SSブログ

ブリジット・セント・ジョン 『サンキュー・フォー』 [ブリティッシュ・フォーク]

きょうはブリティッシュ・フォークつながりで、エアー・メイル・レコーディングスから5月に紙ジャケでリリースされたブリジット・セント・ジョンのアルバムから『サンキュー・フォー』をご紹介しよう。

  01.jpg

ブリジット・セント・ジョンの名前は以前から知っているが音楽を聴いたことがなかったので、藤崎登の日本語解説に寄りかかりながら、彼女とこのアルバムについて簡単にご紹介したい。

ブリジットは英国生まれのフォーク・シンガーで、ボブ・ディランを聴いてから作曲を始め、ジョン・マーティンの協力で制作したデモ・テープが英国のカリスマDJ ジョン・ピールに認められ、彼のレーベル"Dandelion"からデビューしている。
ライヴではデイヴィッド・ボウイやディープ・パープルのサポート・ミュージシャンも務めたというから、そのあたりでぼくは彼女の名前を知ったのかもしれない。

3rd アルバム『サンキュー・フォー』はジョン・マーティンのほかにスティーライ・スパンのベーシスト、リック・ケンプ、フェアポート・コンヴェンションのドラマー、デイヴ・マタックス、マシュー・サザンコンフォートのギタリスト、ゴードン・ハントリー、さらにはハットフィールド・アンド・ザ・ノース(!)のドラマー、ピプ・パイルなどが参加したフォーク・ロック色の強いアルバムで、1972年にリリースされている。

ダンデライオン・レーベルは「売れない、いい作品」をモットーに優れたアーティストの優れた作品をリリースし続けたカルトなレーベルらしいが、そのジョン・ピールがもっとも惚れ込んでいたのがブリジットだったようで、ダンデライオン・レーベルの記念すべき第1弾もブリジットのファースト・アルバム『Ask Me No Questions』だった。

彼女の声はサンディ・デニーなどに比べるとやや低く落ち着いたかんじで、穏やかな陽だまりのような趣きだが、ブリティッシュ・フォーク・ロックの名手たちに囲まれてじつに繊細でありながらのびやかな音楽を聴かせる。

  02.jpg

紙ジャケはヴィニール・コーティングではないが、光沢のあるE 式のゲイトフォールド・スリーヴ。

おそらく彼女の手書きだと思われる歌詞が内側に印刷されている。

  03.jpg

8曲のボーナス・トラックが収録されていて、これは同年のスイス・モントルーでのライヴをシュートしたもの。
彼女のつま弾く素朴なギターの弾き語りによって、また別な楽曲の魅力が浮き彫りにされている。
MC で聞かれる彼女のフランス語もまた、美しい。

  04.jpg
  (レーベルもオリジナルをイメージしたものになっているようだ)
nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 8

MORE

私も名前は知っていましたが、聴いたことありません・・・
ちょっと気になりますね。
この手のSSWは守備範囲なので・・・

http://web.archive.org/web/20071121151048/bridgetstjohn.port5.com/main.htm

オフィシャル・ウェッブサイトもありましたよ。
曲もDL購入できます。
by MORE (2008-11-18 08:26) 

parlophone

MOREさん、こんばんはー。

そうですか、MOREさんが聴いたことがないとおっしゃるのは珍しいですね~。
2730円とちょっと高めなので二の足を踏むのですが、もうちょっと安ければ1st と2nd も買っていたかもしれません。
でも3rd はやはり名盤だと思います^^

サイトのご紹介、ありがとうござます。
あとで覗いてみますね^^

by parlophone (2008-11-19 01:00) 

yogijun

はじめまして。

Bridget ST. John、良いですよね。ちょっとハスキーな声が他の英国フォークの女性ボーカルとは違っていますし。

つい最近これのオリジナル盤を買うことが出来ました(ちょっと高いですが)。

貼り付けさせていただいたのは、自分の漁盤日記とも言うべきものです。
Bridgetのエントリも入れてあります。再発の紙ジャケはオリジナル盤と比較しても良く出来ていますね。

自分はUKオリジナル・アナログのみを集めているので、あまり量は集められませんが、これからもぼちぼちやっていくつもりです。

お時間あったらご覧下さい。
by yogijun (2008-12-04 23:02) 

parlophone

yogijunさん、こんばんは、はじめまして。
管理人の遼(parlophone)と申します。
ようこそいらっしゃいました。

ぼくがブリジットを聴いた最初の印象は、彼女がよく聴いていたというバフィ・セント・マリーにちょっと似ているかな、という感じでした。
でも、おっしゃるとおりワン・アンド・オンリーの個性を持った素敵なシンガー、ソングライターですよね。

>つい最近これのオリジナル盤を買うことが出来ました(ちょっと高いですが)

ブログ拝見しました。
とてもしっとりとした感じの上品なブログですね~。

やっぱりフロント・カヴァーにポリドールのロゴがないのは淋しいですが、レーベルもけっこうオリジナルに近い感じなのがわかりました。
ありがとうございます。

>UKオリジナル・アナログのみを集めている

なかなか大変でしょうね~。
コンディションのいいものは高いでしょうし…(笑。
これからもときどき遊びに行かせてもらいます。
今後ともよろしくお願いいたします。
by parlophone (2008-12-05 00:56) 

yogijun

>遼(Parlophone)さん

当方のブログへのコメント、ありがとうございました。

最近は英国フォークを中心に集めているので、なかなか数が揃いません。

英国女性フォークがお好きなら、Jancis Harveyを是非聴いてみてください。CDになっていると聞きました(詳しくは当方のエントリをご覧下さい)。

他には、Nigel Mazlyn Jonesという男性の作品も素晴らしいです(ギターが物凄く上手いんです)。こちらもエントリに入れてあります。
by yogijun (2008-12-05 06:39) 

parlophone

yogijunさん、こんばんは。

>最近は英国フォークを中心に集めているので、なかなか数が揃いません

やっぱりブリティッシュ・フォークは深い森ですかね(笑。
もともとのリリース数がそんなに多くないものが多いので、コンディションのいいものを集めるのは大変でしょうね。

>Jancis Harvey
>Nigel Mazlyn Jones

いずれもまったく名前すら聞いたことがありません。
yogijunさんのブログを拝見して参考にさせていただきたいと思います。
by parlophone (2008-12-06 01:29) 

Backstreets

遼さん、こんばんは。
2006年にディスク・ユニオンからリリースされたブリジット・セント・ジョンの『サンキュー・フォー』は、エア・メールのものよりボーナス・トラックが2曲多いようですね。彼女のHPで掲げられているものもディスク・ユニオン盤と同一の曲目です。発売当時に『レコード・コレクターズ』でレヴューされたところによると、アルバム未収録のシングル盤の曲を入れたようです。さて、曲目の多いディスク・ユニオン盤を買うか、最新リマスターのエア・メール盤を購入するか、多いに迷うところです。
by Backstreets (2008-12-07 17:11) 

parlophone

Backstreetsさん、こんばんはー。

>2006年にディスク・ユニオンからリリースされた…『サンキュー・フォー』は…
>ボーナス・トラックが2曲多いようですね

なんと! そんなものがあったんですか。
ウニオン畏るべしですね~。

>アルバム未収録のシングル盤の曲を入れたようです

う~ん、これは魅力的だなあ。
リマスターの効果がどれだけかはわかりませんが、紙ジャケにこだわらないのであればやっぱりユニオン盤ですかねえ。
by parlophone (2008-12-08 02:50) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。