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新しいSACD/CDプレイヤーがやって来た! [AUDIO & VIDEO]

ここに1枚のアルバムがある。
オリヴァー・ネルソンの『BLUES AND THE ABSTRACT TRUTH』、わが国では『ブルースの真実』という名で親しまれているジャズの名盤だ。
楽器編成はトランペット、アルト・サックス(曲によってはフルート)、テナー・サックス、バリトン・サックス、ピアノ、ベース、ドラムスというセプテット。
電気楽器のいっさいない完全なアコースティック・セットである。
メンバーは楽器の順にフレディ・ハバード、エリック・ドルフィー、リーダーのオリヴァー・ネルソン、ジョージ・バロウ、ビル・エヴァンス、ポール・チェンバース、ロイ・ヘインズ、という今から考えると夢のようなすごい顔合わせだ。
録音されたのは1961年の2月、今から48年前である。
プロデューサーはクリード・テイラー、レコーディング・エンジニアはルディ・ヴァン・ゲルダーという、こちらも申し分のない組み合わせ。

01.jpg

ぼくがもっているLPは日本コロムビアから出たY-8501-AIという型番の、なんの変哲もないごくふつうの国内盤である。
ところがこれがムチャクチャ音がいい。
去年の夏ごろだったと思うが、息子の悠が吹奏楽団の友だちを家に連れてきたときにこのアルバムを聴かせたことがある。
その友だちはナガモトくんといって宮崎の出身なのだが、音楽コースのある高校を卒業したという、息子からすればエリートである。
まだ知り合ったばかりのころ、「修学旅行はどこに行ったの?」と訊くと
「え? ウィーンだけど…」
とごくあたりまえのように答えたのでイスごとひっくり返りそうになった、と悠は言っていた。

さてその二人はこのLPを聴いて、
「すげえ、まるで目の前で管が鳴ってるみたいだ」
とびっくりしていた。

毎日金管や木管を吹いてる吹奏楽団のメンバーがいうのだから、これほどの誉め言葉はない。
ところがそのあと同じ作品をCDでかけると、これがまるで冴えない。
精彩がなくて薄っぺらな音。
まあCDプレイヤーが本調子ではないということもあるのだろうけれど、ぼくが「CDにはまだまだやることがあるのではないか」と考えるようになったのは、それからである。

さて約2時間前に新しいSACD/CDプレイヤーが届いた。
AccuphaseのDP-78というプレイヤーである。
2005年11月のリリースで、つい最近まで現役だったモデルだ。

03.jpg

現在のカタログでは同社のSACD/CDプレイヤーはDP-700、DP-600という3桁のナンバーになっていて、いずれも自社で開発したCDドライヴを搭載しているが、DP-78はその前の、Sony製のドライヴを搭載した最後のモデルである。
今回購入するに当たって候補として考えたのは
・Accuphase DP-85
・Accuphase DP-78
・marantz SA-7S1
の3機種だった。
最終的になぜDP-78を選んだのかは、興味がある方がいらっしゃれば書きましょう。

02.jpg
(付属品もきちんと元の箱の収められていた。前オーナーも几帳面な人だったようだ)

さあ、いよいよ今からセッティングをして音を出すぞー。
CDの『ブルースの真実』がうちのシステムでどんな音で鳴るか、これがまず最初の課題だ。
「オーディオの真実」やいかに…(笑。
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コメント 6

JD

遼さん、こんにちは。
AccuphaseのDP78ですか! それは非常に期待が持てますね。
今後の音質レポートが楽しみです。

良い音楽・良い曲であれば、どんなにしょぼい音でも感動できるとは思いますが、JAZZのような演奏者の瞬間瞬間のひらめきやぶつかり合い、共鳴を収録されたディスクは、眼前に奏者が浮かぶぐらいの音質で聴けないと感動の度合いが違うように感じています。

オーディオ装置は10年程度は使用するつもりで購入するので(極端に言えば)借金してでも10年間の満足を得られるものを購入しておいたほうが10年後に振り返って後悔はしないと思っています。こういう考えは少数派だと思いますが。

ところでDP78を選ばれた理由は外部からのデジタル入力端子があるからでしょうか?つまり単体のDAコンバーターとしても使えるからなのかなと思いました。
それとも、リモコンが他のAccuphaseの機器と共通だからとか?(良く知りませんが。)
by JD (2009-10-18 14:10) 

tetsupc2

こんばんは!
おぉ~やって来ましたね~ヨイ!ヨイ!ヨイ!
Accuphase DP-78ですかいいですね~実は何となく遼さんはAccuphaseのCDプレーヤーにしたのでは・・・と思っていましたよ~
アンプがアキュなので相性的には絶対アキュでしょうね。しかも国内メーカーでは積極的にCDプレーヤーをリリースしているメーカーだしこれは期待できますね。。。いいなぁ(*'з'*)
当分無理かなぁ・・・でもひそかに狙っているのがD-38uなんですこれはSACD非対応なのですがSQ-38uとセットで欲しいなぁなんて思っています(TnT)ガマンガマン
これでビートルズ リマスターCDと何かと賛否あるSHM-CD,Blu-spec CDを聴かれてご感想をお伺いしたいですね。
前回D-08でSHM-CD,Blu-spec CDも聴いたのですがやっぱりノーマルCDとは違いがはっきり出ました。やはり高級機で聴くと違うのですね。DP-78でぜひ試聴してみて下さいね。

by tetsupc2 (2009-10-18 17:23) 

parlophone

JDさん、こんばんはー。

>AccuphaseのDP78ですか! それは非常に期待が持てますね

それがですね…
ただいま悪戦苦闘しております^^;

