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サンタナ 『all that i am』 [アメリカン・ロック]

数日前から「RECOMMEND」のコーナーでご紹介しているが、サンタナの新譜がリリースされた。
最初に彼(彼ら)の音楽に触れたのは70年の映画『ウッドストック』だったから、サンタナとのつきあいももう35年になるわけだ。
ストーンズやポールの新譜をずーっと買ってなかったぼくが、クラプトンやニールは当然としてもサンタナのアルバムをリリースされるたびに買っているというのは自分でも驚いてしまう。

それというのも99年のアルバム『スーパーナチュラル』に収められた、ボブ・トーマスとのコラボ「スムース」が強烈だったのだ(それ以前はずいぶん長い間買ってなかった)。
そして2002年の『シャーマン』のなかの、ミシェル・ブランチとの「ザ・ゲーム・オヴ・ラヴ」。
もうほんとに参りましたね。

え?サンタナじゃなくてミシェルに参ったんだろうって?
う…。
そ、そうかな…(汗。

  

たとえばニール・ヤングの最新作は、『アフター・ザ・ゴールドラッシュ』('70)や『ハーヴェスト』('71)のころとくらべるとずいぶん穏やかになった。
まるくなって予定調和的になった。
そのかわり触れられることを拒絶するような厳しい美しさはなくなった。
それはそれでしかたのないことだと思う。

だれだって青春のころのガラスのような輝きをいつまでも持ち続けることはできない。
そんな人は周りを傷つけるだけでなく自分自身もなにかの衝撃で粉々に砕けてしまうだろう。
ニールの歌だってそうなのであって、それを円熟などと言ったりするのだと思う。

自分で詩を書き、声にして唄うシンガー・ソングライターと呼ばれる人たちがそうであるように、ギタリストもそうなんですね。
カルロス・サンタナのギターの音色は昔のままだし、ラテン・フレイヴァーもそのままだが、ウッドストックのころの緊張感溢れるギターはもう聞けない。
フレーズのどこがどう違うのか説明はできないのだが、たしかにサンタナのギターにも眩いような美しさはもうない。

でもうまいんだなあ、メロディの紡ぎかたが。
歌謡曲だな~と思ってしまう。
そしてその「歌謡曲な」ところがぼくの琴線をくすぐるのだ(笑)。
ぼくもこういうソロが弾けるようになりた~い(ってムリだけど^^)。

今回もミシェル・ブランチやスティーヴン・タイラーとのコラボはもうすでに話題になっていて、もちろんすごくいいのだが、個人的にはメアリー・J・ブライジとアウト・キャストのビッグ・ボーイがコラボした「My Man」や、ロス・ロンリー・ボーイズとの「I Don't Want To Lose Your Love」なんかがオススメ!
数年前から注目していたジョス・ストーンの参加もうれしいなっ。

  
  (相変わらずのギター・バカぶりがうかがえるフォト^^
   盗まれたポール・リード・スミスは戻ってこなかったんだろうなあ…)

ちなみにアマゾンのUS盤はいつの間にか「COPY-PROTECTED CD」になっていたのでリンクを外しました(現在のリンクは国内盤です)。
EU盤はCCCDではないので買うならこちらか国内盤を。


タグ:サンタナ
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milk_tea

サンタナ、ホントに私も大好きです。
とはいえ、近年のものは全く追っていませんが。
でも今朝ちょうど、サンタナを聴きながら会社に来たとこです。
(Dance Sister Dance とか聴いてました)
しかしご紹介いただいた最新作は、オモテの写真のハジけた表情も
ズッコけましたけど、CD収納面のバカすぎる写真にはもっとズッコけました。
ほんと、歌謡曲ノリですよね!もっと誇りと自尊心を持て、みたいな!
(でもそのへんのこだわりのなさがいいんでしょうね)
先日、テレビでちょっと最近のカルロス・サンタナのライブ映像を見ましたが
やっぱりちょっと「余生」に入ってました(^-^;
なんか、時代を引っ張る勢いやクールさはもうないですもんね!
(まあ当たり前ですが)
でも、その趨勢ごと愛すべきなのかも。確かに。
ちゃんとアルバムを買い続けるparloさんは本当に愛情が深いです。
(お金もあるというか。笑)
by milk_tea (2005-11-10 16:27) 

3-savile-row

遼さん、今回はサンタナですか!!!
僕もmilk_teaさんと同じく近頃のサンタナはあまり聞いてませんでした。
僕は、日本語アナウンスがじゃまな『ロータスの伝説』でストップしてます。
但し、数年前グラミー受賞したあのアルバムはお祝い(?)に買いましたが。

しかし、『スーパーナチュラル』!グラミー賞を取るような作品なんでしょうか?
その前のスティーリー・ダンといい、熱狂的に好きなグループなんですが、そこまで持ち上げてしまっていいものかと、グラミー委員に対して勝手に憤っていす。
このままではグラミーがレコード大賞化してしまうんではないかと・・・・心配で心配で。(賞レースなんかどうでもいいですよね・・・)

