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ハイレゾとSACD [ハイレゾ・ミュージック]

今週の月曜日、12月22日の朝日新聞の1面にハイレゾの記事が記載されたのにはビックリした。
読んだ方もたくさんいらっしゃると思うが、
「ハイレゾに音楽界期待」
という見出しで、
「聴き手と作り手が同じ音質で作品をわかり合える時代がやってきた」
という小室哲哉のコメントから記事が始まっている。

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なぜハイレゾで小室哲哉なのか?という当然の疑問はちょっと置いておいて(笑)、低迷する音楽業界やソフト業界の期待がハイレゾ音源のダウンロードに集まっている、という趣旨の記事だ。

JEITA(電子情報技術産業協会)が今年の3月26日に定義した「ハイレゾオーディオ」は、サンプリング周波数と量子化ビット数のいずれかがCDスペックを超えているものを指す(註)ので、SACDもDVDオーディオも、もちろんBlu-rayオーディオもハイレゾなのだが、ここではダウンロード音源に特化した記事になっている。
昨年ごろから「ハイレゾ元年」と呼ばれるほど普及が加速し、ユニバーサル・ミュージックによると売り上げは前年比400%だそうだ。
(註:JEITAではDSDについては特に規定していない)

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ぼく自身も今年の3月にOPPO BDP-105DJPを購入してからダウンロード音源を聴く環境が整ったので、アルバムとしてはまだ5枚しかもっていないけれど、2014年は「ハイレゾ元年」と呼べる年になった。
単にCD用のリマスター音源をアップ・コンヴァートしただけの偽レゾ?みたいなものもあるようだが、ゼップの『Ⅱ』など明らかにスタジオでできあがったばかりのマスターテープを聴いてるような感動的なものもあって、なかなか楽しい。
あまりにも簡単にダウンロードできてしまうというある種の怖さと、フィジカルな所有感には欠けるものの、あたらしい音楽の楽しみ方が増えたことだけはまちがいない。

話は変わって、きょうはオーディオ誌『Audio Accessory』2014年冬号付録のSACDをご紹介しておこう。

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ぼくはオーディオ・アクセサリーにはあまり興味がない(というかアクセサリーにはまると、もう破産しかないw)ので『AA』誌はほとんど買ったことがないのだが、今回の付録はシングルレイヤーのSACDなのだ。
しかも音源はヴィーナス・レコード。

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11月26日の記事「ぼくが選んだ音のいいCD - クラシック、ジャズ、ソウル編」では紹介するのをうっかり忘れて、あとで「しまった」と思ったのだが、ヴィーナス・レコードから出ているCDは(アーティストやアルバムの内容とは無関係な、あまり品性を感じさせないジャケットは別として)、どれもJAZZの愉しさを味わえるいい音で収録されている。
そのヴィーナスが今年1月からリリースを始めたシングルレイヤーのSACDのなかから、11曲を選んで収録したのが今回の付録(『VENUS AMAZING SACD SAMPLER』とタイトルされている)で、しかも『AA』誌はお値段据え置きの1,400円なのだからこれはもう買わない手はないだろう。

ちなみにヴィーナス・レコードでは来年から、15曲入りのコンピレーションSACDを『スーパー・サンプラー』と題して5枚出すことになっていて、そちらはレギュラー盤とおなじく1枚4,100円の価格設定がなされている。

今回の『AMAZING SAMPLER』に選ばれたアルバムも、エディ・ヒギンズ(p)やニッキ・パロット(vo,b)、エリック・アレキサンダー(ts)といったヴィーナス・レコードのスター・プレイヤーの作品から、アーチ―・シェップ(ts)やスティーヴ・キューン(p)、リッチ―・バイラーク(p)などのベテランの作品まで網羅されている。

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市販のケースに入れたところ。レーベルはゴールドだ

音はさすがにSACDシングルレイヤーと思わせるもの。
うなる低域、豊かな中域、繊細な高域、鮮明でSN比も高い。

オーディオ雑誌に興味があってSACDプレイヤーをもっている人なら買って損はない1冊だ。
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コメント 4

ryo

SACDですか...ストーンズのを何枚か所有してますが、専用プレイヤーで聴いたことはないですね。聴いてみたい。衝撃的に良い音なんでしょうね。
...とはいえ、今僕はアナログの優しさに感動中です。
by ryo (2014-12-27 20:33) 

may_r

こんにちは。

SACDは未だに手が出せていません。
それは、これから音楽メディアがどうなるか分からないからです。Blue_Ray、Dvd_Auio、DL配信etc。
ヴィーナス・レコードは音が良いので何枚か買いました。画像のビル・チャラップ率いるNew York Trioの『BLUES IN THE NIGHT』は今でもお気に入り盤です。SACDで聴くと更に低音から高音まで抜けが良いんでしょうね。
しかし、ハイレゾはこれから伸びそうですね。テクニクス、Sonyも力を入れてることですし。ハイレゾ対応としてラックスのD/Aコンバータあたりを狙ってますが、このところのビートルズ、ZEP他のリマスター盤ラッシュで軍資金が底をつきつつあります。
by may_r (2014-12-28 09:32) 

parlophone

ryoさん、こんばんは~。

>聴いてみたい。衝撃的に良い音なんでしょうね

いえ、たぶん最初は「えっ?」ていう感じだと思います。
切り替えて聴けばたしかに違いはあるのですが、それは空気感だったり、透明感だったりするので、少しずつわかってくる感じかな?

>今僕はアナログの優しさに感動中です

ですよね。
しばらくはアナログをどっぷり楽しんでください^^
by parlophone (2014-12-28 19:23) 

parlophone

may_rさん、こんばんはー。

>それは、これから音楽メディアがどうなるか分からないからです

たしかにそうですね。
ハイレゾは確固たる地位を築きつつあるという感じですが、DVDオーディオは事実上新譜ははぼ0だし、Blu-rayオーディオも思ったほど展開ができてませんね。
そんななかSACDはけっこう頑張ってるみたいです。
といっても一部のオーディオ・ファイルが中心ですけどね。

>ヴィーナス・レコードは音が良いので何枚か買いました

ですよね。
ぼくもCDで5枚もってるのかな?
SACDとアナログは1枚ももってませんけど、今回のサンプラーはちょうどいいおまけでした^^

>SACDで聴くと更に低音から高音まで抜けが良いんでしょうね

今回の雑誌に載ったインタビューを読むと、SACDむけにリマスタリングしてますね。
もともと録音のいいヴィーナスですから、それでよりいっそう楽しめる音になっていると思います。

>ハイレゾ対応としてラックスのD/Aコンバータあたりを狙ってます

おお、いいですね!
手に入れられたら、ぜひ感想を聞かせてください!
by parlophone (2014-12-28 19:30) 

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