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『青盤』 アナログ・マスターLPを聴く [BEATLES]

みなさま、明けましておめでとうございます。
今年もアナログ盤、CDにハイレゾ・ミュージックなど、気になったものをご紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

さて2015年最初は、やっぱりビートルズかな(笑。

赤盤が届いて4日後に青盤も届いたのだが、東京に行く直前で仕事が忙しく、ゆっくりと聴けたのは年末になってからだった。

お馴染みのフロント・カヴァー。

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こちらも(当然のことながら)左肩に貼られたステッカーには
ALL ANALOGUE MASTER FROM ORIGINAL MASTER TAPES
と書いてある。

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各面7曲の計28曲で、6分を超える「ヘイ・ジュード」が内周部の6曲めに収められたB面が音質的には気になるところだが、結論からいうとこれは杞憂だった。

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ビートルズの紙ジャケ―part 2 [BEATLES]

Tower.jpから遅れること2日、金曜日にHMVからも紙ジャケが届いた。
きのう、さらに実店舗で1枚買い足し、これで10枚になった。

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あとの4枚、『with』『AHDN』『for sale』『HELP!』はそうそう販売終了になることもないと思うので、来年ゆっくり買っていこうと思う。
というのも先週、奈乃子の初ステージ『First Contact』を見るために東京に行って、いつものように渋谷と新宿のdisc unionを覗き、しばらくまえにオープンしたHMV record shop 渋谷にも行って、ちょっと散財してしまったのだ。

さてpart 2では、前回ほとんど触れなかった帯のあたりを中心にご紹介していこう。

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ビートルズの紙ジャケ [BEATLES]

というニューズ・レターが届いたときには呆れてしまった。

本家ユニバーサルの『mono LP box』から始まった怒涛のアナログ盤リリース、レコード・ストア・デイの『ロング・トール・サリー』のEP盤の復刻などの流れに便乗して?、日本のユニバーサルがステレオ盤の紙ジャケ…。

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2009年の初回限定(だったはずの)デジ・スリーヴ仕様から始まって、親会社がユニバに移り、50周年記念の廉価盤etc etc…。
レコード・ショップを覗けば、BEATLESコーナーには何種類もの2009デジ・リマCDが溢れているのに、それでもまだやりますか?…
というのが、偽らざる感想だった。

だが、しかし、まてよ(笑。

久しぶりに日本製紙ジャケの出来が素晴らしかった『MONO BOX』を取り出して眺める。
『PPM』から『ホワイト』までは紙ジャケがあるんだから、『イエサブ』『アビー』『LIB』の3枚を買ったらオリジナル・アルバム全作が紙ジャケで揃うな…。

いやいや、だったらやっぱり『サージェント』と『ホワイト』もステレオでほしいぞ。
そうだよ、ホワイトがもしシリアルナンバー入りだったらどうする?

などと自問自答しているうちに、えーい、全部買っちゃえ!

(おそらく深夜の思考回路の麻痺が生んだ衝撃の衝動買い?)

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『赤盤』 アナログ・マスターLPを聴く [BEATLES]

ビートルズの赤盤・青盤」という記事のなかに書いたように、ぼくは(というか、ぼくらの世代は)いわゆる『赤盤』『青盤』にはほとんど興味がない。

なので今回もまったく買う予定はなかった。

ところが今回のリイシューはオリジナル・マスターテープからのアナログ・マスターだったのだ。

メイカー・インフォメーションでは
■2010年リマスター音源使用
だったはずの『赤盤』『青盤』はアナログ・マスターだった!
って、どゆこと?

