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マーク・ベノ 『雑魚』など [紙ジャケ]

先日紹介したデイヴ・メイスンの『アローン・トゥゲザー』のほかにも2月22日発売の「名盤の殿堂」シリーズで購入したものがあるのでご紹介しよう。

1枚はマーク・ベノの『雑魚』だ。(写真左)

  

マーク・ベノは19歳のときに、リオン・ラッセルとアサイラム・クワイアというバンドを組んだのがレコーディング・アーティストとしての出発点だそうで、この作品は1971年にA&Mからリリースされた彼の2枚目のソロ・アルバムである。
ギタリストとしてクラレンス・ホワイト(!)、ジェシ・エド・デイヴィス、ボビー・ウーマック、ジェリー・マッギー、ベースにカール・レイドル、ドラムスにジム・ケルトナー、コーラスでリタ・クーリッジといった錚々たるメンバーが参加している。
もともとがギタリストということもあり、ヴォーカルはやや弱い感じもあるが、ソウルフルなナンバーから、シンプルなブルーズ、クラレンスが参加したカントリー・フレイヴァーあふれるナンバーなど、多彩な音楽が楽しめる。

スリーヴは光沢のない厚紙のA式ゲイトフォールド・スリーヴで、銀紙に印刷された2枚のインサートが封入されている。

  

  

解説は長門芳郎と天辰保文。

もう1枚は『ハウディ・ムーン』だ。
ハウディ・ムーンはヴァレリー・カーター、ジョン・リンド、リチャード・ホーヴェイという3人からなる美しいコーラスで知られるグループだ。
ヴァレリー・カーターは『愛はすぐそばに(Jusut A Stone's Throw Away)』、『ワイルド・チャイルド』で知られるシンガー・ソングライター、ジョン・リントはEW&Fの「ブギー・ワンダーランド」、マドンナの「クレイジー・フォ・ユー」などで知られるソングライターで、これは3人が1974年にA&Mからリリースした、ただ1枚のアルバムである。

ヴァレリー・カーターはシンガー・ソングライターながら、ソロ・アルバムはややMORにシフトした感じの作風で(じっさい上記2枚のアルバムはソニー・ミュージックのAOR名盤のシリーズとしてリリースされている)、『ハウディ・ムーン』もその点がやや心配だったのだが、聴いてみるとやはりちょっと甘めに感じだ。

10曲中8曲はリトル・フィートのローウェル・ジョージがプロデュースを務め、ローウェルのほか、ジョン・セバスチャンやアンドリュー・ゴールドなどぼく好みのミュージシャンが参加しているし、ヴァン・ダイク・パークスがピアノで参加したりしているだけに、ちょっと残念だ。

ただこれはあくまでも個人的な嗜好の問題なので、MOR(わが国ではAORですね)が好きな方にはたまらないアルバムだろう。

ぼくも「思い出のノーラ・リー」や「ランナウェイ」、「クック・ウィズ・ハニー」、「小川のほとり」などは大いに楽しめた。

紙ジャケはヴィニール・コーティングではないがニス塗りのような光沢のあるE式のシングル・ジャケットで、長門芳郎の丁寧な解説がついている。


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コメント 4

lonehawk

遼さん、こんばんは~。
今回はマーク・ベノ繋がりでTBさせて頂きました。
デイヴ・メイスンの時のコメントの意味がようやく分かりましたよ(笑)。
マーク・ベノは以前スワンプもののCDを集めていた時に、ジェシ・エド・デイヴィス参加の3大名盤という触れ込みで何かに紹介されていたのを見て、初めて『雑魚』を聴きました。
そこからズッポリマーク・ベノの世界にハマッていき、他のアルバムも探して聴きましたよ。
なので、今回の紙ジャケ化は素直に嬉しかったです。
ワタシが記事にした『ロスト・イン・オースティン』もオススメなので、ストーンズを買ってひと段落したら是非聴いてみて下さいね。
by lonehawk (2006-03-09 22:23) 

parlophone

lonehawkさん、どうもです。

>デイヴ・メイスンの時のコメントの意味がようやく分かりましたよ(笑)。

えへへ、22日のハウディ・ムーンの記事を読んだときに
「やべ、『雑魚』しか買ってねえよ…」と思ってしまいました(笑。
でも、lonehawkさんの『ロスト・イン・オースティン』の記事を見て、がぜん興味が沸いてきました。
クラプトン・バンドがバックを務めてるんですね。
さっそく買わなくちゃ^^

こちらからもトラバさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
by parlophone (2006-03-09 22:47) 

chitlin

おはようございます!
今回、初めて『雑魚』を聴きましたのでトラックバックをさせていただきました。
女性ヴォーカルも大好きなので、Howdy Moonにはやられました。

この連休を利用して買い込んだものをまとめて聴いています。遼さんをはじめブログを通してお知り合いになった方々のご意見を参考にしているだけあって、発見と感動の連続です。
これからもよろしくお願いいたします。
by chitlin (2006-05-04 09:30) 

parlophone

chitlinさん、こんにちは!
こういう過去のあまり注目されなかった記事にコメントをいただくと、とてもうれしいものですね^^

『雑魚』と『Howdy Moon』は今でもクルマに積んでヘヴィー・ローテーションしてます。
どちらも地味ですが聞き飽きないアルバムですね~。
こちらこそchitlinさんのブログで勉強させてもらっていますので、今後ともよろしくお願いいたします。
by parlophone (2006-05-04 14:04) 

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