今井美樹 『A PLACE IN THE SUN』 [日本のロック･フォーク]
この2、3日精神的に重いできごとが重なって起こって、本来ノー天気なぼくもさすがに気分が沈みこんでしまい、ブログの更新をする気力さえ失くしてしまった。
毎日このブログにいらっしゃってくださったみなさん、申し訳ありませんでした。
幸いというか、そういうときもやはり音楽はぼくのそばにあって、波立つぼくの胸を穏やかにしてくれる。
なにか久しぶりに聴いてみようと思ってCDラックの奥の奥をゴソゴソしてたら今井美樹の『A PLACE IN THE SUN』が出てきた。
このアルバムは大ヒットした「MISS YOU」が入っているのでお持ちの方も多いと思うが、ぼくがときどきすごく聴きたくなるのはアルバムのラストに収められた坂本龍一の「Watermark」というインストゥルメンタルだ。
ご存じない方に説明するのはとても難しいのだが、ワルツ・タイムの静かな曲である。
ウッドベースとブラシュによるゆったりしたワルツのリズムに乗って、アコースティック・ピアノがぽつりぽつりとメロディを奏で、その合間をストリングスが水彩のような淡い色を重ねてゆく。
中間部にはアコーディオンのソロもあって、全体的にはサティの音楽にも通じるような、透明でもの悲しい曲だ。
教授っていい曲書くよなあ。
このアルバムは『A PLACE IN THE SUN』というタイトルにもかかわらず海辺を背景にした今井美樹のポートレイトがジャケットになっているのだが、アルバムは「海辺にて」という上田知華が書いたバラード、そしてこの「Watermark」で終わるから、ジャケットのイメージはそこから取られたのかもしれない。
それにしても今井美樹のアルバムに納められた坂本教授のインストゥルメンタルって、けっきょく誰の曲よ？
と思ってアルバム・クレジットをみるとプロデューサーとして今井美樹の名前が最初にあるから、彼女がこんな曲を最後に入れたいんですけど、ってお願いしたんだろうな。
ところがこのアルバム、プロデューサーがやたらたくさんいるのだ。
Produced by MIKI IMAI NAO MATSUDA
Sound Produced by RYUICHI SAKAMOTO TOMOYASU HOTEI
Assistant Producer NAOYUKI MINAMI KAZUSHI SATO
Co-Producer YUTAKA GOTO
Executive Producer HISAKO NISHIKAWA KATSUNORI OKUBO ATSUSHI KITAMURA
制作に音響制作？に制作補に共同制作に製作総指揮…。
みんなどんなことを分担したの？
それぞれの仕事の内容を箇条書きに述べなさい(笑)。
このなかでジョージ・マーティンのようなプロデュースの仕事をしたのは、まちがいなく坂本龍一と布袋だね。
布袋はこのアルバムに3曲提供しているが、3曲ともとてもいい。
「夢」ではフェイザーのかかったヴォーカルがノーマルになる瞬間にモノクロの夢がカラフルになったように感じられるし、「MISS YOU」にしてもパーカッションの使い方や、間奏部でベース、ドラムとともに入ってくるディストーションをかけた伸びやかなギター、そして以降左チャンネンルに入るリズム・ギター、イントロとエンディングのコーラスなど、ムダのないアレンジが冴えている。
タグ：今井美樹
遼 ( parlophone )
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精神的に重い出来事って！！！大丈夫ですか？
そういう私もここのところ、落ち込むネタにはホント事欠きません。
人生は晴れたり曇ったり。いい音楽を聴いて、なんとかやっていきましょう。
で、今井美樹ですか！私も結構聴きましたよ。
でもこのアルバムは聴いてないなー。
そうそう。坂本龍一はインスト書かせたら天下一品なんですよね・・・
逆に言うと、歌モノは外してばかり！！これはもう見事に。
しかし、教授のインストで終わるセルフアルバム、いいのかそれで今井・・・。
確かに思いますね（笑）
色々なプロデューサーが沢山いるのも可笑しいですね。こんなだと
「船頭多くして船、山に・・・」の結末にはならないもんなんですかね。
彼女もかなり精神的に不安定な人で、ハイになったり落ち込んだりが
今も昔も相当ひどいらしいです。
・・ということで、parloさんもmilk_teaも今井美樹も、色々ありつつ音楽を糧に
明日も元気に頑張りましょう！（シロウトとひとくくりにされる今井美樹も・・）
by milk_tea (2006-02-20 23:46)
