SSブログ

コルトレーンの紙ジャケ [モダン・ジャズ・ジャイアンツ]

LOVE』に妖しくこころを掻き乱されているあいだに、巷ではさまざまな新譜や再発紙ジャケのCDがリリースされている。
そのなかから今日はコルトレーンのアトランティック時代の代表的な2枚『ジャイアント・ステップス』と『マイ・フェイヴァリット・シングス』の紙ジャケを紹介しよう。

   

プレスティッジ~アトランティック~インパルスと変遷してゆくトレーンの音楽的ピークがインパルス時代にあるのは論を俟たないが、トレーンの優れた音楽的資質はモンクとの共演を経てすでにプレスティッジ期には花開いていたので、当時の演奏を愛している人も多いだろう。
けれど、いわゆるシーツ・オヴ・サウンドの完成がかれの音楽に大いなる飛躍をもたらしたこともまた事実であって、『ジャイアント・ステップス』に始まるアトランティック期は、そのタイトルそのままにかれの最初のハーヴェストであったといってよい。

プレスティッジやインパルスと違って、アトランティックの紙ジャケは今までに2回しかリリースされていない。
最初はアトランティック50周年を記念して米ライノから97年?にリリースされた。

   

US製紙ジャケの例に漏れず125ミリ×125ミリの小さな「なんちゃって紙ジャケ」だが、写真のクオリティはなかなかだったし、未発表のボーナス・トラックがたっぷり入って、20ページのカラー・ブックレットまでついた「デラックス・エディション」という仕様で堂々としたできばえだった。

   

ぼくはこのシリーズから『ジャイアント・ステップス』を買っている。

2度めはワーナー・ミュージックから同じくアトランティック50周年記念というかたちで98年にリリースされている。
これが国内盤紙ジャケの最初だが、写真のクオリティの低さに愕然としたものだ。

参考のためにUSオリジナルのアナログ盤(70年代のレイト・プレス)と国内盤(80年ごろ?)を並べた画像を見ていただきたい。

   

US盤はシュリンクがかかったままなのでちょっと見づらいが、国内盤(左側―帯がついている)の写真は赤茶けてしまっていかに劣化しているかお分かりだと思う。

紙ジャケもまったく同じようなできだった。
それでこのシリーズからは気休めのためにいちばん好きな『マイ・フェイヴァリット・シングス』だけを買った。

というのも、その前にライノからリリースされていた『ザ・ヘヴィウエイト・チャンピオン』というボックス・セットを持っていたからだ。

   

ボーナス・ディスクを含めて7枚からなるこのボックスは、アトランティック期のすべての録音を網羅している。

   

美しいポートレイトをあしらったデジパックに収められたトレーンの音楽は、ライノの丁寧な編集によって完全にとらえられているが、もうひとつ素晴らしいのがボーナス・ディスクの装丁である。

   

おわかりだろうか。
スコッチの「206」のミニチュア・紙ケースに収められているのだ。
いうまでもなくじっさいにアトランティックを初めとする大小さまざまなスタジオで当時プロの録音に使われていたオープン・リール・テープである。

   

裏は「Giant Steps. Take 3」などと書かれていて、生々しいことこのうえもない。
おそらくモービル・フィディリティ社のビートルズのボックス・セットあたりからヒントを得ていると思われるが、マニアをくすぐる装丁である。

   
   (なかももちろんオープン・リールを模している)

このセットがあったの紙ジャケには手を出さなかったのである。

さて、今回の60周年の紙ジャケ、これは確実に進歩してます。

   
   (左が前回50周年、右が今回60周年)

まずフロントだけヴィニール・コーティングされた厚紙A式のスリーヴになった。
そして当時のADインナーを思わせるような紙製のインナー・スリーヴがついた。

   
   
これらはロックの紙ジャケからのフィードバックである
(ちなみに紙ジャケでフロントだけのヴィニール・コーティングを再現したのはジャズではアトランティックが初めてで、今までのブルーノートやプレスティッジは、製作過程を簡素化するためか裏までコーティングされていた)。
前回の紙ジャケでは50年代のモノラル盤でおなじみの黒地にシルヴァーのレーベルが使われていたが、今回はオリジナル・ステレオ盤のものが採用されている。

ジャケットの写真もオリジナルのクオリティに迫る出来だ。

   
   (全体的に赤茶けてディテールの情報に乏しかった前回の紙ジャケに比べると、今回は
    スーツなどもかなり質感の感じられるものになっている)

