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『THE SOFT MACHINE』 [紙ジャケ]

ずいぶん遅くなってしまったが、1月の紙ジャケとして唯一購入したのがソフト・マシーンのファーストだ。
幻燈遮断機さんを初めとして多くの方々がぼくにこの作品を薦めてくださったので買ってみた。

  

ぼくがほとんどロックの世界からリタイアしてジャズとモーツァルトに没頭するのは1972年ごろだから、60年代終りにデビューしたこのグループの名前は当然聞いて知っていた。
けれども当時はまだプログレッシヴ・ロックということばは(少なくともわが国には)なく、アート・ロックとかニュー・ロックとか呼ばれるグループのひとつだった。
しかも大して話題になった記憶もないから、21世紀の今、このグループがこんなに騒がれるなんてのは信じられない話だ。

さて紙ジャケはとてもおもしろい。
ノン・コーティングのゲイトフォールドでE式のジャケ。
スリーヴの内側に歯車が印刷された厚紙が入っていてくるくる回る仕掛けは、ZEPPの3rdの元ネタだといわれている。
『サージェント』とストーンズの『サタニック・マジェスティーズ』の翌年にはこんな特殊ジャケがリリースされるのだから、当時のロック界の革新のスピードが推し量れるというものだ。

  
  (ゲイトフォールドの内側。ケヴィン・エアーズ、ロバート・ワイアット、マイク・ラトリッジという
   すごいメンバーだ)

音楽のほうはどちらかというとプリミティヴなジャズ・ロックという感じで、これでは売れなかっただろうなあ。

初回5,000枚の限定生産なので気になる方はお早めにどうぞ。


P.S. 新ブログ「ぼくのシネ・インプレッション」も更新いたしました。
こちらのほうもよろしく。


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白熊音盤店

 (遼)さん、毎度お買い上げ有難うございます。(笑)
これはブリティッシュ・ロックの必須アイテムなので、僕も買いましたよ。
内容は文句なしの傑作じゃないでしょうかね。
他にも『三文歌劇』の『第一幕』と『優しい巨人』の『三人のお友達』を仕入れました。(爆)
今回は財政難なので3枚のみですが、今後もSantana、G.F.Rと続くので泣きそうです。
おまけにKing Crimsonが控えているので大変です。
 さて、レーベル面が再現されていないのは仕方ないですね。残念だけど。
いずれ2ndも復刻して欲しいですね。そうするとCBSの時期の分までは揃いますから。
あとはHarvest時期の分を紙ジャケで復刻してくれれば・・・・・・まあ、東芝じゃ無理だろうけれどね。(完全に諦めモード)
by 白熊音盤店 (2006-02-06 01:21) 

parlophone

白熊音盤店店主様、いつもお世話になっております(笑。

>これはブリティッシュ・ロックの必須アイテム

お~、そうだったんですか!
もう評価は確立しているのですね?
知りませんでした~(汗。

>他にも『三文歌劇』の『第一幕』と『優しい巨人』の『三人のお友達』を仕入れました。

うっ!
「優しい巨人」は気になるかも…。
まったく聞いたことはないんですが、やっぱりジャケットにインパクトがありますからね~。
by parlophone (2006-02-06 01:39) 

lonehawk

遼さん、こんばんは~。
コメント&TBありがとうございました。
早くも今年の紙ジャケ大賞はコレとロータスとの争いで決まりですかね。
ちょっとソフツの方が分が悪そうな気もしますが(笑)。
あと白熊さんもご推薦の『優しい巨人』はワタシも買いましたが、かなり気に入ってますよ。
by lonehawk (2006-02-06 22:04) 

parlophone

lonehawkさん、どうもです。

>ちょっとソフツの方が分が悪そうな気もしますが(笑)。

ですね~。
どちらも紙ジャケで出るというだけで価値のあるジャケットだとは思いますが、
人気の点からも、派手さ?からも『ロータス』の方に分があるかもしれませんね。

>白熊さんもご推薦の『優しい巨人』はワタシも買いました

ああ、買ってしまいそう^^;
by parlophone (2006-02-06 22:42) 

白熊音盤店

>ああ、買ってしまいそう^^;

