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ハンブル・パイのアルバム [紙ジャケ]

イミディエイト・レーベルを離れ、A&M に移籍してからのハンブル・パイのアルバム7タイトルが4月22日、ユニバーサルからSHM-CD としてリリースされた。

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スモール・フェイセズのスティーヴ・マリオットとザ・ハードのピーター・フランプトンが結成した"スーパー・グループ"として大きな話題になった…のは確かで、雑誌にも取り上げられたのを読んだ記憶はあるが、残念ながらぼくの周りにスモール・フェイセズを聴いてる友だちはいなかったし、ザ・ハードにいたっては名前すら聞いたこともない、というのが当時の田舎の中学生の実態だった。
しかも全盛期のころには、ぼくはジャズにのめりこんでいたから、とうとうリアルタイムにはハンブル・パイを聴き逃してしまった。

さらにtetsupc2 さんも書いていらっしゃるとおり、前回の紙ジャケはほとんど即完売状態だったから、今回のリリースは文字どおり「待望の」再発だ。

ほんとうは名盤『スモーキン』や、ヒプノシスのちょっとエッチなギミック・ジャケが楽しい『サンダーボックス』もほしいところなんだけれど、なにしろ9月のデジリマ・ビートルズに備えてセーヴしなくちゃならないし、ほかにも紙ジャケはこれでもかのリリース・ラッシュ。
とりあえず最初の3作を購入した。
まあ紙ジャケの「初回限定生産」という謳い文句も以前のような神通力はないので、どうせまたそのうち再発があるだろうという気持ちもあるしね^^

A&M 移籍第1作(通算3作め)の『大地と海の歌』は1970年作品で、グリン・ジョンズが共同プロデュースに当たっている。

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ビアズレーのイラストが印象的なこのアルバムは昔から知っていて、タイトルもよく知ってるつもりだったのに、今回オリジナル・タイトルが『HUMBLE PIE』だというのは初めて知った(←おバカ…)。

プログレを思わせるようなハモンド・オルガンのイントロにヘヴィーなギターがかぶさる冒頭の「Live with Me」を聴いただけで、このバンドが並々ならぬ実力をもった文字どおりの"スーパー・グループ"であることがはっきりわかる。
マリオットとフランプトン、そしてベーシスト、グレッグ・リドリーのそれぞれの個性が拮抗した名盤だ。

紙ジャケはE 式のゲイトフォールド・スリーヴ。

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画像でもわかっていただけると思うが、縦横に細かなラインの入ったテクスチャー・カヴァーだ。
内側の写真もいかにもブリティッシュ・ロックっぽく渋く決まっている。

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いつものようにシリアル・ナンバー入りのレーベル・カードが入っているが、カラーブックレットもインナーもなく、ちょっと最近のユニバにしては割高感がある。

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A&M 第2作『ロック・オン』は1971年3月のリリース。

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個人的には今回の3作品のなかでもっとも好きなのがこのアルバムだ。
とくにアナログでいえばA 面に当たるM-1~M-5は、フランプトンのグルーヴィな「Shine on」に始まり、マリオットとフランプトンのデュオがじつに魅力的な「Sour Grain」、ホンキー・トンキーなピアノのイントロからして小粋な「79th and Sunset」、マリオットの壮絶なヴォーカルとハープ、フランプトンのギターが唸る「Stone Cold Fever」、知らぬものないマディ・ウォーターズの代表作を緩急自在なアレンジで聞かせる「Rolling Stone」とまったく隙のない怒涛のラインナップだ。
B 面1曲めにあたるマリオットのラヴ・ソング「A Song for Jenny」は、ストーンズの「Moonlight Mile」にも通じる、ちょっとエキゾティックな趣のあるバラード。
キャッチーなギターのリフで始まるフランプトン作「The Light」への流れも最高だ。

紙ジャケはこちらもE 式のゲイトフォールド・スリーヴで、ヴィニール・コーティングではないが光沢のあるタイプだ。

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トランペットの絵のついたA&M のロゴって、ぼく的にはすごくアメリカっぽい感じがするのだが、英国にもあったんですね。
それにしてもフロント・ジャケのバイクにまたがるヘルメット集団ってどんな意味があるのだろう。

それに対して内側は熱いステージが伝わるようなポップでサイケな写真だ。

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通算5作め、A&M でのサード・アルバムにあたる『ロッキン・ザ・フィルモア』は閉鎖を間近に控えたフィルモア・イーストにおける1971年5月のライヴを収めている。

