『レッド・ツェッペリンⅡ』をハイレゾで聴く [ハイレゾ・ミュージック]
前回の記事への路傍さんのコメントによると、10年前のClassic Recordsからのリイシューでさえすでにマスターテープの減磁による音質劣化が明らかであったという。
ところが、今回リマスタリングされた『Ⅰ』のアナログ盤を聴くかぎり、マスターテープの劣化のようなものは感じられない。
あるのかも知れないけれど、絶妙なさじ加減によって、それを感じさせないレベルのリマスターになっている。
あのバーニー・グランドマンでさえなし得なかった奇跡をジミー・ペイジはどうやってなし遂げることができたのか。
ちょっとオーヴァーなのはじぶんでもわかっているのだが、あえてそう呼びたい気持ちもまた正直にあるのだ。
完成度という点からいえば『Ⅰ』とは比較にならない『Ⅱ』がいったいどんな仕上がりなのか。
気になって気になって仕方がないのだが、本国でもアナログ盤は生産が間に合わないのか、『Ⅱ』と『Ⅲ』の国内リリースは大幅に遅れている。
もういっそのことハイレゾで落としてしまおうか。
そうコメントしたら、ハイレゾの大先輩である路傍さんのお答は
拙の予想では「胸いっぱいの愛を」のギターやテルミンが左右を移動する音像の定位に違いが感じられるんじゃないかと。ハイレゾはクロストークによって生じるような曖昧さが一切なく、定位が驚くくらいシャープでした
く~っ。
悪魔の囁きとはまさにこのことだ(笑。
HDtracksの10%offクーポンの有効期限がきのういっぱいだったこともあって、ゆうべのうちに『Ⅱ』の96kHz/24bit WAVファイルをダウンロードしてしまった。
さっそくCDと比較して聴き比べてみると…
(じつはこのリマスターがリリースされるまでの喉の渇きを潤すために、CDからリッピングしたWAVファイルをUSBメモリに収納して、OPPOで聴いたりしていたのだ)
いやはや、比較にはなりませんね。
まず低域の充実がハンパない。
92年のリマスターは、聴感上の鮮度を演出するためか、やや高域の勝った先鋭感のある音だと感じたが、今回はベースとドラムスが分厚い低域を形づくり、そのうえに躍動するギターとヴォーカルが乗っかるという構図が鮮明になっている。
充実した低域のおかげでボンゾのドラムスはさらに迫力を増し、けれどもジョーンジーのベースはクリアーで一音一音が手に取るようにわかるし、ペイジのギターも色気を増している。
そして路傍さんが指摘されていた「胸いっぱいの愛を」の中間部のテルミンやギターの動き。
69年に買った国内盤LP(日本グラモフォンMT-1091)でも、スピーカーの間を奔放に移動する音の流れに目くるめくような陶酔感を味わったものだが、今回のハイレゾは次元が違う。
目の前を左右に横切る音はまるで剃刀の軌跡を見るように鮮明に描かれ、さらには身体の周りをグルグルを回るかのようだ。
もちろんAVアンプでシミュレートされたサラウンド感ではない。
純粋に2本のスピーカーから出た音が、あたかも身体の周りを回るように動きまわるのである。
60年代の終わりに、ここまでのギミックをペイジとエディ・クレイマーは創造していたのか、と驚きを禁じ得なかった。
もう60歳に手が届くというのに、高校生のときに初めて聴いた2枚のアルバムを繰り返し爆音でかけている。
妻や娘はさぞかし呆れているだろう(笑。
ところが、今回リマスタリングされた『Ⅰ』のアナログ盤を聴くかぎり、マスターテープの劣化のようなものは感じられない。
あるのかも知れないけれど、絶妙なさじ加減によって、それを感じさせないレベルのリマスターになっている。
あのバーニー・グランドマンでさえなし得なかった奇跡をジミー・ペイジはどうやってなし遂げることができたのか。
ちょっとオーヴァーなのはじぶんでもわかっているのだが、あえてそう呼びたい気持ちもまた正直にあるのだ。
完成度という点からいえば『Ⅰ』とは比較にならない『Ⅱ』がいったいどんな仕上がりなのか。
気になって気になって仕方がないのだが、本国でもアナログ盤は生産が間に合わないのか、『Ⅱ』と『Ⅲ』の国内リリースは大幅に遅れている。
もういっそのことハイレゾで落としてしまおうか。
そうコメントしたら、ハイレゾの大先輩である路傍さんのお答は
