねこだむ

遼さん、お久しぶりです。
サンタナのファーストアルバムで面白い聴き方です
スタジオとウッドスットクのライブを混ぜて聴くと、ムーンフラワーのような聴き方でおもしろいです。
by ねこだむ (2006-06-25 23:11) 

parlophone

ねこだむさん、どうもです。

>スタジオとウッドスットクのライブを混ぜて聴くと、
>ムーンフラワーのような聴き方でおもしろいです。

言われてみれば「なるほど」ですよね!
でもぼく『レガシー・エディション』まだ持ってないんです^^;
by parlophone (2006-06-25 23:23) 

キューピー林

初めまして。キューピー林と申します。生まれて最初に買った洋楽のアルバムが当時発売されたばかりのサンタナのキャラバンサライでした。それから、三十数年・・・いまだに聴き返せば神秘の世界に誘われてしまいます(^_^)。最初に足を運んだロックのコンサートもサンタナだったなぁ。二回目の来日の時でした・・・。

極私的には、最高に好きなのがキャラバンサライ。その次が不死蝶(Borboletta)、以下、アブラクサス、III、ウェルカム、なども良かったですね~~。ロータスは『Toussaint L'Overture』が絶品で、若い頃にはこれを聴けば泣けたモノです(^^;)。

ウェルカムはキャラバンサライの次のスタジオ盤と言う事でトテモ期待して聴いたので、最初に触れた時にはガックシ来たのですが、超絶名盤のキャラバンサライと比すれば、インパクトに欠けるのは致し方ないモノの、今に至るまで飽きずに聴き続けている事を思えば、やはり好きなのでした(^_^)。実際、とても美しい旋律の佳曲が沢山収録された、これもまた珠玉の逸品かと(^_^)。

フェスティバル、アミーゴ、あたりは残念ながら、もひとつピンとこなかったかなぁ。

比較的最近の盤では、Milagro、Sacred Fier、なども好感を持って聴きました(^_^)。ソロでは、『ワンネス』と言う盤が真っ赤に燃えるインタープレイが聴けて好きです(^_^)。
by キューピー林 (2006-07-31 15:15) 

parlophone

キューピー林さん、はじめまして!
ようこそいらっしゃいました^^
それにしても可愛いHNですね~。
あとでサイトのほうにもお邪魔しますね!

>生まれて最初に買った洋楽のアルバムが当時発売されたばかりの
>サンタナのキャラバンサライ
>最初に足を運んだロックのコンサートもサンタナだったなぁ。
>二回目の来日の時でした・・・。

おお、ひょっとすると年齢的には近いかもしれませんね~。
ぼくは『キャラバンサライ』の年に高校3年生でした^^

『ウエルカム』はリアル・タイムで買ったものの、当時はJAZZに夢中になっていたので、ジャズっぽいロックにはあまり惹かれませんでしたね~。
今聞いたらまた印象は違うのかなあ^^

>ソロでは、『ワンネス』と言う盤が真っ赤に燃えるインタープレイが聴けて好きです

おお、ありがとうございます!
メモっておきま~す^^
by parlophone (2006-07-31 23:08) 

キューピー林

私が少し後輩になります(^^;)。キャラバンサライ発表の72年には中学三年でした。だから、このLPを聴きながら受験勉強していました。四本足の大きな箱の中にスピーカーも真空管アンプもターンテーブル(しかもクリスタル針)も鎮座している、そういうステレオで聴いていました。しかも、ご近所の廃品をタダで貰って修理して使っていたという(^^;)。サンタナIIIを聴くと、クリスタル針が追従しきれずに音とびを起こしました(^^;)。高校の合格祝いでトリオのスピーカーとパイオニアのアンプ&ターンテーブル(クリスタル針でない)を買って貰う迄は、そういうステレオでした。

ウェルカムは買った頃より今の方がずっと好きですね(^_^)。ワンネスは『真っ赤に燃えるソロ』が聴けますが、傾向としてはソウル・ジャズ寄りなアルバムです。ちょっと不死蝶に似た感触でしょうか。
by キューピー林 (2006-08-01 14:36) 

parlophone

キューピーさん、どうもです!
3つ違いでしたか^^

うちも高校1年ぐらいまでは4本足のついた大きな箱型のステレオでしたが、その後パイオニアのコンポーネント・ステレオになりました。
あのころは1か月に1枚LPを買うのがやっとで、何回も何回も同じアルバムを聴きましたね~。
by parlophone (2006-08-01 23:08) 