でもまぁ、お年寄りが頑張るのは我々の世代に対する応援の様な気がして、ついついおひねり替りにCD買ってしまいますよね。
僕もそのうちこのアルバム買います。

と、なんだか訳がわからないコメントで申し訳ありません。

それから、milk_teaさん、僕も時々覗かせて頂いてるんですが、あまりの高尚さに腰が引けてしまっておじゃまする事ができないでおりますが、僕も大大大のビートルズ・ファンです。今後ともよろしくお願いします。

と書いてしまった所で、遼さんのところが高尚じゃないと言う意味ではありませんので、誤解しないで下さいね。うー言葉って難しい。。。。
by 3-savile-row (2005-11-10 20:59) 

parlophone

milk_teaさん、お久です。
milk_teaさんがサンタナ好きだなんて意外だなあ…と書こうとしてよく考えたら、ギタリスト贔屓だったんですよね。
あれ?ギターが好き…ギタリストが好き…?
ま、いいか(←よくない?^^;

>やっぱりちょっと「余生」に入ってました(^-^;

相変わらずうまい表現ですね~。
ナルホドと納得しちゃいます^^
でもメキシカンな音楽って、なんとなく歌謡曲に通ずるところがあると思いません?
で、歌謡曲は聞かないんですが、それに通ずるメロディーになんか打たれるというか…そんな感じなんですね。
「時代を引っ張る勢いやクールさ」はなくても、こんな人がギター弾きながら町内歩いてたら間違いなくどこまでもついていきます(笑。
by parlophone (2005-11-10 23:54) 

parlophone

marthaさん、どうもです。

>しかし、『スーパーナチュラル』!グラミー賞を取るような作品なんでしょうか?

それは感じますね。
グラミー賞9部門でしたっけ?
そんなスゴイ作品とは思えませんでしたね。
ただ聴きはじめると、しばらく頭のなか鳴り続けるんですよね…。
「オイェコモバ、ムラ~タ、ウェノパドゥサ…」
チャッチャチャッチャッチャチャッチャッチャチャ
ドンドドンドンドドンドンドドン
チャッチャチャッチャッチャチャッチャッチャチャ
ドンドドンドンドドンドンドドン
「ウ~!」みたいに…(笑
だからまあハマルと怖いとは思いますが、あのグラミー賞は芸能生活30周年のお祝いみたいな…そんなもんでしょ。
HMV今なら1790円です^^
by parlophone (2005-11-11 00:04) 

milk_tea

>ついついおひねり替りにCD買ってしまいますよね。

なるほどー「おひねり」。そういう感覚もあっての"購入"なわけですね。
私、自分の会社のOBとかにはかなり親切に対応してるんですけど、
音楽でも、そういう感覚、必要なんだ (^o^;
皆さん「愛」がありますよねー!

>あまりの高尚さに腰が引けてしまっておじゃまする事ができない

え"っ・・・ 私のブログがですか?高尚? とんでもねーっ
出まかせを書きなぐってるだけです。
私のところは実際、毎日結構な数のHitがあるものの、そのわりに
コメントがほとんどないところを見ると、あまりに自己完結しちゃってて
人がコメントする余地を残してないのかなぁと思います。
そこはParloさんの人気ブログなどに見られる、ボールを空間に投げ上げてる
感じの書き方と一線を画すところで、私は壁にバンバン強くボールをぶつけて
一人で楽しんでるようなもので。皆んな遠巻きに見てる~(笑)
(でも、何かあったらこんど是非コメント下さい!)

>ギタリスト贔屓だったんですよね。
>あれ?ギターが好き…ギタリストが好き…?

はい!ギターびいきです!
ギタリストも積極的にひいきしてますよー。

>「時代を引っ張る勢いやクールさ」はなくても、こんな人がギター弾きながら
>町内歩いてたら間違いなくどこまでもついていきます(笑。

チンドン屋じゃないんですから!(笑)
でも、今のカルロス・サンタナなら、チンドン屋の行列にも、余裕で
加わってくれそうでもあり・・・・・・・。私も一緒について歩きたいですね。
(長コメントすみません)
by milk_tea (2005-11-11 12:05) 

parlophone

milkちゃん、どもです(←年下と思ってちょっと気安くなってる…^^;

>Parloさんの人気ブログなどに見られる、
>ボールを空間に投げ上げてる感じの書き方

へ?
ボールを空間に?
へへ??
ぼくなんか地べたに枯れ木の枝かなんかで書いてるつもりなんスけど…
それでみなさんも気安くレスつけてくれるんと思ってました。
いや~、スゴイ褒め言葉ですね~。
でも考えたこともなかったなあ…(汗

milkちゃんのブログの文章は感性と理性の絶妙なマッチングで組み立てられてて、感性の部分でもスルドイし、文章も的確だから、ちょこちょこっとは書き込めないぞッ…みたいな感じはあるでしょうね。

ま、とくに女性のブログに男性が書き込むばあいは、「幼稚だなあ」とか「わかってないな、コイツ」とか「何言ってんの?」とか思われないようにしようとがんばっちゃうところはあるでしょうね(←え?ぼくだけ?)