こんな時期はずれのアルバムにさっそくコメント入れてくれる奇特な人はだれ？
って思いきや、やっぱりmilk隊員！
ありがとう！オ～イ、オイオイ
（って、呼んでるんじゃありませんよ、泣いてるんです＾＾）
>私もここのところ、落ち込むネタにはホント事欠きません。
そうなんですかあ。
お互い大変ですね～。
がんばっていきまっしょい（ふる…。
milkちゃんが今井美紀って、やや意外。
どちらかというと湿度の高めな曲が多いような気がする。
このアルバムでも、教授と布袋以外の曲はめったに聴きません＾＾;
「Watermark」は一度聴いてみてくださいね。
by parlophone (2006-02-21 00:06)
parloさん（milkさんのマネ）、いったい何があったのかは詮索しませんが、人生山あり谷あり、クヨクヨせずに音楽でも聴いて悩みなんか吹っ飛ばしましょう。
今井美樹（美紀じゃなくて、美樹ですね）のアルバムは私も1枚だけ持ってますよ。それはかなり前のアルバムですが、このアルバムはいつ頃のアルバムでしょうか。彼女のヴォーカルは聴いてて心地いいですね。
それにしても、みんなでよってたかって、って感じのプロデューサー陣ですけど、ほんとにこんなに必要なのか疑問（笑）。
私はBOOWY時代から布袋さんがやってる音楽には全く感心しないものが多いのですが、ソング・ライターとして他人に曲を提供する立場に回ると人が変わったようにいい曲書きますね。もともと歌謡曲のライターとしての資質の方が高い人だと思います。ロックのつもりで一生懸命やってる布袋さん自信の音楽に私がどうも歌謡曲っぽさしか感じないのはそこですね。
あれ、何だか布袋さんの悪口になってしまいました〜、ファンの方いらっしゃたらすいません m(_ _)m。
by MASA (2006-02-21 01:46)
おお、こんな遅くにもコメントが…。
MASAさん、いつもありがとうございます。
>クヨクヨせずに音楽でも聴いて悩みなんか吹っ飛ばしましょう。
はい、そうしたいと思います。
>今井美樹（美紀じゃなくて、美樹ですね）…このアルバムはいつ頃のアルバムでしょうか。
ぎゃ～、そうでした。
早速訂正します…(汗。
えっと、1994年9月のアルバムですね。
今から11年半前か～。
>ソング・ライターとして他人に曲を提供する立場に回ると人が変わったようにいい曲書きますね。
うひひ、ぼくはBOOWYも好きなんですよ＾＾;
by parlophone (2006-02-21 02:29)
人生晴れたり曇ったりだの、山あり谷ありだの、好き勝手なこと皆んなで
言いまくってますが（笑）
でもホント、「しばらく平和だな～、私ってわりと幸せなほうかも？」なんて
安穏としているとものすごい大きな悩みの種がドーンとやってきたり、
人間やってくのって本当、大変です。つくづく思う・・・
わかりやすい困難もつらいけど、自分が思うようには相手は思ってなかったり
して誰かとわかりあえないつらさみたいなのも結構深い悩みになりますしね。
そんな時、音楽聴いたからって悩みは消えないわけだけど、だいぶ
ごまかしは効きます（笑）
ところで今井美樹、これが結構好きなんですよ（parloさんほどじゃないけど
私もキャパそこそこ広いでしょ？）
Blue Moon Blue が入ってるアルバムまではほぼ全部聴いてますよ。
（えーとFlow into Space かな？）一番好きだったのは、洋楽のカバー集で
Fiesta とかっていうやつです。マイケル･フランクスとかマリーナ・ショウとか、
心憎い選曲なんですよね。彼女は英語の発音がかなりいいです。
ネイティブっぽくはないけど、変なクセがなくて感じが良かった。
でもオリジナルで一番何が好きだったかと聞かれると意外にないですね。
「オレンジの雨」くらいかなあ？（古い） あれ、オレンジの雨は野口五郎だ。
何でしたっけ？「オレンジの・・・」 （←その程度）
今井美樹の曲って、ホワァ～ッとしてるから、ホワァ～ッと忘れてしまうよう
です。＾＾; 結構好きだったのにおかしいな！ （以上、仕事中～）
by milk_tea (2006-02-21 15:38)
>安穏としているとものすごい大きな悩みの種がドーンとやってきたり
自分の人生振り返っても、悩みがなくてぽよよ～んとしてる期間ってごくわずかですね。
いっつもどこかに悩みを抱えてる…。
でもぼくはあんまりくよくよしないタイプなんですよね。
今回のこともだいぶ落ち着いてきました＾＾;
>オレンジの雨は野口五郎だ。
みずいろの雨は八神純子だよん。
「オレンジの河」？
例によってベストのなかに入ってる曲です(笑。
ぼくは最初は「野性の風」で、いちばん好きなのは「Piece Of My Wish」かな