>オーディオ装置は…借金してでも10年間の満足を得られるものを購入して
>おいたほうが10年後に振り返って後悔はしないと思っています

まったくの同意見です。
若いころは分不相応なものは買えないので下級グレードのものを買って、なんども後悔しました。
やっぱり借金してでも(してますが…笑)ドン!と買ったほうがいいですね^^

>DP78を選ばれた理由は…単体のDAコンバーターとしても使えるからなのかな

じつをいうと最初の候補はSA-7S1だったんですよね。
マランツのCDプレイヤーなら音はよくわかってますから。
でも現役モデルにもかかわらず最近は中古市場に出ることが多くて、下取り価格も下降気味。
それなりに不人気の理由があるのだろうと考えました。
つぎに候補になったのがDP-85。
発売当時の価格が92万円ですから、悪かろうはずがない。
去年のいまごろも購入を検討したことがあったんですが、そのころは48~50万ぐらいで資金が足りませんでした。
最近は価格もこなれてきましたが、リリースが2001年でもう8年も経ってるので、アキュフェーズの品質の良さはわかっていてもさすがにちょっとどうかなと思ったんですね。
それで85の後継機種である78になったというわけです。
85に比べればずいぶん価格は下がりますが、85では標準装備だったHS-Linkの入出力機能がオプションになり、その分価格が下がった、ということで納得しました^^
by parlophone (2009-10-18 20:24) 

parlophone

tetsupc2さん、こんばんはー。

>何となく遼さんはAccuphaseのCDプレーヤーにしたのでは…と思っていましたよ~

よまれちゃいましたかー^^;
やっぱそうですよねー。
デザイン的なマッチングもばっちりですし。

>ひそかに狙っているのがD-38uなんですこれはSACD非対応なのですが
>SQ-38uとセットで欲しいなぁなんて

いいですねー。
SQ-38はほんと、学生のころからのあこがれでした。
それが今でもモデル・チェンジを続けながら最新の機種として現役でありつづけているのはすごいことですよね。
ぼくはD-38uは知りませんが、きっといい音で鳴るんでしょうねー。

>ビートルズ リマスターCDと何かと賛否あるSHM-CD,Blu-spec CDを聴かれて
>ご感想をお伺いしたいですね

了解です。
ついついSACDのほうに目が行って(耳が行って?)しまいますが、SHM-CD,Blu-spec CDもぜひ聴いてみたいと思います。
by parlophone (2009-10-18 20:34) 

ryo

SACDもSHM-CDの登場以降、存在感が薄くなっているのは否めませんね。
噂でしか聞いたことがないのですが、SACD>SHM-CDらしい(?)ですね。
もっとSACDのソフトを充実させても良いんじゃないかとは思います。
SHM-CDっていうのは、いわば「素材」の話であって、SACDの方が良い印象を持つ方も多いはずなんですが。
僕もディランの61をSACDで所有してますが、普通のCDプレーヤーで聴いても明らかに音は良いですね。
しかしソニー系のレコードしかSACD化されていないのを見ていると、なんか悲しくなってきますね。
結局買い直しさせる為にSHM-CDを登場させたとしか思えないのです。
by ryo (2009-10-18 21:23) 

parlophone

ryoさん、こんばんはー。

>もっとSACDのソフトを充実させても良いんじゃないかとは思います

問題はやっぱりハードなんですよね。
ぼくもずいぶん前からSonyは英EMIに働きかけて、ビートルズのリマスターをSACDで出させなさいと提言してきたんですが(笑。
そうでもしなきゃSACDプレイヤーは売れないと思います。

>普通のCDプレーヤーで聴いても明らかに音は良いですね

SACDとのハイブリッドはCD部分がDSDマスタリングですよね。
個人的な好みの問題なんですが、ぼくもこのDSDマスタリングは好きなんですよね。

>ソニー系のレコードしかSACD化されていないのを見ていると…

あとはユニバーサルですね。
ストーンズとか…。

>結局買い直しさせる為にSHM-CDを登場させたとしか思えないのです

これはそのとおりだと思いますよ。
けっきょく最近の音楽は新譜を出してもなかなか売れないし、ヒットしてもダウンロードが多い。
つまり新譜CDというのはハイリスク・ローリターンなんです。
そうすると安定して収益が得られる見込みのあるものというと、いわゆる"名盤"ですね。
経済的にゆとりのある40代から50代の人たちが、若いころに聴いていた70~80年代の名盤ということになる。
これを買わせるためにパッケージから特化したものが紙ジャケ、音で特化したものがSHM-CDを初めとする、いわゆる"高音質CD"というわけです。
ただこれがそこそこ売れてるということは、やっぱり従来のCDの音質に不満を持ってる人たちが多いということですよね。
これはレコードのころにはあまりなかったですねー。
国内盤より輸入盤のほうが音がいいということはありましたけどね。
by parlophone (2009-10-18 23:14) 

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