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同年11月にリリースされ、2枚組ながら全米21位、全英32位を記録する大ヒットを収めている。
アナログではB 面をまるまる使った、24分半にも及ぶドクター・ジョンの「I Walk on Gilded Splinters」、16分を超える「Rolling Stone」など、ライヴの醍醐味がたっぷり詰まった名盤だ。

紙ジャケはこれもE 式のゲイトフォールド・スリーヴだが光沢のないマット仕様になっている。

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オリジナルは2枚組だったのでレーベル・カードも律儀に2枚ついている。

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なお、『レココレ』によるとイミディエイト時代の2作品も6月24日に紙ジャケでリリースされるそうだ。
でもたしか3度目なんだよね(笑。
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コメント 6

tetsupc2

こんばんは・・・
おぉぉ~早速のアップですね。
私はブログにアップのあともう1枚「スモーキン」を買いました、実を言うと「HUMBLE PIE」も考えたのですがやはり遼さんと同じでカブトムシ貯金の為今回はお見送りしたのですが内容はプログレっぽくて私好みって感じですね。その対照的なのは私が買い足した「スモーキン」でこれはマリオットのボーカルが強烈でギターがフランプトンからデイヴ・クレム・クレムソンに変わった事で一層ハードブルース・ロックしていましてこれもお勧めですよ・・・でも9月までお互いに我慢ですね(>_<。)〃
by tetsupc2 (2009-04-30 23:35) 

へどろん

いやぁ、自分は前回、ムフフな覗き穴ジャケ目当てで?「サンダーボックス」だけ買って、今回他のやつも、って思うも、ちょっと値段が上がってるんで…う〜ん、って感じっす。
「ロック・オン」は所有のボロ安レコでがまんしても、「〜フィルモア」は聴きたいなぁ…う〜ん…カブトムシ貯金も進んでないし…ふぅ
by へどろん (2009-05-01 23:26) 

parlophone

tetsupc2さん、こんにちはー。

>「スモーキン」でこれはマリオットのボーカルが強烈でギターがフランプトンから
>デイヴ・クレム・クレムソンに変わった事で一層ハードブルース・ロックしていまして

そうなんですよ。
上にも書いたように『スモーキン』はメンバー・チェンチ後の名盤ですからね~。
できれば紙ジャケでほしかったんですが…。
今回はやっぱり見送りです^^;
『サンダーボックス』は聴いたことないんですが、どんなんでしょうかねえ?
by parlophone (2009-05-02 14:39) 

parlophone

へどろんさん、こんにちは!
覗き穴の『サンダーボックス』はどうですか(笑。
まあ、紙ジャケの醍醐味というのは変形ジャケ、ギミック・ジャケですから、ムフフじゃなくても買いたくなるのが心情ですよね。

>「〜フィルモア」は聴きたいなぁ…

あとちょっと収録時間が増えてたら『カムズ・アライヴ』のようにCD 2枚組になってたところを、ぎりぎりの1枚ですから、そう考えればお買い得はお買い得です(←ムリヤリ…^^;

>カブトムシ貯金も進んでないし…ふぅ

へどろんさんもそうですか。
ぼくもそうなんですよ。
困ったなあ~。
by parlophone (2009-05-02 14:45) 

POPOSUKE

遼さん こんばんは

ハンブル・パイですか!!
私も大好きなグループです!
しかし、私が所有しているCDは古い物ばかりです。
ほとんどが初CD化された頃に購入した物だと思います(苦笑)
どれも長年愛聴してきたのでそれなりの愛着はあるのですが、音質的にはかなりヒドイのでそろそろ買い替え時かもしれませんね。

今はちょっと資金難なのですが、せめて『SOMKIN’』辺りは欲しいですね。

そういえば、手前ミソながら私のブログでもちょうどハンブル・パイを記事にしました。
紙ジャケCDの記事ではないのですが、お時間がありましたら是非とも遊びに来て下さいね♪
by POPOSUKE (2009-05-03 22:42) 

parlophone

POPOSUKEさん、こんばんはー。

>ほとんどが初CD化された頃に購入した物だと思います(苦笑)

そうですか!
ということは80年代のCD ですね。
それはそれで貴重なものだと思いますが、音質的にはアナログ・マスターをそのままデジタルに置き換えただけの安易なリマスタリングだったかもしれませんね。

今回の紙ジャケはSHM-CD の効力はわかりませんが、なかなかいい音になっていると思います。
ぼくも『SMOKIN'』はほしいんですけどね~(涙。

POPOSUKEさんのブログ、あとで覗かせてもらいます^^
by parlophone (2009-05-05 19:38) 

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