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ヤードバーズ 『ロジャー・ジ・エンジニア』 [ブリティッシュ・ロック]

うっうっうっ(例によって、酔っ払って吐きそうなのではありません、泣いてるんです)。
ついに出た、出やがった~、『ロジャー』の紙ジャケ。

  

最初にこのCDが紙ジャケで出ると知ったのは『レココレ』2003年の5月号の広告だった。
4月23日発売予定
世界初紙ジャケット化、ステレオ・モノラル両ヴァージョン収録、ボートラ2曲、解説小松崎健郎」という、今回のものと寸分も違わない規格で2003年4月に出る予定だったのだ。

当日、いつものタワレコに行って探し回るがないっっっ!!!
店員に「あの、今日発売予定の『ロジャー』の紙ジャケは?」と尋ねると
「少々お待ちください」
そのとおり少々待たされたあげく「発売延期になりました。期日は未定です」

なぬ~っ!

……

それから待たされること2年半。

何回もルーディさんが紙ジャケ探検隊の掲示板に「○月○日に出るようですよ」と知らせてくれたが、そのたびに発売延期……。

もうはっきりいって期待してなかったもんね。

でも出たんだア!!

さて内容的には申し分のない大傑作。
「ジェフのブギー」や「幻の10年」はいうまでもないが、まず出だしの3曲がすごい!

おお、これprodigalさんとこのネタじゃん!
prodigalさん、今度『ロジャー・ジ・エンジニア』取り上げてくださ~い(笑)。

まず「Lost Women」。ポール・サミュエル・スミスのベースがぶんぶん唸りを上げ、キース・レルフのブルーズ・ハープとジェフのギターが壮絶なバトルを展開する。

つづく「Over, Under, Sideways, Down」はファズのかかったジェフのギターがエキゾティックなリフを奏でるキャッチーな曲。

そしてぼくが大好きな「The Nazz Are Blue」。
エルモア・ジェイムズの「Dust My Broom」の完パクであるこの曲は珍しくジェフがヴォーカルを取る(このとき彼はきっと自分がクラプトンになれないことを悟ったのね…笑)が、2回のソロが圧巻!
まず最初はフィード・バック奏法だ。
ちなみに60年代末、当時日本のギタリストに人気のあったギタリストはクラプトン、ベック、ペイジのほかにアルヴィン・リー、ジミ・ヘンといったところだったが、とくにジェフ・ベックはミュージシャンズ・ミュージシャンという感じが強く、フィード・バック奏法を取り入れた個性的ギタリストという評価だった。
そして2回目のソロ、出だしのフレーズがもう典型的なジェフのソロで、わざとペンタトニックを外したような個性溢れるフレーズ。
もう最高です!!

さて、紙ジャケの出来のほうだが、これは60点ぐらい。
まずフロントのみのコーティング・スリーヴに裏は上下折り返しのフリップ・バックになっている。

   

前回94年にソニー・レコーズからプラケで出たとき、フロント上部の「YARDBIRDS」というクレジットは「File under;」などと同じで、デザインの一部とは認められなかったようで、ロゴ・マークもろともばっさりカットされていた。
それが今回はきちんと復活している。
このあたりは合格。

減点はまずフロント左上、コロンビアとEMIのロゴマークが使えないのはしかたないが、そこにデカデカとJVCのマークが入っているのがいただけない
(シュリンクを破れないタチなので帯に隠れて見えませんが、前回の『ファイヴ・ライヴ・ヤードバース』のときもすっげえ不評だった)。
そしてバック・カヴァーもロゴなしはしかたないとして、「EMI RECORDS etc.」のところにデカデカと規格番号「VICP-62987
勘弁してよ…。

  