拙の予想では「胸いっぱいの愛を」のギターやテルミンが左右を移動する音像の定位に違いが感じられるんじゃないかと。ハイレゾはクロストークによって生じるような曖昧さが一切なく、定位が驚くくらいシャープでした
く~っ。
悪魔の囁きとはまさにこのことだ(笑。
HDtracksの10%offクーポンの有効期限がきのういっぱいだったこともあって、ゆうべのうちに『Ⅱ』の96kHz/24bit WAVファイルをダウンロードしてしまった。
さっそくCDと比較して聴き比べてみると…
(じつはこのリマスターがリリースされるまでの喉の渇きを潤すために、CDからリッピングしたWAVファイルをUSBメモリに収納して、OPPOで聴いたりしていたのだ)
いやはや、比較にはなりませんね。
まず低域の充実がハンパない。
92年のリマスターは、聴感上の鮮度を演出するためか、やや高域の勝った先鋭感のある音だと感じたが、今回はベースとドラムスが分厚い低域を形づくり、そのうえに躍動するギターとヴォーカルが乗っかるという構図が鮮明になっている。
充実した低域のおかげでボンゾのドラムスはさらに迫力を増し、けれどもジョーンジーのベースはクリアーで一音一音が手に取るようにわかるし、ペイジのギターも色気を増している。
そして路傍さんが指摘されていた「胸いっぱいの愛を」の中間部のテルミンやギターの動き。
69年に買った国内盤LP(日本グラモフォンMT-1091)でも、スピーカーの間を奔放に移動する音の流れに目くるめくような陶酔感を味わったものだが、今回のハイレゾは次元が違う。
目の前を左右に横切る音はまるで剃刀の軌跡を見るように鮮明に描かれ、さらには身体の周りをグルグルを回るかのようだ。
もちろんAVアンプでシミュレートされたサラウンド感ではない。
純粋に2本のスピーカーから出た音が、あたかも身体の周りを回るように動きまわるのである。
60年代の終わりに、ここまでのギミックをペイジとエディ・クレイマーは創造していたのか、と驚きを禁じ得なかった。
もう60歳に手が届くというのに、高校生のときに初めて聴いた2枚のアルバムを繰り返し爆音でかけている。
妻や娘はさぞかし呆れているだろう(笑。
一番最初の4CDリマスターBOXを聴いたときは、レイトプレスのアナログUS盤と比較にならない歪みのないクリアで力強い音に感動したものです。それももう20年も昔の出来事。今日はそれを久しぶりに引っ張り出して聴いてみましたが、これだけを聴く分には悪くないんですよね。それでも今回のハイレゾと比べるてしまうと、その情報量の違いからディテールの再現性に雲泥の差を感じます。
セーフティーマスターとして、いざというときの保険ために未使用のまま保管されていたものを40数年ぶりに開封した、そんな空想をしてしまうほどの圧倒的な鮮度のよさに驚くばかりです。それともこれがハイレゾのマジックなのでしょうか?これをヴィニール盤にカッティングするとどんなふうに鳴るのか興味津々で、せめてコンパニオン・ディスクなしのオリジナル・トラック オンリーのアナログを買おうかどうしようか迷っていたところを、いきなり襲ってきたのが、ビートルズのMONO LP BOXリリースのニュースでした。前回のSTEREO BOXをこきおろしながらも、結局は性懲りもなく、そっちのBOXも行ってしまいそうな拙であります(笑)。
by 路傍の石 (2014-06-18 23:14)
路傍さん、どうもです。
>いきなり襲ってきたのが、ビートルズのMONO LP BOXリリースのニュースでした
ぼくもハイレゾ再生とブログの更新にかかりきりで、ふと50通もたまったメール・ボックスを開けてみたら、タワレコやHMVからのニュースでびっくりしました。
ちらともうわさがなかったのは、例によって情報統制が行き届いていたからなんでしょうね(笑。
>結局は性懲りもなく、そっちのBOXも行ってしまいそうな拙であります
そうなんですよ。
STEREOリマスター盤もいつの間にか、イエロー・サブマリンを除いてすべてレコード棚に揃ってました(爆。
MONOも行ってしまいそうですよね~。
>セーフティーマスターとして、いざというときの保険ために未使用のまま保管されていたものを
>40数年ぶりに開封した、そんな空想をしてしまうほどの圧倒的な鮮度のよさに驚くばかりです
いやいやー、まさにおっしゃるとおりですね。
路傍さんの予言どおり「胸いっぱいの愛を」の中間部では卒倒しそうになりましたから!
