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『スパイシー・ビートルズ・ソングス』 [BEATLES]

以前、『ウルトラ・レア・トラックス』というビートルズのブートCD について記事を書いたとき、てらださんやZamora さんが、掲示板にアナログ・ブートについての情報を書き込んでくださった。

70年代の有名なブート・レーベルに「Trade Mark of Quality」(略称TMOQ )というレーベルがあって、それと「The Swingin' Pig」との関係についてのスレッドだった。

さて、先日中古レコード屋にぶらっと入ってみると、そのときにZamora さんが画像をUPしてくださったアナログ・ブート『SPICY BEATLES SONGS』があるではないか!
値段は399円。

  

さっそく中を見ると、残念ながらインナー・バッグは白のプレーンなものでウイリアム G.スタウトのイラストは入っていない(あとで確認したらこれはぼくの勘違いで、スタウトのイラスト入りのインナーは『URT』のアナログ盤のほうだった)。
けれども、フロントに貼り付けられたスリックがとてもコピーとは思えないような高品位のもので、ジャケット自体もいかにもブートっぽいチープなものだったので、ブログのタネと思って買ってみた(笑)。
やった~、初めてのアナログ・ブートだ!

さて家に帰ってさっそくZamora さんがUPしてくださった画像と比べてみると

ガ~ン!!

そうだった、Zamora さんのはカラー・レコードだった!

  
  (Zamora さんごめんなさい、勝手に画像を再利用させていただきました…。)

ぼくのは何の変哲もない黒盤だし、ロゴ・マークも違っている。

  

ところが、『ブラック・マーケット・ビートルズ』の海賊盤リストで調べてみると、このTMQ 71076というレコードは1974年にリリースされているのだが、そのときはカラー・レコードではないのだ。
う~ん、どうなんだろう。

ソング・タイトルの並べ方もZamora さんのとは違っているのだが、どうみてもコピーには見えないスリックだ。

  
  「Trade Mark of Quality」のブタ・ロゴの部分。かっこいい~(笑)

このジャケットを見よ!
ただの紙を折り曲げただけという、いかにもチープな造り。
これが逆に本物っぽさ(←ブートに本物っぽさってあるのか?)を醸し出している(笑)のだが、明らかにZamora さん所有のものとは造りが違っている。

  

ディスク自体は、製造時にできたと思われる極小の隆起のようなものは見られるが、コンディションは上々だ。
マトリクスは1892 A1892 Bで、レコード番号とは関係のない数字も怪しさ満点。
さて音のほうだが、もともとブートなので本物(のブート)なのかコピー盤なのか、判断が難しいところ。
ただ全体としてみれば、けっして劣悪な音ではなく、じゅうぶん音楽を楽しめるクオリティだ。

1曲めの「Have You Heard the Word」という曲はアセテートからのコピーなのか、針音が入るが悪くない。
ジョンのヴォーカルにバッキングのコーラスがつくのだが、これはだれだろう?
ピアノのほかにベースやドラムスも入っている。
ぼくは初めて聴く曲だ。

あとはBBCセッションなど、今となっては珍しくもない曲だが、74年にこれを聴いた人たちはびっくりしただろうなあ。

さて、このレコードに関する情報をお持ちの方、どんなことでも構いませんのでお寄せください。


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幻燈遮断機

遼さん、どもども。
「続きを読む」から、「ガ~ン!!」の転調の凄さに笑わせて貰いました(笑)。
さすが、ミュージッシャン!
文調も、なにやらいつもの遼さんらしくないヤケクソ気味でブート・ブログにピッタリ(←これはワザと?)

僕はブートに関してはまったくの無知なので、何もコメントは出来ないのですが遼さんの文があまりに面白かったので。

あと、Xマス・ソングのネタ話が別ブログで出ていましたが面白いじゃないですか!
僕はもう考えましたから、何時でも来~いって感じです。
by 幻燈遮断機 (2005-11-20 21:00) 

MASA

以前何かの機会に紹介したことがありますが、これ、私も持っています。
買ったのは'74年ですが、ジャケットはちゃんとした段ボール製で、ジャケに貼ってあるスリックは薄い水色、盤は黒盤です。レーベル・デザインも遼さんのと全く同じです。
私のはどうやらセカンド・プレスっぽいのですが、ひょっとして遼さんが今回ゲットされたものは初回プレスかも?真偽のほどは分かりませんけど。
逆にZomoraさんがお持ちの方が遼さんや私のものより後のプレスではないかと思いますね。いや、実際は分かりませんよ(笑)。

