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クリスマス・ムーヴィーズ―その1 [ぼくのシネマノート]

今日から25日までの1週間で、クリスマスにちなんだ映画を3本ほど紹介したいと思う(←できるかな^^;)

クリスマスを舞台にした映画でまず思い出すのは、84年のパラマウント映画『恋におちて』だ。

   

クリスマスの買い物客で混雑するマンハッタンのリッツォーリ書店で、お互いに買っていたプレゼント用の本を取り違えたことから知り合った中年男女の恋の物語。

   

ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープの不倫の恋の物語というキャスティングに、公開前は「うげげ…」と思った人も多かったようだが、思ったほどコテコテではなく(失礼!)見終わった後味は意外に爽やか。
当時デ・ニーロは41歳、ストリープは35歳で、まさに絶妙のキャスティングだったともいえる。

どうなる?どうなる?と気をもたせた挙句のエンディングは当時はあっけに取られたものだが、マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンではこうはいかなかっただろう(笑。

デ・ニーロが妻に告白するシーンで「何もなかった。そしてもう終わったんだ。ほんとうに何もなかった」というと、妻が「そっちのほうがひどいわ」という。
男女の機微はなんと複雑ではありませんか。

メリルの乗っていたクルマがホンダのシヴィックというのも、当時はなんとなくうれしかった。

   

そして忘れてならないのがデイヴ・グルーシンの音楽。
いかにも80年代らしいフュージョン系の爽やかな音楽が、重苦しいテーマをすっきりと見せていた。

   
   (オープニングのシーン。まったく面識のない2人がそれぞれの相手と電話で話をして
    いるのに、台詞がシンクロしてまるで2人が会話をしているように聞こえる、映画的愉
    悦にあふれた名場面だ)

1984年パラマウント映画 106分
DVD ヴィスタ・サイズ(スクィーズ)
画質=★★★★(最高は★5つ)
字幕の大きさ=小


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コメント 8

milk_tea

ふぎゃー。実は私この映画、大好きなんですよね・・・・。
つくりとしては安直だな、と思うので、「好きな映画」と大きな声で表明した
ことはないんですけど。実は非常に好きで定期的にビデオ観ちゃいます。
41歳と35歳なんですか?ちょっと驚き。2人とももっとずっと上の印象でした。
今の日本の大人たちの雰囲気と生き様(?)から鑑みるに、彼らの感じは
49歳と43歳・・・くらいの年齢に感じられます。
知り合って、徐々に意識するようになって、もうその人の事で頭が一杯に
なっていくという恋愛の初期の経過、それと、双方の想いが通じ合っている
ことがお互いわかって、そこから絶頂期に到るまでの幸せ感とドキドキ感と
いうものは、生きている限り死ぬまで忘れたくない(出来れば死ぬまで経験
していきたい(笑))ものですが、そんなときめきを、現実感のある状況設定
やキャラクター設定、会話などで、誰もが共感できる等身大な形で感じる
ことの出来る映画ですよね。

私の好きなシーンは、待っていないと思っていた彼女が駅の改札に立って
おり、感きわまったようにデニーロが彼女を隅の柱の陰に引っ張っていって
固く抱きしめあうところですね。何度見てもうっとりしてしまいます。
ラストも、日本だったら悲恋で終えそうなところを、含みを残しつつ温かい
結末にしているのがいいなーと思います。
それと、なにげにデニーロの奥さん役がリアルでいいんですよね。
「誰かの奥さん」という存在って、常にああいう空気を醸し出しているもの
です。ルックスの美醜具合も絶妙。(笑)
感情表現がオーバーすぎないのが良い。
また観たくなったので今夜でも観てみます~(笑)
by milk_tea (2006-12-19 13:40) 

MORE

この映画見ましたが、あまり記憶に無いです...
デ・ニーロとストリープというとThe Deer Hunterが多分最初の共演ですね。
この二人で夫婦という設定の作品はまだないですかね。
助演がハーヴィー・カイテルとダイアン・ウィーストってところが渋い!
クリスマス前のニュー・ヨークは一度経験しましたが、雰囲気ありますよ。
クソ寒いですけど…
by MORE (2006-12-19 16:15) 

parlophone

やっぱりそうでしたか(笑。
じつはコメントがサイド・バーで「ふぎゃー。実は私この映画、大好きな・」とだけ見えたとき、これはmilkちゃんのコメントかなあ~となんとなく思ったのでした。

>彼らの感じは49歳と43歳・・・くらいの年齢

そうですね。
ぼくもとくにストリープの35歳には驚きました。
でも改めて見てみると、やっぱり若いんですよね。
そして嵐のような恋の情熱とそれを踏みとどまらせようとする分別は年齢には関係ないので、41と35でもちゃんとドラマになるんですよね。

>知り合って、徐々に意識する…恋愛の初期の経過、
>双方の想いが通じ合って…絶頂期に到るまでの幸せ感とドキドキ感
>というものは、生きている限り死ぬまで忘れたくない

いやあ、これはほんとうにそうですよね(と言っちゃマズイのか。
結婚するっていうことは、そういうことからは卒業しますよって誓うことだもんね…)

milkちゃんの好きなシーン、ぼくもとても好きです。
デニーロの奥さん役の人も、どこかで見て知ってる人なんですよね。
でも思い出せない。
あの印象的な目、つい最近もDVDで見たような気がするんだけどなあ…。

>ルックスの美醜具合も絶妙(笑)

ぎゃあ、やっぱり女性は女性に厳しいや(笑。
by parlophone (2006-12-19 22:48) 

parlophone

MOREさん、どうもです。

>あまり記憶に無いです...

