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Days of analogue music - part1 [AUDIO & VIDEO]

みなさま、あけましておめでとうございます。
本年も(今年こそがんばりますのでw)よろしくお願いいたします。

さて、昨年個人的にもっとも大きな買い物だったのはアナログ・プレイヤーである。

1979年に購入して35年ちかく休むことなく廻り続けたLUXMANのPD-441+MICRO MA-505Sというプレイヤー・システムに、ちょっと疲れが見えてきたのは一昨年あたりからだった。
毎日廻し続けている分には問題ないのだが、忙しくて2か月ぐらい放ったらかしていると、ちょっとご機嫌が悪くなってターンテーブルの回転が不安定になってしまう。
手を添えて少しスピードをつけてやるとすぐに定速回転にもどって、それからはちゃんと廻ってくれるのだが、最初にこの現象があらわれたときには、「ついに来るべき日が来たか」とショックを受けたものだった。
それからはレコードを聴かない日でも、ときどきターンテーブルだけは廻すことにして、新しいプレイヤーのことを考えるようになった。

そうこうしているうちに現れたのが、新しいLUXMANのPD-171というプレイヤー・システムだった。

PD171-2.jpg
PD-441が、当時の日本製がほとんどそうだったようにダイレクト・ドライヴなのに対し、PD-171は伝統的なベルト・ドライヴ。
高トルクのACシンクロナスモーターで、アルミ塊から削り出した自重5kgのプラッターを回転させる。
アルミとウッド・パネルを組み合わせたデザインも、銘機PD-131からの伝統を受け継ぐLUXMANらしい美しさだ。

ほぼ同じ価格帯にLINNのMAJIK LP12があり、こちらもじゅうぶん魅力的なプレイヤーなのだが、トーンアームの形状が簡単にカートリッジをつけ替えられるタイプではなさそうだ。
雑誌などを見ても、最近の欧米のプレイヤー・システムはアームとシェルが一体になっているものが多く、音を追求していくとそちらのほうが有利なのかもしれないが、カートリッジによる音の変化を楽しむという部分が犠牲になっているような気がしてしまう。

今まで思い返してみると、SHUREのM-44Gから始まって、
Audio Technica AT-15Ea/G
Ortofon MC-20
SHURE V-15 typeIV
THORENS MCH 1
Ortofon MC-20S
DENON DL-102
というようなカートリッジを使ってきて、このうちいくつかはいまだに現役として活躍してもらっている。

ところが最近どうしても使ってみたいカートリッジが現れた。
それが OrtofonのSPU Spiritというモデルで、世界限定500個なのでうかうかしていると手に入れられなくなってしまう。
PD-171に組み込まれたトーン・アームは、別売のヘビー・ウェイトを使うことで自重32gのカートリッジまで対応可能なので、SPUを使うことも念頭に置きながら開発されたということがわかる。

今でこそオーディオ・ファイルの憧れみたいにいわれるSPUだけれど、昔はそんなに高価なものじゃなかった。
たまたま手元にあるStereo Sound別冊『コンポーネント・ステレオの世界 1982年版』の巻末に載っている「コンポーネント価格一覧表」を見ると、Ortofonのカートリッジでもっとも高価なものはMC-30の99,000円、ぼくが使っていたMC-20が37,000円で、SPU-G/Eの39,000円とはわずか2,000円の価格差しかない。
ただ重たいので、ふつうのプレイヤー・システムで簡単に楽しめるカートリッジではなかったわけだ。

最新のカタログでSPUのフラッグシップ・モデルはRoyal G MarkIIで、お値段は200,000円。
ちょっとしたCDプレイヤー並みの価格で、SPUもずいぶん高価なカートリッジになってしまった。

ぼくが興味を惹かれたSPU Spirit は、SPUの生みの親であるグッドマンセンが「生涯の最高傑作のひとつ」といったSPU Meisterの改良版で、発電コイルに8Nの高純度無酸素銅を使っている。
ネットで調べると在庫僅少ながら扱っているオーディオ・ショップがいくつかあったので、PD-171といっしょに注文した。

03.jpg
赤いケースに収まったSPU Spirit
シェルの上にある丸いバッジは、SPU Meister が赤だったのに対しゴールドに変更されていっそう高級感を増している

04.jpg
指掛けの下にはグッドマンセンの名前が筆記体で入れられている

02.jpg
めでたくSPUを装着してラックに収まった

ただひとつ残念だったのは、買って半年もしないうちにアームレスのPD-171ALが発表されたこと。
これにSMEの3010RをつけてSPUを聴いてみたかった。
値段はさらに10万ぐらい跳ね上がるけどね…(笑。
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コメント 10

tetsupc2

あけましておめでとうございます。
今年も何卒宜しくお願い致します。
とうとうPD-171買われたんですね~いいなぁ
しかも確か500個の限定販売ではなかったでしょうか?SPU Spiritも一緒にこれだけでも100kは軽くするのでは・・・
根っからのLUXMAN好きというのも昔いた会社がLUXMANと同じ系列会社だったもので(アル〇〇電気、今は売却して別会社となっています)なので当時社員価格でかったアンプはまだ使っています。私もかなり前からPD-171を考えているのですが何せ金額が高価、、、中々手が出ません、、、
いいですね~今国産メーカーで本当の意味で真面目に作っているのはLUXMAN位ですかね・・・なので高価な価格も仕方ないと思います。
PD-171+SPU Spiritの組み合わせで思いっきり聴いてみたいものですね~私は当分買えないです。。。

by tetsupc2 (2014-01-04 09:58) 

想也

おお~ これはボク好みの音を奏でてくれそうなシステム・・・
このSPU、良さそうですね。
デザインは文句なしに良い!

