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『サンタナ』 [手に入れたレコード]

サンタナの紙ジャケ化決定を記念して?ファースト・アルバム『サンタナ』のアナログ盤を買ってみた。

    


昨年の新譜『オール・ザット・アイ・アム』リリースのときの記事(2005年11月9日)にもちょっと書いたけれど、ウッドストックの記録映画で見たデビュー直後のサンタナはほんとうにかっこよかった。
そこで演奏されたのはもちろん「ソウル・サクリファイス」。
わたしたちの細胞のひとつひとつを眠りから揺り起こすような躍動的なドラムと情熱的なラテン・パーカッションに乗って、官能の叫びをあげるカルロスのギターとキーボードの灼熱の咆哮がまるで音の津波のようにぼくたちを包み込み、ウッドストックの聴衆が体験した熱狂をぼくらも劇場で追体験したのだった。

初期のメンバーが好んだ音楽は、たとえばカルロス・サンタナは「B.B.キングやガボール・サボ」、キーボードとヴォーカルのグレッグ・ローリーは「ジミー・スミスとポール・マッカートニーとミック・ジャガー」、ドラムスのマイク・シュリーヴは「マイルズ・デイヴィスやコルトレーン」といった具合だったから、さまざまな音楽的要素が渾然と一体になった、まさにケイオス(混沌)の音楽だったわけだ。

サンフランシスコのフィルモア・ウエストで衝撃のデビューを飾り、ウッドストックで全米を熱狂させたサンタナのアルバムは、当然US盤がオリジナルなわけだが、UK盤が好きなぼくはやっぱりそっちを買ってしまった。
アナログはUK盤、紙ジャケはUS盤が楽しめるわけで、まあいいか。

  

ノン・コーティングのペラジャケは表も裏もモノクロで渋い。
(ちなみにUSオリジナル盤はバック・カヴァーはカラーだったと思う。)

息子が小学生だったころ、このアルバムのジャケットを見せて、「何に見える?」
「ライオン」
「うん、でもライオンのなかに女の人がいるだろう」
「あーっ、ほんとだ!」
「まだそのほかに7つの顔が隠れてるんだよ」
というと、すっごくびっくりして一生懸命探してた。
以来このジャケットは彼のお気に入りでもある。

  

レーベルはおなじみUKコロンビアのオレンジ・レーベル。
MADE IN GREAT BRITAIN」とパテント・ナンバーの入った白いインナー・バッグに収められている。

  

マトリクスはA面が SBPG 63815 A1 、B面が SBPG 63815 B1 で、音はすこぶる鮮度が高い。

  

なお現在発売中のリマスターCDは、フィルモア・ウエストにサンタナが出演したときのポスター(アルバム・ジャケットのイラストをそのまま援用している)などの貴重な画像が載ったブックレットが付属している。
紙ジャケにもぜひこれらのものは残してほしいものだ。


タグ:サンタナ
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コメント 4

milk_tea

このアルバムは聴いたことがないです。(モグリだ)
先日たまたま新星堂を通りかかったので、ムーン・フラワーの紙ジャケ盤を
買って帰ろうと探したら、それはまだ出ていないとのことでした。
これからなのですね。でもどうしても聴きたくなり普通の盤を買ってしまい
ました。やっぱりイイです!!

>躍動的なドラムと情熱的なラテン・パーカッションに乗って、官能の叫びを
>あげるカルロスのギターとキーボードの灼熱の咆哮

ホントその世界ですよね~。なんかプリミティブな興奮に包まれます。
この1stはやはり聴くべきですよね・・・(また買うのか)
それにしても、お父さんがサンタナのジャケットを息子に見せ「何に見える?」
なんて、なんてハイセンスな家庭でしょう。息子さんが羨ましいです。
私の父親は「古賀政男 懐かしのメロディ~わが心の歌~」みたいな
アルバムしか持っていませんでした。
by milk_tea (2006-02-16 09:36) 

parlophone

>ムーン・フラワーの紙ジャケ盤…はまだ出ていないとのことでした。

そうなんです、紙ジャケは6月7日リリースなんですよ。

>やっぱりイイです!!

ですね。
「哀愁のヨーロッパ」は、ギター・キッズの定番でした^^

>この1stはやはり聴くべきですよね・・・

これは尋ねるmilkちゃんが悪い(笑。
こう答えるしかありません。
「当然です!」

>なんてハイセンスな家庭でしょう

え~、そうなんすか?
うちの子は幼稚園のころまでジグソー・パズルとか大好きでしたからね~。
by parlophone (2006-02-16 23:26) 

白熊音盤店

 おおっ・・・・・・Santanaの最高傑作!(と山下達郎が言っていたな)
店長も大好きですよ、このアルバムは。2ndよりも好きですから。
 ところで、3rdのLegacy Editionが米国で発売されましたが、まったく罪作りですよね。
既に手元に音源があるので聴いてみましたが、とにかく凄いですよ。
参ったなあ、Disc 2のライヴなどは絶句・・・・・・いや悶絶?違うな、超絶か。
紙ジャケとは別物として買ってしまう人が多いんだろうなあ。
国内盤は4月発売のようですが、待ち切れない人は米盤でどうぞ。
by 白熊音盤店 (2006-02-21 00:28) 

parlophone

>3rdのLegacy Edition
>Disc 2のライヴなどは絶句・・・・・・いや悶絶?違うな、超絶か。

うげげっ!
出るというのは聞いてたんですが、
なんかすごそうですね…。
紙ジャケとは別に買うことになりそうだなあ。
店長!すばらしい(&罪作りな)情報ありがとうございました!
by parlophone (2006-02-21 00:43) 

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