レーベルも前回のソニー同様、なんとも力のないデザインだ。

音は前回とたいして違わないような気がするが、ステレオ・モノの2ヴァージョン収録だから、これは◎だ。


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コメント 18

氷春友

うわ~、ついに出たんですね。このアルバム大好きです。遼さんの曲についての解説を読んで、そう、そうと思わずニヤリとしてしまいました~。
by 氷春友 (2005-10-02 20:36) 

parlophone

氷さんも大好きですか。
いやあ、よかったよかった^^
ところでこのアルバム、ステレオとモノではジェフのギター・ソロが一部完全に違っているそうで、今回のCDは必携ですよ!
by parlophone (2005-10-02 21:23) 

prodigal

いつもさりげなく紹介してくださって誠にありがとうございます。いや、ホントに照れますね~。
ワタシも早ければ明日、遅くとも来週中には入手するつもりなので、まずはじっくり聴いてみます。なにしろヤードバーズは「For Your Love」とペイジ在籍時の一枚しか聴いたことがないもんで(笑)
でもでも、遼さんのレヴューは聴きたくなるチカラが出まくりですよ!楽しみになってきました。
by prodigal (2005-10-02 23:30) 

lonehawk

こんばんは~。TBどうもです。
しかし発売まで本当に長かったですねぇ~。
これでヤードバーズの紙ジャケは一通り揃いましたが、ビクターさんの細かいところへの妙な気配りは微妙なところです。
でもオリジナルに近いデザインを出来る限り目指しているということでワタシは何とか納得するようにしてますが。
もちろんCDの内容は文句のつけようが無いですけどね。
by lonehawk (2005-10-02 23:57) 

parlophone

prodigalさん、どうもです。
いつも事後了承になってしまって申し訳ないっす。

>遼さんのレヴューは聴きたくなるチカラが出まくりですよ!

ありがとうごわぃっす(何弁?)!
ぼく的にはヤードバーズの最高傑作ですね。
とくにジェフのギターはすごいっっ!
楽しみにしてくださいね~^^
by parlophone (2005-10-03 00:19) 

parlophone

lonehawkさん、どうもです。
長かったですね~。
いったいどこがクレーム入れてたんでしょうか(笑)。

紙ジャケの出来ですが、JVCとしては精一杯やってるんでしょうけどね~。
でもあそこまででかいロゴ入れるくらいだったら、某ロシア紙ジャケみたいにロゴなしという手もあると思うんですよね。
とくにあのフォントが嫌い(笑)。
あれは明らかに60年代のジャケとは相容れません(キッパリ!)。
昔のタイムズ・ローマン系のフォントならまだデザイン的に許せるんですが…。
by parlophone (2005-10-03 00:29) 

V.J.

遼さん。
V.J.です。
僕も、最初に予約を入れていて、延期の告知…
その後も出るのやら出ないのやらで、ヤキモキさせられ続け、肝心のホントに発売した際には、最早「オオカミ少年」状態で、予約し忘れました(笑)
無事、購入は出来ましたが、VICTORの所業は何なんでしょうねぇ~
PRETTIESの1stもFONTANAのロゴが入るべきトコロに堂々と…

てっきりVICTORって、旧EMI傘下のHMV位しか権利持ってないのかと思ってました(HMVはユニバーサル?レーベルの変遷っていうか、今のメジャーがどの音源を管理しているか??って話題には全く疎いもんで・・・)

ま、とにもかくにも、ST/MONOの2in1?で出たってだけでも◎ですね!
この際、紙ジャケのロゴがなんだ、音質がかんだと、言いたい事はあるにはあるのですが、幻の10年とかが、ベスト盤ではなく、オリジナルの流れの中で、それもCDで簡単に聴けるだけでも良しとしなきゃ!と言う感じです。
by V.J. (2005-10-03 00:53) 

V.J.

上のコメント、酔っ払って書いたのですが、UPさせて頂いて間違いに気付きました・・・幻の10年じゃなくて、ジェフズ・ブギーの事言おうとして間違えましたです・・・コメ汚し失礼しました。。。
by V.J. (2005-10-03 01:04) 

parlophone

V.J.さん、どうもです。

>PRETTIESの1stもFONTANAのロゴが入るべきトコロに堂々と…

ああ、そうでしたねえ。
あの美しいジャケが…ってちょっと興ざめしたことを思い出しました。
まあ紙ジャケで出るだけでよしとしなければいけませんかね。
ぼくもどこがどこの音源の権利を持ってるのかはさっぱり知りませんが、ロゴマークも合わせてデザインの一部ですから、すごく残念ですよね…。
でも、まあ無事リリースされたことを喜ぶべきでしたね。
ハイ、了解です^^
by parlophone (2005-10-03 01:06) 

parlophone

おお、そうでしたか。
「酔っ払って」って何かいいことありましたか?
ぼくもビール2本飲みましたが、まだちょっと酔えないのでもう1本飲もうかナーン(笑)。
by parlophone (2005-10-03 01:09) 

V.J.

