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シュガー・ベイブ 『SONGS』 [日本のロック・フォーク]

ぼくは毎日片道1時間かけてクルマで職場まで通っているのだが、今朝は雪のせいで2時間かかってしまった。
といっても積雪で交通がマヒしてしまった訳ではない。
道路の凍結と強風のために<都市高>と呼ばれる自動車専用道路が通行止めになってしまい、ふだんはそこを使っているクルマがドッと一般道に溢れたためだ。
もちろん職場へは遅刻^^;
参りました。

さて今日はシュガー・ベイブ唯一のアルバム『SONGS』の30th Anniversary Edition だ。
もうあれから30年経つのか……。

   

1975年、ぼくは学生で、授業に出ない日はあってもアルバイトに行かない日はなかった。
そうして給料日にもらったお金を握り締めて、「DOWN BEAT」という小さなレコード・ショップに行っては、ジャズのレコードを買っていた。
ただロック一筋だった高校生のころにははっぴい・えんどの大ファンだったから、その流れでキャラメル・ママ、ティンパン・アレー、大瀧詠一、細野晴臣、鈴木茂、荒井由実、ココナッツ・バンクといった人脈にはすごく興味があった。
実際、ユーミンのアルバムはデビューからずっと買いつづけていた。

75年のある日、いつものようにジャズのレコードをあれこれ物色していると、『SONGS』のちょっと風変わりなジャケットが目に入った。
大瀧詠一のナイアガラ・レーベルからのリリースである。
DOWN BEATの、ぼくよりひと回り上の花ちゃんという女性に「これどう?」って聞いたら「いいわよ」。
花ちゃんは当然、ぼくの音楽的な嗜好を熟知しているから、彼女が「いいわよ」っていうのは「遼くんの好みにあってるわよ」という意味なのだ。

もしそのとき『SONGS』を試聴していれば、間違いなく買っていただろう。
そしてELEC盤『SONGS』はぼくのお宝になっていた(笑)。
けれど、そのときはやっぱりジャズのレコードのほうが欲しかったのだ。

結局、アルバムとして『SONGS』を聴いたのは1994年のイースト・ウエスト盤(以下94年盤)が初めてだった。
それからでさえもう10年経つのだ……。

さて今回のリマスターは1/4インチのアナログ・マスターのできるだけ忠実な再現ということらしい。
ブックレットの表紙はオリジナルのアナログ盤を模したテクスチャー仕上げになっている。

  
  (右側が今回の30th記念盤。紙ジャケでないのが残念だ。)

ボーナス・トラックは94年盤同様「SHOW」を初めとする4曲のデモ・ヴァージョンのほかに、今回は「SUGAR」と「ためいきばかり」のオルタネイト・ミックス、「想い」、「いつも通り」のライヴ・ヴァージョンなどが収められている。
94年盤のボーナスだった「すてきなメロディー」、「愛は幻」、「今日はなんだか」のライヴ・ヴァージョンは入ってないので要注意だ。

ブック・レットの中味はオリジナル・メンバーや伊藤銀次、大瀧詠一などのコメントで構成され、それとは別にオリジナル(ELEC)盤の歌詞カードの復刻版が入っている。

94年盤のブック・レットには山下達郎の1曲ごとの解説のほかにELEC盤のレーベルや1stシングルのジャケ写、貴重なコンサート・チケットの画像なども載っているから、いずれにしても94年盤も手放すことはできない。

  
ナイアガラらしいこだわりといっていいかもしれない。

ちなみに今月号の『レココレ』のタツローや大瀧さんのインタヴューも必読だ。


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コメント 14

lonehawk

遼さん、TBどうもです。
こちらからもTBさせて頂きましたので、宜しくお願い致します。
それにしてもELEC盤『SONGS』は残念でしたね(笑)。
この間大瀧さんがラジオで語っていましたが、来年はナイアガラ・トライアングル30周年記念盤だそうですよ。

今日のニュースで九州地方の雪にはビックリでした。
幸いワタシが住んでいる関東圏は大丈夫でしたが、今年は寒波の勢いが凄いので今後も油断できません。
自動車道の凍結というのも大変ですね。
今年もあと少しなので、無事に乗り切れるようにお互い気をつけましょう(笑)。
by lonehawk (2005-12-23 01:01) 

白熊くん

(遼)さん、lonehawkさん、お晩です。 
 何か全国的に雪が降っているようで凄いことになってますねえ。
函館は相変わらずの雪降りで、もう結構と言いたくなります。雪かきが辛いです。
 シュガー・ベイブの『ソングス』も30周年なんですね。
大学2年だったか3年の時に、友人から鈴木慶一&ムーンライダースの『火の玉ボーイ』と一緒に
エレック盤のLPを借りて聴きました。それ以来、この2枚は何故か好きなんですよね。
 多分、この2枚を聴いていなかったら、日本のロックに手を出していなかったでしょうね。これは名盤ですね。(笑)
キャラメル・ママはアグネスチャンの『アグネスの日記』(タイトルはうろ覚えです)で演奏していましたので、これも聴いていました。(爆)
 やはり『ソングス』は買わないといけないだろうな。それも2枚とも。とほほのほ・・・・・・
by 白熊くん (2005-12-23 02:38) 