ねこだむ

こんにちわ。
ただいま、「Santana」から、りりーす順に聴いています。

「Santana」のA面はアフロキュウヴァンのナンバーが多いですね。「Savor」のから「Jingo」のながれは良いです。ここで「Savor」は「Jingo」の前奏の役割をしてると思います。
逆にB面はブルースが強い。デビュー前はジャムバンドだったので、その印象が強いかなと思います。このアルバム3週間で仕上げたみたいです。
「Soul Sacrifice」はアフロキュウバンロックの集大成でしょう。

「Abraxas」はA面はラテン部屋、B面はハードロック部屋に別れてますね。
やはり「Incident At Neshabur」のイントロはしびれます。私はスタジオのヴァージョンが一番好きです。B面は「Se A Cabo」からの流れから始まって、「Mother's Daughter」のベースがぐいぐいとくる所から、「Samba Pa Ti」の途中駅があって、「Hope~Better」のハードのながれも良いですね。これは、戦場を部分だそうです。 

「SantanaⅢ」はA面はもうパーカスの嵐ですね。「Toussaint L'Overture」のギターのキーボートの賭けあいのバトルは「Incident」とはまた一味違った、感じでしびれます。最も白熱してると思います。「Everybody's Everthing」で一呼吸入れて、B面はヴォーカルナンバーが多いですけど全体的にまとまってますね
「Jungle Strut」で再び、バトル。 これでもかと言わんばかりの様に、かけっこ
のごとくバトルしてます。「Para Los Rumbelos」は単純に弾みました。これも「Oye Como Va」の作曲者です。

「Caravanserai」の「Just In Time~The Sun」の曲のヴォーカルをとってるのカルロスですけど、グレック・ローリーが歌ったらどんな感じになってただろうか?
演奏や構成は申し分ないですが、ヴォーカルのパートちょっと...。「All The Love The Universe」のヴォーカルのパートずれてるとこもありました。
多分レガシーはでないでしょうね。これでほぼ完成されてるから。

「Welcome」はまず「Going Home」から涼しい風を運ぶ。
「Love Devotion Surrender」の3人のヴォーカルが良い。最初は静かに段々盛り上がっていく感じで、当時、2枚組にする予定だったとか。熱心にジャズフュージョンにカルロスは取り組んでたようです。「When I Look Into Your Eyes」ではレオン・トーマスのヴォーカルが光ってます。これも風を通るようなサウンドです。 「Mother’s Africa」は初期を彷彿させる感じでした。「Flame Sky」は、
ギターの早引きがところどころ目立つ曲です。タイトル曲も風を運んでくれるような美しい曲です。

「Borboletta」はあまり聴いてません。「Lotus」を聴いてるうちになんだか物足りなさを感じるようになりました。「Here And Now」~「Borboletta」のメドレーは「Caravanserai」を彷彿させるものがあります。「Promise Of A Fisherman」は、トライアングルとコンガのパーカスとジャズジャム的なサウンドです。ここではひさびさに、ギターとキーボードのバトルが聴けます。

「Amigos」はディスコだったり、サルサ、ファンクといった、アイズレー的なサウンドが特徴です。詳しくは"伝説降臨"で

「Festival」も"伝説降臨"でもかきましたが
ブラジル音楽に接近したアルバムです。
「Carnaval」~「Jugando」のメドレーを聴けば解ります。「Give Me Love」は比較的EW&F風のバラードです。「Reveration」はヴォレロちょうにリズムが特徴です。「Europa」や「Moonflower」の曲をきいてしまうと、見落としがちですが、
ピアノの琴のようなメロディーがいい感じです。
「The river」も同じく、せつない歌。「Try A Little Harder」は明るい掛け声発した曲。全体的にファンクもあれば、ラブソングもあれば、フラメンコもあり、色々と楽しめるアルバムです。

「Moonflower」は"伝説降臨"を参照してください。

紙ジャケ10タイトルを自分なりに解析してみました。
長文すみません。
では。
by ねこだむ (2006-08-11 19:17) 