ちなみに「Have You Heard The Word」は当時ジョンとビージーズの共演盤
と言われて騒がれましたが、実際は真っ赤なウソ情報で、これはジョンでもビージーズでもなく、単に似ているだけの誰かの曲です(笑)。
他にも「L.S.Bamble Bee」とか「Peace Of Mind」とか、ビートルズの未発表曲であると謳って収録されているブートがありますが、現在ではすべてビートルズとは関係ないニセモノであることが分かっています。
by MASA (2005-11-20 21:25) 

野良

こんばんは。
以前掲示板に書き込ませて頂いたことがある野良です。
こういう話題だと思わずコメントしたくなり、しゃしゃり出させて下さい。

Zamora さんがお持ちの方のレーベル(シンプルな豚のロゴ)がオリジナルTMOQのもので、遼さんが入手された、葉巻をくわえた豚のロゴの方が、TMOQのパートナーだった人物が新たに立ち上げた亜流のTMOQ(スモーキン・ピッグとかTMOQⅡとか言われたりします)の製品になります。

クリントン・ヘイリンの「BOOTLEG」という本(洋書)によれば、スモーキン・ピッグ(TMOQⅡ)は当初、オリジナルTMOQの製品の「コピー」ばかりしていたそうですが、どちらのレーベルのレコードも同じマザーからスタンパーが作られていたそうで、レコード自体からコピーしたものではないようです。

「Have You Heard The Word」についてはMASAさんがおっしゃられているように、ビートルズとは無関係な曲です。
以前ご紹介した月太郎さんのサイトには、この曲の作者とのe-mailインタビューなどがあります。
英文ですが、ご参考までに。

http://877.fc2web.com/haveyou/kipner.html
by 野良 (2005-11-20 23:06) 

parlophone

幻燈さん、どうもです。

>文調も、なにやらいつもの遼さんらしくないヤケクソ気味で
>ブート・ブログにピッタリ(←これはワザと?)

あれ?そうでしたか(笑。
ぼくは意識せずに書いたのですが、とりあえず楽しんでいただけたのならよかったです。

クリスマス・ソング特集…
>僕はもう考えましたから、何時でも来~いって感じです。
ひゃあ~、なんとかしなくちゃいけませんね(笑。
by parlophone (2005-11-20 23:45) 

parlophone

MASAさん、どうもです。

>ちなみに「Have You Heard The Word」は当時ジョンとビージーズの共演盤
>と言われて騒がれましたが、実際は真っ赤なウソ情報で、
>これはジョンでもビージーズでもなく、単に似ているだけの誰かの曲です(笑)。

えーっ!そうだったんですか!!
すっかりだまされてしまいました。
もう一度よく聴いてみますね。
てっきりジョンの声と思い込んでしまいました…^^;
by parlophone (2005-11-20 23:48) 

parlophone

野良さん、お久しぶりです。

>遼さんが入手された、葉巻をくわえた豚のロゴの方が、
>TMOQのパートナーだった人物が新たに立ち上げた亜流のTMOQ(スモーキン・
>ピッグとかTMOQⅡとか言われたりします)の製品になります。

あー、そうだったんですか。
なるほど「スモーキン・ピッグ」、いいネーミングですね(笑。

>どちらのレーベルのレコードも同じマザーからスタンパーが作られていたそうで

へえ、クオリティ自体は変わらないんですね。
おお、これだけの情報が得られれば399円出した甲斐がありました^^
ありがとうございました!
by parlophone (2005-11-20 23:52) 

pink island

遼さん、こんにちは。

「ビートルズ海賊盤事典」によりますと、このアルバムは4種類出ていて、Zamoraさんのは1973年に最初に出た、TMOQ盤のデラックス・シリーズの1枚らしいです。その後、スモーキングTMOQで出されて、1stはレギュラーレーベルで2ndはホワイト・レーベルとのことです。両プレスとも、レコードはレギュラーブラック。

A-1のアーティストはこの事典ではThe Futzになってました。
by pink island (2005-11-21 08:39) 

parlophone

pink islandさん、どうもです。
詳しい情報、ありがとうございます。
ぼくのはスモーキンの1stということですね。
しかし、ブートにデラックス・シリーズがあるなんて!
なんか「大人のふりかけ」を食べてる両親を見たときの子どものような驚きです(←って意味不明^^;)

『海賊盤事典』、ときどきオークションで見かけますが、高くてとても手が出ません。
よいものをお持ちで^^
by parlophone (2005-11-21 20:24) 