夜明けのティーンエイジャー

遼さん、こんにちは。
シュガー・ベイブを初めて知ったのは、拙が高校2年、1978年でした。拙の友人でプロデュースした大瀧詠一のファンがいて、彼から借りたカセットに入っていた何曲か入っていた数曲で初めて聴きました。山下達郎に興味を持ち始めた時期でしたが、そのころ拙はブリティッシュ・ロック一辺倒だったということもあって、シュガー・ベイブの魅力に関してはよく理解できませんでしたね。
しかし、今の自分の耳で聞くと驚くべき要素が多いです。シティ・ミュージック風でありながら、音のエッジが気持ちいいほど立っていて、はっぴいえんどから引き継がれた遺産がありますね。達郎の若々しい声もさることながら、大貫妙子のたどたどしさに妙な愛しさを感じたりして、70年代のジャパニーズ・ポップのマジックが満載です。
by 夜明けのティーンエイジャー (2005-12-23 12:15) 

ayumusic

はじめまして。この30周年記念、いつもHMVで手に取るのですが、買うのをためらっています。確かライブが入ってるので聴いてみようかな?と悩んでおります。いつも通りが好きだったんで。山下達郎はこの頃からSpacyくらいまでの悩み多き時代のサウンドにしびれました。せいぜいFor Youまでかな。
by ayumusic (2005-12-23 14:31) 

parlophone

lonehawkさん、こちらへもコメント&トラバ、ありがとうございます^^
きょうは昨日に比べると少し寒さも緩みました。
そちらはいかがですか?

来年は『トライアングルVol. 1』から30年ですか~。
いやはや、時の流れのなんと早いこと!
でも30周年記念盤は楽しみですね。
どんなボートラが出てくることやら…^^

>今年もあと少しなので、無事に乗り切れるようにお互い気をつけましょう(笑)。

ありがとうございます。
lonehawkさんもぜひお気をつけくださいね。
by parlophone (2005-12-23 22:42) 

parlophone

白熊くんさん、こんばんは。
いや~、北海道におしまいの方のこの季節の苦労は九州の人間には想像できません。
豪雪で亡くなる方もいらっしゃいますからね…。

キャラメル・ママはアグネスのバックもやってたんですか!
はっぴいがバッキングしたものは昨年のBOX SETでかなりのものを聞けましたが、キャラメル・ママは聴いてないなあ。

あと小坂忠なんかにも名盤がありますよね~。
by parlophone (2005-12-23 22:47) 

parlophone

夜明けさん、どうもです。
やっぱり大瀧~細野というはっぴいの二人を核にして、すごい人たちが集まってきたんでしょうね。
駒沢裕城なんかも当時としてはすごいプレイヤーだったと思いますし…。
タツローは大瀧さんを通して細野さんの音楽的な視野の広さも受け継いでいったような気がします。
by parlophone (2005-12-23 22:52) 

ちぇぶらさん

 こんばんは。(^_^) 私は幼稚園から小学生にかけてYMOのレコードをプレゼントされたのがキッカケでファンになり、そこから細野さん経由ではっぴいえんどの皆さん、ムーンライダースやナイアガラを、そして坂本さんや矢野さん経由で大貫さんや山下さんへと興味が広がって行ったクチです。当時はもちろんシュガーベイブという名前を知っているのみで、自分でレコードを買う機会はありませんでした。レコードを買えたのが高校生になってからくらいだったですね...。そういう事で、この『SONGS』の30th Anniversary Editionが出るという事でとっても感激して、さっそく購入しました、今週はこれをたっぷり聞いてクリスマスシーズンを送ってます♪
by ちぇぶらさん (2005-12-23 22:56) 

parlophone

ayumuさん、こうして直接お話?するのは初めてですが、いつもmilkさんところでコメントは拝見しておりました^^

ぼくも『COZY』までは聴いたんですが、『SONORITE』はついにダメでした^^;
初期のほうが歌唱としては稚拙かもしれませんが、輝き、きらめき、熟さない果実のようなイノセントさがあって好きですね。
by parlophone (2005-12-23 23:00) 

parlophone

ちぇぶらさんさん、nice&コメントありがとうございます。

>幼稚園から小学生にかけてYMOのレコードをプレゼントされたのがキッカケ

すげえ!
すごい幼稚園児&小学生ですね。
ある意味英才教育じゃないですか!

自分の音楽的な興味が広がっていくにつれて、宝石のような音楽がザクザク出てくるなんてのはスゴイスリリングな体験ですよね。
うらやましい話です~^^。
by parlophone (2005-12-23 23:32) 

確かに、紙ジャケットだったら雰囲気満点ですね!
by (2005-12-24 12:39) 

parlophone

あきつさん、こんばんは。
nice!&コメント、ありがとうございました。
ナイアガラ・レーベルはなかなか紙ジャケになりませんね。
タツロー&まりやはずいぶん以前に紙ジャケ化されましたけれど…。
それにしてもあきつさんもシュガー・ベイブのファンとは、なんだかうれしいですね^^
by parlophone (2005-12-24 22:23) 

Sken

こんにちは。
私もこれまた、買いました。
過去の発売分も手放せないのは、いつものこのレーベルならでは。
でも、紙ジャケはいいアイデアですねー。
by Sken (2006-01-05 20:17) 

parlophone

Skenさん、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

>過去の発売分も手放せないのは、いつものこのレーベルならでは。

ですよね。
大瀧さんのシリーズがボートラ入りで紙ジャケになったら即売り切れ必至でしょうね。
期待しちゃうなあ~。
by parlophone (2006-01-05 20:28) 

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