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紙ジャケ 『ペット・サウンズ』 [紙ジャケ]

実はタイトルを「また×3 東芝EMIがやってくれました…」にしようかとずいぶん悩んだのだが、そこまでこの会社のことを一方的に非難するのもどうか、ひょっとしたらこれには深い事情があるのかもしれない……と思い、タイトルを上記のような無難なものにした。

CDリリース・ラッシュ。のところで書いたように、今回ビーチ・ボーイズの紙ジャケはパスするつもりだった。
しかし、ショップの店頭で「モノラル」と書いた青い三角帯の紙ジャケ『ペット・サウンズ』を目にすると、どうしても我慢できず、レジに持って行ってしまった^^;
もともと前回の紙ジャケのときも『スマイリー・スマイル』しか買わなかったので、やはり世紀の大傑作『ペット・サウンズ』は紙ジャケで持ってなくちゃ…などと言い訳をしながら(笑)。

  



さて、画像をご覧いただきたい。

昨年復刻された東芝赤盤スタイルのアナログ盤と今回の紙ジャケ、左下は2002年にリリースされたプラケ・シリーズの1枚だ。

ここで冒頭の「また×3 東芝EMIが…」になってしまうのだが、プラケの帯には「最新デジタル・リマスター(2000年・HDCDプロセス使用)」と書いてある。
紙ジャケの帯の裏には「帯以外は1998年7月発売の商品と同内容です」と書いてある。

!!

そうなのである。
ふつう紙ジャケというのはデジタル・リマスターなどを施した新しいものを包むスペシャル・パッケージなのに、『ペット・サウンズ』をはじめとするビーチ・ボーイズのこのシリーズ場合、古いマスターのCDを買わされることになるのだ。
最初に「ひょっとしたらこれには深い事情があるのかもしれない」と書いたのはそういう意味である。
もし、98年の紙ジャケをそのまま再発しただけで、古いマスターを使ったのにこれといった理由がないのであれば、これほど客を馬鹿にした商売もないだろう。
音楽に対するリスペクトもファンに対する誠意も何もないといわざるを得ない。

ちなみに2種類のCDを聴き比べてみた。
プラケの方が最新リマスターだけあってずいぶん音圧が上がっているが、それを差し引いても、高域がすーっと伸びたクリアな音で音楽に張りのようなものが感じられた。
人によっては紙ジャケの古いマスターの方がアナログっぽい音でいいと思うのかもしれない。

みなさんのご意見を伺いたいところである。

さて、紙ジャケじたいの出来としては、かなりオリジナルに近いのではないかと思う。

    

プラケのジャケット(左)は文字のレイアウトがアナログと違っていて、アル・ジャーディンの髪の毛に修正がないヴァージョン、紙ジャケ(右)はオリジナルどおりのレイアウトで、髪の毛の修正ヴァージョンが使われている。


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コメント 10

MASA

あの〜、髪の毛に修正があるのはマイクじゃなくてアル・ジャーディンですね(マイクはその後ろ)。挙げ足取りでゴメンナサイ。
しかし、紙ジャケは昔のマスターのまんまですか。何考えてるんだろ、東芝。
ここまでするからには、'98年発売のアンコール・プレスだから何も変更出来ないとかいう決まりでもあるとしか思えませんね。
それでもやっぱり帯に惹かれて欲しくなるのはマニアの性でしょうか(笑)。
by MASA (2005-10-06 17:59) 

遼(parlophone)

ひゃあ~、恥ずかしい!!
知ったかはいけませんね~。
MASAさん、ありがとうございます。
さっそく記事訂正させていただきます。

>しかし、紙ジャケは昔のマスターのまんまですか。何考えてるんだろ、東芝。

でしょ?
2000年のデジリマになにか不具合があったとか、権利関係で使えなくなったとか、そんな情報ありませんよね?

紙ジャケで揃えよう!と喜んで買い揃えたら、古いマスターでした…
いい音で聴きたい人はプラケも買いましょう…
では、ファンをバカにしてるとしか思えないんですが(怒)
by 遼(parlophone) (2005-10-06 20:46) 

幻燈遮断機

遼さん、MASAさん、こんばんは。
2000年リマスタプラケって「ステレオ、モノの2in1」のやつですよね。
98年モノリマスタとの聴き比べ、私もやりました。
結果、僕は98年モノのほうが好きな音でした。(ひ~)
でも、今回の紙ジャケは新しいリマスターを採用すべきだと思います。
再発とはいえ、そこまで律儀?になることはないんじゃないかな、と。