ビートルズは9月です。
それまでのあいだにちょっとアナログ行ってみましょう(笑。
by parlophone (2014-06-18 23:53)
いちげんさんで失礼します。
ネットサーフィン放浪中に「おっ!」と思ったもので・・・
ハイレゾは興味があるのですが機器を揃えるのが面倒で手を出してません。
レスにあるBEATLESのモノラルのクダリからですが、私はZEPのモノラルを入手しました。
1st、2nd、3rd、5thのCDが入ってました。
アメリカでラジオでかけるように作られていたようです。
ただステレオで過ごしていたのでモノラルに抵抗があったのですが・・
モノラルは純粋に音だけ均等に楽しむ事ができると考え直した訳です。
正直BEATLESのモノBOXも入手してましたが、ステレオの方ばかり聞いていたので、この機会にモノを聞き直しました。
音はHDCD、Blu-spec,SHM-CD,Xrcd,SACDと変化しましたが、結局どれも根付きませんでした・・・ハイレゾも失敗しました。
今の社会、音楽なんて聴ければ良いのでmp3などの圧縮音が大多数の指示を得たのでしょう。
昔から真空管やONKYO,DENON、YAMAHA,SANSUIに親しんできた世代は中年から老人になっています。
でもZEPやBEATLESなどの名盤はこれから生まれてくる子に必ず聞かれる音楽です。
良い音うんぬんよりも、まずどんな安物でもAMラジオでも聞いて欲しいと願いますねw
音楽や映画は年齢を超越して語り合える素晴らしいモノですから。
脱線しまくりましたが、個人的にはハイレゾよりもLPを真空管で聞くのが1番だと思います^^;
当然それなりのスピーカーで音を出すってのが基本ですが・・
by jgman (2014-09-30 23:59)
jgmanさん、はじめまして。
ようこそいらっしゃいました。
>私はZEPのモノラルを入手しました
>1st、2nd、3rd、5thのCDが入ってました
>アメリカでラジオでかけるように作られていたようです
これは珍しいものを入手されましたね。
"radio mix"というのかどうか知りませんが、たしかにラジオ局に配布するときはモノ・ミックスのほうが相応しいでしょうね。
ぼくがZEPのアルバムを買うきっかけになった曲は「胸いっぱいの愛を」でしたが、家のステレオで聴くと、ラジオで聴いていたのとは違って、音が右左へ移動するのにド肝を抜かれたもんです。
それ以来「ZEPはStereo」というイメージがあるので、モノ・ミックスって考えたことがありませんでしたねー。
>個人的にはハイレゾよりもLPを真空管で聞くのが1番だと思います^^;
以前ほかの方からも真空管を奨められたことがありますが、興味はあるんですが、なかなかそっちまでは手が回りそうにないですね…。
おもに経済的な理由からですが(笑。
by parlophone (2014-10-02 02:43)