リンゴのアルバム――part 1 [BEATLES]
マウンテンが延期になったりゼッペリンが発売中止になったり、このところ紙ジャケのリリースも不安定だが、そんななか、リンゴ・スターのソロ・アルバム初期4枚の紙ジャケが無事リリースされた。
きょうはパート1として、3rd アルバム『リンゴ』以外の3枚をご紹介しよう。
最初のアルバム『センチメンタル・ジャーニー』が英国でリリースされたのは1970年3月27日。
例のポールの"脱退宣言"の約2週間前である。
ぼくがこのアルバムを最初に深夜放送のラジオで聴いたのがいつだったのかはっきり覚えていない。
でも日本でのリリースが6月25日だから、ビートルズの解散は気分としては完全に現実のものであり、ジョンやポールにつづいてリンゴもアルバムを出すことで、解散後に向けてのプロジェクトが大きく動き出していることを感じさせるものだった。
当時のぼくはラウドなギターが鳴り響くハードなロックに夢中だったから、ラジオから流れてきた牧歌的なスタンダード・ナンバーにはほとんど興味を感じなかった。
じつをいうと、今もその気分はたいして変わってない。
ジャズ・ヴォーカルを聴き始めてからスタンダードもよく聴くようになったけれど、そういうものに感じる圧倒的な美しさやスリリングなおもしろさがこのアルバムにはない。
アレンジャーにジャズ界の大物オリヴァー・ネルソンやクィンシー・ジョーンズ、映画音楽の巨匠でもあったエルマー・バーンスタイン、それにポールやクラウス・フォアマン、ビージーズのモーリス・ギブ…といった名前が並んでいるのを見ると、アレンジを聴くべきものなのかという気もするのだが、いかんせんリンゴのヴォーカルに力がないのでちっともおもしろくない。
ビートルズ時代のリンゴの朴訥で暖かなヴォーカルがけっして嫌いではなかっただけに残念だ。
今回のシリーズも例によって、ジャケットとレーベルは可能なかぎり英国オリジナルを忠実に再現し、国内初盤の雰囲気をもたせた帯をつけている。
ザ・ビートルズ・クラブの斉藤早苗、葉山真による新たな解説と、歌詞、対訳がついている。
ヴィニール・コーティングされたE 式のシングル・スリーヴが美しい。
(右下の少年の顔も切れずにきちんと写っている)
(バック・スリーヴの下部の表記は「Printed and Made in Japan」になっている)
わずか6か月のインターヴァルでリリースされた2nd アルバム『Beaucoups of Blues』は邦題に「カントリー・アルバム」とあるように、リンゴが愛してやまないカントリー・ミュージックに的を絞った作品だ。
前作よりはいい出来だと思うけれど、ぼくの好みからすると60点という感じ。
もう少しじっくりと創り込めばもっと完成度の高い作品になったのではないかと思えてしまってそこが残念だ。
内側までヴィニール・コーティングされた豪華なゲイトフォールド・スリーヴで、歌詞と共演したミュージシャンのスナップを収める。
帯は例によってジャケットの上部から巻きつけるような格好になっているので、うっかり開こうとすると破れてしまう危険性がある。
4th アルバム『グッドナイト・ウィーン』(1974)は、ジョンの"失われた週末"のセッションのなかから生まれた『心の壁、愛の橋』、ニルソンの『プッシー・キャッツ』と並んで3部作と呼ぶのがふさわしいような作品。
今回初めて聴いたけれどすごく気に入ってしまった。
参加ミュージシャンも豪華だし、楽曲も粒が揃っている。
リンゴとジム・ケルトナーのツイン・ドラムスも快感だ(笑。
1951年の20世紀フォックス映画『地球の静止する日』をパロッたジャケットが楽しい。
コーティングのないE 式のシングル・スリーヴで、裏もビッグバンを思わせるようなデザイン。
(きちんとオリジナルのカタログ・ナンバーも復刻されている)
ジョンやニルソン、ビリー・プレストンやドクター・ジョンといった有名どころのミュージシャンが顔をそろえたインナーバッグにカスタム・レーベルが復刻されている。
きょうはパート1として、3rd アルバム『リンゴ』以外の3枚をご紹介しよう。
最初のアルバム『センチメンタル・ジャーニー』が英国でリリースされたのは1970年3月27日。
例のポールの"脱退宣言"の約2週間前である。
ぼくがこのアルバムを最初に深夜放送のラジオで聴いたのがいつだったのかはっきり覚えていない。
でも日本でのリリースが6月25日だから、ビートルズの解散は気分としては完全に現実のものであり、ジョンやポールにつづいてリンゴもアルバムを出すことで、解散後に向けてのプロジェクトが大きく動き出していることを感じさせるものだった。
当時のぼくはラウドなギターが鳴り響くハードなロックに夢中だったから、ラジオから流れてきた牧歌的なスタンダード・ナンバーにはほとんど興味を感じなかった。
じつをいうと、今もその気分はたいして変わってない。
ジャズ・ヴォーカルを聴き始めてからスタンダードもよく聴くようになったけれど、そういうものに感じる圧倒的な美しさやスリリングなおもしろさがこのアルバムにはない。
アレンジャーにジャズ界の大物オリヴァー・ネルソンやクィンシー・ジョーンズ、映画音楽の巨匠でもあったエルマー・バーンスタイン、それにポールやクラウス・フォアマン、ビージーズのモーリス・ギブ…といった名前が並んでいるのを見ると、アレンジを聴くべきものなのかという気もするのだが、いかんせんリンゴのヴォーカルに力がないのでちっともおもしろくない。
ビートルズ時代のリンゴの朴訥で暖かなヴォーカルがけっして嫌いではなかっただけに残念だ。