訳がわかりません。
でとりあえず買ってみた。

お馴染みのフロント・カヴァー。

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『ラバー・ソウル』Beatles Mono LPを聴く―その5 [BEATLES]

今回は『ヘルプ!』を飛ばして(だって音あんまりよくないんだもんw)『ラバー・ソウル』のインプレッションをお送りしましょう。

まずジャケットから。
MONO LPの最初の記事でも書いたように、ぼくはマトリクスの枝番が「-1/-1」で俗に"ラウドカット"と呼ばれるものを2枚もっている。
今回はそれとちょっと比較してみよう。
画像は左からスリーヴの制作会社がErnest J.Day社のもの(以下EJD)、Garrod & Lofthouse社製(以下G&L)、今回のリマスター盤だ。

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ブッチャー・カヴァーを巡る旅(後編) [BEATLES]

土曜日の午後で森医院は休診だったが、香坂綾乃が付き添ってくれたおかげで隠居しているという先代の院長に会うことができた。
亡くなった綾乃の祖父とは中学、高校と同窓で、今年86歳ということだったが矍鑠とした紳士だった。
本来なら患者についてしゃべることは禁じられているのだが、と言いながら「まあ、身内もおられることだし」と話をしてくれた。

「貴子ちゃんね。覚えてるよ。たしか8つぐらいだったな」
「どんな状況だったんでしょうか」
「そうだなあ、いまだったらいろいろ研究も進んでるし、もっと打つ手があったかも知れん。しかし当時は病院の施設も貧弱なもんだった。発熱がつづいて原因が分からんうちに衰弱が進んでしまってね」
「病名を突き止めたときには」
「お察しのとおり。手遅れだった…」
「お辛かったでしょう」
「小さな子どもが亡くなるのはほんとうに居たたまれないよ。親御さんの哀しみも計り知れないしな」
老医師はつい最近の出来事のように悲痛な表情を浮かべた。
「貴子さんはどんなお子さんだったんですか」
「聡明な子だったな。ただ紀子ちゃん…」
「うちの母です」と横で綾乃が笑いながら注釈を入れてくれる。
「紀子ちゃんはお転婆だったが、貴子ちゃんはおとなしくて、お父さんが買ってきたお人形なんかで遊んでる物静かな子だったなあ」
「ビートルズのイエスタデイが好きだったとか」
「ああ、そうだった。そうか、イエスタデイが流行った年だったか、貴子ちゃんが亡くなったのは」
「厳密にいうと亡くなる前の年ですね、イエスタデイが流行ったのは」
「そういえばレコードのことで香坂が悔しがってたな」
「お祖父さまが?」
香坂綾乃もはじめて聞く話らしい。
「そう。あの日焼けして元気だった香坂が、研究室で顕微鏡ばかり覗いていたぼくより先に逝くなんて、考えてもみなかったが…」



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ブッチャー・カヴァーを巡る旅(前編) [BEATLES]

2007年にこのブログに載せた「はーどぼいるどだど(←古っ)」という記事を覚えていらっしゃるでしょうか。
ビートルズのブートレグ『ジョン・バレット・テープス』をもとにでっち上げた小説もどきでしたが、当時はけっこうご好評をいただきました。
以来構想を温めてはいたのですが、このたびようやくその続編を書くことができました(←構想だけなら7年!! わはは)。
今回のテーマは『ブッチャー・カヴァー』
ブログとしてはちょっと長いので前後編に分けて掲載します。
ご感想をいただければ幸いです。

なお、この物語はすべてフィクションであり、登場する人物・団体・地名・曲名等いっさい実在のものとは関係ありません^^

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ブッチャー・カヴァーを巡る旅(前編)

川井から電話があったのは、台風の接近を知らせるニュースがひっきりなしにTVから流れてくる蒸し暑い夜だった。
「遼さん、あんた今週の土日は空いてるか」
「土日? ああ。関わってたプロジェクトが終わったばっかりなんで、しばらくは暇だ」
「そりゃあ好都合だ。せっかくの休みになんだが、ちょっと長崎まで行ってくれないか」
川井は親不孝通りを抜けた北の外れにある、小さな中古のレコード・ショップのオーナーだ。長崎なら新幹線を使えば2時間で行くことができる。わざわざ土日を使うほどでもない。
「なんの話だ?」
「きょう長崎に住む女性から店に電話があって、気味の悪いビートルズのレコードがあるってんだ」
「気味の悪いレコード?」
「ブッチャー・カヴァーのことさ」

