ステュワート&ガスキン 『グリーン・アンド・ブルー』 [ブリティッシュ・ロック]
ハットフィールド&ザ・ノースなどカンタベリー派のバンドで活躍したキーボード・プレイヤーのデイヴ・ステュワートとブリティッシュ・フォーク・ロックの至宝、スパイロジャイラのヴォーカリストとして知られるバーバラ・ガスキンのユニット、ステュワート&ガスキンの18年ぶり!のアルバムがリリースされている。
以前スパイロジャイラのアルバムを紹介したときにMASAさんや路傍さん、MOREさんなんかが言及されていたのでこのユニットを知ったのだが、ハットフィールド&ザ・ノースは『ロッターズ・クラブ』しか聴いたことはないけれど大好きなアルバムだし、スパイロジャイラのバーバラの声にはぞっこんだったので、新しいアルバムにはすごく興味があった。
なんどかこのブログにも登場している若い同僚のタケシくんが買ったというので、さっそく貸してもらった。
もともとバーバラは、ノーセッツというハットフィールズ専属のコーラス隊のメンバーでもあったので、『ロッターズ・クラブ』にも参加していたのだが、デイヴ・ステュワートとユニットを組んで活動し始めたのは1980年のことらしい。
デイヴの最初のソロ・シングル「What Becomes of the Broken Hearted」(なんとヴォーカルはコリン・ブランストーン!)のカップリング曲にバーバラはバッキング・ヴォーカルとして参加している。
81年のセカンド・シングル「イッツ・マイ・パーティ」(全英1位)からは、正式にステュワート&ガスキン名義となり、6枚のシングルと2枚のコンピレーション、2枚のオリジナル・アルバムをリリースしている。
2nd アルバム『スピン』がリリースされたのが1991年というから、冒頭にも書いたように18年ぶりの新作ということになる。
タイトル『グリーン・アンド・ブルー』のグリーンは植物を、ブルーは青空を表しているそうだ。
収められている9曲はカヴァーの1曲を除いてすべてデイヴ・ステュワートのペンになる。
同様の旋律を繰り返しながらまるでスパイラル・ステアケース(螺旋階段)のように次第に高みに上ってゆくM-1「Jupiter Rising」から、楽曲の完成度は非常に高い。
アンディ・レイノルズ(g)、ギャビン・ハリスン(ds)という腕の確かなミュージシャンのサポートを得て、とてもタイトでパワフルなロック・サウンドになっているのが印象的だ。
M-2「Walnut Tree Walk」はヴィヴラフォンのような七色に変化する雨だれのような複雑な旋律を奏でるキーボードが美しい。
幻想的なバラード、M-3「Let Me Sleep Tonight」からビートルズのカヴァー「Good Mornig Good Morning」へつづいていく流れもユーモラスで楽しいし、ピーター・ブレグヴァドという詩人のポエトリー・リーディングを取り入れたM-9「The Sweetwater Sea」も意欲的な大作というだけでなく、神話か民間伝説のようなピーターの詩にアダプトしたダイナミックな楽曲になっている。
ジャケットはデジパック仕様で美しいCGが印象的だ。
以前スパイロジャイラのアルバムを紹介したときにMASAさんや路傍さん、MOREさんなんかが言及されていたのでこのユニットを知ったのだが、ハットフィールド&ザ・ノースは『ロッターズ・クラブ』しか聴いたことはないけれど大好きなアルバムだし、スパイロジャイラのバーバラの声にはぞっこんだったので、新しいアルバムにはすごく興味があった。
なんどかこのブログにも登場している若い同僚のタケシくんが買ったというので、さっそく貸してもらった。
もともとバーバラは、ノーセッツというハットフィールズ専属のコーラス隊のメンバーでもあったので、『ロッターズ・クラブ』にも参加していたのだが、デイヴ・ステュワートとユニットを組んで活動し始めたのは1980年のことらしい。
デイヴの最初のソロ・シングル「What Becomes of the Broken Hearted」(なんとヴォーカルはコリン・ブランストーン!)のカップリング曲にバーバラはバッキング・ヴォーカルとして参加している。
81年のセカンド・シングル「イッツ・マイ・パーティ」(全英1位)からは、正式にステュワート&ガスキン名義となり、6枚のシングルと2枚のコンピレーション、2枚のオリジナル・アルバムをリリースしている。
2nd アルバム『スピン』がリリースされたのが1991年というから、冒頭にも書いたように18年ぶりの新作ということになる。
タイトル『グリーン・アンド・ブルー』のグリーンは植物を、ブルーは青空を表しているそうだ。
収められている9曲はカヴァーの1曲を除いてすべてデイヴ・ステュワートのペンになる。
同様の旋律を繰り返しながらまるでスパイラル・ステアケース(螺旋階段)のように次第に高みに上ってゆくM-1「Jupiter Rising」から、楽曲の完成度は非常に高い。
アンディ・レイノルズ(g)、ギャビン・ハリスン(ds)という腕の確かなミュージシャンのサポートを得て、とてもタイトでパワフルなロック・サウンドになっているのが印象的だ。
M-2「Walnut Tree Walk」はヴィヴラフォンのような七色に変化する雨だれのような複雑な旋律を奏でるキーボードが美しい。
幻想的なバラード、M-3「Let Me Sleep Tonight」からビートルズのカヴァー「Good Mornig Good Morning」へつづいていく流れもユーモラスで楽しいし、ピーター・ブレグヴァドという詩人のポエトリー・リーディングを取り入れたM-9「The Sweetwater Sea」も意欲的な大作というだけでなく、神話か民間伝説のようなピーターの詩にアダプトしたダイナミックな楽曲になっている。