ねこだむ

連レスすみません。
「Moonflower」は、「Dawn / Go Within」はピアノの序章曲みたいなかんじですけど、最後の部分段々と激しくジャズよりになってくとこすぐに終わってしまったんでもう少し長くてよかったかなと思いました。「I'll Be Waiting」は朝の目覚まし時計によいかと、「Carnaval」~「Jugando」はこれも良いですね。「Dawn~」からの前奏があってこのメドレーが弾き立たれると。「Zulu」の主旋律どこかで聴いたことあるような...。「Dance Sister Dance」ここではスタジオのものよりはるかにテンポUPしてて、コーラスもあっててなかなか良い。後半のキーボードのソロは、スタジオではギターでやってたが、ライブの方が宇宙みたいな、広がりを感じました。この曲このバージョンが私は好きです。「El Morocco」は「Moonflower」とは違い初期を彷彿させるものがあります。「Europa」の哀愁を無くして、吠えるほうを聴かせてくれます。
ライブとスタジオ計算良く収録されてるところが楽しく聴けるところだと思います。

「Amigos」は全体的にファンクが強い。
「Take Me With You」は「Incident at Neshabur」と構成が非常に似てます。
軽くなりましたけど。「Let Me」と「Let It Shine」はディスコを意識してると思う。
「Gitano」はこのアルバムもう一つの注目ナンバーだと思います。このアルバム
Amigosはあんまし意識してきいてないので、このぐらいで。

では。
by ねこだむ (2006-08-11 21:39) 

ねこだむ

こんばんわ。
今回は、後期の作品。
「Inner Secrets」は、サンタナの作品の中では、あまり語られることはありませんが、これもなかなか味のあるポップな曲が、けっこうあります。
「Dealer/Spanish rose」は初期の「Black Magic Woman」を彷彿させる出来。
リマスターが出てないのでショボイですが、リマスターがでればきっとパーカス、特にボンゴが良く目立つ。
「One Chain」はディスコ風の出来。乗りやすいがステップを踏むにはむかない。
「Stormy」はソフトな音色と、ボーカルが良く合うちょっぴり重たい曲です。
「Well all right」は、軽いラテンフレイバーな曲です。
「Open Invitation」は、サンタナでは珍しく、リフを前面に出してるハード調。

「Marathon」は、前作の路線さらに推し進めたハード調のナンバーが多いです。
「You Know That I LoveYou」はとても励まされる曲です。曲がややジャーニー? 「Aqua Marine」はこのアルバムでピックアップする曲でしょう。
前にも説明しましたが、何か見つかるときのうれしさを、表現した曲。
キーボードから流れる音色またいいんですよね。
後は「Summer Lady」「Stay」この曲はハード調の中にジャズが入ってる。といった、かんじでしょうか。

「Zebop!」は(伝説降臨!)とあわせて。これは、ニューヨークのストリート音楽を意識してる様です。
「Changes」のオープニングのアコギがまたいいんですよこれが。そこからお得意のパーカスを絡むのがこれもグットです。
「E papa re」は「Taboo」をポップに感じでしょうか。始まり方がそんな感じです。サンタナ「Taboo」みたいな始まりかたの曲が多いみたいですね。
「Over&Over」中々良いハード調な曲です。リマスターで聴いてみたいものです。「Tales Of Killimanjaro」~最後までは「Abraxas」をポップにした感じです。
特に「Sensitive Kind」は「Black Magic Woman」に良く似てます。「American Gypsy」はおなじみのインストのラテン調の曲です。「Brightest Star」はこのアルバムではブラックをみせる、ラブソング?ボーカルが盛り立ててくれます。
全体を通してこのアルバムのボーカルは高くて、ハスキーで味のある声です。

「Shango」は「Hold On」がヒットが有名ですね(ぇ。
全体的にレゲェ調が多く、コテッとしたギターの音が特徴です。
後、このアルバムは「Nueva York」と言う曲で、久々にローリーが参加してます。久々にバトルを繰り広げます。初期みたいにエキゾチックではありませんが。このアルバムこれぐらいですかね。(あまり聴いてない)
「Hold On」と「Nueva York」がこのアルバムの聴き所でしょうか。