すっかり二日酔いのV.J.です。
昨日は、友人宅に預けてあるMyバイクの整備をしていたのですが、10月というにあまりの暑さに、とっとと、切り上げて飲んだくれてしまいました・・・
で、今、我家ではPaul Wllerの新譜がずっとCDトレイに乗っている状態で、これを聴いているとまた、飲みたくなって、改めてシングルモルト(ラフロイッグ。アエラの酒。J.Beckのようにヒネクレタ味です。)飲みながら、遼さんのBlogを拝見。
ヤードバーズだ!久々にコメしよう!と思った次第でした。何もいいことないですが、Paul(僕の場合はWeller)の新譜は幸せなキモチにさせてくれます。

BECKの内容からずれましたね(苦笑)
失礼致しました!
by V.J. (2005-10-03 09:58) 

3-savile-row

2年半ご苦労様でした。
この記事を読んで、久々にこのアルバム聞きました。
今まで僕のお粗末な耳に引っかからなかった「The Nuds Are Blue」!!!
いやー素晴らしい。
なぜ今まで気が付かなかったのでしょう。
いいもの紹介して頂いて感謝感謝です。
by 3-savile-row (2005-10-03 21:11) 

parlophone

V.J.さん、どうもです。
昨日の福岡はちょっと雨も降って過ごしやすかったんですが、今日は10月とは思えないほどの暑さ。
体調をくずしてしまいそうな天候が続きます…。

Paul Wellerはジャムの時代もスタカンもソロになってからもほとんど知らないんですが、今回の『As Is Now』はオフィシャル・サイトのPVをちょっと見ました。
ストレートなサウンドですが、さすがにシブイですね^^
by parlophone (2005-10-03 21:25) 

parlophone

marthaさん、「The Nazz Are Blue」、気に入っていただけて嬉しいです。
イントロからもうゴキゲンでしょ?
間奏の「Oh Yeah!」という情けない?シャウトも大好きです^^。
ところでなぜかスペルが大間違いでした。
申し訳ありません、本文を訂正させていただきます。
by parlophone (2005-10-03 21:37) 

Kenny

どうもです!
今まで全く聴いたことがなかったアルバムですが、思い切って購入。
一度聴いただけで惚れました。メッチャカッコいいっすねぇ、これ。
レコードとのデザインの比較記事は非常に参考になりました。
っていうか、曲があまりに良いためにジャケットはあまり見てませんでした(笑)。
by Kenny (2005-10-07 21:41) 

parlophone

おお、Kennyさん、ようこそ!
そうですか、初聞き。
それはそれは。
でも「ジェフのブギー」とかは聞いたことあったでしょ?
あれを初めて聴いたときはまだ十代でしたが震えました。
そして「The Nazz Are Blue」(←しつこい)^^
またひとりファンが増えてうれしいで~す。
by parlophone (2005-10-07 22:12) 

大介(東京都)

遼さん、こんにちは!
当ブログでやっとこさ紹介出来たのでTBしましたー。
ジェフ・ベック先生のギター、とにかく最高ですね!ロゴマーク欄にVictorはちょっとなーって感じですが、ギリギリまで再現させたことは評価したいと思います。無事2年越しのリリースにホッとしております。それにしても誰が2年も待ったをかけたんだ???
by 大介(東京都) (2005-10-16 13:04) 

parlophone

大介さん、トラバ&コメントありがとうございます。

>それにしても誰が2年も待ったをかけたんだ???
ですよね~、気になります。

でも2年半前だったら今や入手困難な紙ジャケになっていてプレミアがついていたかもしれませんね。
そういう意味ではよかったような気もします。
惜しいような気もしますが…^^;
by parlophone (2005-10-16 20:19) 

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