昨日CD屋へ行ってXTCの再発紙ジャケ見てきました。
「げー、スカイラーキング紙ジャケ、ディア・ゴッドボートラで入ってるやんけ」でした。
プラケなら千五百円でディア・ゴッド付きスカイでした。日本盤。
orz・・・スミマセン遼さん。
MASAさん、確か「ディア・ゴッド」ってUS盤オンリーのシングルでしたよね?
重ねて、遼さん、すいません。
by 幻燈遮断機 (2005-10-06 23:34) 

parlophone

幻燈さん、どうもです。
MASAさんがサイトで紹介なさっているものは「ステレオ、モノの2in1」ですが、
ぼくが持っている国内盤はオリジナル・モノ・ミックスのみの13曲入り
(TOCP-66031)です。

>僕は98年モノのほうが好きな音でした。

これはありだと思いますよ^^;
アナログっぽい音だと思いますから。
ただ、同じ2000年リマスターでも「2in1」でない分、国内盤のほうが音的には有利かもしれませんね^^。
by parlophone (2005-10-07 00:00) 

MASA

幻燈遮断機さん、こんばんは。
「ディア・ゴッド」はもともと「スカイラーキング」からの先行シングルだった「グラス」のB面曲でしたが、なぜかFMでオン・エアーされて人気が出て アメリカではA面としてシングルが発売されたんですよね。アメリカ盤「スカイラーキング」にも収録されてました。

紙ジャケは前回発売された時に3枚目の「ドラムス・アンド・ワイヤーズ」から「スカイラーキング」までだけ買いましたよ。
by MASA (2005-10-07 00:03) 

幻燈遮断機

MASAさん、御丁寧な返事を有難うございます。
今度はXTCとかHPのほうに書きますね。
実はロムッてましたが。
「イングリッシュ・セトゥルメント」が2位ってのがスゴイ。
確かアレは英初回盤がって、もういいか(汗~)。
遼さん、すいません。「ペットサウンズ」から話が逸れてしまいました。
懲りずにこれからも自分の相手してやってくださいませ。(ペコリ)
by 幻燈遮断機 (2005-10-07 00:42) 

parlophone

OKですよ~。
ぼくはXTCのことは全然知らないので、話の内容はチンプンカンプンですが、
いつかわかる日が来るかもしれません^^
by parlophone (2005-10-07 00:54) 

幻燈遮断機

遼さん、今晩は。
紙ジャケの話題から逸れてしまいますが、
ブライアン・ウィルソンが「ラバーソウル」を聴いて感銘を受け、
「ペットサウンズ」(シングルの寄せ集めでなく一枚がまるまるイカしたアルバム)の製作を考えたんですよね?
ここでちょっと疑問なんですが、ブライアンは英、米どっちの「ソウル」を聴いたのでしょうか?
当時の英盤と米盤は収録曲が異なりますよね?
「そんな些細なことはいいじゃない」と言われればその通りなのですが、
ちょっと気になったもので。
ビーチボーイズはキャピトルに所属していたわけだから、普通に考えると米盤をレコード会社から貰って聴いたのかな?
by 幻燈遮断機 (2005-10-08 23:01) 

parlophone

幻燈さん、どうもです。
ブライアンが聴いたのは米盤だったんだろう、というのが最近の定説のようです。
根拠がどこにあるのかはちょっと忘れましたが^^;
このことは「Beatlesのアナログ盤」の『ラバー・ソウル』のコーナーでも書いてます。
お暇だったらちょっとご覧になってみてくださいね。
このコーナー、いつも長いので縦スクロールが大変で申し訳ないのですが、US盤の最後のところに書いておりますm(_ _)m
http://parlophone.fc2web.com/RS.html
by parlophone (2005-10-09 20:56) 

幻燈遮断機

遼さん、御丁寧にどうもです。
なるほど、よくわかりました。
しかし、いつも思うのですが遼さんはジャケを本当に綺麗に撮影しますねー。
遼さんに所有されたレコードたちは幸せだと思います。
あと、これもいつも思うのですが
ビートルズのジャケットって一枚一枚がとても「絵」になっているんですよね。
何気ないワンカットでも、人を惹きつける何かがあるというか。
「ラバーソウル」のジャケ写真ですけど、最初見たとき4人はあんまり気に入らなかったらしいです。
それで、写真を足で踏みつけた(!)
「うん、こっちのほうが良いよ」
なんて感じで結果あのヨレッとしたサイケな感じが出たんだとか。
ポールがインタビューで言ってたのかな? 読んだ記憶があります。
面白いですね。
by 幻燈遮断機 (2005-10-10 00:03) 

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