Zamora

遼さん、みなさん、こんばんは。

ブートレグ1枚の情報を募って、これだけの書き込みとは流石の遼さん、人柄のなせる業ですね。

399円.....かぁ。今やその音源的な価値が殆ど皆無なのは私も重々承知してますが、オフィシャルMono英盤が現在、元々の売価の何倍、何十倍で取引されていることを考え合わせると、悲哀さえ感じますね。

まあ元々非合法ブツですから、当然と言えば当然なんですが、遼さんがおっしゃるように、入手当時「誰も聞いてないビートルズの音源!」にぶっ飛んだ私としては、何とも...。

いくら私のブツが、野良さんがおっしゃるように「オリジナルTMQ」だとしても、Pink Islandさんがおっしゃるように「デラックスシリーズ」だとしても、「精々450円てとこだ」っつうことですよね。(笑)

あんなにお世話になったTMQがぁ~~~。それがくやしい―――――ぃ。

P.S. 遼さんの盤のジャケット仕様を見て真っ先に思い出したのが、The WhoのLive at Leedsです。当時隆盛を極めたBootlegの意匠を逆手に取ったスタンプカバーのデザインでした。私は、オリジナル英盤(TRACKレーベル)を持ってるもんネ――――って、ここがコレクター気質のイヤラシイとこですね。そうは思ってもツイツイね。
by Zamora (2005-11-22 01:14) 

parlophone

Zamoraさん、どうもです。
Zamoraさんの書き込みがなかったら、今さらアナログ・ブートを買ってみようとは思わなかったと思いますので、感謝の気持ちでいっぱいです。

399円…確かに悲哀を感じる値段ですね。
でも「オリジナルTMQデラックス・シリーズ」だったら4,500円はムリですか?
いくらなんでも450円ってことはないと思いますけど^^;

>オリジナル英盤(TRACKレーベル)を持ってるもんネ――――

あ~、いいなあ。
体裁が体裁だけに、なかなか状態のいいものがないんですよね。
うらやましい(笑)。
by parlophone (2005-11-22 01:41) 

てらだ

parlophoneさん、みなさん、こんにちは。

しかし、parlophoneさんがアナログ・ブートをお持ちでないとは驚きでした。

しかもブート紹介の写真までUKオリジナルと同じようなレベルで
アップされているのが面白かったです。

私が初めてブートを買ったのは75年頃で、通販リストを眺めて注文したのが
「ルネッサンス・ミンストレルズ VOL.1」(レーベル・クレジットなし)
「ハヴ・ユー・ハード・ザ・ワード」(コントラ・バンド)
の2枚でしたが、この2枚とも今回紹介されているものと同じ
ケント紙を折り曲げたような簡易ジャケットでした。

でも、その後に購入したブートは普通のジャケットになっていましたので
簡易ジャケットで流通していたのは初期の頃だけかなあ、と思います。

スリックはその上に乗せてあるだけですからシールドを破ってしまうと
ジャケットと共に収まりがつかなくなってしまうのでレコード取り出し口だけ
カッターで開いていました。

初めて買ったブートですから、ここに収録された「ハヴ・ユー・ハード・ザ・ワード」
はビートルズの未発表音源だと思い込んでいて愛聴していました(笑)。

本当にジョンの声とそっくりだし、曲の雰囲気もいかにもビートルズっていう
感じでブート向けに(って、そんな訳がないけど)うまく作った曲だと思います。

この曲はフェード・イン、フェード・アウトで収録されたものと
完全収録されたものの2種類の音源がありますが、
本当のビートルズ作品ではないので、どうでもいいですね。

初めてブートを買った時のことはよく覚えているのですが、
たぶんブートなんて二度と買うことは無いだろうと思っていたので、
収録曲数が一番多かったものと、とりあえずライヴ音源を1枚、ということで
上記の2枚を選択したのですが、まさか、その後に立派なブート・コレクターに
成長してしまうとは人生分からないものです(爆)。
by てらだ (2005-11-23 13:59) 

parlophone

てらださん、どうもです。

>本当にジョンの声とそっくりだし、
>曲の雰囲気もいかにもビートルズっていう感じ

ぼくもすっかりだまされちゃいました。
でも野良さんが紹介してくださった月太郎さんのサイトを読むと、モーリス・ギブはほんとうに参加してるんですね。
しかもかなりキャリアのあるミュージシャンということで、酔っ払ってモノマネしちゃったんでしょうね~。
いずれにしてもとても楽しめました。

あ~、でもホンモノのTMOQが1枚欲しいなあ…(笑。
by parlophone (2005-11-23 19:46) 

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