今回のシリーズも例によって、ジャケットとレーベルは可能なかぎり英国オリジナルを忠実に再現し、国内初盤の雰囲気をもたせた帯をつけている。
ザ・ビートルズ・クラブの斉藤早苗、葉山真による新たな解説と、歌詞、対訳がついている。
ヴィニール・コーティングされたE 式のシングル・スリーヴが美しい。
(右下の少年の顔も切れずにきちんと写っている)
(バック・スリーヴの下部の表記は「Printed and Made in Japan」になっている)
わずか6か月のインターヴァルでリリースされた2nd アルバム『Beaucoups of Blues』は邦題に「カントリー・アルバム」とあるように、リンゴが愛してやまないカントリー・ミュージックに的を絞った作品だ。
前作よりはいい出来だと思うけれど、ぼくの好みからすると60点という感じ。
もう少しじっくりと創り込めばもっと完成度の高い作品になったのではないかと思えてしまってそこが残念だ。
内側までヴィニール・コーティングされた豪華なゲイトフォールド・スリーヴで、歌詞と共演したミュージシャンのスナップを収める。
帯は例によってジャケットの上部から巻きつけるような格好になっているので、うっかり開こうとすると破れてしまう危険性がある。
4th アルバム『グッドナイト・ウィーン』(1974)は、ジョンの"失われた週末"のセッションのなかから生まれた『心の壁、愛の橋』、ニルソンの『プッシー・キャッツ』と並んで3部作と呼ぶのがふさわしいような作品。
今回初めて聴いたけれどすごく気に入ってしまった。
参加ミュージシャンも豪華だし、楽曲も粒が揃っている。
リンゴとジム・ケルトナーのツイン・ドラムスも快感だ(笑。
1951年の20世紀フォックス映画『地球の静止する日』をパロッたジャケットが楽しい。
コーティングのないE 式のシングル・スリーヴで、裏もビッグバンを思わせるようなデザイン。
(きちんとオリジナルのカタログ・ナンバーも復刻されている)
ジョンやニルソン、ビリー・プレストンやドクター・ジョンといった有名どころのミュージシャンが顔をそろえたインナーバッグにカスタム・レーベルが復刻されている。
経済的に無理なため(そのわりにずいぶん無駄遣いしてるんですが・笑)、リンゴの紙ジャケはパスしようと思っているんですが、やっぱり見たら欲しくなりますねえ〜。
まあ初期の2枚はオリジナルのUK盤が高価なだけで、内容が伴いませんですね^^。
でも「センチメンタル・ジャーニー」は寝ながら聴くとけっこういいので好きです。
「グッド・ナイト・ヴィエナ」(「ウィーン」にはなぜか抵抗があるなあ)は「リンゴ」に負けず劣らずの名作ですよね。好きなアルバムです。
by MASA (2008-06-20 03:03)
遼さん毎度です。
買われましたか~
私は他のタイトル(マウンテン)と一緒なのでまだ手元にありません・・・
今回の音源は新しいものですか??
私はリンゴではセンチメンタル・ジャーニーとリンゴが好きなので音的に向上しているか気になるところです。それとリンゴのジャケットの出来も気になります。
帯は相変わらずデンジャー帯(勝手に言っています)なんですね。。。これだと気軽にジャケットを開きながらニヤニヤ鑑賞もやる気失せます・・・そんなにコストは変わらないと思いますので普通に巻いてほしいと思うのはわたしだけでしょうか。。。
とりあえず前回の私のアナログ盤リンゴの記事をトラバしますね。
by tetsupc2 (2008-06-20 13:08)
遼さん、こんばんは。
うーん1800円なら購入なのになぁ~的作品。
レノン紙ジャケのように衝動的に買えない自分がいたりします。
うーん、リンゴへの思い入れも少ないのもある。
それでも『リンゴ』はメロディアスな名作ですね。
リンゴの人柄が伝わってきます。
初期の作品ってジョージマーティンのプロデュースでした?
それなら気になってしまうなぁ。
ビートルズマジックがあるのかなぁ?
by ouichi (2008-06-21 23:23)
MASAさん、こんばんは~。
>やっぱり見たら欲しくなりますねえ〜
ぼくは『リンゴ』しかもってないので、この際と思って買っちゃいました。
>でも「センチメンタル・ジャーニー」は寝ながら聴くとけっこういいので好きです
ああ、そうでしょうね。
ぼくも記事をUPしてから、
「ヴォーカルに力がないのでちっともおもしろくない」
はさすがに言い過ぎかなあ~、と反省してしまいました(笑。
>「グッド・ナイト・ヴィエナ」(「ウィーン」にはなぜか抵抗があるなあ)
たしかに。
「グーテンナハト・ウィーン」ならわかりますが(笑。
by parlophone (2008-06-22 00:03)
tetsupc2さん、こんばんは!
nice! &comment & trackback ありがとうございました。
>今回の音源は新しいものですか??
それがですねー。
きょうの記事にも書いたんですが、どうやら昔のままのようです。
>それとリンゴのジャケットの出来も気になります
ジャケットはいいみたいですよ。
けっこう再現度は高いと思います。
でも値段がねーーー。
by parlophone (2008-06-22 00:07)
ouichiさん、こんばんは~。
>うーん1800円なら購入なのになぁ~的作品
たしかにそうですよね。
アルバムとして魅力があるのは『リンゴ』と『グッドナイト・ヴィエナ』ですね。
>初期の作品ってジョージマーティンのプロデュースでした?
ジョージ・マーティンは『センチメンタル・ジャーニー』だけですね。
ま、ぼくの感想としてはプラケでじゅうぶん、って感じです(笑。
by parlophone (2008-06-22 00:12)