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ウェザー・リポート 『ブラック・マーケット』『8:30』 [モダン・ジャズ・ジャイアンツ]

きょうは前回の残りの2作品を紹介する。

『ブラック・マーケット』は1976年の作品。
このアルバムを録音中の1975年12月にアルフォンソ・ジョンスン(b)に代わってジャコ・パストリアスが参加、ザヴィヌル~ショーター~ジャコという最強の布陣が完成した。
もうぼんやりとしか覚えていないので記憶違いがあるかもしれないのだが、ジャコが送りつけたデモ・テープを聴いて興味を持ったザヴィヌルがジャコに電話をして「それでおまえはエレクトリック・ベースも弾けるのか?」と聞いたという。
流麗なフレットレス・ベースの音をアコースティック・ベース(つまりコントラバスですね)と勘違いしたというエピソードだが、ザヴィヌルがエレクトリックにこだわったということもわかっておもしろい。
ジャコはこのアルバムで2曲に参加している。
オープニングからM-1Black Market」、M-2Cannon Ball」、M-3Gibraltar」、M-4Elegant People」と名曲がつづくが、M-2ではさっそくジャコのハーモニクスを多用した驚異のベースが聴ける。
かといってアルフォンスのベースが凡庸というわけでも、もちろんない。

   

紙ジャケはノン・コーティングのE式スリーヴ。
インナー・バッグはついていない。
ブラック・マーケットの愉しいジャケットを裏切らないポップな名作で、音も悪くないと思う。

『8:30』は1979年の作品だ。

   

2枚組で全13曲のうち、最後の4曲がスタジオ・レコーディングによる新曲、残りはライヴ・レコーディングである。
Disc-1M-1Black Market」、M-4a Remark You Made」、M-6in a Silent Way」、Disc-2M-1「バードランド」と、こちらも名曲がずらりと並ぶ。
スタジオでは多重録音で隙のない作りだった名曲たちがパーカッションを含むクインテットでどのように表現されるかが聴きどころだ。

   

紙ジャケはコーティングのないゲイトフォールド。
こちらもインナーは付属していない。
音はライヴ・レコーディングでもたいへん鮮烈で30年前の録音とはとても思えない。


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コメント 5

Sugar

『8:30』はアナログでしか持ってないのですが、ここのところ聴いていないので、うる覚えですが、凄い音が入っていた記憶が。
しかしどれを買うか悩むんですが、まずは、これかなぁ。
by Sugar (2007-04-10 10:55) 

parlophone

ぼくはCD時代になってからの後追いですが、やっぱりスゴイと思いますね~。

>まずは、これかなぁ

Sonyの紙ジャケはだいたいどこでも買えるくらいプレスするようですが、TOTOなんかはあっという間に店頭から姿を消した(最近再プレスされましたが)ので油断ができません。

人気度からいえばやっぱり『ヘヴィ・ウェザー』をまず押さえておいたほうが安全でしょうね。
by parlophone (2007-04-10 21:50) 

はじめまして、つんと申します。私もW.R.好きです。

「Black Market」はアルフォンス、「Cannon Ball」はジャコ、「Gibraltar」もジャコ、「Elegant People」はアルフォンスでしたっけ?

もちろん「8:30」はジャコが彼以前の名曲を自分なりの解釈で弾いてて大好きです。

それにしても写真の紙ジャケ、一瞬、LPかと思ってしまいました。
by (2007-04-12 02:26) 

parlophone

つんさん、初めまして。
管理人の遼と申します。
nice! とコメント、ありがとうございました。

>「8:30」はジャコが彼以前の名曲を自分なりの解釈で弾いてて大好きです

そうですね。
それもこのアルバムの聴きどころのひとつでしたね。
ありがとうございました。

紙ジャケはとてもよくできていますよ。
あ、それから「Gibraltar」はアルフォンスです。

では、これからもよろしくお願いいたします。
by parlophone (2007-04-12 23:10) 

parlophone

1046SpaceFie.. さん、こんばんは。
初めまして、管理人の遼と申します。
ようこそいらっしゃいました。

>『8:30』のころのWEATHER REPORTのライブを見に行きました

うわあ、現役時代のジャコをご覧になったことがあるんですね!
うらやまし~~^^

>フレットを自分で抜いて、フレットレスにした

これは当時のベース少年はみんなしたんじゃないでしょうかね。
それほどジャコのベース・プレイは抜きんでて革新的であったわけですよね。

>ビリーコブハム、スティーブ・カーンとのジョイント・ライブにある
>アルフォンソ・ジョンソンの"Bahama Mama"

おお、こんなライヴがあったんですね。
ぼくはビリー・コブハムをあまり好きになれないんですが、すごいメンバーなので聴いてみたくなりますね^^
by parlophone (2007-04-12 23:18) 

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