>チンドン屋じゃないんですから!(笑)

でもね~、あの写真、ギター持って住宅街歩いてる感じなんですよ。
きっと足元写すと、ちいちゃなガキんちょが周りにいっぱい集まってるよ(笑。
by parlophone (2005-11-11 21:43) 

ねこだむ

ここですいませんが、ボブディランの件のご質問のご回答どうもです。

本題
サンタナのコラボ3部作 う~んビミョーですね。
なんだか、ハッパをかけたの酔うなサウンドもうないですね。なんだかサンバだし、それで、なぜ「スーパーナチュラル」がグラミー賞とれたのかなー?って、私もそう感じます。私だったら、「ミラグロ」に受賞させたいですね。完成度こちらよいと思います。
「all that i am」(統一した方がいいな)を聴いて率直な感想は、前2作よりもあっさりとしてますね。
個人的に最初の「HERMES」(スペルあってるのかなー?)のようなノリでずっと終わりまで行ってたら、良かったかなと。(ハイ
9番目「TRINITY」は泣きの曲ですが、最初、聴いたとき、Ohツインギターじゃんかっこいいじゃん、と思って、期待したんだけど(そんで、3分30で曲が終わちゃったよ~。短すぎだよーもっとやって欲しかったなと(殴
「シャーマン」の「VICTORY IS WON」の曲の様に、暴れてほしかったです。

実は好きだったりします。(どっちやね?
by ねこだむ (2006-06-30 16:21) 

parlophone

ねこだむさん、どうもです。
ぼくは個人的には『シャーマン』がいちばん好きですね。
「不滅のラテン・ロック」という感じがします。

ところでこの記事で書くのも変なんですが(笑)、
今回の一連の紙ジャケシリーズで、ウィリー・ナガサキさんの解説が
とても勉強になりました。
ねこだむさんはどのように感じられましたか?
by parlophone (2006-07-01 01:01) 

ねこだむ

>『シャーマン』がいちばん好きですね。
>「不滅のラテン・ロック」という感じがします。
私もコラボ3部作では、これが一番好きですね。「You are my kind」と「Foo Foo」と「Hoy es adios」と「Aye aye aye」が特に。ちなみに「Aye aye aye」では久しぶりに、シュリーブが参加してましたね。

後、私が持ってるのは、8曲目に「Since Supernatural」が収録されてる方のバージョンです。これはヒップホップ調の曲ですかね。 
実はこのアルバムは2つバージョンがあるんですけど、1つ12曲目に「Let Me Love You Tonight」が入ってる方の通常のバージョンで、
もう一つ、「Since Supernatural」が収録されてる方のバージョンです。
これは、限定で発売されたやつですね。

遼さんはどちらをお持ちですか?

>紙ジャケシリーズで、ウィリー・ナガサキさんの解説が
とても勉強になりました。
解説書のほうは、ざっと目を、通しただけなんで、それだと今野さん(でいいんでしたっけ?)の説明はとても参考になりました。「当時のバントの現状とかが良くわかりました。」
ウイリーさんはの解説は、「うーん、この曲はこんな特徴があったんだとか、この曲は、こういう気持ちが込められてたんだ」と読んだ後に、アルバムを聴いた後は「うーん、なるほど」という様な、感想です。
ロータスのブックレットはまだ、全部目を通してませんので、時間あるときにじっくり読んでみます。

次に、サンタナの後期のアルバムの紙ジャケがでたら、どれを買いますか?

私は、一応「ZEBOP!」 「SHANGO」 「BEYOND APPEARANCES」  
「Spirits Dancing In The Flesh」(多分)この4タイトルですね。

後、「ロータスの伝説」がトータルアルバムみたいに聴こえました。
(理由)
1曲終わったと思ったら、もう次の曲に入ってたんで、そういう風におもいました。

長文になってすみません。 ではまた
by ねこだむ (2006-07-01 22:57) 

parlophone

ねこだむさん、こんばんは~。
レス遅くなって申し訳ありません!

>「You are my kind」と「Foo Foo」と「Hoy es adios」と「Aye aye aye」が特に。

ぼくは「Adouma」「The Game of Love」「You are my kind」「Victory Is Won」「Hoy es adios」あたりが好きですね。
オープニング、控えめなコンガとギターからティンバレスが入ってきてだんだんクレッシェンドしていくあたりから、もう堪りません(笑。
あ~、サンタナや~~^^
by parlophone (2006-07-08 22:51) 

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