「Beyond Appearances」も簡単に。全体的にからっと仕上がったポップアルバムAOR路線にすっかり入りピタってしまった気がします。
このくらいで。
この時期になると、サンタナも話題少なくなりますね。
by ねこだむ (2006-08-16 23:07) 

parlophone

ねこだむさん、レスが遅くなり申し訳ありません。
いつも詳細な分析とご紹介、また感想をありがとうございます。

ぼくは最近よく『MOONFLOWER』を聴くようになりました。
とくにお気に入りは「Carnaval」から「Let the Children Play」に移る瞬間にギターがラウドに入ってくるあたりや、「I'll Be Waiting」のパキパキなギターが好きになってきました。

「Dance, Sister Dance」は『AMIGO』で聴いたときは気がつきませんでしたが、こうやって「ブラック・マジック・ウーマン~ジプシー・クイーン」のあとにやると、イントロが「ぼくのリズムを聞いてくれ」によく似ていて、そういう意味でもぴったりですね。

「Moonflower」はほんとうに歌謡曲ですね。
このころのギターはどちらかというと歪みもサスティーンも少なめですが、なにか理由があるのでしょうかね。
それとも単にギターの違い?
「El Morocco」はハードな展開で、とても好きです^^

あとは未聴なので、聴いたらコメントしたいと思いますが、やはり『MARATHON』と『ZEBOP!』に興味が惹かれます(笑。

それとひとつだけ。

>「Well all right」は、軽いラテンフレイバーな曲です。

これは『BEST』に入ってるので知ってますが、オリジナル(ブラインド・フェイス)の緊張感あふれる演奏に比べると、まったくよくありません。
なぜサンタナが?という疑問がわきます。
クラプトンとの交流はよく知られていますが、このころはスティーヴィ・ウィンウッドとも仲がよかったんでしょうかね…。
by parlophone (2006-08-17 09:40) 

ねこだむ

こんばんわ。

>「I'll Be Waiting」のパキパキなギターが好きになってきました
目覚まし時計につかえそうですね。

>ブラック・マジック・ウーマン~ジプシー・クイーン」のあとにやると、イントロが「ぼくのリズムを聞いてくれ」によく似ていて、そういう意味でもぴったりですね。
いわれてみればそうですね。気づきませんでしたよ。

>このころのギターはどちらかというと歪みもサスティーンも少なめですが、なにか理由があるのでしょうかね。

あのうサスティーンとはなんでしょうか?

このころはギブソンからヤマハのギターに変えたのは知ってます
私はギブソンのカラッとした音のほうが好きです。

>MARATHON』と『ZEBOP!』に興味が惹かれます
私はこの2つは時々聞きます。リマスターが出てないので出てほしいですね。

>緊張感あふれる演奏に比べると、まったくよくありません。
確かにそうですね。
このアルバム「Inner Secrets」はメンバーに急がされて、作ったアルバムなのでそんなにレコーディングにじっくりと、時間を掛けられなかったのだと思います。それと、この辺りから、ソロで自分の音楽追求をし、バンドでは生き残りのために流行の音楽についてゆこうと、ごちゃごちゃになってきました。
80年代のサンタナの人気のある曲は「Hold On」でしょうね。
曲のアレンジはAOR風ですが、曲自体は悪くないです。
「Winnig」も人気ある曲?ですが、これはあまり。アレンジ単調過ぎますね。
by ねこだむ (2006-08-20 19:44) 

parlophone

ねこだむさん、こんばんは。
いつもありがとうございます。

>サスティーンとはなんでしょうか?

ひと言でいうと音の伸びですね。
カルロス・サンタナというと伸びのある艶やかなギターの音色をイメージしますが、このころの音は意外とプツンプツン切れる感じがあります。

>このころはギブソンからヤマハのギターに変えたのは知ってます

なるほど、やっぱりそれがありましたか。
ぼくはやはりギブソンSGジュニアの太くて伸びのあるシングル・ピックアップの音が好きですねえ。

>このアルバム「Inner Secrets」はメンバーに急がされて、作ったアルバムなので
>そんなにレコーディングにじっくりと、時間を掛けられなかったのだと思います

なるほどね~、そういう背景があったんですね。

>80年代のサンタナの人気のある曲は「Hold On」でしょうね

わかりました!
今度気をつけて聴いてみま~す^^
by parlophone (2006-08-21 00:04) 

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