   
   (住所も前回はROCKEFELLERになっていたが、今回はBROADWAYが再現されている)

   
   (ライノ盤と比べてもまったく遜色がない^^)  

レーベルはグリーンにブラックのステレオ盤仕様。
フロント・スリーヴだけがモノラル仕様で、バック・スリーヴもレーベルも収録された音源もステレオ、という不統一はあるようだが、とりあえずジャズの紙ジャケもしだいにディテールが追い込まれているのは素直に喜びたいと思う。

あ…

 

音聴くの忘れてた(爆。


11月30日追記
Sugarさんの書き込みで、今回の紙ジャケは焼失したと思われていたマスター・テープからリマスタリングされた新しいマスターが使用されたということを思い出した(笑。

さっそくライノ盤と、それに準拠した前回の紙ジャケと、今回のニュー・マスターの紙ジャケ、それぞれ聴き比べてみた。

以前からアトランティックの音源はあまり音がよくないと、いろいろなところで書いてきたが、今回もその印象は変わらなかった。

『ジャイアント・ステップス』はUSアナログ盤と比べると、高域が伸びてサックスの音はかなりリアルだ。
もともとコルトレーンのテナーは一瞬アルトかと思わせるほど高い音を響かせるが、まろやかな印象のアナログ盤に比べて、CDはかなり鮮烈な音になっている。
しかしトミフラのピアノは相変わらずちょっと歪んで聞こえるし、チェンバースのベースは音像が滲んでぼやける。
A.テイラーのドラムスはシンバルの音は切れがあるがそれ以外は目立たない。

この傾向は前回の紙ジャケも(そのもとになったライノ盤も)そして今回も変わらない。
しいていえばSNがよくなって、少し音が立体的になった感じか。

『マイ・フェイヴァリット~』はエルヴィンのドラムスがダイナミックにとらえられ、マッコイのピアノも迫力のある音像になって、『ジャイアント・ステップス』からは進歩した音になっているが、やはり全体的に歪みっぽい録音である。

紙ジャケも前回に比べると音圧が上がって、全体的なダイナミクスが増したようには感じるが、その差は小さくて、オリジナル・マスターの鮮烈さというのは感じられなかった。


12月17日追記
レーベルについては、pinkislandさんや JDさんのコメントにもとづいて記事の一部を修正しました。
ありがとうございました。


nice!(0)  コメント(18)  トラックバック(2) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 18

Sugar

そ、そ、その音について聞きたいのですが・・・・。
というのもアトランティックはテープ倉庫焼失でマスターがないと近年まで
いわれておりましたが、今回有ったというではあーりませんか。
というわけで、今回正直音の違いを・・・。
私もボックス買ったので余計に今回の音が・・・。
よろしくお願いいたします。
by Sugar (2006-11-29 21:42) 

bassclef

遼さん、みなさん、こんばんわ。前日のアニタ記事へのコメントへの遼さんの感想・・・ほめて頂きすぎで恐縮してしまいます(笑)
そして今日はコルトレーンときて、連続でジャズとはうれしいです(笑)
それだけいろんなエディションのCDを揃えてきたということは・・・遼さんはアトランティック時代のコルトレーンがかなりお好きなようですね。アトランティックのコルトレーン~何かはっきりした目標地点が見えてきて、それにむかって突き進んでいくような雰囲気ありますね。コルトレーン大好きな友人も「アトランティック時代が好きだ・・・」と言っておりました。僕は案外、Coltrane Plays The Bluesが気に入っております。
それと
>ちなみにフロントだけのヴィニール・コーティングを再現したのはジャズではアトランティックが初めてで、今までのブルーノートやプレスティッジは、製作過程を簡素化するためか裏までコーティングされていた~
なるほど、そうだったのか!この話しは興味深いものあります。
by bassclef (2006-11-29 22:40) 

chitlin

こんばんは!
Rhino盤の「なんちゃって紙ジャケ」ならば持っています。
確固たる意志の強さが感じられるので好きな1枚です。

>『ザ・ヘヴィウエイト・チャンピオン』というボックス・セット
学生時代に同級生が持って来ていたのを見掛けたことはあるのですが、中味を拝見するのは初めてです。当時はジャズにまったく興味を持っていませんでしたので。(汗)
流石、大物ですねぇ。