ノッティンガムのセカンドアームにSME3010Rをのっけて、
SPUのモノとステレオを楽しんでたんですが、
ステレオカートリッジのほうがダメになってたんですよね。
真剣に考えてみようかなぁ・・・

by 想也 (2014-01-04 11:34) 

parlophone

tetsupc2さん、あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

そうですか、アル〇〇電気におられたんですね!
お名前は存じているんですが、LUXMANと系列会社だったということは
知りませんでした。
tetsupc2さんは、ぼくがAccuphaseのDP-78を買ったときも
LUXMANのD-08がほしいとおっしゃってましたもんね。

>PD-171+SPU Spiritの組み合わせで思いっきり聴いてみたいものですね~
>私は当分買えないです。。。

tetsupc2さんはバイクの趣味もありますからね。
お互い趣味が多いとツライですね…笑
by parlophone (2014-01-04 14:20) 

parlophone

想也さん、今年もどうぞよろしく。

>このSPU、良さそうですね

そうなんですよ。また今度記事にも書きますけど、
じつに雄渾ではたまた繊細な音を奏でてくれてます。

>ノッティンガムのセカンドアームにSME3010Rをのっけて、
>SPUのモノとステレオを楽しんでたんですが

おお! マニア垂涎の組み合わせですね!
ぼくは今モノ・カートリッジにカデンツァ・モノがほしいんですが、
SPUのモノってどんな感じなんでしょうか。

>真剣に考えてみようかなぁ・・・

ぼくので、もうすでにシリアル400番台なので、あと少ししかないと思いますよ(笑。

by parlophone (2014-01-04 14:26) 

MASA

いやあ、プレーヤーもカートリッジも高価すぎてワタシには予算的に無理ですが、いいですねえ。

ワタシは夏にAVアンプを買い替えましたが、これでハイレゾも聴けるようになったし、ブルーレイのサラウンド音声もハイレゾの7.1chで聴けるようになり満足してます。
こないだ使っていないスピーカーをフロントのサブに使用して現在9.1chにしていますが、臨場感がさらにアップしました^^。

そして更に現在フロント用のスピーカーにJBLのSTUDIO 290 BRNというトールボーイ型のものを注文中ですが、人気商品らしく品切れで入荷待ちです。
到着したら記事にしようかなと思います。
by MASA (2014-01-05 00:40) 

parlophone

MASAさん、どうもです。

>ハイレゾも聴けるようになったし、ブルーレイのサラウンド音声も
>ハイレゾの7.1chで聴けるようになり満足してます

ぼくも数年前にDENONのAVアンプを購入してサラウンド環境はあるのですが、
ハイレゾ音源にも手を伸ばしてみようかと思っているところです(笑。

JBLのSTUDIO 290 BRN、ネットで見てみましたが、なかなかよさそうですね。
ただ重量が25kgもあるので設置はちょっと大変ですね(^^;
入荷が待ち遠しいところですね。
レポート楽しみにしています。
by parlophone (2014-01-05 14:42) 

ryo

遼さん、先日は私の拙いブログに、コメントありがとうございました。

実は、アナログレコードに急激に憧れています。
部屋では、CDレシーバーにARL JORDANのスピーカーを繋いでいて、特に問題は無いのですが、やはりLPの温かみのある(よく皆様、そう仰いますよね)音を聴いてみたくて。
某通販サイトでは、わりかし手頃に買えそうだし、只今検討中です。
by ryo (2014-01-21 23:45) 

parlophone

ryoさん、こんばんは。

>実は、アナログレコードに急激に憧れています

そうですか! それはうれしいなあ。
最近、雑誌を見てもけっこう「レコード再生入門」みたいな
特集記事をよく見かけるようになりましたから、
今ならわりと手軽にはじめられるかもしれませんね。

>某通販サイトでは、わりかし手頃に買えそうだし、只今検討中です

最初はフォノイコ内臓のプレイヤー辺りがいいかもしれませんね。
by parlophone (2014-01-23 02:05) 

yasu

お久しぶりです。

自分も最近オーディオ熱が再発しております。

自分は、三重県に住んでいるのですが、サーキットで有名な鈴鹿にビートルズ愛用楽器のRickenbacker、Hofner、Gretsch等のカスタマイズ、修理専門店があります。

オーディオルームに、ミニチュアギターも作られているみたいです。

http://www.keith.co.jp/guitar_shop/miniture.htm

遼さんは、ギターもコレクションすごいですし、ぜひ近くにお見えの場合は
お勧めのお店です。
by yasu (2014-04-12 17:28) 

parlophone

yasuさん、お久しぶりです。
そうですか、オーディオ熱再燃ですか!
のめり込むと泥沼ですが、やっぱ楽しいですね(笑。

>鈴鹿にビートルズ愛用楽器のRickenbacker、Hofner、Gretsch等の
>カスタマイズ、修理専門店があります

ギターショップはたくさんありますが、カスタマイズと修理の専門店というのは珍しいですね。
ちょっと見てみましたが、フェルナンデスの6弦を12弦のヴィンテージ風なんて楽しそうですね!

三重県には5年ぐらい前に行きましたが、今度チャンスがあればぜひ寄ってみたいです^^
by parlophone (2014-04-12 23:08) 

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