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デイヴ・メイスン 『アローン・トゥゲザー』 [ブリティッシュ・ロック]

パープルの紙ジャケといっしょに買ったので、ほんとうだったらもっと早くご紹介するつもりだったのだが、いろいろあって遅くなってしまった。

2月22日リリースのユニヴァーサル「名盤の殿堂」シリーズの1枚だ。

   

どちらかというと知る人ぞ知る、というものが多いこのシリーズのなかで、デイヴ・メイスンの『アローン・トゥゲザー』は文句なしの大名盤である。
このアルバムは1970年のリリースだが、当時わが国でも評判になったのを覚えている。

トラフィックを脱退したメイスンがクラプトンやジョージ・ハリスンなどとともにアメリカのスワンプ・ロックに接近していく過程で生まれた作品で、デラニー&ボニーやリオン・ラッセルはいうまでもなく、トラフィック時代の盟友ジム・キャパルディ、のちにデレク&ドミノスに参加するカール・レイドルとジム・ゴードン、さらにはリタ・クーリッジやラリー・ネクテルといった錚々たるメンバーが録音に参加している。

このアルバムの直後、メイスンはクラプトンとともに、ジョージの『オール・シングス・マスト・パス』のアップル・ジャムに参加する。
それを考えると、このアルバムにジョージが加わらなかったのはほんとうに残念だ。

さて、スリーヴはレココレ増刊号の『レコード CD トリヴィア大百科』でも表紙を飾っているように、変形ジャケの代表的なもの。
表はコーティングこそないが艶のあるE式のスリーヴで、三つ折になったものを広げるとこんな縦長のジャケットになる。

  

裏はこんな感じ。

  

CDが収められた部分の右端にある青い模様が、親指の指紋をあしらったブルーサム・レーベルのマークだ。

このスリーヴを横から見るとよくわかるのだが、紙ジャケもE式の大変に薄い紙でできている。

   

紙ジャケ・ブームの今だからできる変形ジャケットで、ひと昔前ならきっと企画の段階で通らなかっただろう。
なにしろ、ちょっとした不注意でジャケットがグシャっといってしまったらなかのCDを保護することなんてとてもできない。
消費者からのクレームを畏れて上がOKを出さないだろうな。

今回久しぶりに聴いたが、やはり名盤の名に恥じない傑作だ。
例によって限定盤だし変形ジャケなので、気になる人はすぐにCDショップに行ったほうがいいだろう。


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コメント 8

pink island

遼さん、こんにちは。

soft machineの1stと並んで紙ジャケ化してほしかったタイトルでした。

DaveMasonって見た目が地味だから、Claptonみたいに大ブレイクしませんでしたけど、なかなかどうして渋いです。このアルバムも英米のいいところをミックスしてる感じが好きです。もう結構前ですが、再編Fleetwood Macに参加している姿を見ました。おーいってな感じでした。
by pink island (2006-03-06 07:46) 

白熊音盤店

 (遼)さん、こんにちは。
もちろん、僕も買いましたよ。Trafficファンというのもあるけれど、このアルバムと次の
"Headkeeper"はマスト・アイテムでしょう。(次回にお願い!)
変形スリーヴ以外にも大理石模様の盤面やBlue Thumbのレーベル・ロゴを再現してくれた点も高評価したいですね。
いつまでも飽きない、まさにこれぞ名盤ですね。
by 白熊音盤店 (2006-03-06 08:52) 

大介(東京都)

遼さん、こんばんは!
TB&コメントありがとうございます。
デラニー&ボニーのブート聴いて英国ミュージシャンがスワンプロックに歩み寄る路線に興味持ちはじめました。
もし彼らがスワンプに興味を持たなかったら「レイラ」や「オール・シングス・マスト・パス」やはたまたバングラディシュも生まれなかったでしょう、まさに1970年の奇跡!出会いは大切にしましょうって彼らに更に教えられました。ありがとうって感じです。
メイスンのソロは内容、ジャケ文句無し!さすが紙ジャケ先進国の日本、出来は素晴らしいですね!陰の人気紙ジャケCDですね。
by 大介(東京都) (2006-03-06 18:13) 

parlophone

pinkさん、どうもです。
おかしいなあ、昨日記事をUPするときに、pinkさん、大介さん、lonehawkさんと3つトラバを送ったのに、pinkさんとこには反映されてませんね。
以前、村上春樹の『意味がなければスイングはない』の記事のときもトラバが反映されませんでしたからね…。
ソネブロとライヴドアは相性が悪いのかもしれません。

ということでもう一度トラバ送ってみました…。

>Claptonみたいに大ブレイクしませんでしたけど

もしジョージが入っていたら、ビートルズの解散直後だっただけに注目を浴びて、内容にふさわしい評価を受けたかもしれませんね。
残念です。

>再編Fleetwood Macに参加している姿を見ました

ひゃ~、見てみたかった^^;
by parlophone (2006-03-06 19:15) 

parlophone

店長、こんばんは!

>"Headkeeper"はマスト・アイテムでしょう。(次回にお願い!)

"Headkeeper"って聴いたことありません。
長門さん、よろしくお願いします!

>変形スリーヴ以外にも大理石模様の盤面や

そうか、米オリジナルはマーブル・ディスクだったんでしたね。
上のpinkさんのブログで見れますね。
丁寧な復刻ですばらしい紙ジャケですね!!
by parlophone (2006-03-06 19:22) 

parlophone

大介さん、どうもです。

>デラニー&ボニーのブート聴いて
…ってところが大介さんらしいですね(笑。

>もし彼らがスワンプに興味を持たなかったら「レイラ」や
>「オール・シングス・マスト・パス」や
>はたまたバングラディシュも生まれなかったでしょう、まさに1970年の奇跡!

おお、これはほんとうにそうですね!
記事には書き忘れましたが、バングラのコンサートでギター弾いてたドン・プレストンも参加してますよね。
デイヴの人脈の広さがわかる名盤、名セッションですね~。
by parlophone (2006-03-06 19:26) 

lonehawk

遼さん、こんばんは~。
コメント&TBありがとうございました。

またしても『名盤の殿堂』シリーズがやってくれましたね!
今回出された他のラインナップも、待望の紙ジャケ&リマスターの丁寧な仕事ぶりが光っていますよ。
某新興メーカーから出たビッグネームの紙ジャケもこれくらいやってくれれば良かったんですけどね・・・。
by lonehawk (2006-03-06 22:11) 

parlophone

lonehawkさん、コメント&トラバありがとうございます。

>他のラインナップも、待望の紙ジャケ&リマスターの丁寧な仕事ぶり

ええ、ええ、近いうちにもう何枚かご紹介する予定です^^
そのなかにはlonehawkさんに怒られちゃうやつもありますが(…冗談です)

>某新興メーカーから出たビッグネームの紙ジャケも…

ほんとですね~。
ちと期待はずれでしたね。
by parlophone (2006-03-06 23:43) 

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