50周年、60周年となると10年後にも・・・!
by chitlin (2006-11-30 00:10) 

parlophone

Sugarさん、お久しぶりです。

>アトランティックはテープ倉庫焼失でマスターがないと近年まで
>いわれておりましたが、今回有ったというではあーりませんか

そうでしたね!
ぼくはその話をどこで知ったんだろう?
『スイング・ジャーナル』を立ち読みしたときかな(笑。

あわてて先ほど比較試聴してみました。

結果的には「さすがオリジナル・マスター!」というほどの違いは感じられませんでした。
マスタリングが新しくなったぶん、よくなっているとは思いますが、その差は僅少です。
音のためだけなら買い換える必要はないと思いますがねえ…。

ちなみに少し詳しい記事を追記しました。
参考になるかどうかわかりませんが…。
by parlophone (2006-11-30 00:42) 

parlophone

bassclef さん、連投感謝です!

>アニタ記事へのコメントへの遼さんの感想・・・ほめて頂きすぎで恐縮してしまいます(笑)

そんなことないですよ~^^

ぼくはコルトレーンは全期にわたって好きですね~。
さすがにマイルズの最初のころのテナーは「??」ですが…(笑
プレスティッジも好きなレコードはいろいろあります。
『Coltrane Plays The Blues』ですか~。
さすが渋いところ来ますねえ!

>>ちなみにフロントだけのヴィニール・コーティングを再現したのは…

いやあ勝手な思い込みかもしれませんので読み流してください…(汗。
by parlophone (2006-11-30 00:49) 

parlophone

chitlinさん、どうもです!

>確固たる意志の強さが感じられるので好きな1枚です

『ジャイアント・ステップス』は59年でしたっけ?
だとするとトレーンはたしか26年生まれですから33歳。
脂が載って、モンクとの共演で新しい奏法にも開眼して、向かうところ敵なしの情況ですよね。
ロリンズの雲隠れはいつごろだったかしら?

いずれにしてもこのあたりからインパルスの『ヴィレッジ・ヴァンガード』くらいまでのトレーンはほんとうにすごいですね!
by parlophone (2006-11-30 00:55) 

路傍の石

『ジャイアント・ステップス』はジャズ聴き始めの頃によく聴いた1枚です。
寝入りばなにベッドで聴いて、その翌日ウォークマンで電車の中で聴いて、
夢中になりましたね。
このアルバムは、コルトレーンの諸作の中でも
スリリングでありながら端正で美しい演奏を聞かせるその塩梅が素晴らしいです。

それにしてもさすがは誉れ高い名盤、これまでCDでも色々出ていたんですね。
拙の所有しているものはUS盤アナログのレイトと、
CDはUS盤の最初の盤(80年代終わり頃に購入)でしたが、
CDで聴くジャズの音は妙にクリア、それでいてヒステリックな音質がダメでしたね。
で、CDはしばらくして手放してしまいました。

もともと優良録音ではないという評価だそうですが、
アナログでは適度に埃っぽくナマっている音質が、
それまでロックを聴いてきた耳にも自然と馴染んだという記憶があります。
プレスはレイトでもとりあえず満足という感じ。

『ジャイアント・ステップス』のジャケットはいかにも堂々としていて、
それだけでも名盤の香りがしてイイですねぇ。
by 路傍の石 (2006-11-30 11:50) 

shibuhiko

こんにちは、私も何枚か買ってみました。

>>この傾向は前回の紙ジャケも(そのもとになったライノ盤も)

あれって、ライノ盤をもとにしてたんですか?てっきり日本独自の
リマスターかと思ってました。ワーナー系にしては珍しい20bitK2でしたよね。
今回の60周年盤はレーベル面記載の西暦に2006年が無く、盤によって年も
ばらばらなのでSJ誌などに載っていたオリジナルマスターの件にちょっと
不信感を抱いてしまいました。ライノの文字も無ければリマスターエンジニアのクレジットも無いし。
レビューにも書かれているように「ジャイアント・ステップス」と「マイ・フェイヴァリット~」は
50周年のものとの差があまり感じられず残念でした。
「コルトレーン・サウンド」を数年前に出たEU盤プラケと聴き比べましたが、
こちらはベールを一枚拭い取ったようなくっきりとしたサウンドに感じられました。

このシリーズ他にもまだまだ出るようなので楽しみですね。
来年にはインパルスの紙ジャケが再プレスです。
by shibuhiko (2006-11-30 12:50) 