 うひひひ、毎度~。¥2,141のお買い上げになります。(爆)
すいません、つい悪乗りしてしまいました。
『優しい巨人』は、所謂プログレと認識されているグループですが、彼等は
決して上っ面だけをなぞった
プログレとは違います。
このVertigo在籍時期のアルバムには1枚も駄作がなく、後にイタリアン・ロックを世に広めることになる大御所のP.F.Mが
彼等から多大なる影響を受けたことは余りにも有名な話ですね。
超絶的な演奏技術はお墨付きです。(誰のだ?)
Jazzを聴いている(遼)さんの厳しい耳でも合格点をもらえる筈。(多分・・・・・・)
何よりも、『三人のお友達』は郷愁的な物語じゃないでしょうか。
内容は違うけれど、どことなく映画『スタンド・バイ・ミー』にも通じるような気がしました。(飽くまで個人的な主観ですが)
by 白熊音盤店 (2006-02-06 23:18) 

parlophone

>超絶的な演奏技術はお墨付きです。(誰のだ?)
>何よりも、『三人のお友達』は郷愁的な物語じゃないでしょうか。
>どことなく映画『スタンド・バイ・ミー』にも通じるような気がしました。

なるほど、なるほど。
店主様のお気に入りの理由もよくわかりました。
はい、週末にでもショップを覗いてみます^^
楽しみだあ~。
by parlophone (2006-02-06 23:45) 

ブログランキング<Bootan>

突然のコメント申し訳ありません。私はブログランキング<Bootan>管理人の佐々木と申します。この度、総合ブログランキングを開設致しましたので、ご連絡させて頂きました。今なら貴ブログに多きなアクセスを差し上げられると思いますので、この機会に是非ご登録下さい。よろしくお願いいたします。http://koya.gaii.net/bootan/
by ブログランキング<Bootan> (2006-02-07 00:10) 

幻燈遮断機

休んでいたぶん、コメントしまくってなんか申し訳ありません(汗)
ソフトマシーンは1stから3rdがやっぱり好きですね!(ロバート・ワイアットがいた頃だね)
マイク・ラトッリッジのオルガンも良い!すごく良い!
この頃はジャズ・ロック云々というよりもジャズ、ポップ、サイケをブレンドしたような印象ですよね。
3rdは現音的ミニマリズムも入ってきてグッと聴き難く、じゃない聴き易くなってるよ(^ ^)/(←幻燈遮断機の罠)
by 幻燈遮断機 (2006-02-28 03:44) 

parlophone

>コメントしまくってなんか申し訳ありません(汗)

とんでもないです!
どんどんコメントしまくってください^^

>ソフトマシーンは1stから3rdがやっぱり好きですね!(ロバート・ワイアットがいた頃だね)

>3rdは現音的ミニマリズムも入ってきてグッと聴き難く、じゃない聴き易くなってるよ(^ ^)/

うん、3rd もよく評判を聞きますね。
にしても「聴き難く」?「聴き易く」?…どっちなんだろう^^
気になるなあ~。
by parlophone (2006-02-28 21:25) 

春に囁く

parlophoneさん、初めまして。
こんにちわ、日々幻燈くんの相手をしている者で
「春に囁く」(変なHN、幻燈くんが考えました)と申します。
今はいろいろと見ている最中なのですが、面白いHPですね。
コメントしておられる方々も個性的で、管理人さんを初め皆さん音楽が本当に好きなんだなぁという思いが伝わってきます。
幻燈くんが「遼さんのHP」、とよく言うのも分かります。
幻燈くんのコメントが出てくると、よく知っている人だけに何やら恥ずかしくなりますが。
私はあまり音楽を聴くほうではないんですが、ビートルズは大好きです。(これも幻燈くんの影響なんですが)

しかし、まぁ、ソフトマシーンの1stを薦めるあたり彼らしいというか・・・。
私はあんまりピンときませんでした。
というか、幻燈くんが聴いているプログレ自体「?」という感じなんですが。
「マイク・ラトリッジのオルガンが~」
と言われても(^^)

ストーンズで盛り上がっている中、この場所でひっそりと私達の結婚を祝福してくれたことに感謝とお礼を申し上げます。
と同時に管理人のparlophoneさんにもエールを送りたいと思います。

前々から、「気に入ったのなら何かコメントしたら?」
とか言われていたんですが、皆さんの音楽のゾウシ(←変換できないぞ)の深さについていけず、このような時期になってしまいました。
あんま、面白くないコメントだなぁ。
では~m(--)m
しかし幻燈くんは、3rdの問題を投げっぱなしじゃないですか。
しょうがないなぁ。っていうかコメントに性格が出てるなぁ。
by 春に囁く (2006-03-18 12:33) 

parlophone

春に囁くさん、こんにちは。
ようこそいらっしゃいました、管理人の遼(Parlophone)と申します。
遼と呼んでくださいませ(パロちゃんでもいいです…笑)。

さて、電撃結婚?から早ンか月、少しは落ち着きましたか?
幻燈さんも「家ん中が片付かね~」なんておっしゃってましたが、新婚生活のあわただしい感じっていいもんですね^^