（ありがち～）
で、ですね、「Piece Of My Wish」って、日本の流行歌史上初めて英語の原語のままのタイトルが採用された曲ではないかと思うんです。
シングルとして発売された曲のなかで、という限定つきですが。
あ～、『Fiesta』って聞いてないな。
聴いてみたくなりますね。
by parlophone (2006-02-21 21:40)
返事ばかり返してすみません。
＞いっつもどこかに悩みを抱えてる…。
そうなんですか～？
文章からではわからないものですね。しかも我ら "音楽ブロガー" は
深い心情吐露をしないことが "粋" とされている。 （されてんのか？）
でも本当は色々あるわけですよねっ
＞でもぼくはあんまりくよくよしないタイプなんですよね。
なら良かったですけど・・・。状況も日々刻々と変わっていくものですし。
ちなみに私はかなりくよくよするタイプです。＾＾;
で、そうでした！「オレンジの皮」でした！ （お、粋な漢字が出たぞ！）
確かに「野性の風」と「Piece Of My Wish」は、ありがち～。（笑）
短大卒ＯＬさんみたい！（すいません）
＞「Piece Of My Wish」って、日本の流行歌史上初めて英語の原語のままの
＞タイトルが採用された曲ではないかと思うんです。
なるほど。英語らしい英語ってことですね。面白い。
「いや、その前にもこんなのが」という実例をこんど探してみます～
by milk_tea (2006-02-22 19:52)
>ちなみに私はかなりくよくよするタイプです。＾＾;
あ～、そうなんだ～。
そんなときはブログにひと言書いていただけると、ぼくを初めとする全国のmilkファンから励ましのメッセージが届くぞ～＾＾
>で、そうでした！「オレンジの皮」でした！
う～ん、お風呂に入れるとよさそう＾＾
>短大卒ＯＬさんみたい！
「えっと、まだハタチで、う～ん、わかんないことばっかなので、
ショセンパイ方の迷惑にならないように、イチニチも早く…」
ぼくにもあったなあ、こういう時期が（←ないない＾＾;
by parlophone (2006-02-22 22:52)
遼さん、僕には遼さんがどんなことで気持ちが沈んでしまったのかは分かりませんが
（milk_teaさんが落ち込んでいる遼さん、と言っていたのはここのことだったんですね。今井 美樹は聴いた事もなかったのでコメントできないだろうとスルーしてました）
遼さんがブログでこのような類の心情を吐露するなんてことは、僕の知る限りでは初めてのことなのでよっぽどのことがあったのでしょう。
僕は自分の未熟を思い知らされるなんてことは当然の如くしょっちゅうで、その度にブルーになっては「（精神的に）強くなりたい」と心から思います。
UPされた時期から僕が
「結婚式イヤー」とか言っていた頃ですね。（←なんかバカ丸出しだな orz）
今頃コメントしても遅いわけですが
「多くの人にとって音楽は生きる意味そのものにはならないが、生きることの助けには絶対になる」
というようなことを、僕の師匠（ビートルズ以外の音楽を、ジャンルを越えて教えてくれた人なんですが）が言っていて本当にその通りだと思います。
僕も音楽が近くにあったおかげで、どれだけ救われたかしれません。
今はブログもUPされているし、遼さんが元気に笑っていると信じてます。
ファイトです！遼さん。
では、今後もよろしくお願いします。
あ、そうそう、嫁（なんかハズいなー）が遼さんのサイト面白いって見てます。
僕がよく書き込んでいるサイトなもんで気になったらしいです。
そのうちなんか面白いコメントさせます。
by 幻燈遮断機 (2006-03-09 00:21)
幻燈さん、ありがとうございます。
幻ちゃんのコメント読ませてもらって、なんだか胸が熱くなってしまいました。
>「多くの人にとって音楽は生きる意味そのものにはならないが、
>生きることの助けには絶対になる」
ほんとうにそうですよね！
音楽が自分のそばにあることによってどれだけ励まされ、また人生が豊かなものになったか！
>遼さんが元気に笑っていると信じてます。
ハイ、もうにやにやヘラヘラ笑ってます（←それじゃあ変態だっつうの！）
いや～、結婚式（というか披露宴）はやっぱり大変ですよ。
キャンドル・サーヴィスなんてほとんど見世物ですからね(笑。
でもそれで両親や親戚の人たちが喜んで安心してくれるんなら、
やって悪いものじゃありませんね。
>嫁（なんかハズいなー）が…
い～な～。
よっ、幻ちゃん、色男！＾＾
>遼さんのサイト面白いって見てます。
おありがとうございます。
1500コメントめっていうこともありえますよ＾＾
by parlophone (2006-03-09 01:01)