お互いに配偶者がある者どうしの不倫って、それだけで見る人を選ぶような気はします(笑。

>助演がハーヴィー・カイテルとダイアン・ウィーストってところが渋い!

ですね~。
とくにダイアン・ウィーストはこのころ出ずっぱりだったような気がします。

>クリスマス前のニュー・ヨークは一度経験しましたが、雰囲気ありますよ

わあ、いいなあ。
行ってみた~~い!!
未見ですが、『セレンディピティ』もクリスマスのNYCが舞台だったような気がしますね。
by parlophone (2006-12-19 22:52) 

milk_tea

一体どうしちゃったんでしょう、so-net。
メンテ後、必ず動作がおかしくなるっていうのは本当迷惑千万ですね。
それに何だかコメント欄の表示なども、たぶん昨日の朝から、フォントなのか
行間の幅なのかわかりませんが何かちょっとおかしくなってますよね??
so-netは画面レイアウトが爽やかだから好きなのに、ヤな気分です~。

ところで、本当だ。改めて見ると2人とも確かに若い!(←昨晩観ました)
この映画を初めて見た時は私はまだ学生で、その時は「ずいぶんと妙齢の
2人」というイメージでしたが、気がつくとこの2人の年代に自分が達していた
ことに気付きました・・・。時の流れは容赦ないな~(泣)

最初のほうで2人がそれぞれの家庭において、クリスマスプレゼントを返品
交換することについてやたらと言及しますが、この頃くらいからアメリカでは
クリスマス後の「返品・交換の山」が社会問題にまでなっていたようで、
21世紀の今となっては、商品券や、自分で欲しいものが選べるカタログの
プレゼントがアメリカでもかなり主流らしいですね。ドライすぎると言えば確か
にドライすぎるけど、実際問題、全く好みじゃないものをもらってもほとんど
使わなくてもったいないですし。だんだん合理的になっていくのは止むを
得ないです。
そういった文化的変遷を見る上でもこれらのシーンは興味深いですね。

この映画の中でも、2夫婦がそれぞれプレゼントしあったものがどれも
「気持ちが嬉しいよ!ありがとう」「いいわ、自分で取り替えてくるから!でも
ありがとう!」とか言って、皆んな実は全然気に入ってなさそうなのが
可笑しいというか、この2夫婦のこれから徐々にやってくる溝を象徴していると
同時に、暗に夫婦関係というものの脆さというか、結局はなかなかわかり合い
切れないものだ、という側面を何気なく表現しているようにも思えたりします。
相変わらず空気を読まない長文野郎ですみません。(今さらですけどね^^;)

このコメントはちゃんと入るのかなー
by milk_tea (2006-12-20 10:16) 

parlophone

ひどいよねえ~、メンテナンスを繰り返してもちっとも激重の状態は改善されない。
コメントした人のリンクがついたり、来年早々にはスキンのカスタマイズができるようになるそうだけれど、それだってほかのブログではとっくに実現できてることだものね~。
それにしてもほんと、コメント欄のレイアウトもおかしいですよね…。

ところで、
>プレゼントを返品交換することについてやたらと言及しますが…
>これから徐々にやってくる溝を象徴していると同時に、
>暗に夫婦関係というものの脆さというか、
>結局はなかなかわかり合い切れないものだ、という側面

ってすごいなあ~。
さすがmilkちゃんです。
ぼくは今回見直したわけではないので、細かいディテールを覚えてるわけじゃないんだけれど、こんな何気ないシーンからこういうメッセージを読み取るなんてできなかったなあ。

近いうちにまた見てみますね~^^
by parlophone (2006-12-20 23:57) 

ビリー

初めまして、
ときどきお邪魔して拝見させてもらってます。

僕もこの映画大好きです。
恋愛映画はほとんど観ませんが、この映画はとても好きです。
僕の好きなシーンは始って25分くらいのところの
デニーロが駅で彼女を偶然を装って待ち伏せして
コーヒー(?)を飲みながら声を掛ける練習して、
その後に「くだらん、どうかしてるぞ」という場面です。
この気持ちよくわかるなぁ~。
あと、この映画のメルル・ストリープは本当に綺麗です。
by ビリー (2006-12-24 22:57) 

parlophone

ビリーさん、初めまして。
管理人の遼と申します。
よろしくお願いいたします。

けっして映画史に残るような作品ではないと思うのですが、意外に好きな方がたくさんいらっしゃるみたいでとってもうれしいです。

>この気持ちよくわかるなぁ~

ですね~。
いくつになっても恋する男の気持ちはこんなもんでしょうね(笑。
あとでブログのほう、お邪魔させていただきます^^
by parlophone (2006-12-25 01:08) 

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