ジャケットはデジパック仕様で美しいCGが印象的だ。
こんばんは。
詳しい内容ですね。私もHatfield & The Northは、
「The Rotters' Club」しか聴いたことありません。
興味深い内容なので,参考にしたいと思います。
それでは。
by ぷーちゃん (2009-07-12 22:19)
ぷーちゃんさん、こんばんは。
nice!&comment ありがとうございます。
Hatfield & The Northほどプログレっぽくはないんですが、デイヴ・ステュワートのキーボードがお好きならオススメです。
スパイロジャイラももし未聴でしたら、ぜひ聴いてみてくださいね♪
by parlophone (2009-07-13 01:10)
あ〜っ、大ファンなのにこれまだ買ってません(汗)。
最初は公式サイトでの通信販売のみだったみたいなんですが、普通に売られるようになって、いつの間にやら国内盤も出ていたんですねー。
ノー・チェックでした^^;
珍しく今回はカヴァー曲が1曲しかないんですね。
近いうちに買います。
by MASA (2009-07-13 02:11)
遼さん お久しぶりです。
これ、凄く興味津々です。
前からデュオアルバムが出ているのは知ってましたが、聞いたことありませんでした。
ハットフィールドは1stも2ndも好きだし、ビートルズカバーも有るし、それと「ピーター・ブレグヴァドという詩人」とは、スラップハッピー(カンタベリー派)のピーター・ブレグヴァドその人じゃないですか?ソロも数枚だしてて、この人も私のフェイバリットです。何とアメリカ人なんですよ。カンタベリー派のアメリカ人て、どーゆー奴?
久しぶりにCD買おうっと!
by Zamora (2009-07-13 12:39)
へー、こんな新譜が出ていたなんて知りませんでした。
ちょっと調べたら、同時にHour Moon (CDR-EP) というのも出ているんですね。5曲入りのようです。
私はバーバラのノンシャランでクールな歌い方が好きです。
by MORE (2009-07-13 22:38)
MASAさん、こんばんはー。
>あ〜っ、大ファンなのにこれまだ買ってません(汗)
えーっ、大ファンのMASAさんがまだ!?
>いつの間にやら国内盤も出ていたんですねー
どうやら来日記念盤ということみたいです。
日本にはファンがたくさんいるのでうれしい、とデイヴも言ってました^^
(←どうも"デイヴ"というとデイヴ平尾さんかスペクターを思ってしまうのはぼくだけ?)
ぼくはシングル盤を集めた最初のコンピがほしくなっちゃいました~(笑。
by parlophone (2009-07-13 23:22)
Zamoraさん、こんばんはー。
お久しぶりです。
ときどきは覗いていただいてたんですね。
うれしいです^^
>ハットフィールドは1stも2ndも好きだし、ビートルズカバーも有るし
前から1st は聴いてみたかったんですよね~。
なかなかそのチャンスがないんですけど。
ステュワート&ガスキンはカヴァーも積極的にとりあげるポップさが特徴みたいで、「ロコモーション」とかバーズの「霧の8マイル」とか、いろいろやってますね。
今回はビートルズの比較的ストレートなカヴァーです。
ちゃんと馬や鶏の声なんかも入ってます(笑。
>スラップハッピー(カンタベリー派)のピーター・ブレグヴァドその人じゃないですか?
おお、スラップハッピーは名前だけなら知ってますよ(^^;
そんな有名な方だったんですね。
失礼しました~~。
>カンタベリー派のアメリカ人て、どーゆー奴?
面白いですね~。
ポエトリー・リーディングではなかなか迫力のあるナレーションを聞かせてくれています。
by parlophone (2009-07-13 23:32)
MOREさん、こんばんはー。
>同時にHour Moon (CDR-EP) というのも出ているんですね
へえー、そうなんですか。
しかもCDRというところがなんともインディーズっぽくていいですね^^
Amazon jp.で調べたけど出てきませんでした。
Amazon Uk.ですか?
>私はバーバラのノンシャランでクールな歌い方が好きです
スパイロジャイラのころからほとんど変わってませんよね~。
ぼくも大好きです^^
by parlophone (2009-07-13 23:39)
EPのことはここで知りました。
http://www.allaboutjazz.com/php/article.php?id=33287
>スパイロジャイラのころからほとんど変わってませんよね~。
>ぼくも大好きです^^
クールだけどほのかに叙情のこもった「声」がいいんですよね。
「媚びない」というか・・・
Dave's True StoryのヴォーカルのKellyに近いところがあります。
http://www.davestruestory.com/index.html
↑Kellyの声はここでどうぞ・・・
by MORE (2009-07-14 10:01)
MOREさん、どうもです。
なるほど~、おもしろそうですね^^
>Dave's True StoryのヴォーカルのKelly
魅力的なヴォーカルですね。
Kellyさんのほうがちょっと大人っぽいかな(笑。
by parlophone (2009-07-15 23:45)