M54

遼さん、こんにちは。
余談ですが、『ローランド・カーク伝』にカークは練習曲として『ジャイアント・ステップス』をよく吹いていたと書いてあったように思うのですが、カークの『ジャイアント・ステップス』あったら聴いてみたいです。
ところでトレーンのこの曲、今朝から久しぶりに聴きました。 ブリブリ吹きまくってますね。 僕もアトランティックのトレーンは好きです。 プレイズ・バラード、コルトレン・ジャズ、オレ、等など、この頃はメンツがいろいろでそれも楽しみですね。  それと、エンジニアがほとんどトム・ダウトですよね。 だから何なんだ、と言われるとただそれだけなんですが(笑)  59年のトレーン、自信に満ちてますがまだ神がかってなくてこの辺りが一番いいように思います。
by M54 (2006-11-30 19:07) 

parlophone

路傍さん、ご無沙汰しております。

>寝入りばなにベッドで聴いて、その翌日ウォークマンで電車の中で
>聴いて、夢中になりましたね

ジャズに夢中になるころって、なんだか渇いたのどを潤す湧き水を探すように、やたら聴きたくなりません?(笑

ぼくは22歳のころ、ドルフィーの音を求めてジャズ喫茶をはしごしたことがありましたね…。

>CDで聴くジャズの音は妙にクリア、それでいてヒステリックな音質

お! 今回も基本的にはそういう傾向です。
アナログのやや角の取れたマイルドな音質とは明らかに異なります。

>『ジャイアント・ステップス』のジャケットはいかにも堂々としていて

いいですね~。
アトランティックのトレーンのジャケットはけっこうみんな好きです。
『プレイズ・ザ・ブルーズ』とか『オレ』とか『アヴァンギャルド』とか…。
by parlophone (2006-11-30 22:34) 

parlophone

shibuhikoさん、こんばんは!

>あれって、ライノ盤をもとにしてたんですか?
>てっきり日本独自のリマスターかと思ってました

ぎゃっっっ!!
ひょっとするとぼくのとんでもない勘違い?!
アトランティック50周年でライノから出て、半年もしないうちにイースト・ウエスト・ジャパンから同じ「アトランティック50周年」として出たので、てっきり同じ音源かと思っていました…。

あ~、申し訳ないです…。

>「コルトレーン・サウンド」を数年前に出たEU盤プラケと聴き比べましたが、
>こちらはベールを一枚拭い取ったようなくっきりとしたサウンドに感じられました

そうですか!
アトランティックってどうもいい音のイメージがないので、ぜひそういうCDを聴いてみたいもんです^^;
by parlophone (2006-11-30 22:41) 

parlophone

>『ローランド・カーク伝』にカークは練習曲として『ジャイアント・ステップス』を…
>カークの『ジャイアント・ステップス』あったら聴いてみたいです

ああ、あったら聴いてみたいですね!
カーク特有のなめらかでメランコリックなフレーズでめくるめく世界を堪能できそうですね~。

>ところでトレーンのこの曲、今朝から久しぶりに聴きました

うわあ、なかなかハードな朝ですね!

>それと、エンジニアがほとんどトム・ダウトですよね

そうなんですよ!
コルトレーン、ミンガス、クラプトン、アレサ、オーティス…みんなトム・ダウドですからね~。
なんとなくクレジットを見ると「お~」ってうれしくなっちゃいます(よくわかんないですが…笑)。
by parlophone (2006-11-30 22:53) 

pink island

 遼さん、こんにちは。

紙探さんのところでコルトレーンの紙ジャケが進化して、再発されているのを知りました。私もライノが50周年で紙ジャケを出した時は、いろいろ買いました。
2000年にライノがATLANTIC JAZZ GALLERYシリーズとして、Ole Coltraneを出した時もこれまた買いました。Oleのエンジニアはフィルラモーンだったりして、凄いです。

98年にイーストウエストがATLANTIC JAZZの名盤を、50周年記念として紙ジャケ化した時は、CDレーベル面が黒の大昔のやつを使っていて、なんじゃらほいと思いました。20bit K2でしたね。
by pink island (2006-12-04 15:53) 

parlophone

pinkさん、こんばんは~。

>Oleのエンジニアはフィルラモーンだったりして、凄いです

え゛~~!それはまったく知りませんでした!