ところでぼくはものごころついたころから家のなかには音楽が流れていて、ず~っとそういう環境で過ごしてきたので、音楽のない生活というのがよく想像できません。
ときどき「音楽には興味がありません」という人をみると、まったく違う世界の人のような感じがするんですが、春に囁くさんも、「あまり音楽を聴く」方じゃないんですよね?
そういう方がうちのサイトやブログに来られることってまずあり得ないのですごく興味があるんですが、どんな生活なんでしょう?

少女時代や幻燈さんと知り合う前、あまり音楽を聴かなかったころって、どんなものに熱中して生活をされてきたんですか?
スポーツとかアートとかなんでしょうか?
よかったらそのあたりのこと聞かせてくださいね^^
(面倒だったらほったらかしでかまいませんけど…笑)

ソフト・マシーン、最近あんまり聴いてないです^^
3rdは昔から名盤の誉れ高かったので、興味あるんですけどね~。

ということで、今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m ペコリ
by parlophone (2006-03-18 15:05) 

幻燈遮断機

パロちゃん、こんばんは~。
>ソフト・マシーン、最近あんまり聴いてないです^^
 ↑コレ、いい感じです!
そうです。ソフツのような音楽は一度寝かせて、また聴いたりするとハッと良さが分かったりするものなんです!マジで。

さてさて「3rd」ですが、当時アナログ二枚組みで片面に一曲。計四曲という多分ロック史上初めての試みを成した作品ではないでしょうか。
イエスの「海洋~」が1973年。ソフツの「3rd」が1970年。
しかし「海洋~」のようなクラシック的な構築性、テーマ性などは無く、4曲それぞれが独立し1曲ずつを聴かせています。
個人的にはワイアット作の3曲目「6月の月」が、頭一つ抜けているかなと。
残り3曲もサイケなロックにジャズ特有のモード奏法やポリリズム、フリー・インプロヴィゼイションなどを巧みに融合させた(当時としては)新しいサイケ・ロックの創造に成功、と。
↑すいません、何やらエラそうに語ってますが、半分くらい何言っているのか自分でも分かってません。
いつか1stが魅力的に感じるようになったときに、「3rdも聴いてみっか」ってなもんでOKだと思います。
でも遼さんのようにジャズを本格的に聴いている人にとっては、この「ジャズのイディオムの拝借がどんなふうに聴こえてしまうか」で好き嫌いが分かれてしまう可能性があります。
僕は充分ロックの中で咀嚼しきれていると思うんですが。

>春に囁くさんも、「あまり音楽を聴く」方じゃないんですよね?
ふふ、今だけですよ。実際僕の流す音楽をナンのカンのと聴いてますから。
そのうち「フロイドの狂気の中の虚空のスキャットってさぁ」とか
「クリムゾンの1stはスタジオ・テクノロジーと時代の空気が奇跡を起こした稀有なアルバムだよねー」とか
「イエスってさ、四次元的構築をもったビーチ・ボーイズと言えなくもないよね」とか
「アンジュが」「トレースがが」「エニワンズ・ドーターががが」
となるのも時間の問題でしょう。
なんか長文になってしまったなぁ。(^^)ノシでは~。
by 幻燈遮断機 (2006-03-18 22:33) 

parlophone

幻ちゃん、どうもです。

>ソフツのような音楽は一度寝かせて、また聴いたりするとハッと良さが分かったりするもの

お~、まるでワインかなんかのような音楽ですね~^^
またしばらくして聴いてみましょう。

>サイケなロックにジャズ特有のモード奏法やポリリズム、
>フリー・インプロヴィゼイションなどを巧みに融合させた新しいサイケ・ロック

なるほど、なるほど。
よ~くわかります。(←ほんとか?^^)

>そのうち「フロイドの狂気の中の虚空のスキャットってさぁ」とか
>…
>「アンジュが」「トレースがが」「エニワンズ・ドーターががが」

いいですね~。
ご夫妻をうちにお招きしたくなっちゃったなあ。
ぼくがレコードやCDをかけて
それを聴きながらお二人が「あ~でもない、こ~でもない」とおっしゃってるのを
横でぼくが聞いている、春の暖かい午後…。
by parlophone (2006-03-18 23:38) 

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