今では考えられないことだが、1960年代、ポピュラー・ミュージックの世界では作曲者や演奏家の意向と関係なく、レコード会社は勝手にシングルやアルバムをリリースしていた。ポップスはたんなる流行の音楽で、芸術とは考えられていなかったのだろう。
ブッチャー・カヴァーというのはそんな時代に米国でリリースされたビートルズのアルバムで、正式には『Yesterday And Today』という。
肉屋に扮したビートルズの4人の肩やひざに、大きな肉の塊や人形の首、胴体などが載せられたジャケットなのでこう呼ばれている。どう贔屓目に見てもあまり趣味のいいジャケットとはいえず、サンプルが配られた直後に苦情が殺到したため回収されたという、いわくつきのアルバムだ。

「ブッチャー・カヴァーのためにわざわざ休みを使って長崎まで行くのか」
「それが未開封(シールド)のブッチャーが2枚あるっていうんだ」
「いいか、川井さん。専門家のあんたには釈迦に説法だが…」
わたしは馬鹿馬鹿しさを慎重に隠しながらゆっくりと言った。
「アメリカならまだ話は分かる。しかし50年近くも前のビートルズのレコードが未開封で長崎に眠ってるなんて、信じられるか。しかも同じレコードが2枚だぞ。どう考えてもレプリカだ」
「その可能性もあるが、そうじゃない可能性もある」
川井はめずらしくまじめな顔で言った。


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『ビートルズ・フォー・セール』Beatles Mono LPを聴く―その4 [BEATLES]

もと『フォー・セール』大好き人間としては(いまはそれほどでもない…笑)、従来のこのアルバムに対する評価には、ちょっと異議申し立てをしておきたい。

いわく、4人は忙しすぎて疲れもピークに来ていた…
前作『ア・ハード・デイズ・ナイト』が全曲オリジナルだったのに対し、カヴァーが6曲もあり、あきらかにやっつけ仕事…
ジャケットの憂鬱そうな4人の表情にも疲れがありあり…

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(左からオリジナル、81年のリイシュー・モノ、リマスター盤)

そうだろうか。

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『ア・ハード・デイズ・ナイト』 Beatles Mono LPを聴く―その3 [BEATLES]

今回も、最初にちょっとジャケットについて見ておきたいと思う。

以前の記事でぼくはオリジナルのモノラルLPを3枚もっている、と書いた。
そのほかに90年代のDMM(旧CDとおなじデジタル・リマスター)盤も1枚ある。
これはビートルズのLPを集め始めたころ、なかなかコンディションのいいUKオリジナル盤にめぐりあえずに、ジャケットを飾るためだけに買ったものだ。

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(左からオリジナル、DMM、リマスター盤 ―81年のリイシュー・モノを入れ忘れてしまった^^;)

微妙に色味が違っているのがお分かりだと思う。
まあ個体差もあるのだろうが、このアルバムの青と赤はなかなか再現がむずかしそうだ。

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MASTER TAPEのBOX LABELがおもしろい [BEATLES]

ビートルズのMONO LP BOXに付属しているハード・カヴァーでいちばん興味深かったのがMASTER TAPEを収めた箱に貼られたラベル(以下ボックス・ラベル)だった。
モノラル盤のラベルを見るのはもちろんはじめてだったが、見ようと思ってもなかなか見れるものでもない。

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1982年にMOBILE FIDELITYからリリースされたBOX SET『THE BEATLES - The Collection』では、それぞれのマスター・テープのボックス・ラベルがジャケット写真に採用されていた。
もちろんそれはステレオ・ミックスのマスターのもの。
今回の写真はすべてモノ・ミックスのものだから、2つを比べることによっていろいろと発見があった。

まず画像を見ていただこう。

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