>黒の大昔のやつを使っていて、なんじゃらほい

なんですってねーー。
ぼくにはレーベルの変遷がまったくわからないので、完全に信じておりました。
でもなんでわざわざ…??
by parlophone (2006-12-04 20:14) 

lonehawk

遼さん、こんばんは!
当ブログでもコルトレーンの記事をアップしましたので、TBさせて頂きました。

ワタシもアトランティック期のコルトレーンが特に好きですね。
ワタシがコルトレーンに手を出した頃は既にアトランティック期の紙ジャケは市場から消えていたので、なんとか中古で探しましたが、どうしても『マイ・フェイヴァリット・シングス』だけは発見出来ませんでした。
なので2度ほどプラケCDを買い替えて愛聴しており、待望の再紙ジャケ化でした。

オリジナル・マスターの効果はボチボチですが、だからといって名盤が色褪せるわけではないので、これからは今回の紙ジャケで『マイ・フェイヴァリット・シングス』を楽しむことにします。
どの曲も色々な形で慣れ親しんだスタンダードですが、どこか東洋風な味わいも感じさせるコルトレーン流の解釈は素晴らしいです。
by lonehawk (2006-12-07 23:33) 

parlophone

lonehawkさん、こんばんは~。

>ワタシもアトランティック期のコルトレーンが特に好きですね

ぼくはとくにアトランティックというわけではなくて、プレスティッジの後期から好きなのですが、『GS』と『MFT』の2枚はやはり愛聴盤としてくり返しくり返し聴いてしまいますね~。

>どの曲も色々な形で慣れ親しんだスタンダードですが

lonehawkさんはもちろんご存知だと思いますが、このアルバムのリリースは1960年、アカデミー賞を取った映画『サウンド・オヴ・ミュージック』の公開が1965年ですから、ブロードウェイで評判になっていたとはいえ、「My Favorite Things」はまだスタンダードとはいえず、知る人ぞ知る曲だった訳です。
そういう曲を見つけてきて、当時はスティーヴ・レイシーぐらいしか使っていなかったマイナーな楽器であるソプラノサックスを用いて、しかも3拍子のままジャズにしてしまうところに当時のコルトレーンのすごさがあると思いますね。

これ以降トレーンは「グリーンスリーヴス」、「チム・チム・チェリー」と、3拍子の曲をソプラノで吹き込んでいきますが、どれも忘れがたい印象を残す仕上がりですよね。

そういう意味でもlonehawkさんのおっしゃるとおり、素晴らしい解釈だと思います^^
by parlophone (2006-12-08 00:47) 

JD

遼さん、こんにちは。JDです。
「GiantSteps」は僕がジャズを聴き始めた頃に好きになったうちの1枚なので、今も思い入れがあります。

遅ればせながらコメントさせてください。今回の紙ジャケは購入していませんが、緑のレーベルは発売当時のステレオ盤のレーベルだと思いますので、間違っていないと思いますよ。その後、スパイラルに切り替わっています。
ちなみに僕も米ライノCDとアトランティック・ボックスのセットを持っています。ただしボックスはLP盤のセットのほうですが(笑)。

紙ジャケさんのページを見ましたが、紙ジャケさんは、載せているのはセカンドプレスと書いてあります(しかもモノラル盤です)。セカンドレーベルのスパイラルタイプの盤も最初のものと比較して音質的には大差ないらしいとのことですね。

僕は米国盤でなく、日本とフランスのスパイラル(モノラル)は持っています。あ、当然LPですよ。そのモノラル盤はすごく分厚い音をしているのですが、MobileFidelityから出てたステレオ盤CDも同じような音でした。米ライノCDとはずいぶん音が違ってました。
あれは、モノラル盤の音を目安にリマスターしたのかな?と思っています(笑)。
by JD (2006-12-16 15:15) 

parlophone

JDさん、こんばんは~。

>緑のレーベルは発売当時のステレオ盤のレーベルだと思いますので、
>間違っていないと思いますよ

ほんとですよね…。
ぼくが探検隊の記事を読んで勝手に誤解してしまったようです。
今から記事を訂正させていただきます。
ありがとうございました^^

>そのモノラル盤はすごく分厚い音をしているのですが、MobileFidelityから出てた
>ステレオ盤CDも同じような音でした。米ライノCDとはずいぶん音が違ってました

!!
そうなんですか…。
これはやはりモノラル盤の音を聴いてみたくなりますね。
フランス盤と米オリジナルの関係はよくわかりませんが、ひょっとしたらトム・ダウドが目指したのはモノラルの音だったのかもしれませんね。
モービルのCDも気になります^^;
by parlophone (2006-12-17 01:42) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 2

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。